人生の節目である成人式(二十歳の集い)。大人の仲間入りをした我が子を、自分の手で写真におさめておきたい親御さんも大勢いるのではないでしょうか。
民法改正により令和4年(2022年)4月1日から成年年齢が20歳から18歳に変わりました。それにより、これまで「成人式」と呼んでいた催しを「二十歳の集い」「はたちのつどい」「二十歳を祝う集い」「はたちを祝う会」などと呼ぶようになりましたが、この記事では「成人式」と表現いたします。
スタジオ撮影や出張カメラマンなどのプロに撮影してもらう前撮りとは異なり、お子さんもリラックスした状態のセルフ撮影。場所を自由に選べて、自然な表情を引き出しやすいのが魅力です。
しかし、「自分で撮影しようとしても撮り方がわからない」という方もいるかもしれません。せっかくの記念日は、ただ撮るだけでなく綺麗な写真で残したいですよね。
そこで今回は、素人でも綺麗に撮れる成人式撮影のコツや設定を解説します。
撮影に適したカメラ機材も紹介するので、併せて参考にしてみてください。
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目次
成人式撮影のコツ(屋外)

屋外と屋内では、意識するポイントやカメラ設定に違いがあります。まずは屋外で撮影する場合についてまとめました。
背景選びが重要
屋外撮影の際は、被写体が引き立つ背景選びを心がけましょう。
振袖であれば、神社や日本庭園、古い町並みなど、和のテイストが合っています。近所にそのような場所がない方は、空や樹木、花などを取り入れて雰囲気を出すのもおすすめ。
あまり多くの花が咲いていない季節ですが、山茶花は色合いもよく、冬の街中でも見られる身近な花です。
ボケを取り入れる
成人式の写真に限らず、ぼかしはポートレートで人気の表現です。被写体を目立たせ、プロが撮ったようなおしゃれな写真に仕上がります。
印象的なボケを作るコツはいくつかありますが、1つはボケやすい背景を選ぶこと。
木々や花などであれば鮮やかになるだけでなく、木漏れ日で玉ボケも作れます。
また、背景をボケさせるには被写体と背景の距離も重要です。被写体(ピント面)と離れた物体ほどボケやすくなる性質を利用して、背景をぼかしてみましょう。
背景をぼかす3つ目のポイントは、レンズのF値(絞り値)。ピント面と背景の距離が近い場合でも、F2.8やF1.4などの大口径レンズであれば、ボケのある写真が撮影できます。
そして最後は、焦点距離の長いレンズを使うことです。一般的に焦点距離が伸びるほど、ボケやすい写真に仕上がります。
しかし、焦点距離の長い望遠レンズはあまり被写体に近づけません。
成人式の撮影で使いやすい焦点距離は、50~100mmほどの標準・中望遠です。
また、背景をぼかしすぎてしまうと、せっかく雰囲気のある場所を選んでも撮影場所がわからなくなってしまいます。
屋外撮影の際は、ほどよいボケ感を意識してみてください。
▼ボケの作り方に関して詳しく知りたい方はコチラ

光を意識する
同じ背景やポーズ、設定で撮影しても、光の当たり方で写真から受ける印象は異なります。
成人式の撮影で意識したい光の位置は、逆光またはサイド光です。カメラの正面または左右に光源(太陽)がある状態を指します。
カメラの後ろに太陽がある順光の場合、メリハリが強く出てしまい、温かみや柔らかさの欠けた写真になってしまいます。
また、順光は光が正面から当たるので、立体感が失われてのっぺりした印象になりがちです。顔に直接光が当たるので、眩しそうな表情になりやすいデメリットも……。
撮影の際は、より立体感や透明感がでやすい、柔らかい光を利用する点を心がけましょう。
▼撮影時の光についてより詳しく知りたい方はコチラ

成人式撮影の設定(屋外)

撮影は、絞りを自由に設定できる絞り優先モード(A、AVモード)か、すべての設定を任意に調節できるマニュアルモード(Mモード)を選択します。
マニュアルモードで撮影する際の、設定目安をまとめました。
| 設定項目 | 値の目安 |
| ISO感度 | 100 |
| F値 | F2.8~8.0 |
| シャッタースピード | 1/250~1/400秒 |
背景をどの程度ぼかすかによって、F値を調節してみてください。
絞り優先モードの際は、露出を±0~+1ほどに調節すると、人物の顔が明るく写ります。
晴天時の場合は光が強く、背景に白飛びが生じる可能性があります。
また、背面モニターが見づらく確認が難しい際は、ハイライト警告を取り入れながら写りを確認しましょう。
基本的には上記の設定で撮影できますが、「背景を明るくすると顔が陰ってしまう」「顔を明るくしようとすると背景が白飛びしてしまう」という状況もあるかもしれません。
そのような場合は、クリップオンストロボなどを用いながら、顔を明るく照らしてみましょう。
ストロボを照射する際の注意点は、シャッタースピードです。
昼間の屋外は明るいので、シャッタースピードが速くなりがちですが、ストロボによっては1/200~1/250秒以上の速度にすると、写真に黒い線が入ってしまいます。
この現象は、「ハイスピードシンクロ」に対応したストロボでないと防げません。
ハイスピードシンクロモードをオンにするか、非対応の機種であれば、シャッタースピードを落として対処しましょう。
成人式撮影のコツ(屋内)

続いては屋内で撮影する際のポイントと、カメラ設定です。
窓際か壁際での撮影がおすすめ
背景が重要なのは屋外と一緒です。特に自宅の場合は、後ろが雑多として生活感が出がち。窓際や白い壁など、すっきりとした背景を選んでハレの雰囲気を演出しましょう。
おすすめは自然光の入りやすい窓際です。晴天日は光が強すぎるので、白いレースカーテンを利用すると、ふんわりとした柔らかい光を取り入れられます。
小物を利用する
壁や窓など背景がシンプルな分、小物で華やかさを出しましょう。もちろん、小物は屋外の撮影で使用しても構いません。
ドライフラワーやブーケ、和傘、扇子、椅子など……。服装に合わせて取り入れてみてください。
振袖にお決まりの白いショールはレフ版のように顔を明るく見せる効果もあるので、ぜひ取り入れたいアイテムです。
自然光を利用するときは照明を消す
家の中で撮影する際は、窓際など光を取り入れやすい場所を選びましょう。
そのときの注意点は、部屋の照明は消しておくこと。自然光(太陽光)と部屋の照明は波長が異なり、混ざるとホワイトバランスの調整が難しくなってしまうからです。
そのため、自然光が入りやすい時間帯の撮影がおすすめです。
また、窓から取り入れる光は、被写体の横から当たるようにすると(サイド光)、立体感が生まれます。
成人式撮影の設定(屋内)

屋外撮影と同じく、屋内撮影でも使用する撮影モードは絞り優先モードかマニュアルモードが基本。
しかし、屋外撮影に比べて屋内撮影は光量が少ないため、設定が制限される点に注意が必要です。
マニュアルモードでの設定目安を下記にまとめました。
| 設定項目 | 値の目安 |
| ISO感度 | 100~3200(オート) |
| F値 | 開放値~F4.0 |
| シャッタースピード | 1/焦点距離~1/125秒 |
F値は開放~低めにして、ブレないシャッタースピードに設定したら、最終的な明るさをISO感度の調節によって決定しましょう。
手ブレを起こさないシャッタースピードの目安は、1/焦点距離秒といわれています。50mmの焦点距離であれば1/50秒、100mmであれば1/100秒です。
三脚を使用すれば、さらに長いシャッタースピードでも手ブレを抑制できます。
しかし、手ブレは抑えられても被写体ブレは生じてしまうので、シャッタースピードの落とし過ぎには要注意。
ブレを起こさないシャッタースピードを見極めたら、1度撮影してみて、写真の明るさを見ながらISO感度で明るさを調節しましょう。
ISO感度の幅を広く指定したのは、撮影環境の光量で大きく左右されてしまうためです。
昼間の窓際で明るさが十分にあれば、ISO100~400。光量が十分に得られない時間帯や環境の場合は、ISO800~3200に上げて撮影します。
しかし、ISO感度を高くすると、カメラの機種によっては画面がざらつくノイズの発生を防げません。
屋内撮影で光量が足りないと感じた場合は、ストロボを利用した撮影がおすすめです。
屋内撮影でストロボ照射をする場合は、直接被写体に向けるのではなく、天井に照射するバウンスが一般的。
ストロボの使い方に関しての詳細は、下記の記事をご参照ください。

屋外・屋内撮影のコツと設定を解説しました。
いずれの撮影でも、背景選びと光の当たり方が重要です。また、構図も写真の印象を左右するポイントの1つ。
構図については下記の記事で解説しているので、参考にしてみてください。










