GOOPASS MAGAZINEをご覧の皆様、こんにちは。
GOOPASS MAGAZINE編集部のchinoです。
この記事では、 2020年5月にTAMRON(タムロン)から発売された「70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)」を実写レビューします。
やや今さら感はあるものの、70-180mm F/2.8 Di III VXDといえば、2021年の「GOOPASS人気レンタル機材ランキング」で1位を獲得したレンズ。
2022年8月のランキング時点でもトップ10入りをしており、発売から2年が経った今でも人気ぶりが伺えます。
とはいえ、気になっているけどまだ使ったことがない方もいるのではないでしょうか。
実は私もその一人でした。そこで今回、人気レンズの実力を知るためにレンタルをしたので、実際に使用した感想をお伝えします。
結果からいうと、このまま欲しくなるほど良いレンズでした。
「軽量で描写力もある望遠レンズが欲しい」「70-180mm F/2.8 Di III VXDが気になる」。そんな方はぜひこのまま記事を読み進めてください!
購入する前にレンタルで試すこともできます。
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目次
70-180mm F/2.8 Di III VXDの作例写真
まず、70-180mm F/2.8 Di III VXDで撮影できた写真をご紹介します。
近づくのが難しい動物も遠くから狙えます。 明るいレンズなので、シャッタースピードを速くしてもISOが上がり過ぎません。
背景によっては少しガチャガチャしたボケになりますが、あまり気にならない範囲です。
切り取る範囲は限られるものの、風景撮影にも使えます。
遠くで咲いていたコスモスを望遠で撮っています。被写体に近づかずともこれだけ背景をボカせるのはうれしいですね。
前もふんわりとボケてくれます。
70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)の基本スペック

70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)の基本スペックです。
| 70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056) | |
|---|---|
| 対応マウント | α Eマウント系 |
| 焦点距離 | 70~180mm |
| F値 | F2.8 |
| レンズ構成 | 14群19枚 |
| 絞り羽根枚数 | 9枚 |
| 最短撮影距離 | AF時:0.85m (ズーム全域) MF時: 0.27m (ワイド)/ 0.85m (テレ) |
| 最大撮影倍率 | AF時:1:4.6 MF時:1:2 (ワイド)/ 1:4.6(テレ) |
| フィルター径 | 67mm |
| 長さ | 81x149mm |
| 質量 | 810g |
| その他 | 防滴 |
| 最安価格(2022/09/21 カカクコム調べ) | 121,984円(税込) |
2020年5月に発売された70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)は、ミラーレス一眼用であるDi IIIシリーズ。
対応マウントはSONYのEマウントです。
2018年、2019年発売の「28-75mm F/2.8 Di III VXD」「17-28mmF2.8Di III RXD」と合わせて、タムロン大三元レンズ※と呼ばれています。本レンズの発売により、タムロンの大三元レンズが揃いました。
※ 開放F値2.8通しのズームレンズのこと。基本的には広角・標準・望遠の3本を合わせたものを指す
せっかくなので、純正であるCanon、Nikon、SONYのフルサイズミラーレス用F2.8通し望遠レンズのスペックも、比較としてまとめました。
| Canon RF70-200mm F2.8 L IS USM | Nikon NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S | SONY FE 70-200mm F2.8 GM OSS II SEL70200GM2 | |
| 対応マウント | キヤノンRFマウント系 | ニコンZマウント系 | α Eマウント系 |
| 焦点距離 | 70~200mm | 70~200mm | 70~200mm |
| F値 | F2.8 | F2.8 | F2.8 |
| レンズ構成 | 13群17枚 | 18群21枚 | 14群17枚 |
| 絞り羽根枚数 | 9枚 | 9枚 | 11枚 |
| 最短撮影距離 | 0.7m | 0.5m(焦点距離70mm) 1m(焦点距離200mm) | 0.4m~0.82m |
| 最大撮影倍率 | 0.23倍 | 0.2倍 | 0.3倍 |
| フィルター径 | 77 mm | 77 mm | 77 mm |
| 長さ | 89.9x146mm | 89x220mm | 88x200mm |
| 質量 | 1070g | 1360g | 1045g |
| その他 | 防塵防滴、手ブレ補正 | 防塵防滴、手ブレ補正 | 防塵防滴、手ブレ補正 |
| 最安価格(2022/09/21 カカクコム調べ) | 339,799円(税込) | 266,999円(税込) | 297,000円(税込) |
外観

特別なデザインを採用しているわけではなく、ほかのラインナップと同様のつるりと滑らかなボディです。
ズームリング・ピントリングはともに軽快に動きます。むしろピントリングは少し軽いくらい。
ボタン・スイッチ類が少なく、シンプルな印象を受けました。 
唯一あるのが、ズームロックスイッチです。移動中に自重でレンズが伸びてくる現象が防げるため、見栄えも悪くなりませんし、移動も楽に行なえます。
※ 最短の70mmでロックするものであり、任意の焦点距離での固定はできません。
AFとMFの切り替えスイッチがついていないのは残念な点でした。
というのも、本レンズはMF時のみ、70mmでの最短撮影距離が0.27mmまで短縮される機能がついています(後述)。
せっかくMFでハーフマクロ撮影ができるのであれば、簡単にAF/MFが切り替えられるスイッチは装備して欲しかったところです。
また、本レンズには手ブレ補正がついていません。
軽量コンパクトな点を考えれば妥当ともいえます。室内や明るめの夕方帯であれば、ボディ内の手ブレ補正とF値の調整でブレを防げました。 
フードは、花形のHA056が付属します。コンパクトながらしっかりとした装着感があり、自然に外れる心配はなさそうです。
70-180mm F/2.8 Di III VXDの特徴
では、ここからは実際に撮影した感想や作例を交えながら、本レンズの特徴をお伝えします。 ボディはSONYのα7RⅢを使用しました。
F2.8通しの望遠レンズでありながらコンパクト
何よりも特筆すべきは、やはり圧倒的な携帯性。
上記のスペック比較表から見ても、70~200mm前後をカバーするレンズの中で飛びぬけて小型であるとわかるはずです。
開放F2.8通しの大口径望遠ズームでありながら、重さはなんと810g。サイズも約81(最大径)×149(伸縮時)mmしかありません。
500mlのペットボトルと同等のサイズ感といえばイメージしやすいかと思います。

コンパクトな折り畳み傘も同様の長さ
これならバッグに入ると思った方も多いのではないでしょうか?
そう、一般的なショルダーバッグならボディに着けたままでも収まります。
望遠レンズは携帯性がネックで、普段はお留守番要員にしている方もいるかもしれません。
私は望遠レンズを使う際、バッグへの収納は諦めてずっと肩にかけているのですが、「それもなんだかなあ……」と思っていました。
しかし、70-180mm F/2.8 Di III VXDはバッグに入れて気軽に持ち出せます。
体感はほぼ標準レンズで、首に下げての撮影・移動が苦になりません。
もちろん、単焦点レンズやパンケーキレンズと比べてしまうと重いわけですが、開放F2.8通しの望遠ズームという領域において今のところ右に出るものはいなさそうです。
ちなみに180mm側では3センチほど鏡筒が長くなります。 
描写力とボケ味
サードパーティーであっても、小型軽量であっても描写力に妥協はありません。
レンズ構成は14群19枚で、XLD(eXtra Low Dispersion)レンズやLD(Low Dispersion:異常低分散)レンズ、GM(ガラスモールド非球面)レンズ、複合非球面レンズなどの特殊硝材を使用したこだわりの設計。
特に大口径を活かした大きく滑らかなボケ味が気に入っています。
玉ボケのみに着目すると、年輪ボケもなく、綺麗な玉ボケといえるのではないでしょうか。
望遠端で開放にした場合はレモン型の口径食が目立ちますが、F4~F5.6まで絞れば円形のボケが得られます。
BBAR-G2(Broad-Band Anti-Reflection Generation 2)コーティングを採用し、逆光耐性も十分です。夕暮れの太陽を受けた逆光ですが、直接陽光を入れない限りは、フレア・ゴーストは発生しません。
個人的にはフレアやゴーストもそこまで嫌いではありませんが、高い光学性の賜物といえます。
また、「ボカすレンズ」というイメージがなぜかあったものの、シャープな描写ももちろんこなせます。
カリッとしたシャープさがあるからこそボケも映え、相乗的に立体感を作り出しているといいますか……。
解像感は開放から良好なものの、やはり一番緻密さが現れるのはF5.6~F9ほどまで絞ったときです。
最短撮影距離0.85m&0.27mの近接撮影
タムロンレンズの強みである「寄れる」性能。本レンズも全ズーム域の最短撮影距離は0.85mです。
また、MF時に限って広角端の最短撮影距離が0.27mまで縮められます。最大撮影倍率は1:2倍。つまりハーフマクロとしての使用も可能です。
ちなみに0.27mの距離感がどれくらいかといえば、レンズフードを付けていたら被写体にぶつかってしまいそうなほど近づけました。 
画面周辺部では画質低下が起きるためピント面を中央にする必要がありますが、1本で撮影の幅が広がること請け合いの機能です。
高精度かつ高速のAF
新開発のリニアモーターフォーカス機構「VXD (Voice-coil eXtreme-torque Drive)」を搭載し、かつてないスピードと精度を誇るというAF。
そば畑が広がるところで近景、中景、遠景とAF-S※を試したところ、スムーズにピントが合いました。
せっかくなら動物撮影でも……と思っても近所の猫は邂逅(かいこう)と同時に逃げていくので、動物公園へ行ってAF-Cを試してみます。
素早い動きではないものの、せわしなく動き続ける動物たち。AF-Sよりも若干早く、ピント合わせをしてくれました。
ただ、この写真は目の細かい網越しで撮影しており、そのような環境下では時々AFが迷って網にフォーカスしてしまうことがありました。 何度か半押しをすると合焦してくれましたが、シビアな条件ではやや精度が落ちるようです。
駆動音に関してはまったく気になりません。学芸会などの静粛性が求められる場面でも、使用は問題ないでしょう。
【AF-S:シングル】シャッターボタンを半押しした際に、一度だけピントを合わせるモード。動きのない被写体向き 【AF-C:コンティニュアス】シャッターボタンを半押しすると、半押ししている間、被写体にピントを合わせ続けるモード。動体撮影向き AFの種類についてより詳しく知りたい方はこちら
70-180mm F/2.8 Di III VXD 入手方法
購入する
70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)は家電量販店やオンラインショップで販売されています。 TAMRON オンラインストアでは、137,500円 (税込)で購入できます。
レンタルする
コスパの良いレンズとはいえ、価格は10万円越えです。 「興味はあるけど、いきなり購入するのは怖い……」「望遠レンズの使用頻度はそこまで高くないから購入は迷う」という方におすすめなのが、レンタルという選択肢。 “カメラのサブスク“GOOPASSでは、70-180mm F/2.8 Di III VXDを手ごろな価格でレンタル可能です。 GOOPASSなら、会員登録から最短1~2日後には自宅へ機材が届き撮影が始められます。翌月以降もレンタルしたい場合は、パスの契約更新をするだけ。返送期限はありません。
70-180mm F/2.8 Di III VXDが気になっている方は、まずレンタルで試してみてください。
まとめ

軽量で描写力もあり、寄っても引いても楽しめるレンズ・70-180mm F/2.8 Di III VXD。
一般的な70‐200mm帯をカバーする望遠ズームと比べると20mm焦点距離が短いのですが、使ってみるとあまり不便さは感じませんでした。 あえて20mm分の望遠は捨てて、1kg以下の望遠ズームレンズという軽量感を重視したと考えれば、そこにオリジナリティを感じます。
普段は標準ズームでの撮影が中心なので、遠くにありかつ自分から近づけない被写体は撮影を諦めていました。 また、広く撮れる分なんでも映せるので、漫然とシャッターを切っていることもあったと思います。
一方の望遠レンズは画角が狭く、取捨選択をしないと撮影ができません。 最初は画角の狭さに戸惑いも覚えましたが、「何を撮りたいのか」という最も重要な点と向き合わせてもらいました。 そういう意味でも、70-180mm F/2.8 Di III VXDは望遠レンズの撮影に慣れている方だけでなく、普段はあまり望遠レンズを使用しない人にもおすすめのレンズです。
標準レンズと同等の機動力で望遠レンズが使えると思うと、手を出してみたくなる方も多いのではないでしょうか? かつてない機動力を誇る明るい望遠ズームレンズの写りを、ぜひご自身で撮影して実感してください。




























