飛んでいるように走る犬の撮り方!カメラの設定・コツ・機材の選び方を解説

SNSやプロが撮影した写真で良く見る、ワンちゃんの手足が宙に浮いて、飛んでいるように見える1枚。ピーンと伸びた短い手足や思いっきり走っている時の楽しそうな顔は、本当に可愛いですよね。そんな姿を上手にカメラに収めるには、カメラの設定や撮り方のコツを知らなければいけません。
そこで、この記事では、走るワンちゃんをピタッと止めて撮影する方法をご紹介します。素早く走る姿を確実に収めるためのカメラの設定方法や、おすすめのレンズも併せて解説。以下に記載しているカメラの設定や撮影方法を実践すれば、初心者の方でも、まるでワンちゃんが飛んでいるかのような1枚を撮影できるので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
走る犬を撮影するためのカメラの設定

高速で走る犬を撮影するには、カメラの設定が重要です。撮影する前に、以下の設定を行ないましょう。走るシーンをよく撮影するという方は、以下の設定をカスタムボタンに登録しておくのがおすすめです。
撮影モードは『絞り優先モード(Av)』に設定
走るワンちゃんを撮影したい場合は、撮影モードを『絞り優先モード(Av)』に設定しましょう。絞り優先モードは、絞り(F値)と露出を好みに合わせて変更するだけの簡単なモードです。シャッタースピードとISO感度は、カメラが自動で決めてくれます。
絞り優先モードで撮影する場合は、このあと紹介するシャッタースピードが1/1000以上になっているか必ず確認しましょう。
| メーカー名 | 撮影モード |
|---|---|
| Canon | Avモード |
| SONY | Aモード |
| Nikon | Aモード |
シャッタースピードは『1/1000』以上に設定
走ったり飛んだりするワンちゃんを撮影する場合、シャッタースピードは『1/1000』以上に設定しましょう。昼間に屋外で撮影する場合は、自動でシャッタースピードが1/1000以上に設定されるはず(絞り優先モード使用時)。一度試しに撮ってみて、シャッタースピードの値を確認してみましょう。
絞り優先モードでは、カメラが自動でシャッタースピードを決めますが、暗い時間帯や暗い場所ではシャッタースピードが下がってしまう場合があります。そのため、ISOオートの低速限界(シャッタースピードの下限)を設定しておくと◎。シニア犬などの足が遅い子は『1/1000』、ハウンド系などの足が速い子は『1/2000』に設定するのがおすすめです。ISOオートの低速限界がない機種の場合は、シャッタースピードが1/1000以上になるまでISO感度を手動で調整しましょう。
| ワンちゃん別 | ISOオートの低速限界 |
|---|---|
| 足が遅い子 | 1/1000 |
| 足が速い子 | 1/2000 |
ドライブモードを高速連続撮影+に設定
ドライブモード(連続撮影の枚数を調整するモード)は、一番多くの枚数を撮影できる『高速連続撮影+』に設定しましょう。走る犬を撮る場合は、高速連続撮影+に設定し、動くワンちゃんの一瞬一瞬を確実にカメラに収めるのが吉。高速連続撮影+で撮影すれば、手足が地面から離れている写真や、ニコニコの笑顔の写真など、さまざまな写真が撮れているはず。念のため複数枚撮影しておき、お家に帰ってから、気に入った一枚を選びましょう。

| メーカー名 | ドライブモード |
|---|---|
| Canon | 高速連続撮影+ |
| SONY | Hi+ |
| Nikon | 高速連続撮影(拡張) |
AFモードはサーボAFに設定
AFモードは、走っているワンちゃんをカメラが自動で追ってくれる『サーボAF』に設定しましょう。サーボAFであれば、シャッターボタンを半押している間は、カメラが自動でワンちゃんにピント合わせ続けてくれます。そのため、初心者でもピンボケの少ない写真を撮ることが可能です。
| メーカー名 | AFモード |
|---|---|
| Canon | サーボAF(SERVO) |
| SONY | コンティニュアスAF(AF-C) |
| Nikon | コンティニュアスAFサーボ(AF-C) |
AFエリアは撮りたいイメージに合わせて変更
AFエリアは撮りたいイメージや撮影シーンに合わせて変更するのがおすすめ。カメラに向かって真正面から走ってくるワンちゃんを撮影したい場合や、横向きに走ってくるワンちゃん撮影したい場合は、『ゾーンAF』に設定すると良いでしょう。真正面から走ってくる場合でも、お花畑などワンちゃん以外にピントが合ってしまうようなシチュエーションで撮影する場合は、『領域拡大AF』に設定するのがおすすめです。領域拡大AFは、より正確なピント合わせができるからです。
動物瞳AFが搭載されている機種は、『顔+追尾優先AF』に設定して、『動物瞳AF』を有効にしておけばOKです。顔+追尾優先AFでピントが合いにくい場合は、領域拡大AFに設定してから、撮影し直してみてください。
| メーカー名 | 遮るものがない場合 | 遮るものがある場合 |
|---|---|---|
| Canon | AF方式:ゾーンAF | AF方式:領域拡大AF |
| SONY | フォーカスエリア:ワイド | フォーカスエリア:拡張フレキシブルスポット |
| Nikon | AFエリアモード:ワイドエリアAF | AFエリアモード:ダイナミックAF |
走る犬の撮り方のコツ

走る犬をより可愛く魅力的に写せる撮影のコツを6つご紹介します。簡単にできることなので、ぜひチャレンジしてみてください。
その1.低い位置から撮影する
カメラを地面すれすれの低い位置に固定して、ローアングルで撮影しましょう。地面すれすれから撮影することで、ワンちゃんの走りをより高く見せられます。ワンちゃんの手足が地面から離れた写真を撮りやすい点もメリットです。また、地面や草が前ボケになるため、可愛いらしい雰囲気で撮影できるのも理由の一つ。お花畑など色がある場所で撮影すると、華やかで可愛い写真に仕上がります。
ファインダーを使用して低い位置で撮影しようとすると、地面に腹ばいにならなければいけません。ローアングルで撮れますが、服が汚れたり、体勢的にしんどかったりするのが難点です。そんなときは、モニターが縦横に稼働するチルト式液晶やバリアングル式液晶を活用するのがおすすめ。カメラを地面すれすれに構え、モニターを上に向ければ、しゃがんで撮影できます。

その2.望遠レンズを使用する

交換レンズは『望遠レンズ』を使用しましょう。その理由は犬を追いかけやすいから。望遠レンズと広角レンズを使用して、同じ大きさでワンちゃんを撮影する場合を考えてみましょう。望遠レンズは、犬が動いてもカメラを振る幅が少なく済むため、犬を追いかけやすい点が特徴です(図①)。ワンちゃんが真っすぐカメラの方向に走ってこなかったとしても、肘を少し回転させれば簡単にワンちゃんを捉えられます。

一方、広角レンズは、ワンちゃんが少しでも動けば、体ごとカメラを大きく振らなければいけません(図②)。素早く走るワンちゃんを追いかけにくいといえるでしょう。

また、望遠レンズはボケが大きい点も特徴です。特に望遠側を使用すると、背景がしっかりとボケて、主役のワンちゃんが引き立った写真に仕上げられます。走るワンちゃんを撮影する場合は、ワンちゃんを追いやすいかつ、ふんわり可愛い写真に仕上げられる望遠レンズを使用しましょう。
その3.高速連写で撮影する
カメラの設定でも説明したように、高速連写で撮影しましょう。高速連写で撮影することで、走っている一瞬を逃さず撮影できます。撮影する際は、ワンちゃんが走り出す前からシャッターボタンを押しておき、カメラの前を通り過ぎるまでシャッターボタンを押し続けましょう。なぜなら、走り出しの方が勢いがあり、良い顔やポーズの時が多いから。ワンちゃんが小さく写りすぎるのが気になる場合は、撮影後にLightroomなどの編集ソフトを使用して、トリミングで大きく切り取ればOKです。
その4.走ってくる前にピントを合わせる

ワンちゃんが走ってくる前に、ワンちゃんにピントを合わせておきましょう。いくら動物瞳AFが搭載されているカメラでも、走り出してからピントを合わせるのは瞳にピントを合わせるのは困難です。そのため、走ってくる前のマテをさせている状態でワンちゃんの瞳にピントを合わせることが必須。AFモードをAF-Cにして、最初にワンちゃんにピントを合わせておけば、後はカメラが自動でワンちゃんを追ってくれます。
その5.マテが苦手な子は後ろでサポートしてもらう
2人以上で撮影できる場合は、1人にサポートをしてもらうのがおすすめです。マテが苦手な子や子犬を撮影する場合は、走り出す前までワンちゃんをおさえておいてもらいましょう。
ワンちゃんが走り出したら、サポートの人は真横にはけてもらうのがポイント。そのままワンちゃんと一緒に前方へ走り出すと、カメラに写ってしまう場合があるためです。できれば、飼い主さん以外がサポートできると◎。飼い主さんがサポート役をしてしまうと、ワンちゃんがそのまま飼い主さんのところへ走り出してしまう場合があるからです。離れた場所でマテができない子は、飼い主さん以外の人にサポートをしてもらうと快適に撮影ができます。
その6.大型犬の場合は広い場所を選ぶ

走る大型犬を撮影したい場合は、撮影場所選びがとても重要です。なぜなら、狭い場所だと本気で走りにくいから。迫力のある写真や手足が宙に浮いた飛んでいる写真を撮れないことも…。特に、大型犬が飛んでいる姿を撮りたい場合は、犬と撮影者が40~50m程度の距離をとれる広い場所を選びましょう。
その7.三脚を使用する
カメラを地面すれすれで構えていると、どうしてもワンちゃんの目線が、飼い主さんである撮影者に向きがち…。目線が下がってしまい、一生懸命走っている顔がしかめっ面に写ってしまいます。
ワンちゃんの視線を上げて明るい印象の写真にしたい場合は、三脚を使用するのもおすすめです。以下の方法であれば、1人でもワンちゃんの走るシーンを撮影できるので、ぜひチャレンジしてみてください。
まずは三脚を設置しましょう。低い位置に三脚を設置して、カメラを三脚に据えてください。三脚は、ミニ三脚など、地面すれすれに設置できるものがおすすめです。
三脚を設置したら、ピントを合わせましょう。ワンちゃんを走り出しの位置に連れて行き、マテをさせます。マテをさせたら、カメラのある場所まで移動してください。動物瞳AFを利用して、ピントを事前にワンちゃんに合わせましょう。
シャッターはBluetooth対応のリモコンや各メーカーのアプリを利用して、リモートで切りましょう。そして、カメラの少し後ろでワンちゃんを呼んでください。ワンちゃんの好きなおもちゃを見せたり、おもちゃの音を鳴らしたりして視線を上げるのもおすすめです。

また、三脚を使用すると、真横から走ってくるワンちゃんも一人で撮影できます。正面から飛んでいる姿を撮影した写真は多いですが、真横から撮影している写真は少ないはず。SNSでもいいねをたくさん集められるかも?
走る犬の撮影に重要なカメラの性能

- 連写性能
- AF性能
連写性能
走っている犬を良い表情やポーズで撮影するには、高速連写性能の高いカメラが必要です。最低でも7コマ/秒、できれば10コマ/秒以上撮影できるカメラが良いでしょう。ワンちゃんが宙を飛んでいる瞬間や、普段見ることができない真剣な表情を逃すことなく捉えられます。連写コマ数の少ないカメラだと、ワンちゃんの手足が伸びきっていなかったり、足が地面から離れていなかったりとイマイチな写真になりがちです。
AF性能
高速で走るワンちゃんにピントを合わせ続けるには、AF性能の高いカメラが必要です。なぜなら、走るワンちゃんに手動でピントを合わせ続けるのは難しいから。カメラのAF性能に任せる方が、簡単に撮影できます。測距点の多い中級機以上のカメラや、動物瞳AFが搭載されたミラーレス一眼カメラであれば、走っているワンちゃんにも問題なくピントを合わせられるでしょう。目にしっかりとピントがあった躍動感あふれる姿を撮影できます。
走る犬の撮影に重要なレンズの性能

- 焦点距離
- 明るさ
焦点距離
走るワンちゃんを撮影する場合、焦点距離は70-200mmがおすすめです。撮り方のコツで説明したように、焦点距離の長いレンズはカメラを振る幅が少なくワンちゃんを追いやすいから。
また、70-200mmは望遠レンズの中でも撮影距離が遠すぎないため、ワンちゃんに指示が入る距離で撮影できます。焦点距離300mm以上の超望遠レンズの場合、ワンちゃんとかなり距離をとる必要があります。そのため、マテなどの指示が通りにくかったり、飼い主さんの声が聞こえにくかったりします。ワンちゃんも飼い主さんも意思疎通がしにくいはず…。
一般的な広さのドッグランであれば、70-200mmの焦点距離で、ワンちゃんの顔や体を十分大きく撮影できますよ。
明るさ
背景を大きくぼかしたい、ふんわりとした可愛らしい写真が撮りたい場合は、明るいレンズがおすすめです。開放F2.8以下の望遠ズームレンズが良いでしょう。背景や地面が大きくボケるため、主役のワンちゃんが浮き出た写真を撮れます。
ただし、ピントの合う範囲は非常に狭い点がデメリット。望遠レンズかつ、明るいためボケやすいからです。動物瞳AFやトラッキング機能を利用して、ピント合わせを確実に行ないましょう。
またF2.8通しの明るいレンズは、重いのも難点。軽いモデルでも、本体重量が1kgはあります。旅行先やアウトドアでも気軽に使用したい場合は、軽さを重視して、F4通しの望遠ズームレンズを選んでも良いでしょう。
まとめ

走るワンちゃんの撮り方をご紹介しました。まずは、走るワンちゃんをピンボケせず撮影できるカメラの設定を行ないましょう。そして、低い位置から望遠レンズを使用したり、走ってくる前にピントを合わせて高速連写したりするなどのコツを意識して撮影してみてください。きっと、手足が地面から離れた可愛いジャンプ姿を撮影できるはず。ぜひ、本記事を参考に、一生懸命走る愛犬の姿を捉えてみてください。
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