GOOPASS MAGAZINEをご覧の皆さんこんにちは、写真家の藤原 嘉騎です。
皆さんが最も必要とし、どのメーカーにするかで1番悩まれる標準ズームレンズ。
先日、この標準ズームレンズに新たな選択肢が加わりさらに悩ましい状況になってしまいました。
今回、その新たに加わったレンズ、SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN II | Artをレビューします。皆さんの悩み解決の助けになればと思います。
結論からお伝えするとこのレンズは凄いです。
SIGMA会津工場の高い技術力がこの一本のレンズに集約されていて、Artの名を冠する通り、描写力は単焦点レベル。さらに高速なAFで被写体を捉えます。標準ズームレンズのフラッグシップといっても過言ではありません。
では、このレンズを使って撮影した作例を紹介していきたいと思います。
購入する前にレンタルで試すこともできます。
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24-70mm F2.8 DG DN II [ソニーE用]
目次
執筆者プロフィール

藤原 嘉騎
photographer
米国 Walt Disney Company、National Geographicとフォトグラファー契約を結び、 まだ見ぬ風景を求め撮影を行っている。世界最高峰のコンテストである National Geographic Travel Photo Contest `People’ 世界2位を受賞。その他にもIPAプロ部門 `Nature’ 世界2位、など国内外のコンテストで多数の賞を得ている。多くの企業から依頼 を受け写真を提供すると共に、国内外の新聞・書籍・雑誌など数多くのメディアでも活躍 している。元プロスノーボーダー。
SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN II| Artレンズについて
2019年に発売されたSIGMAのArtシリーズレンズである24-70mm F2.8 DG DNは最新技術の融合によりシャープネス、オートフォーカス速度、および全体的なハンドリングなど大幅に進化をし軽量ながら高性能なレンズとしてSIGMA 24-70mm F2.8 DG DN II |Artとして生まれ変わりました。
日々撮影を行なう写真家にも感銘をあたえ、優れた画質を提供するフラッグシップレンズです。
ビルドクオリティと新たに追加された絞りリング・AFLボタン
SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN II| Artレンズは最新の技術を使用しており、レンズの構成枚数は前モデルと同じ枚数でありながら進化した光学設計で全長を短くしたことで約7%小さくなり、重量も10%軽くなり735gと軽量コンパクトになりました。
軽量でありながら画像全体の解像度から色収差・歪曲収差すべてが改善され、さらに絞りリングやAFLボタンが2つ搭載されています。
絞りリングは撮影時の偶発的な変更を防いだり、動画撮影時のスムーズな絞り調整を行なうのに役立ちます。
カスタマイズ可能なAFLボタンも全モデルでは1箇所のみでしたが、左側面と上面の2箇所に配置され縦位置でカメラを構えた際もボタン操作がしやすく、これまで以上にさまざまなシチュエーションに対応でき操作性が向上しました。
私はこのボタンにトラッキングAFを追加し、瞬時に動く被写体を追従できるようにしています。
さらに金属パーツの採用により剛性もあり、防塵防滴性能も備えているので埃や水飛にも強く、困難な気象条件でも撮影に集中できます。
軽量・コンパクトになり操作性も向上しているため、前モデルからの買い換えにもおすすめです。

最も表現能力の高い焦点距離
24〜70mmの焦点距離範囲は幅広いニーズをカバーし、風景やポートレート、結婚式などのイベントやストリートスナップなどさまざまな被写体を撮影できる理想的な焦点距離です。
私は風景を撮影していますが、24mmの焦点距離があれば魅力的な風景構図を作成することは難しくなく、前景の被写体に焦点を置きながらシーン全体を見せる奥行きのある風景構図を作り出せます。
70mmでは、山などや滝など近づくことのできない遠くの被写体の存在を大きく切り撮ることができます。
下の写真は1枚目は24mmで撮影し、手前の葉をいれることで奥行き感を出しています。
2枚目は30mほどの大きな滝壺があり滝に近づくことが困難であったため、滝壺の端から70mmで撮影することで滝を大きく切り撮りました。


F2.8の大口径ズームレンズ
ズーム全域においてF2.8の絞りはこのレンズが持つ大きな特徴です。
F2.8を選択できることによって低照度の環境でも、ISOの値を小さくできノイズを抑えるのに役立ちます。
さらにF2.8の絞りは背景を大きくぼかすことができ、メイン被写体を背景から隔離し際立たせるのに役立ちます。

3倍以上の可動速度を可能にしたHLA搭載AF
SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN II | Artは、最新のHLA(High-response Linear Actuator)を採用しています。
このリニアモーターのおかげで、オートフォーカスは速く静かで正確です。
私はCP+2024のシグマブースで登壇した際にHLAを搭載したSIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports を持ってアイスランドへ撮影に行ったのですが、この時もAFの速さに驚かされ、そして今回もまたHLA搭載のSIGMA 24-70mm F2.8 DG DN II | ArtのAFの速さに驚かされました。
可動速度は前モデルの3倍以上の速度だそうで、実際に使用してみると明らかに高速で、素早くピントをあわせてくれストレスを感じることなく使用できます。


24-70mm F2.8 DG DN II [ソニーE用]
さらに寄れるようになった近接撮影能力
ワイド側では最短17cm、テレ側では34cmの最短撮影が可能になり前モデルよりも寄れるようになりました。
ワイド側ではフードを外さないと被写体に当たってしまうほど近づくことができ、フードの影が邪魔になるシーンが多々ありました。
24mmでF2.8で撮影すれば大きく写すことのできる被写体と背後に広がる印象的なボケが背景の分離を可能にし美しいワイドマクロの世界を見せてくれます。

単焦点レンズに匹敵する立体感ある描写性能
レンズは6つのFLDガラス、2つのSLDガラス、および5つの非球面レンズを含む19枚のレンズで構成されています。
この光学系の構成はさまざまな収差やカラーフリンジを抑制するのに役立ち、ズーム全域で非常にうまく機能しています。
風景写真は小さな葉や細かな木々が多く、映り込み細部まで表現できなければ立体感のない写真になってしまう、非常に繊細でレンズの性能が問われる撮影環境ですが、このレンズは木々の細かいディテールを捉え、立体感のある非常にキレのある美しい画像を提供してくれます。

逆光耐性と写真に+αを与えてくれるサンスター
太陽を画角内に入れた構図でもナノポーラスコーティング、マルチレイヤーコートを施したこのレンズであればフレアやゴーストを極限まで抑制してくれます。
他のレンズと比較しても非常に優秀な逆光耐性を備えています。
さらに太陽や強い光源を画角内に入れて撮影すれば美しいサンスター(光条)を作り出し、11枚の絞り羽根の効果でF値を絞れば絞るほど光条は鋭く輝き、その光の帯の数は22本にもなり印象深い表現が行なえます。


まとめ
24〜70mmのズームレンズは写真家が所有するレンズの中でも重要なレンズの1つです。
広角24mmからミッドレンジの70mmまでをカバーするのでどの写真ジャンルの撮影者にも最適のレンズです。
ズーム全域でF2.8を選択できるので低照度の環境下でも有利となり撮影表現の幅が広がります。
初めてF2.8通しのズームレンズを使いたい方やF2.8が作り出す大きく美しいボケを楽しみたい方、高画素カメラにも対応する描写性能、全てにおいてフラッグシップの実力を体感してみたい方におすすめのレンズです。
ぜひSIGMAらしいシャープでキレ味の鋭い解像感ある写真を楽しんでみてください。


24-70mm F2.8 DG DN II [ソニーE用]









