2023年5月17日、カメラ記者クラブが主催しているカメラグランプリ2023の結果が発表されました。
毎年ニュースサイトに取り上げられるなど、カメラ愛好家の中で話題となっている賞であり、多数の写真・カメラ有識者によって審査されるため、国内カメラ業界の最も権威のある賞といっても過言ではありません。
果たして、どの機種が栄光の大賞に選ばれたのでしょうか。
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目次
カメラグランプリとは?

カメラグランプリは、カメラ記者クラブ主催の年度別に優れた製品を選考している受賞式です。
選考委員は、国内の写真関連雑誌やWEBメディアの担当責任者から構成されるカメラ記者クラブをはじめ、国内の写真家やカメラライターなどの有識者、欧州の写真関連団体であるTIPAにも及びます。
2023年度は総勢47名が参加し、カメラ製品から選ぶ大賞、レンズ賞、上記2つの賞以外で話題となった製品を選ぶカメラ記者クラブ賞を決定しました。
また、一般のカメラユーザーによって投票された「あなたが選ぶベストカメラ賞」も発表されています。
カメラグランプリ2023
大賞:α7R V (ソニー)

フルサイズデジタルカメラ史上最高の解像度を誇る高画素機。
α7R Vは、2022年11月25日に発売されたフルサイズミラーレス一眼カメラです。
α7Rシリーズは、α7シリーズの中でも高解像度に特化しており、前作「α7 IV」から引き継いだ6100万画素裏面照射イメージセンサーを搭載。
加えて、最新型の画像処理エンジン「BIONZ XR」と、ボディ単体でシャッタースピード約8段分も補正するボディ内5軸手ブレ補正機構により、2022年10月広報発表時点におけるフルサイズデジタルカメラの中で最も高い解像感を実現しています。
また、「BIONZ XR」は従来より8倍もの画像処理性能を誇るため、高速連写性能も飛躍的に向上。
画像データの重い高画素機でありながら、最高10コマ/秒の高速連写を最大583枚まで持続できるようになり、スポーツや野生動物など激しく動く被写体の撮影でも活躍します。
基本性能が全体的にブラッシュアップされ、高画素センサーのうまみを最大限に引き出すことが可能になった、大賞として文句のつけようがない1台です。
| 製品名 | α7R V ILCE-7RM5 |
| マウント | ソニーEマウント |
| センサーサイズ | フルサイズ |
| 有効画素数 | 6100万画素 |
| 常用ISO感度 | ISO100~32000 |
| 高速連写 | Hi+時:最高約10コマ/秒 |
| 幅×高さ×奥行き | 131.3×96.9×82.4mm |
| 質量 | 約723g |
■購入する場合は、447,518円(税込 ※2023/06/01現在 カカクコム調べ)となっているようです。

α7R V ILCE-7RM5 ボディ
選考理由
ソニーα7シリーズの中でも高精細な撮影が可能な“R”の最新世代として、クラス最高の有効約6,100万画素CMOSセンサーを採用。新たに搭載した「AI プロセッシングユニット」によりAF 性能を始め、オートホワイトバランスなどの色再現も向上。また手振れ補正機構の強化といった基本性能の大幅引き上げから、高解像度機のポテンシャルをより幅広い撮影シーンで発揮しやすくなったとの評価を得た。また、背面モニターをチルト/バリアングル両対応の4軸マルチアングル液晶モニターとした点においては静止画と動画、双方の要求を満たす新たなるスタンダードを提示したとのコメントも寄せられた。
決定! カメラグランプリ2023 より
カメラグランプリ2023 レンズ賞:OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO(OMデジタルソリューションズ)

撮影倍率4倍を誇るマイクロフォーサーズ最長焦点距離のマクロ。
OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PROは、2023年2月24日に発売された4/3型センサー対応のミラーレス一眼カメラ用レンズです。
マイクロフォーサーズ最長である90mm(35mm判換算180mm相当)の焦点距離をもち、撮影倍率はレンズ単体で最大4倍、2倍テレコンバーター「MC-20」を併用したりデジタルテレコンを使用したりすると最大8倍もの大きさで被写体を撮影可能。
趣味としての撮影だけでなく、研究用としても活用できるほどの脅威の撮影倍率と解像力を誇ります。
花壇や虫といったアウトドアシーンの撮影でも安心のIP53相当の防塵防滴仕様となっており、同等の性能をもつフラグシップ機「OM-1」との相性はバツグン。
さらに、望遠域で起きやすい手ブレは、レンズ内手ブレ補正機構とボディ内手ブレ補正機構が連動するシンクロ手ブレ補正機能によって、しっかりと抑制されるので、三脚が立てられない場所での撮影も安心です。
| 製品名 | M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO |
| マウント | マイクロフォーサーズマウント |
| 対応センサーサイズ | 4/3型 |
| 焦点距離 | 90mm(35mm判換算180mm相当) |
| F値 | F3.5 |
| 絞り羽枚数 | 7枚 |
| フィルター径 | 62mm |
| 最大径×長さ | 69.8×136mm |
| 質量 | 453g |
■購入する場合は、166,320円(税込 ※2023/06/01現在 カカクコム調べ)となっているようです。

M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO
選考理由
マイクロフォーサーズ規格としては最も焦点距離が長いマクロレンズ。最大撮影倍率は2倍(35mm判換算4倍相当)に達し、テレコンバーターも使用可能。対応するカメラボディにおいては「最大7段分の手ブレ補正効果」や「深度合成撮影」を可能とする先進性が高く評価された。近年においては珍しい“180mm”(35mm判換算)の画角は、ワーキングディスタンスを確保しやすく、風景撮影で遠景を切り取るようなシーンにおいても有効との声も。小型軽量性に定評のあるマイクロフォーサーズシステムの撮影シーンを更に広げる1本となった。
決定! カメラグランプリ2023 より
カメラグランプリ2023 あなたが選ぶベストカメラ賞:LUMIX S5Ⅱ (パナソニック)

スチルカメラとしても動画カメラとしても高性能。
LUMIX DC-S5M2は、2023年2月16日に発売されたフルサイズミラーレス一眼カメラです。
イメージセンサーだけでなく、ライカとパナソニックの技術的な情報共有によって実現したL2 Technology(エルスクエア・テクノロジー)搭載の画像処理エンジンも新開発。
それにより、カメラ自体の基本性能が飛躍的に向上し、写真撮影がより快適になったのはもちろん、6K・30pといった高画質なぶん重いデータの動画でも高速に処理できるようになりました。
また、像面位相差オートフォーカスを搭載した点も注目ポイント。従来のコントラストAF315点に像面位相差AF779点が加わり、激しく動く被写体も的確に追従するため、モータースポーツやペットの撮影などが容易になりました。
さらに、動画撮影では映画やMVなどプロの現場で使用されるLUT(ルックアップテーブル)を撮影時に反映する「リアルタイムLUT」を搭載。
撮影後に色味の補正を行なわなくてよくなるので、1ステップぶん作業を短縮できます。
| 製品名 | LUMIX DC-S5M2 |
| マウント | Lマウント |
| センサーサイズ | フルサイズ |
| 有効画素数 | 2420万画素 |
| 常用ISO感度 | ISO100~51200 |
| 高速連写 | メカシャッター/電子先幕時:約9(AFS/MF)約7(AFC)コマ/秒 電子シャッター時:30(AFS/AFC/MF)コマ/秒 |
| 幅×高さ×奥行き | 134.3×102.3×90.1mm |
| 質量 | 約740g |
■購入する場合は、212,753円(税込 ※2023/06/01現在 カカクコム調べ)となっているようです。

LUMIX DC-S5M2 ボディ
投票理由
・本当にユーザーのことをとことん考え抜いた良いカメラだから
・スチル、動画機としてクオリティが高く、とても使いやすいため
・要望の多かった像面位相差AF を搭載して、目立たない冷却ファンも内蔵して、地味ながら完成度が高い
・リアルタイムLUT により、表現の幅が更に広がった
・リアルタイムLUT や優れた画質といったように撮影を楽しむことを追求している
・コスパが特に高く、必要十分な機能画質などを備えており、多くの人にフルサイズカメラの楽しさを提供したこと
・動画ニーズの高まりにおいて放熱機構が各社の課題になるなか、ペンタ部に格納するという独創的なアイデアでコンパクトさと耐熱性を両立している点が素晴らしい。センサースペックに現れないカメラのデザイン設計にインパクトを与えたモデルだと思う
・多彩な機能を小型筐体にまとめ画質も秀逸。最もバランスの取れた逸品
・像面位相差AFなどLUMIXの新たなチャレンジを感じたため
・画質の色再現性の良さ、手振れ補正性能等の基本性能の高さ、デザイン、コストパフォーマンス
・スチル、動画機としてクオリティが高く、とても使いやすいため
決定! カメラグランプリ2023 より
カメラグランプリ2023 カメラ記者クラブ賞
【企画賞】:ライカ M6 (ライカ)

1984年発売の人気機種の復刻版。
ライカ M6は、2022年11月に発売された35mm判フィルム対応の復刻版フィルムカメラです。
元のM6は1984年に発売されており、先に露出計を搭載していた1971年発売のライカM5より小型かつ必要十分な機能を搭載していることから、現在も中古市場で人気を博しています。
外観の特徴は、ボディ背面・左上にファインダーが配置されたレンジファインダースタイル。
倍率0.72倍の大きく見やすいファインダーを覗くと撮像範囲を超えて周囲が見えるため、自動車や自転車など高速で横切るような被写体であっても、タイミングよくシャッターを切ることが可能です。
ピント合わせの方式も特徴的で、マニュアルフォーカスなのはもちろんのこと、画面中央で分離した像をすり合わせる二重像合致式またはスプリットイメージ式が採用されています。
フィルム時代にレンジファインダーカメラを使っていた方にとっては懐かしく、最近カメラを始めた方にとっては新しい特別な一台です。
| 製品名 | M6 |
| マウント | Mマウント |
| フィルムサイズ | 35mm |
| 幅×高さ×奥行き | 138×78×40 mm |
| 質量 | 575g(バッテリー含まず) |
■購入する場合は、741,950円(税込 ※2023/06/01現在 カカクコム調べ)となっているようです。
選考理由
1984年の登場以来、今も中古市場で根強い人気を誇るレンジファインダーカメラの復刻版。フィルムや印画紙の価格高騰など、銀塩写真そのものが厳しい環境にある昨今、フィルムカメラのアイコンとして名高い「ライカ M6」の再登場は大きな話題となり、愛好家を勇気づけた。
決定! カメラグランプリ2023 より
【企画賞】EOS R50 (キヤノン)

カメラ初心者向けの機能を多数搭載。
EOS R50は、2023年3月17日に発売されたAPS-Cミラーレス一眼カメラです。
手のひらに乗るサイズ感、片手でも撮影できる小型・軽量のエントリーモデルであり、キヤノンの人気一眼レフシリーズ「EOS Kiss」のような初心者向けモードが多数搭載されています。
エントリーモデルとして最も特徴的な、イラストや写真で簡単に機能がわかる「ビジュアルガイド」はもちろんのこと、撮影シーンを選ぶとカメラが自動で最適な設定を行なってくれる「シーンインテリジェントオート」に「キッズ」「集合写真」「パノラマショット」といった項目の追加、さらに逆光時や夜景の撮影で効果的な「アドバンス A+」も搭載。
家族や恋人、友達との思い出を誰でも簡単に記録できるようになった機能の拡充が、選考の最も大きな理由となったようです。
| 製品名 | EOS R50 |
| マウント | RFマウント |
| センサーサイズ | APS-C |
| 有効画素数 | 2420万画素 |
| 常用ISO感度 | ISO100~32000 |
| 高速連写 | 電子シャッター時:最高約15コマ/秒電子先幕時:最高約12コマ/秒 |
| 幅×高さ×奥行き | 116.3×85.5×68.8mm |
| 質量 | 約376g(ホワイト) |
■購入する場合は、96,390円(税込 ※2023/06/01現在 カカクコム調べ)となっているようです。

EOS R50 ボディ [ホワイト]
選考理由
EOS Rシリーズに加わった最も手頃なエントリー機。上位機に通じるAF性能の高さと、初心者向けに拡充されたオート機能の数々を評価。ネーミングの継承こそ叶わなかったものの、30年続いた“EOS Kiss”シリーズの伝統とノウハウは確かに受け継がれている。
決定! カメラグランプリ2023 より
【企画賞】CFexpress Type B GOLD 512GB (プログレードデジタル)

専用ソフトで初期状態の速さに戻せる高性能CFカード
CFexpress Type B GOLD 512GBは、高性能なCFカードです。CFカードとは、SDカードよりサイズの大きなメモリーカード規格であり、高速の書き込み性能が特徴。
撮影において書き込み速度が問題になるケースは、長時間の高速連写時や高画質な動画撮影時なので、主にフラグシップモデルにCFカードスロットが採用されます。
2023年6月時点の一般的なSDカード(Class 10)は書き込み速度が200MB程度ですが、CFexpress Type B GOLD 512GBは持続書き込み速度 850MB/sを実現。
また、CFカードは使い込むと書き込み速度が遅くなることがありますが、専用ソフト「ProGrade Digital Refresh Pro」によって初期状態の速さを取り戻せるという点も魅力です。
選考理由
ハイエンドの「COBALT」シリーズで CFexpress Type B の採用と普及を後押ししてきた同社が、持続書き込み速度などの高性能を維持しつつ低価格化を実現。一般ユーザーが CFexpress カードを導入する際のハードルを更に低くしたことを評価。
決定! カメラグランプリ2023 より
【技術賞】PureRAW(DxO)
RAWファイルのノイズを除去できる高画質化ソフト。
PureRAWは、RAW現像前のRAWファイル自体のノイズを除去して高画質化するための編集ソフトです。
レンズ情報をAIが解析し、ノイズ除去だけでなくシャープネスや歪曲収差の補正まで行なってくれる優れもの。
2023年6月現在は、2023年3月15日にリリースしたPureRAW 3にアップグレードしており、AIテクノロジー「DeepPRIME XD」によってRAWファイルの画質が飛躍的に向上します。
また、Adobe PhotoshopやLightroomといった人気の編集ソフトともシームレスに連携可能です。
選考理由
同社の写真編集ソフト「PhotoLab」に搭載されていたノイズ除去機能を、“RAWデータを高画質化する”というインパクトのあるメッセージとともに単体ソフト化。ごくシンプルにして明快な操作ながらも、PCの高い処理能力を活かした更に高度なRAW編集が認知・注目されるきっかけを作った。
決定! カメラグランプリ2023 より
まとめ
どの製品も選ばれるにふさわしい魅力があり、誰しも選考理由に納得できるのではないでしょうか。
カメラグランプリ2023で選ばれた製品は2022年4月1日〜2023年3月31日に発売されたものなので、2023年4月から発売された製品はすでにカメラグランプリ2024の審査にエントリーしていることになります。
来年度のカメラグランプリも楽しみに待ちましょう。









