春に撮影したい野鳥10選!オススメの時期やレンズも解説

春は、野鳥たちが繁殖のために日本へ渡ってくる季節です。東南アジアから渡ってきた渡り鳥は、日本で卵を産み、ヒナを育てます。春の魅力は、繁殖行動である大きなさえずりや、可愛らしいヒナを見られる点。
また、色が美しい小鳥が渡ってくる点も特徴です。鮮やかな青色のオオルリや、濃い黄色のルリビタキは、撮影しておきたいところ。
そこで本記事では、春に撮影したいオススメの野鳥を紹介します。住宅地や近くの公園など、市街地でも見つけやすい野鳥を中心に10種類の野鳥を選びました。撮影にオススメの撮影時期やレンズの焦点距離なども紹介しているので、ぜひ本記事を参考に野鳥撮影に出掛けてみてください。



春に野鳥を撮影する魅力

東南アジアから渡ってくるキビタキやオオルリなど、春にしか見られない野鳥を撮影できるのが最大の魅力です。また、桜とメジロなど、春らしい風景とともに野鳥を撮影できる点も、春の野鳥撮影の醍醐味といえるでしょう。
特に春は野鳥の繁殖期のため、求愛行動や可愛らしいヒナなど、春にしか見られない野鳥の姿を見ることができます。繁殖期特有の大きな声でさえずる野鳥が多く、野鳥自体を見つけやすいのもポイント。鳴き声さえ知っていれば、初心者でも比較的簡単に野鳥を見つけられます。また、日本へ渡ってきてすぐの渡り鳥は警戒心が薄い個体が多いため、近くで撮影しやすいのも良い点。春は野鳥撮影初心者に最適な季節です。
春に撮影したい野鳥10選
メジロ

- 撮影のしやすさ
-
- オススメの時期
-
3月下旬~4月中旬
- オススメのレンズ
-
200~300mm
メジロは、自然の多い低地や山地に多く生息している野鳥です。都市部の市街地でも、緑地のある公園などで姿を見ることができます。全長は約12cm。スズメよりも小さな体です。一年中見られる野鳥ですが、3月下旬から4月中旬頃にかけて、桜の花の蜜を吸う姿可愛いらしい姿を撮影できるのが魅力。桜のフレームに収まる姿をぜひ撮影してみてください。木のどの位置にいるかにもよりますが、桜にいるメジロを撮影する場合は200~300mm程度のレンズで十分撮影できます。
撮影にオススメのスポット
- 多摩川土手(神奈川県/川崎市)
- 三ツ池公園(神奈川県/横浜市)
- 花博記念公園 鶴見緑地(大阪市/鶴見区)
メジロの基本情報
- 生息環境
-
市街・住宅地、森林
- 大きさ
-
約12cm
- 鳴き声
-
チッ、ジャッ
ヒヨドリ

- 撮影のしやすさ
-
- オススメの時期
-
3月下旬~4月中旬
- オススメのレンズ
-
200~300mm
ヒヨドリも市街地で姿を見ることができる野鳥です。全長約28cm、翼開長は40cmほどあります。昆虫や果実、花の蜜などが好物です。ヒヨドリの特徴は、羽ばたきと、翼を閉じた滑空をくり返す「波状飛行」。数回羽ばたいた後に翼を閉じて弾丸のように滑空する姿はとてもユニークです。ヒヨドリは1年を通して見られる野鳥ですが、メジロ同様、桜との撮影が◎。蜜を吸っている間はじっと枝に止まっているので、撮影初心者の方でも撮影しやすいでしょう。花被り(鳥が花と被ってしまい撮影しにくくなること)しやすいため、満開は避け、7分・8分咲きの頃に撮影に行くのがオススメです。
撮影にオススメのスポット
- 多摩川土手(神奈川県/川崎市)
- 三ツ池公園(神奈川県/横浜市)
- 京都御苑(京都府/京都市)
ヒヨドリの基本情報
- 生息環境
-
市街・住宅地、森林
- 大きさ
-
約28cm
- 鳴き声
-
ヒーヨ、ヒーヨ
ヒバリ

- 撮影のしやすさ
-
- オススメの時期
-
3月下旬~7月上旬
- オススメのレンズ
-
300~400mm
ヒバリは「春の代名詞」といわれている野鳥です。その理由は、春特有の大きなさえずり。冬は農耕地に潜むように静かに暮らしていますが、春は大きな声で高らかに鳴きます。これは「高鳴き」と呼ばれるもので、繁殖期にオスが縄張りを主張し、メスにアピールするための行動です。飛びながらさえずるため、「ピーチュル、ピーピー」といった鳴き声が聞こえたら、空を見上げてみましょう。開けた草地で暮らしているので、鳴き声さえ分かれば、初心者の方でも見つけやすいはず。ヒバリの特徴は声だけではなく、頭の冠羽(飾り羽)。興奮したりさえずったりするときにこの冠羽を逆立ててアピールします。冠羽が立っている瞬間を狙って撮影してみるのも良いでしょう。
撮影にオススメのスポット
- 葛西臨海公園(東京都/江戸川区)
- 平城宮跡(奈良県/奈良市)
ヒバリの基本情報
- 生息環境
-
農耕地、田畑、草地
- 大きさ
-
約17cm
- 鳴き声
-
ピーチュル、ピーピー
ハマシギ

- 撮影のしやすさ
-
- オススメの時期
-
4月上旬~5月下旬
- オススメのレンズ
-
300mm~400mm
ハマシギは海岸の砂浜や干潟などを好む渡り鳥です。日本へは4月~5月頃、8~10月頃に渡ってきます。特に5月は、撮影にオススメの時期。オレンジがかった茶色と黒の美しい夏羽に変わるためです。冬羽の落ち着いた灰色とは異なり、目を引く鮮やかな配色に大変身します。撮影に行く際は、潮の干満を潮見表でチェックしてから訪れましょう。干潮から満潮にかけての時間帯を調べて、干潟が狭くなり自然とハマシギが近づいてくるのを待つのがオススメです。
撮影にオススメのスポット
- ふなばし三番瀬海浜公園(千葉県/船橋市)
- 五主海岸(三重県/松坂市)
ハマシギの基本情報
- 生息環境
-
干潟、砂浜、河川
- 大きさ
-
約21cm
- 鳴き声
-
ビリー、ジュール
コチドリ

- 撮影のしやすさ
-
- オススメの時期
-
3月下旬~9月上旬
- オススメのレンズ
-
500~600mm
海岸や河原、水田などの水辺に生息するコチドリ(小千鳥)は、その名の通り、日本のチドリ類の中で一番小さい鳥です。全長は約16㎝。スズメよりは大きく、ツバメよりは小さい鳥です。コチドリの特徴は、眼を囲っている黄色いアイリング。この黄色いアイリングは、オス・メスともに成鳥の夏羽でしか見ることができません。日本にいるのは、3月下旬~9月上旬のため、アイリングがあるのが一般的です。
酔っ払いの歩く姿を表す「千鳥足(ちどりあし)」という言葉の由来は、チドリたちの歩き方のこと。ぴょこぴょこと歩いては立ち止まるのを繰り返す姿は愛嬌たっぷりです。干潟や水田などは背景が地味になりやすいので、夕方の逆光で撮影したり、ホバリング(空中の一点で停止したように見える飛び方)の瞬間を撮影したりすると良いでしょう。
撮影にオススメのスポット
- 葛西臨海公園(東京都/江戸川区)
- あいな里山公園(兵庫県/神戸市)
作例写真



コチドリの基本情報
- 生息環境
-
干潟・海岸、水田
- 大きさ
-
約16cm
- 鳴き声
-
ピッピッピッ
キビタキ

- 撮影のしやすさ
-
- オススメの時期
-
4月上旬~5月下旬
- オススメのレンズ
-
500~600mm
キビタキは、主に山地の林などに生息する渡り鳥。地域によって異なりますが、おおむね4月上旬~5月下旬頃に日本に飛来します。黒色の羽と対照的な鮮やかな黄色は、新緑に映えると人気です。実は、この鮮やかな色をしているのはオスだけ。メスは地味で、オリーブがかった茶色をしています。
また、キビタキは姿だけでなく、鳴き声の美しさも特徴の一つ。その鳴き声は、「ピチュリー、ヒリリリ…」と、まるでヒーリングミュージックのようです。撮影にオススメの場所は、川沿いや、野鳥の水浴び場が設置されている森林公園など。キビタキが水浴びにやってくる可能性が高く、待っていさえすれば撮影できるので、撮影初心者の方にオススメです。
撮影にオススメのスポット
- 伊香保森林公園(群馬県/渋川市)
- 大阪城公園(大阪府/大阪市)
キビタキの基本情報
- 生息環境
-
森林
- 大きさ
-
約13cm
- 鳴き声
-
ピチュリー、ヒリリリ
オオルリ

- 撮影のしやすさ
-
- オススメの時期
-
4月上旬~5月下旬
- オススメのレンズ
-
500~600mm
オオルリは、キビタキと同じく4月~5月頃に日本へ飛来する渡り鳥。「オオルリ(大瑠璃)」という名前通り、宝石のような瑠璃色が特徴です。その美しい姿から「森の宝石」とも呼ばれています。都市部などの緑地にオオルリがいるのは、4月~5月上旬頃まで。ゴールデンウィークを過ぎると、各地の山地にたどり着きます。5月頃の繁殖期と比べ、渡ってきたばかりのオオルリは、警戒心が薄め。そのため、4月は撮影に最適な時期です。身近な公園などで、満開の桜とともに、オオルリを間近で撮影できるかもしれません。
撮影にオススメのスポット
- 伊香保森林公園(群馬県/渋川市)
- 昆陽池公園(兵庫県/伊丹市)
オオルリの基本情報
- 生息環境
-
森林
- 大きさ
-
約16cm
- 鳴き声
-
ピーリーリー
ツバメ

- 撮影のしやすさ
-
- オススメの時期
-
3月下旬~7月下旬
- オススメのレンズ
-
300~600mm
街中で堂々と暮らすツバメは、春に日本へ飛来する野鳥の中で最も身近な野鳥です。ツバメは、3月下旬頃になると、フィリピンやベトナム、マレーシア、インドネシアなど遠く南の方からはるばる日本へとやってきます。ツバメの特徴といえば、人家の屋根に巣を作り、ヒナを育てる、賢い子育て。あえて人のいる場所に巣を作るのは、外敵から身を守るためだと考えられています。大きな口を開けて、我先にとエサをもらうヒナの姿は撮影したいところ。
ツバメの写真は、市街地の電線や民家の軒下など、ありきたりになりがちです。副題を入れてみたり、ユニークな看板と一緒に撮影したりすると、写真にオリジナリティが出るでしょう。巣の材料を得るために、田んぼや水辺にいることも多く、あえて、撮影に出掛けてみるのも◎。レンゲ畑を颯爽と飛行する姿を撮影できるかもしれません。
撮影にオススメのスポット
- 東京港野鳥公園(東京都/大田区)
- 平城宮跡(奈良県/奈良市)
ツバメの基本情報
- 生息環境
-
市街・住宅地、田
- 大きさ
-
約17cm
- 鳴き声
-
チィチュロリ
カワラヒワ

- 撮影のしやすさ
-
- オススメの時期
-
4月下旬~5月上旬
- オススメのレンズ
-
500~600mm
緑がかった茶色の羽色と、魚の尾びれのような中央がくびれた尾羽が特徴的なカワラヒワ。日本各地で一年中見られますが、春はタンポポが咲く場所や、菜の花畑などでよく見られます。なぜなら、カワラヒワの大好物である花の種が食べられるからです。花の近くにいることが多いので、春らしい明るい写真を撮影できるでしょう。警戒心が強い鳥のため、500~600mm程度の望遠レンズで撮影しましょう。群れでいるので、人間の姿に気づくと一斉に飛び立ってしまいます。
撮影にオススメのスポット
カワラヒワの基本情報
- 生息環境
-
市街・住宅地、農耕地
- 大きさ
-
約13cm
- 鳴き声
-
キリキリコロコロ
サシバ

- 撮影のしやすさ
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- オススメの時期
-
3月下旬~4月上旬
- オススメのレンズ
-
800mm~
サシバは、里山など、人間の近くに暮らす猛禽類です。一般的に猛禽類は渡りを行ないますが、サシバの渡りは、猛禽類の中でも大規模。渡りの中継地は日本だけでなく、台湾、タイ、マレーシア、フィリピンなど、各国です。日本へは、4月上旬頃に越冬地からやってきます。まずは高知県南部へ飛来し、徐々に北上。繁殖の中心地である栃木県へ向かいます。
サシバは、上昇気流に乗って、集団で渡り(移動)を行なう「タカ柱」を作ることで有名な鳥です。タカ柱は秋が有名ですが、春にも見られます。十数羽のサシバが、悠然と旋回・上昇する姿は見物です。雨が続いた後の晴れの日は、特に多くのサシバを撮影できるでしょう。一羽にクローズアップして撮影するのであれば、35mm判換算で800mm以上の超望遠レンズが必要です。タカ柱の全体像を撮影したい場合は、200~300mm程度で撮影できます。
撮影にオススメのスポット
- 渡良瀬遊水地(栃木県/邑楽郡板倉町)
- 守谷野鳥のみち(茨城県/守谷市)
サシバの基本情報
- 生息環境
-
森林、田
- 大きさ
-
約50cm
- 鳴き声
-
ピックイー
まとめ

春にオススメの野鳥を10種類紹介しました。桜の花に集まるメジロや、タカ柱を作るサシバなど、春にしか見られない姿を撮影できるのが春の醍醐味。また、春は野鳥の繁殖期のため、可愛らしいヒナや幼鳥を撮影できるのも魅力です。ぜひ、本記事を参考に、春の野鳥撮影を楽しんでください。
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