プレイするのとは違った熱狂を楽しめる「野球観戦」。選手たちの真剣な顔やミラクルプレーは一番の魅力です。そんな一瞬を撮影するのも野球観戦の楽しみ方の一つ。プロ野球では1試合が平均3時間程で、長く楽しめるのもカメラマンにとってはうれしいポイントです。本記事では、野球を撮影する際にオススメの設定や機材の選び方をご紹介します。
目次
機材選びのポイント

カメラ
野球観戦にオススメのカメラは、AF・連写性能の良いモデルです。ミラーレス一眼カメラであれば、AFポイントが多く、カバー範囲も広いためミラーレス一眼カメラから選ぶと良いでしょう。AF性能の高いカメラを使用することで、ホームランの瞬間や、ミラクルキャッチの瞬間にピントを間に合わせられます。連写速度は、10コマ/秒以上のカメラがオススメ。ピッチングやバッティングなどの、決定的な瞬間を撮影する際には高速連写で撮影するとシャッターチャンスを逃すことなく撮影可能です。
下記で『連写速度』『AF機能』の2条件を満たすカメラの一例を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
FUJIFILM X-T4

X-T4は、APS-Cセンサーを搭載したミラーレス一眼カメラです。野球撮影に必要な、AF性能は像面位相差画素を撮像面の約100%に配置し、0.02秒の高速なピント合わせを実現。頻繁に被写体を切り替えながら撮影が可能です。また、連写速度も20コマ/秒と高速連写に対応しており、大事なシーンを撮り逃すことなく撮影できます。
| FUJIFILM X-T4 | |
|---|---|
| マウント | フジフイルム Xマウント |
| センサーサイズ | APS-Cセンサー |
| 有効画素数 | 2610万画素 |
| 常用ISO感度 | ISO160~12800 |
| 高速連写 | 約30コマ/秒(電子シャッター使用時) 約15コマ/秒(メカニカルシャッター使用時) |
| 幅×高さ×奥行き | 134.6×92.8×63.8mm |
| 重量 | 526g |
■購入する場合は、174,459円(2021/7/13現在 カカクコム調べ)となっているようです。
レンズ
野球観戦にオススメのレンズは、望遠ズームレンズです。観客席からフィールドまでには距離があるため、最低200mm程度のレンズは用意したいところ。初めて行く球場であれば、距離感をつかみにくいため80-400mm程度の高倍率ズームレンズを用意しておくと失敗を減らせます。体力に余裕があれば、150-600mmの画角のレンズを用意することで、外野選手の撮影にも対応可能です。
下記で焦点距離をカバーしたレンズの一例を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR

「フジノンレンズ XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR」はFUJIFILMが展開するミラーレス一眼カメラ・Xシリーズ用の超望遠ズームレンズです。焦点距離は、70-300 mm(35mm判換算で約107-457mm相当)。本レンズ最大の特徴は、中望遠~超望遠をカバーするレンズらしからぬコンパクトで軽量なボディです。APS-Cセンサーで使用するため、コンパクトなサイズでもしっかりと望遠撮影に対応できます。さらに、580gの軽量ボディは3時間の試合中持っていても疲れにくく、撮影に集中できる重さ。また、防塵防滴構造、5.5段分の光学手ブレ補正も、本レンズの魅力。タフなボディは試合中の急な雨でも安心して撮影に挑む事ができます。
| XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR | |
|---|---|
| 対応マウント | Xマウント |
| レンズ構成 | 12群17枚 |
| フィルター径 | 67mm |
| 絞り羽根枚数 | 9枚 |
| 質量 | 580g |
| その他 | 防塵防滴 |
■購入する場合は、98,000円(2021/3/25現在 カカクコム調べ)となっているようです。
座席の選び方

野球を撮影する際の座席は、一塁側の最前列がオススメ。ネットに近い場所を選ぶことでネットをよけて撮影しやすくなります。また、距離が近い場所で撮影する事でレンズの焦点距離を短くできるため、軽いレンズを使用して撮影に挑めるでしょう。一塁側であれば、バッターが出塁するときや、ホームに返ってくる瞬間を正面から撮影できます。また、ピッチャーやキャッチャーも横から撮影可能です。しかし、右バッターはバッティングの際に背を向ける形になるので注意が必要。右バッターのバッティングシーンを撮影したい際には、三塁側の最前列を狙うといいでしょう。
プロ野球の撮影・SNS投稿ルール改訂(2025年9月1日施行)
2025年9月1日から、NPBと12球団、さらにファーム・リーグの2球団が定める「写真・動画等の撮影及び配信・送信規程」が改訂されました。
改訂により、観客が撮影した写真や動画をSNSに投稿できる範囲が大きく広がっています。
| 項目 | 内容 | 投稿・配信の可否 | 条件・補足 |
| 写真(静止画) | 全エリア・全時間帯(プレー中含む) | 可能 | 制限なし。プレーシーン含め投稿・配信可 |
| 動画(プレーシーン) | イニング中のグラウンド内 | 条件付きで可能 | 60秒以内/無編集/1試合1人1回まで/投稿は試合終了後 |
| 動画(非プレーシーン) | グラウンド外、またはイニング中以外のグラウンド内 | 可能 | 140秒以内。試合中の投稿も可(応援・グルメ・始球式など) |
| 禁止行為 | ライブ配信/営利目的の利用/迷惑行為による撮影 | 不可 | 三脚使用や特定部位の強調なども該当。違反者には入場制限などの措置あり |
| 定義・基準 | グラウンド内外、イニング中の明確化 | ― | 「グラウンド内」=フェア+ファウル地域(ベンチ等除く) 「イニング中」=先頭打者初球のプレイ宣告〜3アウトまで |
2025年9月の改定では、プレー中の写真投稿が全面的に認められ、動画についても条件を満たせば投稿できるようになりました。
注目すべきなのは、プレーシーンの動画が「60秒以内」「編集なし」「1試合1アカウント1回」「試合終了後に投稿」といった条件付きで許可された点です。
従来は禁止されていたプレー中の撮影が、きちんとルールを守れば発信できるようになったのは、大きな変化といえるでしょう。
また、応援やスタジアムグルメ、イニング間の演出など、プレー以外のシーンも140秒以内であれば投稿が可能です。
試合の雰囲気をSNSで伝える手段として、今まで以上に活用しやすくなっています。
一方で、ライブ配信や営利目的の投稿、他の観客の迷惑になる撮影方法は禁止されています。
ルール違反とみなされた場合、今後の観戦が制限される可能性もあるため、マナーを守って楽しむことが大切です。
撮影時の設定

ピントはAF-Cか、置きピンに
野球を撮影するとき、ピントモードはAF-Cモードか、MFモードを使用しましょう。被写体をピッチャーやバッターを交互に撮影したい場合は、被写体を追従してくれるAF-Cモードがオススメ。逆に、ピッチャーのみ、バッターのみに集中して撮影する際には一度ピントをあわせて、撮影毎にピント合わせを行わない『置きピン』での撮影がオススメです。置きピンでの撮影を行なう場合にはMFモードを使用します。
F値・シャッタースピードは状況に合わせて
F値は4~8の間で状況に合わせて変えながら撮影するのがオススメ。F8のようにしっかりと絞って撮影すると、解像度の高い写真に仕上がりますが、ネットの映り込みが気になってしまう場合にはF値を下げて撮影しましょう。シャッタースピードは200/1秒以上を使用します。なぜなら、それ以下での撮影では手ブレが目立ってしまうため。ピッチャーの投球している手まで止めたい場合などにはそれ以上のシャッタースピードに設定します。
ISOはオートでOK
ISO値は基本的にはオートで大丈夫です。心配な方は、上限設定をしておくと数値が上がりすぎることによる解像度の低下を防ぐ事ができます。シャッタースピードや、F値を変更しながらの撮影になるため、明るさをISOで補います。ナイターでの撮影でも球場の明るさは十分確保されているため、最高で12800くらいまで上げれば十分撮影に対応できます。
まとめ

座席の選び方や、カメラ・レンズを選ぶ際のポイントなどを紹介しました。野球観戦は、1試合が3時間ほどあり、シャッターチャンスがたくさん訪れます。また、ナイターでも会場は明るく、設定が簡単に決まるため初心者でも撮影に挑戦しやすい被写体です。本記事で紹介した設定を参考に、野球の撮影に挑戦してみてはいかがでしょうか。








