カメラを始めたばかりの方で、「オートフォーカス(AF)の設定がイマイチよく分からない…」「オートフォーカスを使いこなせていないのか、しっかりとピントが合わない…」といった悩みを持つ方は、少なくないはず。
そもそも、オートフォーカスの機能や種類を、知らない方もいるかもしれません。カメラが自動でピントを合わせてくれるオートフォーカスですが、実は被写体・撮影シーンによって最適なオートフォーカスの種類やその他の設定があるんです。上手くオートフォーカスの設定ができると、とても快適に、尚かつ正確にピント合わせできます。
そこで本記事では、被写体・撮影シーンに合わせたオートフォーカスの種類やピントの合わせ方を解説します。
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目次
オートフォーカスとは?
| 特徴 | メリット | デメリット | |
| オートフォーカス(AF) | ピントを自動で合わせられる | ピントを合わせる手間が不要 | ・夜間撮影時にピントが合いにくい場合がある ・特定の狭くて小さい箇所にピントを合わせにくい場合がある |
| マニュアルフォーカス(MF) | ピントを手動で合わせる必要がある | ・好きな場所にピントを合わせられる ・夜間撮影やマクロ撮影でピントを合わせやすい | ・ピントを手動で合わせる手間がかかる ・動く被写体にピントを合わせ続けるのが難しい |
オートフォーカスとは、ピントを被写体へ自動的に合わせることができるデジタルカメラ機能の1つです。
ピントを自動で合わせられるため、素早く撮影が可能。動いている被写体を撮影するときやピントを合わせる時間がない撮影場面で活躍します。


一方で、夜間撮影や被写体の動きが早い場合はAF機能がうまく動作せず、ピントを合わせにくいケースもあります。
オートフォーカスは、通常シャッターボタンの「半押し」で作動させることが可能。一般的なデジタルカメラは、シャッターボタンを「半押し」することで自動的にピントを合わせて、「全押し」するとことでシャッターを切ります。
一方で、手動でピントを合わせる機能のことをマニュアルフォーカス(MF)と呼びます。フォーカスリングを回し、自分の目でピントが合っていることを確認してから撮影する必要があります。


オートフォーカスのほうがピント合わせは楽ですが、カメラがピント合わせにくい暗所での撮影や、狭い小さい箇所にピントを合わせたいマクロ撮影など、オートフォーカスではピントが合わせにくい場合に、マニュアルフォーカスを利用します。手動でピントを合わせるマニュアルフォーカスは、ピント位置が浅かったり、分かりにくかったりするシーン・被写体に有効です。
その反面、マニュアルフォーカスは動きのある被写体にピントを合わせるのが大変です。オートフォーカスとマニュアルフォーカスは一長一短あるため、場面に応じて使い分けましょう。
なお、オートフォーカスとマニュアルフォーカスの切り替え方法は、メーカーや機種によって異なります。
一般的にはカメラの設定やレンズに搭載されているAF/MF切り替えスイッチで変更できます。またカメラによっては、本体に搭載されているフォーカスモード切替ボタンを使用することで変更が可能です。
具体的な操作方法はメーカーやカメラによって異なるため、撮影前に取扱説明書を読んでおくことをおすすめします。
AF(オートフォーカス)の種類

さらにAFには一般的に以下の3種類があります。
| AFの種類※ | 特徴 | おすすめの被写体 |
| AF-S | 一度ピントが合うとピント位置が固定される | 人物や風景など動きのない被写体 |
| AF-C | フォーカスポイントにある被写体にピントを合わせ続ける | ペットや電車など動きのある被写体 |
| AF-A | AF-SとAF-Cを自動で切り替える | ・静止/動作を繰り返す被写体 ・静止している被写体と動作する被写体を一緒に撮影する場合 |
【AF-S】シングル、ワンショット
【AF-S】は「シングル」や「ワンショット」などと呼ばれる、オートフォーカスの方法です。
“1つ”という名の通り、【AF-S】ではシャッターボタンを半押しした際に、一度だけピントを合わせます。1度ピントが合うと、シャッターボタンを半押ししている間は、ピント位置が固定され続けるのが特徴です。
被写体が動くとピントが外れてしまうため、【AF-S】は動きのない被写体に向いているモードです。
ピントの合わせ方



一度合わせたピントを固定してくれるため、意図した被写体にピントを合わせたまま、構図を柔軟に決められます。
被写体が決まった場所にいるポートレート撮影や、固定されている建物を撮影するスナップ撮影。撮影位置を変えながら、最適な写りを追求する物撮りなどに向いている設定です。
ピント位置がずれてしまったり、ピント位置を変えたりしたい場合は、一度シャッターボタンを離して、再度半押ししてピントを合わせましょう。
| 各メーカーの設定名 | Canon:ワンショットAF Nikon:シングルAFサーボ SONY:シングルAF |
| 向いている被写体・撮影シーン | 風景、ポートレート、スナップ、物撮り |
【AF-C】コンティニュアス、サーボ
【AF-C】は「コンティニュアス」や「サーボ」と呼ばれる、オートフォーカスの方法です。
「continuous=継続的」「servo=自動制御」という意味の通り、【AF-C】はシャッターボタンを半押ししている間、被写体にピントを合わせ続けます。
ピントの合わせ方



条件は、画面上のフォーカスポイント(ピントを合わせるポイントのこと。“測距点”とも呼ぶ)に被写体があること。
フォーカスポイントで被写体を捉えている限り、一度だけピントを合わせる【AF-S】とは異なり、【AF-C】は被写体が動いても、シャッターボタンを全押しするまで自動で追従してくれます。
遠くからカメラに向かって近づいてくるペットや、電車など画面を横断する乗り物の撮影で、ピンボケを防ぐことが可能です。
| 各メーカーの設定名 | Canon:AIサーボAF Nikon:コンティニュアスAFサーボ SONY:コンティニュアスAF |
| 向いている被写体・撮影シーン | 子供、動物、スポーツ、飛行機、電車 |
【AF-A】AFモード自動切り替え
【AF-A】は被写体の動きを自動的に判別し、【AF-S】と【AF-C】を切り替える設定です。
【AF-A】はシャッターボタンを半押しした際、カメラが被写体の状態を判別して、自動で【AF-S】と【AF-C】を切り替えます。
動く被写体がない場合は【AF-S】、動いている被写体がある場合は【AF-C】へ被写体に合わせて自動で切り替えてくれる便利なモードです。
逐一モードを切り替える手間がないため、風景や動物など1度の撮影で動きのある被写体と動かない被写体を撮影したい場合に重宝します。
たとえば、止まっているペットが急に走り出した場面を撮影したいときも、自動で設定を変更してくれるのでタイミングを逃さず済みます。
とはいえ、【AF-A】も万能というわけではありません。たとえば風景だけを撮影したい場合、意図せず鳥など動きのある被写体が画面内に入り込むと【AF-C】に切り替わり、鳥にピントが合うこともあります。
静止状態と動きのある状態が繰り返される場面では【AF-A】、撮影する被写体が決まっているのであれば、被写体に合わせて【AF-S】【AF-C】のどちらかに設定しておくのがおすすめです。
| 各メーカーの設定名 | Canon:AIフォーカスAF Nikon:AFサーボモード自動切り替え SONY:AF制御自動切り替え |
| 向いている被写体・撮影シーン | ・静止と動作を繰り返す被写体 ・一度に動作する被写体と静止する被写体を撮影する場合 |
便利なAF機能
人物認識AF

人物認識AF(オートフォーカス)とは、カメラが自動で人物の顔や瞳を検出し、ピントを合わせる機能のことです。
人物認識AFは、瞳が認識できるときは瞳にピントを合わせ、認識できない場合は人物全体や顔にピントを合わせます。
ポートレート撮影や、走ったり不規則に動いたりする子どもを撮るときに便利です。初心者でも簡単にピントを合わせられる点が特徴です。
以下は主な人物認識AFが搭載されたカメラです。人物認識AFは、各社、最新モデルのミラーレス一眼カメラには搭載されていることがほとんどです。
| メーカー | モデル名 |
|---|---|
| Canon | EOS R6 Mark II |
| EOS R8 | |
| EOS R5 | |
| EOS R7 | |
| EOS R10 | |
| Sony | α7 IV |
| α6700 | |
| α7R V | |
| α7S Ⅲ | |
| α9 II | |
| Nikon | Z8 |
| Z fc | |
| Z9 | |
| Z7 II | |
| Z6 II | |
| Fujifilm | X-T5 |
| X-S20 | |
| X-H2 | |
| X-Pro3 | |
| X-E4 | |
| Panasonic | LUMIX S5MⅡ |
| LUMIX G9PROII | |
| LUMIX GH6 | |
| LUMIX S1R | |
| LUMIX G100 |
動物認識AF

動物認識AF(オートフォーカス)とは、カメラが自動で動物の顔や瞳を検出し、ピントを合わせる機能のことです。
対象の動物はカメラによって違いがあり、猫・犬限定で動作するものや、鳥などその他動物もピントを合わせられるカメラもあります。
走り回るペットを撮影するときや、動物園で動物を撮影するときに活躍します。また野生の熊や野鳥など、動きが予想できない場面での撮影でもピントを合わせられます。
以下は主な動物認識AFが搭載されたカメラです。動物認識AFは、各社、最新モデルのミラーレス一眼カメラには搭載されていることがほとんどです。
| メーカー | モデル名 |
|---|---|
| Canon | EOS R6 Mark II |
| EOS R8 | |
| EOS R50 | |
| EOS R7 | |
| EOS R10 | |
| Sony | α7 IV |
| α6700 | |
| α7R V | |
| α7S Ⅲ | |
| α9 II | |
| Nikon | Z8 |
| Z fc | |
| Z9 | |
| Z7 II | |
| Z6 II | |
| Fujifilm | X-T5 |
| X-S20 | |
| X-H2 | |
| X-Pro3 | |
| X-T50 | |
| Panasonic | LUMIX S5MⅡ |
| LUMIX G9PROII | |
| LUMIX GH6 | |
| LUMIX S1R | |
| LUMIX GH5M2 |
鳥認識AF

鳥認識AF(オートフォーカス)とは、カメラが自動で鳥の顔や瞳を検出し、ピントを合わせる機能のことです。
鳥は他の動物に比べて小刻みに動くケースもあり、ピントを手動で合わしにくいですが、鳥認識AFがあれば細かく動く鳥もピントを合わせて撮影できます。
また野鳥撮影では、ベストな撮影タイミングが数秒しかないケースも多いです。鳥認識AFでピントを合わせられると、一瞬のチャンスを逃さず撮影できます。
以下は主な鳥認識AFが搭載されたカメラです。鳥認識AFは、各社、最新モデルのミラーレス一眼カメラには搭載されていることがほとんどです。
また動物認識AFの1種類として、カメラに搭載されているケースもあります。
車・列車認識AF

車・列車認識AF(オートフォーカス)とは、カメラが自動で車・列車の先頭もしくは全体を検出し、ピントを合わせる機能のことです。
車や列車は高速で移動するため、ピントを合わせるのが難しい被写体です。その点、車・列車認識AFを活用すれば、自動でカメラが車や列車にピントを合わせてくれるので、簡単にピントの合った写真を撮影できます。
電車をよく撮影する撮り鉄の人や、カーレースなどを撮影したい人におすすめのAF機能です。
以下は主な車・列車認識AFが搭載されたカメラです。車・列車認識AFは、各社、最新モデルのミラーレス一眼カメラを中心に搭載されています。
車の認識に関しては、一般車両に対応するものもあれば、スポーツレースで使用される車を対象としたAF機能もあります。
| メーカー | モデル名 |
|---|---|
| Canon | EOS R6 Mark II |
| EOS R8 | |
| EOS R50 | |
| EOS R7 | |
| EOS R10 | |
| Sony | α7C II |
| α6700 | |
| α7R V | |
| ZV-E1 | |
| α9 III | |
| Nikon | Z8 |
| Z50II | |
| Z9 | |
| Z6III | |
| Zf | |
| Fujifilm | X-T5 |
| X-S20 | |
| X-H2 | |
| X-Pro3 | |
| X-T50 | |
| Panasonic | LUMIX S5MⅡ |
| LUMIX G9PROII | |
| LUMIX S9 | |
| LUMIX GH7 |
まとめ

オートフォーカスのメリットをはじめ、被写体に合わせてオートフォーカスをより活用できるように、ピント合わせの種類やピントの合わせ方について解説しました。
撮影したい被写体・撮影シーンに最適なオートフォーカスの設定ができると、撮影がグッと快適になり、より早く正確にピント合わせが行なえます。
様々なパターンでオートフォーカスの設定を行なって、ピント合わせの練習をしてみるのもおすすめです。









