こんにちは。GOOPASS MAGAZINE編集部ライターのリョウタです。
大阪在住で、おもに関西で風景写真を撮っています。2017年ごろから本格的に写真をはじめ、所有カメラはSONYのα7 IIから、2023年にα7 IVへと乗り換えました。
ニコンのカメラについては、仲良くしていただいているカメラ仲間が、なぜかニコンを使っている人ばかりのため、Z 9、Z 8、Z fを何度か触らせてもらったことがあります。とはいえ、少し触っただけなので、本格的に使用するのは今回がはじめてです。
今回、編集部からZ 6IIとZ 7IIをお借りして、比較する機会をいただきました。自分が使用するならどちらか、はじめてフルサイズ機を買う方におすすめするならどちらか、などを意識して比較したいと思います。
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目次
Z 6IIとZ 7IIの主な違い
Z 6II![]() | Z 7II![]() | |
| 発売日 | 2020年11月6日 | 2020年12月11日 |
| 価格 | 239,936円(税込 ※2024/4/19現在 カカクコム調べ) | 364,499円(税込 ※2024/4/19現在 カカクコム調べ) |
| 有効画素数 | 2450万画素 | 4575万画素 |
| 測光範囲 | -4~17 EV | -3~17 EV |
| ISO感度 | 100~51200 | 64~25600 |
| 連続撮影速度 | ・低速連続撮影:約1~5コマ/秒 ・高速連続撮影:約5.5コマ/秒 ・高速連続撮影(拡張):約14コマ/秒(14ビットRAW設定時:約10コマ/秒) | ・低速連続撮影:約1~5コマ/秒 ・高速連続撮影:約5.5コマ/秒(14ビットRAW設定時:約5コマ/秒) ・高速連続撮影(拡張):約10コマ/秒(14ビットRAW設定時:約9コマ/秒) |
| オートフォーカス 検出範囲 | -4.5~19 EV(ローライトAF時:-6~19 EV) | -3~19 EV(ローライトAF時:-4~19 EV) |
| フォーカスポイント | 273点 | 493点 |

Z 6II ボディ

Z 7II ボディ
Z 6IIとZ 7IIの主な違いを徹底比較!
主な違いは以下の通りです。
このあと、それぞれの違いについて詳しく解説したいと思います。
1.画質性能
Z 6II![]() | Z 7II![]() | |
| 画像処理エンジン | デュアルEXPEED 6 | デュアルEXPEED 6 |
| 有効画素数 | 2450万画素 | 4575万画素 |
Z 6IIとZ 7IIの大きな違いは、画素数です。Z 6IIがスタンダード機で一般的な画素数である2450万画素に対し、Z 7IIが高画素と言える4575万画素を備えています。
画素数が多い分、Z 6IIよりもZ 7IIのほうが、細部までより鮮明に描写できます。
Z 6IIとZ 7IIで撮影した風景を比較してみましょう。(画角が少し違うのはご了承ください……)
それぞれ見比べてみても、画質面での大きな違いを感じません。発色でZ7 IIのほうが少し青っぽい印象がある程度です。それぞれオートホワイトバランスで撮影したので、画角の違いなどの理由で、少しホワイトバランスがブレたのかもしれません。
次に、一部を拡大したものを見てみましょう。
拡大すると、Z 6IIがわずかにぼやけている印象があり、Z 7IIの描写がシャープに感じます。
とはいえ、かなり極端にクロップ(切り取り)しましたが、明らかにZ 7IIのほうが勝っているとは言えません。
ここまで極端にクロップしない限り、2機種の違いはわからないかと思います。
次は夜景です。三脚を使用し、それぞれISO100で撮影しています。
夜景も、画質面で大きな違いは感じられませんでした。
一部を拡大してみましょう。
拡大していくと、Z 7IIのほうが看板の文字などがより鮮明な印象です。とはいえ、それほど大きな違いはありません。
最後に発色を確認しましょう。
同じ画像処理エンジンを搭載していることもあり、発色に大きな違いを感じませんでした。風景で使用した写真では、少しZ 6IIのほうが青い印象でしたが、オートホワイトバランスで撮影したので、画角の違いなどの理由から、少しホワイトバランスがブレたのかもしれません。
3つの写真で比較しましたが、画質性能にはほとんど違いがない印象です。SNSに投稿する分には、Z 6IIとZ 7IIのどちらを選んでも、満足できる画質を得られると思います。
ただし、有効画素数が多い分、Z 7IIのほうがより高精細に描写できるのも確かです。細部まで画質にこだわりたい方やよくクロップする方、撮影した写真を大きく印刷する機会がある方は、Z 7IIがおすすめです。
2.暗所性能
Z 6II![]() | Z 7II![]() | |
| 撮像素子 | 35.9×23.9mmサイズCMOSセンサー、ニコンFXフォーマット | 35.9×23.9mmサイズCMOSセンサー、ニコンFXフォーマット |
| 有効画素数 | 2450万画素 | 4575万画素 |
| ISO感度 | ISO 100~51200 | ISO 64~25600 |
暗所性能は、おもにセンサーサイズ、有効画素数、ISO感度などによって左右されます。
センサーサイズは大きなもの、有効画素数は少ないもの、ISO感度はより高感度に対応するものほど、暗所性能が高いとされています。
Z 6IIとZ 7IIを比較すると、センサーサイズは同じです。しかし、Z 6IIのほうが有効画素数が少なく、より高感度までISO感度を設定できる分、暗所性能が高いと言えます。
実際に撮影した夜景で比較してみましょう。それぞれISO1600、3200、6400で撮影しています。
比較写真:ISO1600
まず、ISO1600で撮影した写真です。
それぞれ一部を拡大します。
パソコンやスマホではわかりにくいかもしれませんが、元画像の画角だと、Z 6IIの写真はそのままSNSに投稿しても問題ないように思います。
拡大してみると、どちらもノイズが多く見えますが、少しZ 7IIのほうがノイジーだと感じます。
比較写真:ISO3200
次に、ISO3200の写真です。
こちらも拡大します。


ISO3200でも、Z 7IIのほうがノイズが多い印象です。ディティールにも影響が多いように感じます。
比較写真:ISO6400
最後に、ISO6400で撮影した写真です。
拡大した写真です。


どちらもノイズが多く、ディティールが潰れてしまっています。
個人の感想ですが、Z 6IIの写真はISO1600であれば、拡大しなければ、そのままでも使えるかと思います。Z 7IIの写真は、ISO1600からノイズが目立っており、ギリギリ使えるか使えないか……という印象です。
ISO3200になると、Z 7IIの写真はノイズが多いだけでなく、ディティールや色味にも影響があると感じました。ISO6400になると、どちらもノイズの影響が酷く、ノイズ処理が必須ですね。
実際に撮影してみても、暗所性能はZ 6IIのほうが優秀です。拡大すると、ノイズは目立ってしまいますが、広い画角だと、使える写真も多いのではないかと思います。
なお、最低ISO感度は、Z 6IIがISO100、Z 7IIがISO64です。Z 7IIのほうが低く設定できる分、逆光下で明るい単焦点レンズを使用する場合などにおいては、Z 7IIのほうが白飛びしにくくなります。
3.連写性能
Z 6II![]() | Z 7II![]() | |
| 連続撮影速度 | ・低速連続撮影:約1~5コマ/秒 ・高速連続撮影:約5.5コマ/秒 ・高速連続撮影(拡張):約14コマ/秒(14ビットRAW設定時:約10コマ/秒) ※ニコン試験条件での最大撮影速度 | ・低速連続撮影:約1~5コマ/秒 ・高速連続撮影:約5.5コマ/秒(14ビットRAW設定時:約5コマ/秒) ・高速連続撮影(拡張):約10コマ/秒(14ビットRAW設定時:約9コマ/秒) ※ニコン試験条件での最大撮影速度 |
連写性能は、Z 6IIが最大約14コマ/秒、Z 7IIが最大約10コマ/秒となっており、Z 6IIのほうがより高速連写が可能です。
どちらの速度も高速連続撮影(拡張)時での速度で、拡張時はフリッカー軽減機能が使えません。とはいえ、日中の屋外などでは、フリッカー軽減機能が不要です。多くのシーンで、問題なく高速連続撮影(拡張)を使って撮影できます。
実際に電車を撮影して、連写性能を比較してきました。








それぞれ同じ場所から連写で撮影してきましたが、Z 6IIのほうがより高速でシャッターが切られているため、電車がより進んでいません。しかも、Z 6IIのほうが速い車両にもかかわらずです。(記事作成時に、撮る電車を間違えていたことに気づきました……。)
とにかく、Z 6IIのほうが高速な分、撮影された写真の中から、より良い構図の写真を選べます。連写速度が10コマ/秒であっても、大きな不足があるわけではありません。私が使用しているα7IVも、10コマ/秒ですが、不足に感じるシーンはほとんどありません。
しかし、乗り物や野鳥のような高速で動く被写体で、イメージ通りの写真を残したのなら、より速く連写できるZ 6IIのほうがおすすめです。
4.AF性能
Z 6II![]() | Z 7II![]() | |
| 検出範囲 | -4.5~19 EV(ローライトAF時:-6~19 EV) ※静止画モード、シングルAFサーボ(AF-S)、ISO 100、シングルポイントAF(中央時)、f/2.0時、常温20°C | -3~19 EV(ローライトAF時:-4~19 EV) ※静止画モード、シングルAFサーボ(AF-S)、ISO 100、シングルポイントAF(中央時)、f/2.0時、常温20°C |
| フォーカスポイント | 273点 ※ 静止画モード、撮像範囲FX、シングルポイントAF時 | 493点 ※ 静止画モード、撮像範囲FX、シングルポイントAF時 |
まず、『検出範囲』は、Z 6IIが-4.5~19 EV(ローライトAF時:-6~19 EV)、Z 7IIが-3~19 EV(ローライトAF時:-4~19 EV)となっており、Z 6IIのほうが、より暗いシーンでもAFで被写体を検出できます。
次に『フォーカスポイント』を比較すると、Z 6IIが273点に対し、Z 7IIが493点と、大きく異なります。
Z 7IIのほうが、細かくフォーカスポイントが分割されており、ピントを合わせる場所をよりシビアに選択可能です。
フォーカスポイントが多いからといって、検出できるエリアが広いわけではありません。同じ検出エリアの中で、より細かくピントを合わせる位置を選べるイメージです。
たとえば、花畑で特定の花にピントを合わせたい場合や、運動会で大勢の中からお子さんにきっちりとピントを合わせたい場合などに役立ちます。
なお、『AF方式』『レンズサーボ(AF-SやAF-Cなど)』『AFエリアモード(オートエリアAF、シングルポイントAF、ワイドエリアAFなど)』『フォーカスロック』については、どちらも同じなので、ここでは省略します。
暗所性能のテストとして、夜に間接照明だけ点灯させて、α7 IVを撮影してみました。
写真を見比べてもわかりませんが、撮影時に軍艦部の「SONY」の刻印と、レンズキャップの「SONY」の印字へ交互にピントを合わせて撮影しました。
どちらかというと、Z 6IIのほうが暗所でもスムーズにピントが合った印象です。Z 7IIもスムーズにピントが合うことも多かったのですが、ピント位置を迷ってしまう回数がZ 6IIより多くありました。
次に花壇の撮影で、フォーカスポイントを比較しました。
フォーカスポイントについては、より細かくピント位置を決められる分、Z 7IIのほうが意図した花や花びらにスムーズにピントを合わせられました。
フォーカスポイントが細かいため、カーソルの移動が少し手間に感じましたが、イメージ通りの場所にピントを合わせたい方はZ 7IIのほうがおすすめです。
5.動画性能
Z 6II![]() | Z 7II![]() | |
| 記録画素数/フレームレート(記録レート) | ・3840×2160(4K UHD):60p/50p/30p/25p/24p ・1920×1080:120p/100p/60p/50p/30p/25p/24p ・1920×1080スロー:30p(4倍)/25p(4倍)/24p(5倍) ※120p:119.88fps、100p:100fps、60p:59.94fps、50p:50fps、30p:29.97fps、25p:25fps、24p:23.976fps | ・3840×2160(4K UHD):60p※/50p※/30p/25p/24p ・1920×1080:120p/100p/60p/50p/30p/25p/24p ・1920×1080スロー:30p(4倍)/25p(4倍)/24p(5倍) ※ファームウェアをVer.1.10以降にアップデートする必要があります ・120p:119.88fps、100p:100fps、60p:59.94fps、50p:50fps、30p:29.97fps、25p:25fps、24p:23.976fps |
| 感度 | ・M:ISO 100~51200(ステップ幅:1/3、1/2ステップに変更可能)、ISO 51200に対し約0.3、0.5、0.7、1段、2段(ISO 204800相当)の増感、感度自動制御(ISO 100~Hi 2.0)が可能、制御上限感度が設定可能 ・P、S、A:感度自動制御(ISO 100~Hi 2.0)、制御上限感度が設定可能 ・オート:感度自動制御(ISO 100~51200) ・ISO感度は、推奨露光指数 | ・M:ISO 64~25600(ステップ幅:1/3、1/2ステップに変更可能)、ISO 25600に対し約0.3、 0.5、 0.7、 1 段、2 段(ISO 102400 相当)の増感、感度自動制御(ISO 64~Hi 2.0)が可能、制御上限感度が設定可能 ・P、S、A:感度自動制御(ISO 64~Hi 2.0)、制御上限感度が設定可能 ・オート:感度自動制御(ISO 64~25600) ・ISO感度は、推奨露光指数 |
動画性能を仕様表で比較すると、ISO感度が異なります。静止画と同様、Z 6IIのほうが高感度に強く、Z 7IIのほうが低感度に強いのが特徴です。
しかし、動画性能で最も大きな違いは、4K60p/50p撮影時の画角が異なることです。
4K60p/50p撮影時、Z 6IIの画角はDXベース(APS-Cサイズ)の動画フォーマット、Z 7IIの画角はFXベース(フルサイズ)の動画フォーマットの約93%にクロップされます。
つまり、4K60p/50pで撮影する際には、Z 7IIのほうが広い画角で撮影できます。
実際に、場所、焦点距離、設定などをそろえて、それぞれ以下のとおりに動画撮影しました。
Z 6IIのほうが、大きくクロップされています。
動画撮影も考慮するなら、広く撮れる分、Z 7IIのほうが有利だと言えそうです。
Z 6IIとZ 7IIの外観について
Z 6II![]() | Z 7II![]() | |
| サイズ(幅×高さ×奥行き) | 約134×100.5×69.5mm | 約134×100.5×69.5mm |
| 質量(バッテリーおよびメモリーカードを含む、ボディーキャップを除く) | 約705g | 約705g |
まず、外観を写真で比較していきます。






正面右下にある、モデル名の刻印以外は同じに見えます。
使用表のサイズや質量も、まったく同じです。モデル名の刻印だけ変えて、同じものを使っているのでしょうか……。
ボタン配置なども同じなので、モデル名の刻印を見ないと、どっちがどっちかわかりません。実際に撮影に使用したときも、バッグから取り出してみるまで、どちらかわかりませんでした。
外観については、モデル名の刻印を除けば、同じと考えても問題なさそうです。
Z 6IIとZ 7IIの価格比較
Z 6II![]() | Z 7II![]() | |
| 本体価格 | 239,936円(税込 ※2024/4/19現在 カカクコム調べ) | 364,499円(税込 ※2024/4/19現在 カカクコム調べ) |
| 中古価格 | 168,000円(税込 ※2024/4/19現在 カカクコム調べ) | 235,000円(税込 ※2024/4/19現在 カカクコム調べ) |
作例写真
Z 6IIの作例写真

Z 6II ボディ




Z 7IIの作例写真

Z 7II ボディ





どちらか迷ったらレンタルがおすすめ!
ここまで、性能や価格など、さまざまな項目でZ 6IIとZ 7IIを比較しました。しかし、それでもなかなか決められないなら、レンタルで実際に試してみるのがおすすめです。
メーカーの実店舗や家電量販店などで触ることもできますが、実際に撮影現場で使ってみると、どちらが自分の撮影スタイルにマッチしているかがよりわかります。
購入すると、中古でも約17~24万円もする機材が、レンタルだと低予算で利用できます。
どちらを選ぶにしても高い買い物ですので、購入後に「やっぱりあっちが自分に合っていた」などと後悔しないよう、レンタルで実際に使ってみるのがおすすめです。

Z 6II ボディ

Z 7II ボディ
Z 6IIとZ 7IIがおすすめな人
以下、両者を比較してみて想定できた、それぞれのおすすめな人です。どちらか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
Z 6IIがおすすめな人
Z 7IIがおすすめな人
所感
ここまで比較してきたさまざまな項目や価格を踏まえて、私がZ 6IIとZ 7IIのどちらかをおすすめするなら、Z 6IIをおすすめします。
さまざまな被写体を撮影してみましたが、使い方がまったく同じに感じられませんでした。そのため、選ぶポイントは、高画素を求めるかどうかだと思います。
高画素機は、細部まで高精細に描写でき、クロップしても高画質を保てるのがメリットです。一方で、暗いシーンでの手持ち撮影などでノイズが発生しやすいデメリットがあります。
現在はLightroomなどで処理すれば、ノイズをきれいに除去することが可能です。しかし、ソフトでノイズ低減処理を強くかけると、ディティールが失われることがあります。
私個人は、写真の用途がSNSへの投稿がメインなので、そこまで高画素を求めていません。どちらかを選ぶなら、十分な画素数と暗所性能、14コマ/秒という連写性能を備え、さらに価格も抑えられるZ 6IIを選びます。
また、パソコンやスマホだからかもしれませんが、今回の比較で風景写真や夜景写真を大きくクロップしても、あまり違いを感じられなかったこともポイントです。特に、はじめてミラーレス一眼カメラを持つ人が、新品だと約12万円、中古でも約7万円も高額なZ 7IIを選ぶのは、もったいないのではないかと思いました。
とはいえ、仕事で使う人や写真を大きく印刷したい人、とことん画質にこだわりたい人であれば、Z 7IIも選択肢に入ります。Z 7IIの有効画素数が、Z 6IIと比べて2000万画素以上多いのは間違いありません。その分、大きく印刷しても画質は保たれますし、クロップしても描写がシャープです。4K60pで動画撮影したい人も、画角が広いZ 7IIのほうが使い勝手が良いでしょう。
用途や好みを考慮して、自分にぴったりの1台を選んでいただけると嬉しいです。
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