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【高埜志保インタビュー 前編】“静止画で表現する物語”に込められた想いとは 4ページ目

国家公務員を辞めた理由と創作活動へのモチベーション

Luna

ーつい先日国家公務員を退職されたと思うんですが、ちょっと個人的にそのことがすごく気になるというか…。noteの記事にも詳しく書かれてたと思うんですが、「国家公務員」から「兼業カメラマン」に転職するに至ったきっかけを改めてお話しいただけますか?

高埜:そうですね、国家公務員を辞めた理由っていうのは主に2つあります。1つはもう忙しすぎて…。とにかく体が持たないと判断をしたためです。もう1つはもう少し柔軟な環境で写真活動したいなって思ったからです。

国家公務員なので兼業の厳しいルールがありまして…。人事課に色々相談はしていたんですけど、なかなか写真集の出版とか、依頼を受けて報酬有りで撮影するっていうのが認められなかったので…。写真を本業にするっていう考えは、今もその前もずっと無いんですけど、ただ依頼をいただいた時にお断りをしてしまっている状況がもう3〜4年続いていて…。それで「こういったことが続くようであれば、自分の可能性を潰して生きていることになるな」っていう風に感じたんです。

ー以前、別の媒体のインタビューで「『規定されてる自分』『枠にとらわれず表現する自分』の2人が存在して、どっちかが欠けるとバランスが崩れてしまう」とお話ししていたと思うのですが、多分、今はそうではなくなったと思うのですが、そちらに関してはいかがでしょうか?

高埜:確かそうですね。規定されてる自分とそうではない自分…。えっと、それはある意味、当時と環境は違っているんですけど、今の状況でも少し同じようなことが言えるかなっていう風に思っていて…。規定されてるっていうのは、今の本業であって、写真活動をしていく上では、例えば平日はできなかったりとか、本業の支障にならない範囲で活動したりっていうような制限があるので、ある意味それは自分も規定されているっていう状態かなと思っていまして。

それと、自分の性格的に「じゃあ、自由に写真活動やってください」と言われた時に、どうしていいかわからなくなってしまうのかなっていう気がしてて。なので、ある程度本業としては「こういうことを自分はやるべきだ」っていうものがあって、その上で、自由な時間で自分の好きなことをしながら稼ぐっていうような形の方が合ってるのかなと今は思ってます。

ーそうですね。逆に会社に所属してるから、自分が好きなことを思い切りできるっていうのもありますよね。

高埜:そうですね、それはありますよね。収入面の安定っていうのは、やっぱり精神面の安定に直結してると思うので、そこは外せないというか、重要なところですね。

ー明らかに忙しいであろう仕事をされてて、それでも写真活動をしていたっていうのは、ほんとにすごいですね。例えば、土日が仮に休みだったとしても、平日の帰りが遅かったら寝ていたいなって思っちゃう時もあるだろうし…。

高埜:ほんとにおっしゃる通りで、今年の4月以降は、例えば、土曜日はずっと寝てしまってて…。満足に写真活動ができない日が続いてましたね。

ーそういった中で、写真活動に対するモチベーションはどうやって維持されていたんでしょうか。

高埜:「撮れない」「撮るのか難しい」状況になると、逆にすごく撮りたくなるんですよね。
押さえつけられているような状態が続いてしまうと、フラストレーションが溜まっていって…。やっぱり、小さい頃から自分を表現することが大好きで、私にとっては欠かせないことなんです。なので、それができなくなってしまうというのは、多分自分にとっては「食べ物食べるな」とか「寝るな」とか言われてるのとほんとに同じような感じで…。(忙しくなればなるほど)モチベーションはより強くなりました。

Shion
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この記事を書いた人

東京都出身。大学卒業後、写真専門学校にて写真を学ぶが、中退し編集者の道へ進む。現在は独立してフリーエディターとして活躍中。韓国が好きすぎるあまり移住し、日本と行き来する生活を実行中。