こんにちは。杉本です。
この度大変光栄なことにSIGMAから発売された新レンズ「50mm F1.2 DG DN | Art」のレビューを書かせて頂くことになったので早速撮影してきました。
結論から言うとすごく良いレンズでした。興奮冷めやまぬ、といったテンションで現在原稿を書いています。
本当に使っていて楽しいレンズだったのですが、それだけを一方的に伝えてもレビューの役目を正しく果たせる気がしないので冷静になりつつ、このレンズの魅力を紹介しますので、最後までお付き合いしてくださると嬉しく思います。
今回、ボディはα7C IIを使用しました。
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50mm F1.2 DG DN [ソニーE用]

α7C II ILCE-7CM2 ボディ[シルバー]
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目次
執筆者プロフィール

杉本 優也
1988年東京生まれ。 #嫁グラフィーの創設者で、妻を被写体に日本中に旅行に出掛けて、思い出と景色を写真に残している。 活動がテレビやラジオで取り上げられ、以後フォトグラファーとして登壇や執筆、企業撮影、作例撮影やプリセット販売のディレクションなどさまざまな仕事を行なう。 航空工学の出身。愛用機のLEICAM10PやCanonEOS5DMarkⅣなどの他、EPSON R-D1sやCanon IXYシリーズなど日本の物作りの拘りが感じられる機材に魅了され様々なカメラで写真を撮っている。
【著書】
・ 超絶レタッチ術(インプレス)
・Lightroomの教科書(インプレス)
・デジタルカメラマガジン掲載多数 その他
基本性能

※引用:SIGMA公式サイト

※引用:SIGMA公式サイト
こちらは公式のMTFチャートです。
コントラスト、解像度ともに素晴らしい数値を記録しているのがよくわかると思いますが、特筆すべきは低下する際の緩やかさと粘りだと思います。画面中央から離れても段落的に写りが変化することがないのでスムーズに写真に没入できるような体験をすることができます。
実際に撮影していて、MFTチャートの凄さを感じることは難しいと思うのですが、こういった細部までのこだわりが撮影者に与える心強さというのはあるのではないでしょうか。
安心して使えるレンズだということがよくわかると思います。
後述しますが、同心円方向の方が高いところなどは、ボケ味が変に滲まないような写りと解像度感に繋がっていると思われます。
手に馴染む大きさ
本体が745gです。小型のレンズであれば当然もっと軽いものはありますが、50mmF1.2という数字を鑑みると驚異的な軽さです。
実際に一日持っていても負担に感じるシーンはなかったです。大口径の単焦点と思うとむしろ軽いと思いました。
巷ではコスパやタイパという言葉が浸透して久しいですが、ウェイパ(ウェイトパフォーマンス)という言葉があれば間違いなく適応されるだろうと思います。
頼れるズームレンズともう1本、みたいな組み合わせにしたい時にも重さが理由で弾かれるケースはあまり考えなくて良いと感じました。では写真も交えたお話に参りましょう。
開放から圧倒的な描写力とボケとのコントラスト

開放で引いて撮影しました。全身がこれくらいのサイズ感でも背景がしっかりボケています。
桟橋や波間を見て頂くとわかりやすいと思いますが、すーっと抜けるような美しいボケのグラデーションを実現しています。また、ボケた時の輪郭に違和感がないところにこのレンズ開発者たちのこだわりが垣間見えると思います。
「ただボケれば良い」ではなく、上品に、滑らかに表現の領域としてぼかしたいというエネルギーを感じます。

こちらは上の写真をアップにして切り抜いたものです。
風になびいている髪の毛の一本一本まで繊細に写せていることがわかると思います。
これだけ綺麗に細い線になって写ってくれるので、Photoshopなどでこういった髪の毛を目立たなく処理したいという方にも優しい写りになっています。
大きなボケと繊細さが両立しているのは僕たちフォトグラファーの強い味方になってくれることでしょう。
また今回はSONY α7C IIでEマウントのレンズを着用して撮影しています。
AF性能や瞳AFについても全く問題なく機能しましたのでその点もここで言及しておきます。
質感までも残してくれる

この写真を撮った時に、モデルの上にある金属のライトの質感にびっくりしました。
金属の艶感や、錆びた雰囲気が残っています。
またパープルフリンジもほぼなく、撮影後の編集までサポートしてくれるのかと感嘆しました。今回のこの写真はLightroomで書き出していますが、あえてパープルフリンジの調整はしていません。
皆様もぜひお手元にこのレンズが届いた際には試してみてください。あまりにも綺麗に映るのでびっくりすると思います。
玉ボケの綺麗さ

このカットを使う気はなかったのですが、ボケが綺麗だったので玉ボケの例で紹介させていただきます。

こちらが写真左の中間部あたりを拡大したものです。開放からかなり綺麗な円に近い形状になっています。前ボケですが綺麗です。
ポートレート撮影において一般的に人物が主題、もしくは風景の中に人物がいて、その空間そのものが主題、のような撮り方をするケースは多々あると思います。
写真を構成する要素はいろいろありますが、ボケがその邪魔をしないためには、やはり綺麗にボケなくてはなりません。
主役の邪魔をせずそれでいて存在感を放ち、よく見た時にくどくないナチュラルなボケ、というのは難しいものですが、こちらはまさにそれを実現するボケではないでしょうか。
光の活きいきした表情が見てとれるのはとても嬉しいことです。
ボケの輪郭に宿る豊かさと自由度

開放の作例ばかりですが、僕は開放で被写体との距離を変えて撮ることでボケの具合を調整するのが結構好きなのでご容赦ください。もちろん絞って撮った写真についても後で紹介します。
さて、ボケの輪郭ですね。左右の木を見てください。しっかりボケています。
またちゃんとレタッチも施しています。でも色が割れていないんですよね。しっかりぼかした写真で難しいのはボケの境目がレタッチや現像の際に割れてガビガビになってしまうことです。
僕自身、こういった写真のレタッチでは部分ごとにプリセットの適用量を変えたりしてます。あるいは部分補正などで細部の色の境目が変にならないように調整することがあります。
でもこのレンズは無理やり強烈なボケを生み出しているわけではないのだと思います。
先にも述べたとおり滑らかに輪郭が溶けますので、それだけレタッチや現像にも強い耐性を持っています。昨今は色作りも含めて写真を楽しむ方が多い印象ですが、そういった方には特におすすめできます。
ボケの中にある表情が残りつつボケている、というのはポートレートを撮る人には嬉しいポイントだと思います。とても編集しやすかったです。
絞った時の表情

カメラの手ブレ補正が優秀だったのでSS1/50で撮影しています。岩のゴツゴツした印象がしっかり残っていますね。絞るとものすごく写ります。
これでもまだボケているのですが、先ほどまでの背景と比べると強く質感が残っていることは伝わると思います。
この圧倒的な一体感がSIGMAのArtレンズの個性だと思います。
実は僕は長らくSIGMAのレンズをメインに使っていたのですが、この写り、まさにSIGMAの描写ですよね、本当に美しいと思います。
更に絞る

こちらはf8.0です。一気に解像感が上がりました。ぼかしたくなければしっかり絞ってあげると複雑な背景でもちゃんと切り取ってくれます。ぼかしても絞っても良いので、背景をどれほど見せたいのか吟味して設定を決める楽しさがあると思います。
線が多い背景のときは少し絞ってあげると豊かな情報量が綺麗に残せますね。
開けるのか絞るのかで悩めるのは本当に楽しいことだと思います。
寄って撮る

寄って撮った写真です。良い立体感が出ていると思います。
またMFTチャートにもありましたがレンズが捉えるコントラストが非常に優秀なためにキレの良さとは裏腹に優しい写りになります。この辺りが日常的に友達を撮ったりする際にも良いレンズだなと思います。力まない写真も撮れるところにすごく魅力を感じました。
50mmという焦点距離も相まって撮れないものがない万能な仕上がりになっています。
逆光耐性

逆光で撮影した写真です。
太陽を画角に含めていないものの、フレアやゴーストはないのがわかると思います。この逆光耐性のおかげで非常にシャープに写り、かつボケの甘さで独特の夕日の写真を撮ることができました。画面に濁った雰囲気が全くないのは驚異です。
とはいえ、太陽を画角に含んだらこうはならないでしょう。という疑いを晴らすためにもう1枚載せておきます。

このように撮っても大丈夫です。僕は個人的に写真をデータと呼びたくないのですが、でもデジタルで撮る以上間違いなくデータとしての側面を持ち合わせています。
このように非常にクリアなデータであれば、後で濁したり、少し解像感を落としたりと後からの調整もどうとでもなります。しかし逆はかなり難しいです。
データとして上質であるということは、撮影はもちろん、その後に選べる選択肢の広さにも繋がりますので、そういった面でも非常に可能性を秘めたレンズと言えるのではないでしょうか。
まとめ
僕が実際にこのレンズを使ってみた感想や感じた長所を書いてきましたがいかがでしたでしょうか。
標準域の王様といっても過言ではない50mmはオールドレンズなども含めると膨大な数の選択肢があります。実際僕も何本も所持しています。
でもこのレンズはこれまでのレンズとは一線を画すような性能で出てきたなという印象です。もっとじっくり使ってみたいなと感じました。
撮っていてとても楽しいレンズです。いろいろ性能面や写りに訴求してきましたが、一番はここです、楽しかった。この気持ちで写真が撮れることは幸せなことだなと思います。
皆さんがこのレンズで撮った写真がSNSなどでいっぱい見れたら良いなと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
ではまた。最後に記事中では使用しなかった写真を数枚張っておきますので是非、見てみてください。





50mm F1.2 DG DN | Artを手にいれる方法
購入する
SIGMA公式サイトでは、242,000円(税別)で購入できます。また、家電量販店やネットショップなどでも購入可能です。
レンタルする
「50mm F1.2 DG DN | Art」に興味はあるけど、過去にレンズの購入で失敗したことがあるから、いきなり買うのはちょっと怖い…」という方には、レンタルするという選択肢がおすすめ。
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50mm F1.2 DG DN [ソニーE用]
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