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“写真きらい”の発端
”写真がきらいだ”
正確には、”単純に好きとは言えなくなった”というあたりが正しいのかもしれない。
”写真苦しい期”。これはカメラを趣味、仕事にしている人の元に必ずやってくる試練だという。
これは、私がLeica Q2を携え、そんな時期の中をもがいた記憶である。

▲焦点距離:28mm 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/5000 ISO感度:100
私がカメラを始めたきっかけは大学の実習。このきっかけは少し特殊なのかもしれない。
関西大学のフォトグラフィ実習では、カメラの操作方法から、良いと感じる写真の特徴や画角まで、様々なことを教わる。
その実習の中で、撮った写真は誰かに見てもらって評価してもらう。それが当たり前だった。
誰かに評価してもらうことはありがたいことだ。
自分が気づかなかったポイントに気づくことができる。
だが、自分の中での評価と他人の評価との間に違いが生まれた時、その写真に対する思いが変わってしまう。
評価してもらう写真生活に嫌気が差したのかもしれない。
私は写真が嫌いになっていた。
Leica Q2の心地よさ

▲焦点距離:28mm 絞り:F/1.7 シャッタースピード:1/40000 ISO感度:800
Leica Q2は私にとって心地よいカメラだった。
カメラ嫌い期の最中、GOOPASSがきっかけでこのカメラに触れる機会を得た。
私はAPS-Cのミラーレスカメラをいつも使っている。
使うレンズは中望遠。
単焦点やズームレンズを撮影シーンに合わせて交換していたが、その煩わしさも気になるようになっていた。
Q2はフルサイズ機。レンズ交換ができないコンデジタイプ。レンズの画角は広角28mm。
“いつもと違う”。これが私がLeica Q2を選んだ理由だ。
ジレンマの束縛

▲焦点距離:28mm 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/1250 ISO感度:100
見た目良し、軽さ良し、携帯性良し、写りバツグン。
この1ヶ月使ってみたがこれといった欠点はない。
シャッタースピードを変えるにもダイヤルを二つ操作する必要があるなど、今まで私が触れてきたカメラには無かった不便さがある。
その不便さが新鮮で良い。
大学の実習で習った撮影モードはMモードのみ。
いつもはシーンに合わせて全ての設定を変えて撮影していた。
撮影ごとに設定を変えることも億劫に感じていた私は、Leica Q2で半数ほど(全部で3091枚)の内、約半数はシャッタースピードもISO感度もホワイトバランスも全てAUTOで撮影した。
Leica Q2は各設定のAUTOが優秀だと思う。
設定を意識することなくシャッターを切っても、綺麗な画が目に映り込んでくる。
カメラに囚われず、目の前の一瞬を捉えた。
“苦しい”の終焉

▲焦点距離:28mm 絞り:F/1.7 シャッタースピード:1/6400 ISO感度:100
Leica Q2を借りてから、外出する時は必ずカメラを持ち歩いた。
Q2での体験を通し感じたのは、写真は力を入れずに楽しむぐらいが今の私にとってはちょうど良い、ということ。
Q2はシャッタースピードやISO感度などの設定を全てAUTOしても良い写真が撮れる。
「レンズ交換しなきゃ」などと考えずに首から下げて、撮りたい時に撮る。
画角的に撮れない写真があるけれど、それくらいがちょうど良いのだ。
ジレンマの束縛

唐突だが、ここまで載せてきた5枚の写真は私の撮りたい写真ではない。
カメラを始めてから、風景、物撮り、スナップなど様々なものを撮ってきた。
その中でも私が魅力を感じたのが人物写真だった。
でもどうやら私は人物撮影が向いていないらしい。
「長谷川君はスナップだよ」「ポトレよりも適正あるね」「ポトレ禁止ね、スナップ頑張ろう」
自分でそう思ったのではない。周りからの評価だ。
人を撮りたい自分とスナップの適正がある自分。
ジレンマに陥った。

▲焦点距離:28mm 絞り:F/1.7 シャッタースピード:1/1000 ISO感度:100
今まで周りの人から当然の様にアドバイスをもらって成長してきた。
その当たり前が原因で写真が嫌いになった。
その嫌いの原因が周りからの評価だと気づいているのに、私は評価・意見を無視することができない。
意見を無視すると、これ以上成長できなくなる気がした。
だから私はQ2で街を撮った。スナップを撮った。ジレンマと共に。

▲焦点距離:28mm 絞り:F/1.7 シャッタースピード:1/15 ISO感度:100
“苦しい”の終焉
この記事に載せた写真は私が撮りたい写真ではない、と先ほど書いた。
でも、この記事に載せたのは全て私が好きな写真だ。

Q2で撮った写真を見返す。良い写真ばかりだ。
私が写したいものが写っている。
私はふと考えた。「なぜ人物写真を撮りたいのだろう」
「人が好きだから」
答えは明確だった。「人を撮ることが好き」ではない「その人が好き」なのだ。
スナップに専念していた期間、好きでもない、気になりもしないものにカメラを向けていた。
それが苦しかった。
好きなものを撮りたかったはずなのに、好きなものを見失いそうになっていた。
わざわざ好きでもないものにカメラを向ける必要はない。
写真を“頑張る”必要はない。
好きなものを頑張らずに撮る。それこそが私にとって写真を撮るということなのだ。
周りの意見なんて気にしすぎない。
これからは好きなものを堂々と撮ろう。
そして、「この写真が好きだ」と自信を持とう。
今日も私は好きなものにレンズを向ける。
著者プロフィール:長谷川 晴人(はせがわ・はると)

「なんでも断らない」を人生のモットーの掲げて生きている地球人。
断らなさすぎて自分で自分の首を絞める今日この頃。
しんどいことがあっても、美味いもん食べて寝たら大丈夫。
好きなものは牛乳。
パンには牛乳。クッキーにも牛乳。杏仁豆腐とも牛乳。白米と牛乳もいける。
おそらく前世は牛。
利用機材
Leica(ライカ) Q2
| Leica Q2 | |
| センサーサイズ | 35mmフルサイズセンサー |
|---|---|
| 画素数/動画サイズ | 4730万画素/C4K(4096×2160)23.98fps/4K(3840×2160)29.97fps |
| ファインダー視野率 | 約100% |
| 常用感度 | ISO50~50000 |
| シャッター速度 | 60~1/40000秒 |
| 重さ | ボディ本体:718g |
| その他機能 | 光学式手ブレ補正 |







