
2022年12月28日。朝目覚めて列車の窓のカーテンを開けると、あたり一面に、アドリア海が広がっていました。
年末からひとりで欧州を旅しているわたしは、オランダやオーストリアなど複数の国を周っています。昨晩ウィーン中央駅を出発し、寝台列車に揺られて、イタリア北部にある水の都ヴェネチアへ。午前8時すぎ、まもなく、ヴェネチア・サンタルチア駅に到着です。


「どうしてひとり旅をするの?」「大した理由はないよ、ただ、旅をしたくなっただけ。」
そんなやりとりを両親や友だちと幾度か重ねて、フィルムカメラを数台と、あとは服を幾分か詰め込んで。そうしてわたしはいま、ここにいます。


車掌さんからもらったミネラルウォーターを少しばかり口に含み、それから到着を知らせるアナウンスを聞いたあと、わたしは寝台列車をあとにしました。



