GOOPASS MAGAZINEをご覧のみなさん、こんにちは。GOOPASS MAGAZINE編集部の長峰です。
今回は、RICOH(リコー)様より、RICOH THETA Xをお借りしましたのでレビューします。
現在、THETAの主要ラインナップは、
- プレミアムモデルのRICOH THETA Z1
- アドバンスモデルのRICOH THETA X
- エントリーモデルのRICOH THETA SC2
となっていますが、今回ご紹介するのは、使いやすさを追求したアドバンスドモデルのRICOH THETA X。
結論からお伝えすると、これまでのTHETAとは違い本体のみで操作ができるRICOH THETA Xは、操作性にすぐれ実用的でした!そして、なんといっても全天球カメラは撮影が面白い!
風景・星空・室内・車内を撮影してきましたので、早速作例からご覧ください。
購入する前にレンタルで試すこともできます。
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目次
作例
風景静止画撮影

撮影した静止画そのままでは、上記のように球体の写真を真横に引き伸ばしたように表現されますが、PCかスマホのアプリを利用してtheta360.comにアップロードすると、下記のように360°の世界観を体験できる静止画になります。
+−をクリックしたり、写真を上下左右にぐりぐりしたりしてもらうと全体が見渡せます。
オート撮影(F2.4,シャッタースピード 1/200秒,ISO 80)
空と地上の明暗差が激しい日の入り直後のため、HDR合成を使っています。
太陽周辺の空の色を残しながら地上の風景も明るく写せており、この場所の奥行き感や広々とした雰囲気が伝わる写真が撮れました。つなぎ目は空の中央あたりですが、ほとんど違和感がありません。
また、画質に関してはTHETAシリーズ初の11K(11008×5504)モードを使用しました。精細な描写力と独特な全天球の画角は、風景撮影との相性も抜群です。
星空静止画撮影
5.5K マニュアル撮影(F2.4,シャッタースピード 30秒,ISO 3200)
この写真は、2022年11月26日に阿智昼神観光局様とGOOPASS株式会社が共同で開催した「成澤広幸先生の星空撮影ミーティング」で撮影したものです。
ライトがないと足元も見えない暗闇のため前景は黒つぶれしているものの、星空は天の川までしっかり写せました。
RICOH THETA XのISO上限設定は3200までですが、充分に星空撮影もこなせるようです。山や高原のような、見晴らしのよい場所で特に使いたいですね。
天の川のアーチは通常、魚眼レンズやパノラマ合成を用いないと撮影ができません。それをRICOH THETA Xであればワンタッチで撮影可能なので、サブカメラとして回しておきたいと思いました。
室内静止画撮影
上記は、GOOPASSで写真展を開催した時の様子。11K HDR&オートで撮影(F2.4,1/20秒,ISO 50)しています。
+ボタンをクリックしてもらうと会場をアップで見ることできるので、どのような写真が展示されていたかよくわります。会場の様子を一目で伝えることができるので、イベントの記録としても使えると感じました。
全球体写真は、アプリを通じてすぐにSNSにもシェアできますので、イベント全体の様子を伝えたい時にも重宝しそうです。
続いて、キッチンを撮影しました。どちらも同じ場所からオートで撮っており、HDRのありなしで撮り比べています。
下記は、11K HDRあり&オート撮影(F2.4,シャッタースピード 1/5秒,ISO 50)
下記は、HDRなし&オートで撮影(F2.4,シャッタースピード 1/5秒,ISO 50)
こうやって撮り比べてみると一目瞭然で、HDRありの方が全体が明るく、窓の外と室内の明暗差を抑え、隅々までよく描写されています。HDRなしの方は、実際の明るさに近い状態です。
室内は暗いことも多いので、不動産物件写真や建築現場の記録などではHDRを活用すると良さそうです。
オートで撮影すると、ノイズを防いで明るさを稼ぐためかISO・シャッタースピードともに低く設定されていたので、撮影の際には手ブレに注意が必要です。今回は三脚を利用しました。
また、このキッチンの撮影ではタイムシフトという設定で撮影しています。前後についているレンズが時間をずらして片方ずつシャッターを切ることで、撮影者が写り込むことを避けられます。
撮影時に「撮影者は写したくないけど、隠れる場所がない」時に有効な機能です。タイムシフト撮影については下記のYouTubeをご覧いただくとわかりやすいかと思います。
車内静止画撮影
下記は、5.5K HDR&オートで撮影(F2.4,シャッタースピード 1/4秒,ISO 80)で撮影した車内の写真です。
スマホを使って撮影ができるので、車内にTHETA Xを設置して車の外からリモートで撮影しました。
通常のカメラでは、車の中の撮影って本当に難しいんですよね……。
車内は狭くて距離が取れないので、超広角レンズやGoProなどが必要になります。また、車内には光が入りづらく暗いので、ディテールを描写するのにいつも苦労しています。
そんな中、今回はじめてRICOH THETA Xで車内をHDR撮影したのですが、「1枚の静止画で車中のほぼすべてを伝えることができる」ということに感動しました。
車を紹介するサイトや動画などで、THETAが使われているのも納得です。
車内動画撮影
車を走らせて、5.7K 30fpsオートで動画撮影をしてみた動画です。
今回は車中で撮ったのであまり動きがない動画になりましたが、たとえばスカイダイビングや(水中ハウジングケースに入れて)海の中など、360°景色が楽しめる場所で動画を撮影したら面白そうです。
theta360.comでは11秒ほどしかアップロードできませんでしたが、デフォルトでは5分間の撮影が可能です。
カットせずにアップしたい場合は、360°動画に対応しているYouTubeがおすすめ。
編集ソフトで360°動画として認識されるようメタデータをつけてアップロードすると、YouTubeでも360°動画が公開できるようになります。
▶︎詳細はこちら:180° 動画または 360° 動画のアップロード
RICOH THETA Xのスペック・メリット

| RICOH THETA X | |
| サイズ | 51.7mm(幅)×136.2mm(高さ)×29.0mm(21.5mm)(奥行き) |
| 質量 | 約170g(バッテリー、microSDXCメモリーカード含む) |
| 静止画解像度 | 11K:11008×5504(約6000万画素) 5.5K:5504×2752(約1500万画素) |
| 動画解像度/フレームレート/ビットレート | 5.7K:5760×2880/30fps/120Mbps,64Mbps,32Mbps 4K:3840×1920/60fps/120Mbps,64Mbps,32Mbps 4K:3840×1920/30fps/100Mbps,54Mbps,32Mbps 2K:1920×960/30fps/32Mbps,16Mbps,8Mbps |
| F値 | F2.4 |
| 撮像素子サイズ | 1/2.0型(×2) |
THETA Xのスペック・メリットを簡単にまとめると下記5つです。
- 2.25型の大型モニター搭載
- 高画質な撮影が可能
- メモリーカード使用・バッテリー交換が可能
- 高速なスマホ転送が可能
- その他
それぞれ、詳細を見てきましょう。
2.25型の大型モニター搭載

THETAシリーズでモニターが搭載されたのは、このRICOH THETA Xが初。
これまではスマホと繋げてアプリで操作する必要がありましたが、RICOH THETA Xでは本体だけでの利用が可能になりました。
実際に触ってみた感想としては、小さいスマホのような操作感。撮影した画像や動画は、モニターを見ながら上下左右にスワイプすれば360°確認できます。
以下の操作で各設定が可能です。
- 左からスワイプ:撮影画像が表示される(360°確認可能)
- 上からスワイプ:画面の明るさやシャッター音量などの変更ができる
- 右からスワイプ:プラグインの設定ができる
- 下からスワイプ:ホワイトバランスやHDRなどの設定、さらに撮影方法や画像サイズなどの設定ができる
これまで通りスマホに繋げて操作することもできるので、使い勝手の幅が広がりました。
高画質な撮影が可能

約6,000万画素で静止画は11K(11008 x 5504)、動画は5.7K/30fpsまで対応可能になりました。
もう少し詳細にお伝えすると8Kも撮影可能ですが、8Kの場合だと10fpsか2fpsとなります。
THETAのフラッグシップモデルとなるRICOH THETA Z1は、約2,000万画素、静止画7K、動画4K 29.97fpsですので、この数字だけみるとフラッグシップを超えています。
ただし、RICOH THETA Z1のセンサーサイズは1.0型、RICOH THETA Xは1/2.0型なので、センサーサイズの大きさに差があることは認識しておく必要があります。
動画の最大記録時間はデフォルトでは5分ですが、25分に設定をすることも可能です。
メモリーカード使用・バッテリー交換が可能

内蔵メモリー(約46GB)に加え、メモリーカード(MicroSDカード)の使用が可能になったため、容量の心配をすることなく撮影できるようになりました。
また、ユーザーからの要望を受け、バッテリー交換にも対応可能に。ちなみに、バッテリーはコンパクトデジタルカメラ「RICOH GR」と同じものが利用できます。
メモリーカードの使用とバッテリー交換が可能になったことで、長時間の撮影ができるようになり、生産性が向上しました。
USBポートが本体側面についているので、三脚に乗せて充電をしながらの撮影も可能です。ただし、充電している様子は写ってしまいますので、本体周辺の環境には注意が必要です。
高速なスマホ転送が可能

THETA X本体でも撮影した画像・動画を見ることができますが、スマホ画面の方が大きいためスマホですぐに見たいこともあるでしょう。
そんな時に嬉しいのは、速度転送の速さ。
通信の高速化が実現されたMIMO(マイモ)通信に対応しているため、11Kの静止画が1秒ほどで転送されます。文字通り「あっという間」なので、ストレスフリーでスマホに取り込めました。
容量の大きさが気になるところですが、静止画11Kで11MBほどでしたので、それほどスマホの容量を圧迫しませんでした。
その他

PCにデータを移動した際の、アプリでのデータ変換作業が不要になりました。
これまでは、変換作業をしなければ動画を見ることができませんでしたが、THETA Xではデータをダウンロードするだけで、動画を見ることができます。一手間省けるだけでもメリットが大きいです。
また、さまざまなプラグインが使えることで拡張性が上がりました。Wi-Fi経由でRICOH THETA Xを直接インターネットに接続し、プラグインをインストールすることができます。
たとえば、Wireless Live Streaming(無線ライブストリーミング)というプラグインは、Wi-Fi経由で直接インターネットに接続し、360°の2K/4K映像をYouTubeやFacebookなどを使用してライブ配信することができます。
さらに、GPS内蔵(QZSS)&A-GPS対応により、正確な位置情報を取得し360度写真に埋め込むことが可能になりました。
本体やスマホからExif情報をみると、正確な位置情報が表示されています。
撮影した静止画をスマホに取り込んでiPhoneのライブラリからExif情報をみると、写真が地図にプロットされていたので、旅行に行った時の思い出として記録しておくのにも良さそうです。
不動産物件や建築現場などの商用利用でも、位置情報が記録されているのは便利です。
THETA Xを手に入れる方法
購入する
RICOH THETA Xは、オンラインストアで109,760円 (税込)で購入できます。
まとめ

モニターが搭載されたRICOH THETA Xは、使いやすさを追求し、これまでよりもぐっと実用的になりました。
冒頭に記載したようにTHETAには大きく3つの種類がありますが、本機だけで操作が完結する手軽さを求める方にはRICOH THETA Xがおすすめです。
今回は、風景・星空・室内・車内で撮影してみましたが、たとえば水中ハウジングケースに入れて海の中を撮影すれば、あっと驚く世界を撮ることができるはず。
1枚の写真で360°の情報を伝えることができる全天球写真は、アイディア次第でいろいろ楽しめます。
気になる方はぜひ手に取って試してみてください。










