一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラといったレンズ交換式カメラの交換レンズには、大きく分けて「単焦点レンズ」と「ズームレンズ」の2種類があります。

レンズを交換することでさまざまな写真が撮れることが、レンズ交換式カメラの魅力です。

とはいえ、カメラ初心者の中には「レンズによってどんな違いがあるの?」と疑問をお持ちの方も多いでしょう。

そこでこの記事では、単焦点レンズとズームレンズの違いを解説し、それぞれの特徴や選び方、おすすめなシーン・被写体を紹介していきます。

ぜひレンズ選びの参考にしてください。

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単焦点レンズとズームレンズの違い

単焦点レンズとズームレンズの違い

焦点距離が可変か否か

単焦点レンズズームレンズ
焦点距離(ズーム機能)固定(ズームできない)変えられる(ズームできる)

単焦点レンズとズームレンズの違いは、「焦点距離を変えられるか」という点です。

単焦点レンズは焦点距離が固定されており、ズーム機能がありません。

画角を変えるためには自分が動く必要がありますが、きれいなボケ味や高い描写力を楽しめることが魅力です。

一方のズームレンズは、焦点距離を自由に変更できます。

たとえば「18-135mm」のレンズでは、焦点距離を18mmから135mmの間で自由に変化させることが可能。

カメラと被写体の距離を保ったまま、さまざまな画角で撮影することができます。

そのため、単焦点レンズに比べると便利なことが魅力です。

単焦点レンズの特徴

単焦点レンズの特徴

焦点距離が固定

前述した通り、単焦点レンズは焦点距離が固定されています。

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そのため、画角を変えたい場合は、被写体に近寄ったり離れたりすることが必要です。

撮影の際はカメラを構える高さやアングル、被写体との距離感を調整しながら、イメージに合った画角を探しましょう

また、レンズの焦点距離によって、特徴がさまざまです。

以下に単焦点レンズの種類と特徴を焦点距離ごとにまとめたので、ぜひ参考にしてください。

焦点距離種類特徴おすすめの被写体
35mm以下広い範囲を撮影できる広角レンズ遠近感が強調されて見え、空間の奥行きや広がりをダイナミックに表現できる風景や大きな建物
50mm前後視野角に近い標準レンズ見たままの景色に近い臨場感のある写真が撮影できるスナップやポートレート、テーブルフォトなど
85mm以上遠くにある被写体を大きく写す望遠レンズ遠くのものが近くに見える「圧縮効果」を楽しめるポートレート、スポーツ、飛行機、野鳥など

開放F値が小さい

単焦点レンズのもう1つの特徴は、開放F値が小さいレンズが多いことです。

F値とは、レンズの絞り具合を示す指標で、開放F値は絞りを最も開いた状態のF値のこと。

「F2.8」「F4」のように示します。

ズームレンズでも開放F2.8通しなどF値の小さなものがありますが、単焦点レンズはさらに低い開放F1.8などのモデルがあります。

開放F値が小さいほどカメラに取り込まれる光の量が多くなるため、明るい写真を撮ることが可能

シャッタースピードが上げやすくなるため、手ブレの影響を最小限に抑えることもできます。

暗い場所でも高画質で撮影できるため、屋内や夜間の撮影にもおすすめです。

単焦点レンズのメリット

単焦点レンズのメリット

描写力が高い

単焦点レンズの1つ目のメリットは、ズームレンズより描写力が高いことです。

ズームレンズはズーム機能の構造上、レンズの枚数が多くなってしまうため、画質の向上が難しいといわれています。

一方、ズーム機能のない単焦点レンズは、レンズ枚数が少ないシンプルな構造のため、画質の向上が可能。

色の滲みや画像の歪曲が少なく、解像度も高いシャープな写真を撮影できます

豊かなボケ味を楽しめる

単焦点レンズの2つ目のメリットは、豊かなボケ味を楽しめることです。

理由は、前述した通り、F値が小さな単焦点レンズが多いため。F値が小さいほど被写界深度は浅くなることからボケのある写真が撮れます。

被写界深度とは、ピントが合って見える範囲のこと。

被写界深度が深いと、手前から奥までピントが合っているように見えます。逆に浅いと、ピントがあっていない部分がよくボケているように見えます。

被写界深度は、F値が小さいほか、焦点距離が長く(望遠)、被写体とカメラの距離が短いほど、浅くなります。

コンパクト・軽量

単焦点レンズの3つ目のメリットは、コンパクトで軽量なことです。

ズームレンズに比べるとシンプルな構造なため、コンパクトで軽量なレンズが多くあります。

そのため、気軽に持ち出しやすい点が魅力

長時間持ち歩いても苦にならないでしょう。

単焦点レンズの選び方

単焦点レンズの選び方

単焦点レンズを選ぶときは、以下の4点をチェックしましょう。

  • 開放F値をチェック
  • 焦点距離をチェック
  • 対応センサーサイズをチェック
  • サイズ・重量をチェック

開放F値をチェック

明るさやボケ味を重視する場合は、開放F値をチェックしましょう。

開放F値が小さいほど、明るくボケ感の大きな写真が撮れます。

特にボケ味は単焦点レンズの醍醐味ともいえるポイントなので、開放F値はしっかり確認しておくのがおすすめです

焦点距離をチェック

焦点距離は、下記を参考に自分が撮りたい被写体に応じて決めましょう。

焦点距離種類特徴おすすめの被写体
35mm以下広い範囲を撮影できる広角レンズ遠近感が強調されて見え、空間の奥行きや広がりをダイナミックに表現できる風景や大きな建物
50mm前後視野角に近い標準レンズ見たままの景色に近い臨場感のある写真が撮影できるスナップやポートレート、テーブルフォトなど
85mm以上遠くにある被写体を大きく写す望遠レンズ遠くのものが近くに見える「圧縮効果」を楽しめるポートレート、スポーツ、飛行機、野鳥など

対応センサーサイズをチェック

カメラ本体のセンサーサイズに合ったレンズを選ぶことも重要です。

センサーサイズとは、レンズから入った光を電気信号に変えてデータ転送するための部品「イメージセンサー」のサイズのこと。

「フルサイズ」と「APS-C」など種類があるので、カメラ本体を確認しておきましょう。

サイズ・重量をチェック

また、単焦点レンズは複数のレンズと一緒に持ち歩くことが多いレンズです。

そのため、負担にならないようにサイズ・重量もチェックしておきましょう。

製品カタログを見るだけでなく、イメージしやすいように、店頭などで実際に手に取ってみることをおすすめします

単焦点レンズのおすすめ一覧

焦点距離別35mmのおすすめ単焦点レンズ
40mmのおすすめ単焦点レンズ
50mmのおすすめ単焦点レンズ
100mmのおすすめ単焦点レンズ
135mmのおすすめ単焦点レンズ
メーカー(マウント)別Canonのおすすめ単焦点レンズ
Nikonのおすすめ単焦点レンズ
SONYのおすすめ単焦点レンズ
FUJIFILMのおすすめ単焦点レンズ
SIGMAのおすすめ単焦点レンズ
TAMRONのおすすめ単焦点レンズ
PENTAXのおすすめ単焦点レンズ
マイクロフォーサーズマウントのおすすめ単焦点レンズ

単焦点レンズがおすすめなシーン・被写体

単焦点レンズがおすすめなシーン・被写体

単焦点レンズがおすすめなシーン・被写体は以下のとおりです。

  • 風景
  • ポートレート
  • テーブルフォト(料理・アクセサリーなど)
  • 夜景
  • 植物・昆虫

風景撮影の場合、広角レンズを用いると、海や山といった雄大な景色をダイナミックに撮影できます。

ポートレートやテーブルフォトの場合、ボケ感を活かして、被写体がより際立つような写真が撮影可能。

開放F値が小さく明るい写真が撮れるため、夜景撮影にも向いています。

また、繊細な描写を活かしたテーブルフォト(物撮り)や植物・昆虫の撮影もおすすめ。

料理やアクセサリーなどの特徴を大きく捉えたい場合は、小さな被写体を大きく写せる単焦点レンズの一種「マクロレンズ」も良いでしょう。

ズームレンズの特徴

ズームレンズの特徴

焦点距離が可変

ズームレンズは、焦点距離を自由に変えることができます。

たとえば「24-70mm」のズームレンズであれば、焦点距離を24〜70mmの範囲で、自由に変化させることが可能です。

このズーム機能があることで、被写体との距離を保ったまま、さまざまな画角で撮影できます

ズーム域やF値がレンズによってさまざま

レンズによってズーム域やF値がさまざまである点も、ズームレンズの特徴です

たとえば、ズーム域で見てみると

  • 広角ズームレンズ:10-18mm、16-35mmなど
  • 標準ズームレンズ:24-70mm、24-105mmなど
  • 広角ズームレンズ:70-200mm、200-600mmなど
  • 高倍率ズームレンズ:28-200mm、18-300mmなど

と、さまざまなレンズがあります。

また、F値もレンズによってさまざまです。

たとえば「焦点距離24mmのときは開放F値4.5、70mmのときは開放F値5.6」など、焦点距離によって開放F値が変わるものがあります。

この場合の表記は「24-70mm F4.5-5.6」です。

一方で、開放F2.8通しやF4通しのように、どの焦点距離でも開放F値が一定のズームレンズもあります。

ズームレンズのメリット

1本で様々な被写体・シーンに対応できる

ズームレンズの1つ目のメリットは、1本でさまざまな被写体・シーンに対応できる点です。

ズームレンズは、ズーム機能によって画角を自由に変えられるため、1本あるだけでさまざまな撮影を楽しめます。

37mmや62mmなど、単焦点レンズにはない中途半端な焦点距離も扱えるため、撮影の幅が大きく広がるでしょう。

また、単焦点レンズのように複数のレンズを持ち歩くことも少ないため、持ち歩きの負担が少ない点もメリットです。

この便利さこそが、ズームレンズ最大のメリットといっても良いでしょう

レンズ交換の回数を減らせる

ズームレンズの2つ目のメリットは、レンズ交換の回数を減らせることです。

単焦点レンズの場合、被写体に合わせて複数のレンズを交換しながら使うのが一般的。

しかし、撮影中のレンズ交換には

  • シャッターチャンスを逃す
  • カメラ本体にゴミが入る
  • レンズを落とすリスク

といったデメリットがあります。

一方でズームレンズの場合は、ズーム機能によってさまざまな被写体・シーンに対応できるため、レンズ交換の回数を減らすことが可能です。

ズームレンズの選び方

ズームレンズの選び方

ズームレンズを選ぶときは、以下の4点をチェックしましょう。

  • 開放F値をチェック
  • ズーム域をチェック
  • 対応センサーサイズをチェック
  • サイズ・重量をチェック

単焦点レンズと同様に、撮りたい被写体に応じて開放F値をチェックしておきましょう。

開放F値が小さいと「明るい写真が撮れる」「ボケ味を楽しめる」というメリットがあります。

焦点距離に関しては、最短焦点距離もチェックしてみてください。

最短焦点距離が短いほど「被写体に近づくとピントが合わなくなる」という場面が減るので、撮影の幅が広がります。

また、持ち運びに負担にならないサイズ・重量であれば、ズームレンズのメリットである「便利さ」を最大限に発揮することが可能

旅行や登山などの荷物を少なくしたい場面や、取り回しの良さが求められるスナップ撮影などで活躍します。

ズームレンズのおすすめ一覧

ズームレンズがおすすめなシーン・被写体

ズームレンズがおすすめなシーン・被写体

ズームレンズがおすすめなシーン・被写体は以下のとおりです。

  • 旅行先での撮影
  • ペット
  • 子供
  • 飛行機
  • 野鳥・野生動物

とくに、ズーム域を変えられるメリットを生かした撮影シーン・被写体をリストアップしました。

旅先では、極力荷物を減らしたいため、1本で様々な焦点距離をカバーするズームレンズ一択。

旅先で見られる景色や建物などは規模感や距離感がイメージしにくいため、単焦点の場合、焦点距離を見極めるのが難しいでしょう。

子供の運動会や発表会・日常の姿などの撮影にも、ズームレンズがおすすめ。常に動き回るため、それにあわせてズームを変えられると便利です。

飛行機や野鳥・野生動物など、動きの予測できない被写体も同様のことがいえます。

まとめ

まとめ

単焦点レンズとズームレンズの違いや、それぞれの特徴について紹介しました。

大きな違いは以下の通りです。

  • 単焦点レンズ:焦点距離が固定されている。高い描写力と豊かなボケ味を楽しめる。
  • ズームレンズ:焦点距離を自由に変えられる。1本でさまざまな被写体・シーンに対応できる。

初めのうちはズームレンズを使いつつ、慣れてきたら単焦点レンズにチャレンジしてみるのがおすすめです。

両方を使い分けることで、写真撮影をより一層楽しめるでしょう。