スマートフォンとデジタル一眼カメラの大きな違いの1つとして、ダイナミックレンジが挙げられます。

ではダイナミックレンジの違いは、写真にどのような変化を生むのでしょうか。

そもそもダイナミックレンジとは、何を指すものなのか疑問に思う方もいるかもしれません。

この記事ではダイナミックレンジの意味や写真に与える影響を解説します。

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紹介する機材のスペック一覧表

製品名リンクGOOPASSレンタル価格・購入価格価格.com販売価格※発売日レンズマウントセンサーサイズ有効画素数動画記録画素数ISO感度シャッタースピード連続撮影速度液晶モニター可動方式外形寸法重量
1.SONY α7S III ILCE-7SM3413,100円2020年10月9日ソニーEマウントフルサイズ1210万画素4K(120p)ISO80〜1024001/8000~30秒最高約10コマ/秒バリアングル式128.9×96.9×80.8mm約699g
2.SONY α7IV ILCE-7M4291,199円2021年12月17日ソニーEマウントフルサイズ3300万画素4K(59.94fps)ISO100〜512001/8000~30秒最高約10コマ/秒バリアングル式131.3×96.4×79.8mm約658g
3.Canon EOS R3764,999円2021年11月27日キヤノンRFマウントフルサイズ2410万画素6K(59.94fps)
4K DCI(119.88fps)
ISO100〜102400電子:1/64000秒、1/8000~30秒
メカ・電子先幕:1/8000~30秒
電子:最高約195コマ/秒
メカ・電子先幕:最高約12コマ/秒
バリアングル式150×142.6×87.2mm約1015g
4.Nikon Z 7II357,970円2020年12月11日ニコンZマウントフルサイズ4575万画素4K(59.94fps)ISO64〜256001/8000~30秒高速連続撮影:約5.5コマ/秒
高速連続撮影(拡張):約10コマ/秒
チルト式134×100.5×69.5mm約705g
5.Nikon Z fc109,090円2021年7月23日ニコンZマウントAPS-C2088万画素4K(29.97fps)ISO100~512001/4000~30秒高速連続撮影:約5コマ/秒
高速連続撮影(拡張):約11コマ/秒
バリアングル式134.5×93.5×43.5mm約445g
※カカクコム調べ(税込)

ダイナミックレンジとは?

ダイナミックレンジとは?

まずはダイナミックレンジの意味について説明します。

ダイナミックレンジの定義と特徴

ダイナミックレンジ(dynamic range)とは、センサーや記録媒体などの電子機器が処理し再現できる信号の最大値と最小値の比率やその範囲です。

デジタルカメラの評価の指標としてよく目にしますが、カメラに限らず音響機器やテレビなどの映像出力機器の評価でも使われ、音量ではdB(デシベル)の単位が使用されます。

写真用語としてのダイナミックレンジは、カメラが識別して再現できる「明暗の幅」のこと。

明るさを表す「EV」で示されます。

つまり、カメラが捉えられる最も明るい部分と最も暗い部分の範囲を、写真におけるダイナミックレンジと定義しているのです。

カメラのダイナミックレンジを超えた強い光は、全て同じ強さで識別され白飛びとなり、逆に、ダイナミックレンジ外の弱い光は同じ暗さと識別されるので黒つぶれとなります。

ダイナミックレンジが広いカメラほど明暗差に強く、明るい部分も暗い部分も詳細に描写できるため、白飛びや黒潰れの少ない豊かな表現が可能です。

ダイナミックレンジとイメージセンサーの関わり

カメラのダイナミックレンジの差は主にイメージセンサーに左右されます。

センサーは言わば「カメラの目」であり、光を受容し変換する重要な部分です。

そのため、センサーが大きければ僅かな光の差を識別し、デジタル信号として写真に出力することができます。

カメラのセンサーは大きさによって分類が決まっており、主なセンサーサイズは「フルサイズ」や「APS-Cサイズ」、「マイクロフォーサーズサイズ」など。

APS-Cよりもフルサイズの方がイメージセンサーが大きいので、ダイナミックレンジが広くなります。

また、スマホとデジタル一眼では、イメージセンサーの大きさが何倍も異なるため、ダイナミックレンジの差はより大きなものとなります。

センサーの性能自体もダイナミックレンジに大きな影響を与えますが、第一にセンサーサイズが大きな影響を与える1つと考えてよいでしょう。

ダイナミックレンジの幅を考慮した撮影テクニック

ダイナミックレンジの幅を考慮した撮影テクニック

撮影時にダイナミックレンジを意識すると、陰影を生かした写真を撮ることができます。

ダイナミックレンジを活かした撮影手法にはどの様なものがあるのでしょう。

ISO感度を適切に設定する

ISO感度を自由に設定して撮影できるデジタル一眼レフカメラ・ミラーレス一眼カメラをはじめ、カメラにはそれぞれ基準感度というものが存在します。

基準感度とは、そのカメラのダイナミックレンジが最も広くなるISO感度のことで、大体、ISO100-200が一般的です。

それ以外のISO感度を使うと、アンプを使って信号を増幅させる影響でノイズが発生し、ダイナミックレンジが狭くなります。

例えば、ISO感度を大きくあげると、暗い部分が撮影できるようになりますが、その分、明るい部分の階調は失われやすくなるので、結果、ダイナミックレンジ全体の幅は狭くなるのです。

カメラの持つダイナミックレンジを最大限に広くしたい場合は、ISOを基準感度、ベース感度に設定するとよいでしょう。

RAWファイルで記録する

デジタル一眼では、一般的によく使われるJPEG形式ではなくRAWで画像の保存することができます。

RAWはセンサーが捉えた情報をそのまま記録するフォーマットで、JPEGよりも遥かに多くの色情報が保存できるファイル形式です。

JPEGはモニターで表示可能な色の数を考慮して設計されているファイル形式で、JPEGとRAWを画面で見比べてもそこまで大きく差がないように見えますが、実際に編集ソフトで画像を見比べると、大きな違いがあります。

JPEGでは白飛び・黒潰れをしている様な部分でも、RAWファイルで保存された画像なら、編集ソフトで白飛び・黒潰れの軽減が可能です

モニター上では一色にしか見えない部分も、RAWファイルでは違う色で保存されていたりするので、後から編集して理想の写真に仕上げたい場合にはRAWを積極的に利用しましょう。

HDRモードで撮影する

夜景撮影などでは、明るい部分も、暗い部分もはっきりと写したいというときがあります。

その際は、カメラのダイナミックレンジを最大限活用するということが重要ですが、それ以上に幅広いダイナミックレンジを表現したい場合はHDRという手法があります

HDRとはHigh Dynamic Range、ハイダイナミックレンジの略で、文字通り高いダイナミックレンジを再現します。

その方法は、同じ画角で露出を変えながら複数枚撮影し、それを合成して1枚の写真に仕上げるというものです

露出の違う写真で、白飛び部分や黒潰れ部分を相互に補いながら合成することで、1枚の写真だけでは描ききれない、明るい部分や暗い部分を描き出します。

カメラのダイナミックレンジの幅を仮想的に広げて表現する方法がHDRモードです。

多くの一眼カメラについている機能なので、明暗差のあるシーンを1枚で撮影したい場合に使用してみるとよいでしょう。

ダイナミックレンジの幅が広いおすすめカメラ5選

ダイナミックレンジの幅が広いおすすめカメラ5選

ダイナミックレンジはカメラによって決まっているので、夜景撮影などでできるだけダイナミックレンジの広い写真を撮りたい場合は、それに適したカメラを選ぶことがベストです。

ここではダイナミックレンジが広い、“カメラのレンタル・中古買取・中古販売” GOOPASSで借りることが可能な、おすすめのカメラを紹介します。

SONY α7S III ILCE-7SM3

SONY(ソニー)α7S III ILCE-7SM3

暗所撮影の定番、高感度耐性に優れたα7Sシリーズ。

SONY(ソニー)の「α7S III ILCE-7SM3」は、2020年10月に発売されたフルサイズのミラーレスカメラです。

SONYは他メーカーに先んじて、裏面照射型CMOSセンサーという、従来のセンサーよりも多く光を取り込めるイメージセンサーの量産に成功しました。

α7S IIIはそんな裏面照射型のセンサーを搭載し、加えて画像処理エンジンも刷新されたモデルです。

ダイナミックレンジや色再現の向上を意識して設計されており、最新のカラーフィルターが採用されました

また、α7S IIIはフルサイズミラーレスの中では有効画素数が約1210万画素と、やや低めに設定されています。

同じ画像素子サイズであれば画素数が少ない方がダイナミックレンジは広くなる傾向にあり、感度が上がっても多くの光を集めることが可能です。

そのため、α7S IIIは夜景などの夜間の撮影や、光量が少ない場所での動画撮影など、暗所でより広いダイナミックレンジを実感できるでしょう。

商品名α7S III ILCE-7SM3
イメージセンサーサイズフルサイズ/35.6×23.8mm
対応マウントソニーEマウント
有効画素数1210万画素
ISO感度常用:ISO80〜102400、拡張:ISO40409600
質量約699g

■購入する場合は413,100円(税込 ※2023/07/26現在 カカクコム調べ)となっています。

SONY

α7S III ILCE-7SM3 ボディ

SONY α7 IV ILCE-7M4

SONY(ソニー)α7 IV ILCE-7M4

静止画も動画も。最新のフルサイズセンサーが細部まで鮮明に描写。

SONYが2021年12月に発売したフルサイズミラーレスの「α7 IV ILCE-7M4」。

人気モデルα7 IIIの発売から3年を経て誕生した、α7シリーズのベーシックモデルです。

有効約3300万画素のExmor Rセンサーを搭載し、従来モデルであるα7 IIIの有効約2420万画素より大幅に高画素化を図りました。

画素数は向上したものの、ダイナミックレンジの広さが落ちたわけではありません。

15ストップ※の広いダイナミックレンジを保持して、センサーには最新のカラーフィルターを採用。全感度域でノイズ低減を実現しました

全感度で高い解像力と色再現性能を持つので、逆光下や朝夕の撮影など、輝度差があるシーンでも深い影やハイライトを豊かな色調で画き出します。

※ソニー測定条件

製品名α7 IV ILCE-7M4
イメージセンサーサイズフルサイズ/35.9×23.9mm
対応マウントソニーEマウント
有効画素数3300万画素
ISO感度常用:ISO100〜51200、拡張:ISO50204800
質量約658g

■購入する場合は291,199円(税込 ※2023/07/26現在 カカクコム調べ)となっています。

Canon EOS R3

Canon(キヤノン)EOS R3

EOS初の裏面照射積層CMOSセンサーが高速・高解像を実現。

「EOS R3」はCanon(キヤノン)が2021年11月に発売した、フルサイズのミラーレスカメラです。

2023年現時点で、フラグシップに近いポジションに位置するモデルであり、EFマウント「EOS-1D Xシリーズ」を意識した設計がなされています。

特徴は、EOSシリーズで初の裏面照射積層CMOSセンサーを採用した点。

最高約30コマ/秒の高速連続を可能にするなど、AF性能はシリーズトップクラスを実現しました。

一方、画素数はほかのフルサイズミラーレスと比較して、有効約2410万画素と控えめ。

安定した解像感が得られる最低限を押さえたうえで、高感度ノイズの低減を図るなど、バランスのよい解像性能を持つモデルです

夜間の飛行機や屋内のスポーツなど、光量が少ない中でスピード感のある撮影をする際でも、コントラストのよい1枚が期待できます。

製品名EOS R3
イメージセンサーサイズフルサイズ/36×24mm
対応マウントキヤノンRFマウント
有効画素数2410万画素
ISO感度常用:ISO100〜102400、拡張:ISO50204800
質量約1015g

■購入する場合は764,999円(税込 ※2023/07/26現在 カカクコム調べ)となっています。

Nikon Z 7II

Nikon(ニコン)Z 7II

階調豊かな風景写真ならやっぱりNikon。

Nikon(ニコン)のフルサイズミラーレス「Z 7II」は、先代モデル「Z 7」の後継機として2020年12月に発売されました。

Z 7IIの持つ最大の魅力は、なんといっても緻密で臨場感のある描写力です。

裏面照射型のFXフォーマットCMOSセンサーを搭載しており、有効画素数は約4575万画素。

高画素仕様のCMOSセンサーを用いることで、より効率的に光を集め、全感度域で豊かな階調表現が可能になりました

木々のディテールや霧の濃淡までこだわった撮影が行なえるのがZ 7IIの強みです。

また、比較的低い値に設定されたISO感度の下限はISO64。太陽が入り込む構図であっても白つぶれを防いだ1枚を撮れる点からも、広いダイナミックレンジが窺えます。

ダイナミックレンジを重視する風景写真家に愛用者が多いモデルで、輝度差・明暗差がある被写体を撮りたい方におすすめです。

製品名Z 7II
イメージセンサーサイズフルサイズ/35.9×23.9mm
対応マウントニコンZマウント
有効画素数4575万画素
ISO感度標準:ISO64〜25600、拡張:ISO32102400
質量約705g

■購入する場合は357,970円(税込 ※2023/07/26現在 カカクコム調べ)となっています。

Nikon Z fc

Nikon(ニコン) Z fc

クラシックな見た目に最新の撮影技術。

Z fcはNikonが2021年7月に発売した、APS-Cフォーマットのミラーレス一眼カメラです。

フィルムカメラ「ニコン FM2」彷彿とさせるデザインやダイヤル操作を取り入れながら、約2088万画素のセンサー、最新のAF技術を詰め込んだ1台として話題を呼びました。

基本的にダイナミックレンジの広さはセンサーサイズに比例するため、APS-Cはフルサイズに一歩及ばない点があります。

しかし、印刷をせずSNSで楽しむ場合やRAW現像で大幅なレタッチをしない場合であれば、APS-C機のダイナミックレンジでも問題ありません

また、Z fcはシャドウ側のダイナミックレンジが広く、暗い路地裏や室内撮影での撮影でも暗部をしっかりと描写します

20種類の「Creative Picture Control」を活かしながら、創造的な作品を作れる1台といえるでしょう。

製品名Z fc
イメージセンサーサイズAPS-C/23.5×15.7mm
対応マウントニコンZマウント
有効画素数2088万画素
ISO感度標準:ISO100〜51200、拡張:最大ISO204800
質量約445g

■購入する場合は109,090円(税込 ※2023/07/26現在 カカクコム調べ)となっています。

カメラ選びにダイナミックレンジを

カメラのスペック表にあまり書かれることはありませんが、ダイナミックレンジはカメラを評価する上で重要なポイントの1つです。

スペック表に書かれていないため、機材テストを行なったカメラ情報サイトの数値を参考にするか、実際に撮影された写真を確認する必要があります。

この記事を参考に、ぜひあなたに合った一台を探してみてくださいね!