7歳(2012年/34歳)…女優・タレントを撮影する。
ー『SCHOOLGIRL COMPLEX』の発売以降で印象に残っているのは、何歳の頃の、どんな出来事ですか?
青山:どれぐらい年表を刻むのかにもよりますけど、7歳の2012年ですね。この年に、写真集ではない本を出したんですよ。『ガールズフォトの撮り方』『僕は写真の楽しさを全力で伝えたい!』『〈彼女〉の撮り方』という、実用書を含む文章の本を3冊発売しました。一応今は”Mr.Portrait”という肩書きで活動してるんですけど、当時そんな肩書きはなく、出版社の方から見ても”ポートレートをガンガン撮る人”っていうイメージはなかったはずです。むしろ『SCHOOLGIRL COMPLEX』では顔を撮っていなかったので、顔撮れるの?みたいに思われていた人もいたんじゃないですかね(笑)。個人的には、実用書などを出したことで「自分なりに、体系立ったポートレートの撮り方があるんだな」ということに気付けました。本を書きながら、ポートレートの撮り方を、自分の中で上手くまとめられたというか。ポートレートを集中的に、ポートレート中心に撮るようになったのは、この辺りの時期ですね。
ー芸能人の方を撮り始めたのも、この頃でしょうか?
そうですね。『SCHOOLGIRL COMPLEX』発売後に、色々なお仕事ををいただくようになったんですけど、その中には『女優さん撮ったらどう?』という依頼がありました。そこから、吉高由里子さんや指原莉乃さんなど、女優やアイドルのグラビア・雑誌の仕事が増えたんですよね。そういう経験があったからこそ、撮り方の本を出せたんだと思います。
ーこれはちょっと面白い話ですね。『SCHOOLGIRL COMPLEX』で顔を撮ってなかった青山さんに、絶対に顔が写るであろう芸能人の写真を依頼したという……。
青山:そうですよね。私に依頼してくれた編集の方の、発想の”ズラし方”がすごかったんだと思います。しかも、結構大きな仕事だったんですよ。それはマガジンハウスから出したものなんですけど、マガジンハウス社の編集の方と、当時のan・anの編集長の方が一緒に写真展に来てくださって。その展示を見て、吉高さんのフォトブック撮影と、an・anの表紙撮影をオファーしていただきました。
ーいきなり顔を写すことになって、しかも撮影するモデルさんが有名な女優さんになって……相当なプレッシャーだったのではないでしょうか?
プレッシャーは普通にありました(笑)緊張しましたよ。でも、『SCHOOLGIRL COMPLEX』でブレイクした後、ようやく自分の作品が認められて、写真で食べられるようになって、芸能人の方を撮る機会をいただけた。これはもうチャンスでしかないので、結果を出すしかない……だけど、いきなりポートレート10年選手のようには撮れないので、ものすごく準備をしました。ロケハンも、シミュレーションも、その当時できる準備を全部やって撮影に臨みました。自分なりに頑張った結果、すごい評判も良くて。「意外に?芸能人も良く撮れるんだね」と評価をいただくようになりました。
(後編に続く)

青山裕企プロフィール

青山 裕企(あおやま ゆうき)
Mr.Portrait / 写真家
ペンギンとショートヘアと猫をこよなく愛する“究極の晴れ男”
フェティッシュ(偏愛)だけどイノセント(純真)な作風で、
制服やコンプレックスを魅力的に撮影するミスター・ポートレイト
1978年、愛知県名古屋市生まれ。
2002年、自転車で日本縦断と世界二周の旅の道中で写真の道で生きることを決意。
2005年、筑波大学人間学類心理学専攻卒業後、上京して写真家として独立。
2007年、キヤノン写真新世紀優秀賞受賞。
ギャラリー・出版レーベル・オンラインコミュニティを運営。現在、東京都在住。
『ソラリーマン』『SCHOOLGIRL COMPLEX』『少女礼讃』など、“日本社会における記号的な存在”をモチーフにしながら、自分自身の思春期観や父親・少女像などを反映させた作品を制作。
2009年より写真集などの著書を刊行、現在100冊を突破(翻訳版も多数)。台湾・香港・中国・シンガポール・スペイン・ニューヨークなど、海外で個展やアートフェアなどに多数参加。
『schoolgirl complex』は、2013年に映画化、写真集は累計10万部以上のベストセラーとなる。
吉高由里子・指原莉乃・生駒里奈・オリエンタルラジオなど、時代のアイコンとなる女優・アイドル・タレントの写真集の撮影を担当。広告・企業・雑誌のグラビア・書籍の装丁・CD・アーティスト写真など、ポートレート撮影を中心に活動。撮るだけでなく、書く仕事(エッセイ・写真実用書)、教える仕事(講演・ワークショップ・講師)なども行う。TV・ラジオなど、メディア出演多数。
お金マイナス・人脈ゼロで、写真を始めて25年、上京・独立してから18年目。自分なりの戦略で、写真業界を“ファーストペンギン”を目指して泳ぎ続けている。
写真展「青山裕企の写真思春紀」開催概要

会期:2022年9月30日(金)〜10月12日(水)
開廊時間:11:00〜20:00
休廊日:なし
入場料:無料
会場:渋谷ヒカリエ 8/CUBE
住所:〒150-8510 東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ8階
※青山氏の在廊情報はTwitter(https://twitter.com/yukiao)にて、随時更新予定






