GOOPASS MAGAZINEをご覧の皆さまこんにちは、フォトグラファーSyuheiinoueです。
今回、OM SYSTEMさんより新発表のカメラOM SYSTEM OM-1 Mark IIと標準ズームレンズM.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO、マクロ撮影が可能なM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO IIをお借りしたので、実写と撮影体験のレビューを行ないます。
OM SYSTEMの大きな特徴であるコンピュテーショナルフォトグラフィ機能(従来PCなどを使用し後処理で実現していた合成技術をカメラ内で処理する機能)を活用したアウトドアにおける風景撮影にチャレンジした内容になっています。
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OM SYSTEM OM-1 Mark II ボディ

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
目次
執筆者:プロフィール

Syuheiinoue
Photographer
キャンプ場の広報に携わるディレクションや撮影業務、アウトドアメディアの撮影を中心に活動しています。また、過去の経験を活かしてDXやSaaSに携わる企業の撮影チームマネジメントをはじめ、広告に携わる撮影を行なうフォトグラファーです。
前モデルとの違いについて
デジカメWatchアワード2022の1位を受賞した前モデル「OM SYSTEM OM-1」発売からわずか2年。私たちの冒険を記録するOM SYSTEMから後継機「OM SYSTEM OM-1 Mark II」が発売されました。
ボディ内手ブレ補正が驚異的な8.5段の機能を新たに搭載し、長時間露光を手持ちで撮影することができる進化を遂げたことにより10秒を超える手持ち長時間撮影や、MFを使用した手持ちマクロ撮影が可能となりました。
さらに前モデルのコンピュテーショナル フォトグラフィ機能「ライブND撮影」に加えて「ライブG(グラデーション)NDの機能が追加されたことにより自由度と表現の幅が増え、フラットな光になりがちな青空と山々の風景写真をより印象的な写真に仕上げることが可能になりました。
またライブNDは前モデルND64からND128へ進化したことにより、より一層長時間露光撮影に自由度が生まれました。
| 項目 | 前モデル OM-1 | 現モデル OM-1 Mark II |
| センサー | 有効画素数2037万画素 | 有効画素数2037万画素 |
| 画像処理エンジン | TruePic X | TruePic X |
| 手ブレ補正効果 | 7.0段(5軸手ブレ補正)8.0段(5軸シンクロ手ブレ補正) | 8.5段(5軸手ブレ補正)8.5段(5軸シンクロ手ブレ補正) |
| 最大撮影コマ数 | JPEG約94枚、RAW 約92枚 | JPEG約219枚、RAW 約213枚 |
| プロキャプチャーモード | 最大70コマ | 最大99コマ |
| ライブND | ◯(ND2〜ND64) | ◯(ND2〜ND128) |
| ライブGND(グラデーションND) | ◯(ND2〜ND8) | |
| 手持ちハイレゾショット | 5000万画素相当、2500万画素相当 | 5000万画素相当、2500万画素相当 |

OM SYSTEM OM-1 Mark II ボディ
軽量コンパクトでタフ、カメラを思いのままに
寒波が激しい、とある冬の日。
OM-1 Mark IIを持って長野県の山間部で写真撮影を行ないました。
早朝6時40分、気温は-6℃。
夜間は-10℃近くまで気温が下がる環境下で撮影を始めました。
1枚目は朝陽を浴びる、美しい南アルプスの山々と雲。
車を停め、手袋を装着したままカメラを構えました。
小さなカメラですが物理ボタンの操作性は良く、手袋を装着したまま撮影を行なうことができるので、例えば冬山登山のように過酷な環境下でも凍傷の心配も少なく撮影可能だと気付きます。

同じ場所で目一杯ズームを行い、35mm換算90mmの画角で遠くの山々を撮影しました。切り取り方の違いで印象の違う写真を短時間で撮影できるメリットはとても大きいです。
ホワイトバランスはマニュアルで撮影していますが、LVスーパーコンパネで設定状態を一覧表示することが可能なので、即座に任意の設定に変更することが可能です。

車に戻り、ふと窓ガラスを見ると小さな氷が張っていました。
レンズをM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO IIに付け替え、窓を接写しました。ズーム全域で最短撮影距離20cmの素晴らしいマクロ性能を備えていたので、テレ側(40mm側)で撮影。かなり寄ることのできるマクロ撮影には驚きました。


ライブGNDの活用
コンピュテーショナルフォトグラフィ機能に新しく搭載された「ライブGND」をご紹介します。
GND(グラデーション・エヌディー)はレンズフィルタータイプの丸型、ホルダーを使い自由表現が可能な角型フィルターがありますが、OM-1 Mark IIに搭載されたライブGNDは角型フィルターと同様の効果を得ることができるものです。
従来であれば角型フィルターを挟むホルダー、状況に応じた数のハーフNDフィルターが必要なシーンも、OM-1 Mark IIに搭載されたGNDを活用することで細かい撮影機材をセッティングしなくてもボタン1つで自由に表現することが可能です。
こちらの写真は、GNDのON(画像上) / OFF(画像下)比較画像です。

GND4,Filter Soft

青空にGNDを適用したものです。
露出が段階的に調整されることで、フラットになりがちな順光のシーンでも重厚感のある1枚が撮影可能になっています。
【機能詳細】
ライブGND:ND2〜ND8まで対応
フィルタータイプ:3種類(Soft / Medium / Hard)
フィルター調整:モニター、ファインダー内で調整
手持ちハイレゾショット(約5,000万画素相当)の作例
少し車を進めると、朝陽が橋を照らし始めたので急いで写真撮影を行ないました。
三脚を車に忘れたので、手持ちでハイレゾショットを撮影。
1シャッターで複数枚の画像を合成することにより圧倒的な高画素と低ノイズを実現することができる機能で、主に自然やテクスチャーのディティールが多い環境で大きな効果を実感することが可能です。
以下の写真は、ハイレゾショット時の8160pxから3800pxまで拡大した比較です。
写真はjpeg撮って出しですが、14bit記録が可能になったのでRAW現像におけるシャドー部を持ち上げるような編集の自由度が増しています。

mm),1/125,F8.0,ISO200
ハイレゾショット拡大(長辺3800px)

圧倒的な手ブレ機能、長時間露光の手持ち撮影にチャレンジ
強風が吹き荒れる稜線上で写真を撮るのは難しく、体温の維持が必須の環境では三脚を固定する時間がないようなシーンに遭遇することも少なくありません。
下記の写真は、体が持っていかれるほどの強風に耐える姿。
気温は-5〜10℃、風速予報は高度3,000m時に20m/sでした。

下記の写真では、OM SYSTEM OM-1 Mark IIの圧倒的手ぶれ補正効果を体験すべくライブND機能でND128に設定して限界までシャッター速度を落とした状態で撮影を試みました。
驚くことに、手持ち撮影でもカメラが強風で固定できなくてもブレの無い撮影を行なうことが可能でした。

ND128,風速約9〜11m/s(体感)
何度かシャッターを切る段階で、面白い写真を見つけました。
シャッターを切る前に間違えてカメラを下ろしてしまった写真ですが、ブレのない写真+一瞬のブレが作用して印象的な1枚に仕上がっています。

ND128,風速約9〜11m/s(体感)
コンピュテーショナルフォトグラフィ体験
OM SYSTEM特有のコンピュテーショナルフォトグラフィはライブGNDやハイレゾショットだけに留まらず、フォトグラファーの撮影意欲を掻き立てる機能が多く存在しています。
まずはライブND機能から。
OM-1ではND64(6絞り分の光量減少)までしか搭載していなかったのですが、OM-1 Mark IIはND128(7絞り分の光量減少)を搭載しています。
以下の作例は、NDなしの状態とND128を適用したものです。
スローシャッターにより、イメージを自分自身の感性で創ることが可能です。

ライブNDなし

ライブND128
美しい光を全て記録したい場合、深度合成撮影がお勧めです。
1シャッターでピント部をずらし、複数枚の写真を合成することで被写界深度の深い写真に仕上げる機能があれば、例えばF値を絞っても背景がボケてしまうような撮影シーンに対応することが可能です。
以下の作例は、F4.0に設定したものを15枚合成しました。

深度合成無し

深度合成有り(15枚合成)
まとめ
カメラと外部アクセサリーを組み合わせて初めて可能になる撮影が「OM-1 Mark II」だけで実現することで、本当の意味でフォトグラファーの表現に自由を与えてくれました。
たとえば荷物の量を考える必要のある登山やバックパック旅など、今まで諦めていた撮影にカメラ1台でチャレンジできることはOM SYSTEMのブランドストーリー「世界を思い通りに表現する喜びをみんなのものに」といった言葉を体現しています。
「今、撮りたい!」を許容できるアドベンチャーカメラ。
ぜひOM-1 Mark IIを持って冒険に出かけましょう!

手持ちハイレゾショット


OM SYSTEM OM-1 Mark II ボディ

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO









