「富士市の工場夜景(後編)」工場夜景写真家が選ぶオススメ撮影スポットVol.8

(編集:GOOPASS TRAVEL MAGAZINE編集部)
前回に引き続き「富士市の工場夜景(後編)」をご紹介させていただきます。
前回は、準広角~中望遠レンズがあれば対応可能なスポットの紹介をさせていただきましが、今回は望遠~超望遠域が必要になるスポットも含めてご紹介したく思います。
富士山絡みの定番スポットはもちろん、好みの構図を探して望遠域で撃ち抜いたり、超望遠でないと撮れないようなマニア向けのスポットまでご用意しておりますので、ぜひ楽しみにしていただければ幸いです!
素敵な旅先・おすすめスポットはいいカメラで写真を残したいですよね。
撮影機材は購入する以外にも、まずはレンタルして試してみるという方法もあります。
“カメラのレンタル・中古買取・中古販売” GOOPASS(グーパス)では、1泊2日からの短期でもレンタルすることが可能(ワンタイムプラン)ですが、長期で借りる際には月額のサブスクプランがお得。
たとえば、イベントや旅行の際には短期で借りて、お気に入りの機材は数ヶ月じっくり借りるといった使い方ができます。
GOOPASS公式サイトへリンクがある機材はすべてレンタル可能なので、あなたに合った1台を探してみてください。
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▼富士市の工場夜景(前編)はこちら
※営業状況・営業時間・料金・イベント情報などは異なる場合があります。各スポットへ訪れる際は、事前に公式ページなどで詳細をご確認ください。
※記事内容は2022年8月26日時点の情報に基づきます。
目次
撮影前にチェックしたいこと
撮影を楽しむ際は、撮影のマナーをきちんと守り、様々な環境下で撮影を使用する際の注意点を知っておくことが大切です。
撮影マナー
下記の記事では、観光スポットをはじめとする公共の場所で撮影する際のマナーや、ジャンル別の基本的な撮影マナーを解説しています。
撮影が初めての方はもちろん、撮影マナーについてよく知らない方・不安のある方は、撮影前に必ずチェックしてください。
さまざまな環境で機材を使用する際の注意
特に、雨天時・冬季の撮影や、寒冷地・水中・砂埃の発生する場所などでの撮影。
通常とは異なるハードな環境下でカメラ機材を使用する際は、注意が必要です。
防水性・耐低温性・耐衝撃性・防塵性など、メーカーの保証範囲外で利用すると、カメラが故障したり不具合が発生したりする危険があります。
事前に、使用する機材の仕様を確認しましょう。
また、保証範囲内での使用であったとしても、結露の放置によりカメラが故障する可能性などもあります。
結露対策として急激な温度変化をさせない、結露が発生した場合はすみやかに対処する必要があります。(結露予防 参考:Canon公式)
はじめに
著者プロフィール,寺生まれのS

Instagramで不定期に工場夜景の写真を投稿。一番頻繁な時期には週に1度以上、工場夜景撮影に明け暮れており、撮影した場所は日本全国20ヶ所以上。カメラを始めた当初からInstagramを開設。『変わる廃墟VS行ける工場夜景展』にて作品を出展。
カメラを始めたのは2015年で、始めたきっかけは、旅行などで撮るスマホの写真に納得がいかず、一眼カメラを購入したこと。工場夜景を撮りだしたのは、カメラを始めてから約1年後。カメラの社会人サークルにて、工場夜景を撮りに千鳥町へ行ったものの悪天候のため不発で、もう一度1人でリベンジしたのが工場夜景にハマったきっかけ。
富士市の工場夜景での撮影におすすめなカメラ機材
カメラ
- ミラーレス一眼カメラ
- 一眼レフカメラ
カメラはミラーレス一眼カメラや一眼レフカメラで、InstagramなどSNSにアップするのであれば、センサーサイズはAPS-Cやマイクロフォーサーズでも問題ないと思います。
ただし、現像して大きく印刷するなどといった場合で、引き伸ばしても綺麗な画質を保てるのはフルサイズのカメラですね。
レンズ
- 24~200mm前後をカバーするレンズ
極端に超望遠とか、尖ったレンズはいらなかったですね。
広角24mm前後から、あれば200mm前後までカバーしていると言うことなしですが、中望遠100mm前後までの標準ズームとかでも十分だと思います。
一ヶ所だけ300mmとかの画角が必要な場所があるんですが…笑。そこはトリミングするなど対策いただく形で良いかなと。
その他
- 三脚
特に高さが必要な場所はないので、自分の身長に合った、一般的な三脚があれば問題ありません。
富士市の工場夜景のおすすめ撮影場所・構図
1.イハラニッケイ化学工業付近

使用レンズ/NIKKOR Z 24-70mm f/4 S 設定/ISO:64、焦点距離:60mm、F10、SS:1/125-1/60-1/30-1/15-1/8-1/4-0.5-1.0-2.0-4.0-8.0-15.0-30.0
イハラニッケイ化学工業という会社付近の堤防から撮っています。
富士市の工場夜景といいつつ、イハラニッケイは富士市じゃないんですよね(笑)。じつは静岡市に入っちゃってます。
真っ暗になる前の日没直後に撮影したので、赤富士というほど赤くはないですけど、ちょっと富士山がピンク色になっています。
富士山を綺麗に撮るポイントについては、前回と同様ですね。
まず天気が良いこと。そして、湿度・温度が高く空気が霞んでしまう季節を避ける点。秋~冬の寒い季節に撮影するのがおすすめです。

使用レンズ/NIKKOR Z 24-70mm f/4 S 設定/ ISO:64、焦点距離:42mm、F10、SS:1/125-1/60-1/30-1/15-1/8-1/4-0.5-1.0-2.0-4.0-8.0-15.0-30.0 .

使用レンズ/AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR 設定/ISO:80、焦点距離:105mm、F9.0、SS:1/250-1/125-1/60-1/30-1/15-1/8-1/4-0.5-1.0-2.0-4.0-8.0-15.0-30.0-66.0
おすすめの焦点距離:40~100mm以上
撮影のコツ
2枚目のようにレーザービームを入れるには、広角40mmくらいの画角が必要です。
ただ、40mmより広角にすると、特徴的な雲が出ていない限り寂しい印象の写真になってしまいます。下側も何もないコンクリートの斜面なので、やはり空けすぎると写真としてはイマイチ……。
かといって富士山にアップし過ぎても工場夜景の意味がなくなってしまうので、40mm前後が富士山も工場も引き立つ焦点距離だと思います。
直線の道路を真横から撮っているので、奥行き感は出しにくい場所です。こればかりは道路の特性なのでどうしようもないんですけど……。
交通量は多くひたすら車を待つようなことはありませんが、全然来ない時間帯と、集中して来る時間に分かれています。
レーザーを撮りたい場合は、車が一気に来るタイミングを狙ってシャッターを押すのが良さそうです。
3枚目の写真は、後ろにシルエットの富士山が写っています。堤防の上を50mほど歩きながら、中心に富士山が来るように調節しました。
さりげなさがありつつ、手を抜きたくない……みたいな。
イハラニッケイは富士山が写る写真があまりに有名すぎて、他の構図がなかなか弱くなっちゃうんですよ。だからこそ、「何か他にもいい構図ないかな?」と思い歩き回って探してみました。
時間が経って暗くなり富士山はほとんど見えませんが、日没直後や月が昇ったあとなら、富士山が照らされもっとハッキリ見えたかもしれません。
位置情報
2.ポリプラスチックス富士工場 付近

使用レンズ:AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR 設定/ISO:64、焦点距離:70mm、F9.0、SS:1/60-1/30-1/15-1/8-1/4-0.5-1.0-2.0-4.0-8.0-15.0-30.0

使用レンズ/AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR、設定/ISO:64、焦点距離:92mm、F10、SS:1/125-1/60-1/30-1/15-1/8-1/4-0.5-1.0-2.0-4.0-8.0-15.0-30.0
ポリプラスチック富士工場付近から撮影しています。
アクセスが良心的で、近くにある「入道樋門公園」に3~4台止められる駐車場があります。
工場周りは防風林(松林)に囲まれているので、その合間を縫って構図を見つけました。
駐車場から工場前に続く細い道路の後ろには堤防があります。
工場の全体を撮りたいときは堤防まで登ってもらい、アップで撮影したい場合は細い道路を歩き回って松林の合間から撮る……そんなイメージですね。
富士市の工場夜景は、一つの工場で撮れる構図が限られてしまう場合が多いですが、ここは例外的な場所です。
いろいろ周って好きな構図を見つけられると思います。
おすすめの焦点距離:70~200mm、それ以上
基本的に望遠撮影で、70~200mmのレンズがあれば不自由しないと思います。
工場をどアップで撮りたい方は、300mmや400mmの超望遠を持ってきてください。
パイプの配置が特徴的で入り組んでいて面白いので、寄りでも撮ってみてもらいたいです。
後ろにある2本の塔と、真正面のカタツムリのようなタンクが一直線になるよう意識しました。
あと、軸がズレていると不自然なので、一歩単位で調節して……。縦横が出る被写体は、水平垂直に気を遣いますね。

使用レンズ/AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR 設定/ISO:64、焦点距離:105mm、F10、SS:4.0-8.0-15.0-30.0-63.0-121.0
撮影のコツ
アップで撮影する場合は、「ここがいい」って思える場所を見つけるために、やっぱりまず歩き回ることが大切ですね。
工場と距離が近いわりに中望遠~望遠で撮影するので、しっかり絞らないとピントが合わなくなってしまいます。今回はF10で撮影しましたけど、F11~13に絞った方が良かったかもしれません……。
F値を絞るほど解像力は落ちてしまいますが、全体にピントが合っていないよりは解像力を多少落としてもピントを優先した方がいいんじゃないかなと思います。
位置情報
3.中之郷 付近

使用レンズ/NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S 設定/ISO:100、焦点距離:400mm、F9.0、SS:1/30-1/15-1/8-1/4-0.5-1.0-2.0-4.0-8.0-15.0-30.0-61.0-121.0
おすすめの焦点距離:400mm
中之郷付近にある山中から街を見下ろすように撮影しました。
電車の車両基地があり、その向こう側に工場があって、ほかに街明かりがあって、ずっと遠くに別の工場がある……みたいな。市内のあちこちに1軒ずつ工場があるのが見て取れるかと思います。
もし工場の煙がいい感じに上がっている状態だったら200mm前後のレンズで縦構図にしても撮れるかもしれませんが、400mmあると安心ですね。
撮影のコツ
電車のレーザービームを入れたかったので、電車が通るのを結構待ちました。遅い時間だったせいもあり、電車の本数が減ってしまっており……。
そういう意味では、冬場の日没が早い時期に電車の本数がある時間帯を狙えば、時間を無駄に済むかもしれないですね。
結構暗い場所なので、意識して1~2分シャッターを開けておいた方が、黒つぶれせずに済むかなと思います。
位置情報
富士市の工場夜景での撮影に使用した機材
今回紹介した写真の撮影に使用した機材は下記の通りです。
カメラ
Nikon D850

D850に関しては、完成されているというか、いうことなしの1台ですね。
夜景撮影するにあたっては、タッチスクリーンが結構便利なんですけど、以前使っていたD750にはなくて。
D850でタッチスクリーンが使えるようになって、効率が上がりました。
夜景撮影では、必ずもっていくメイン機種です。D750から乗り換えた決め手は、タッチスクリーンはもちろん、高画素な点でした。
使用してみて驚いたのは、高画素機はノイズが結構出ると聞いていたのですが、実際はD750よりも全然少なかったことです。
細部までビシッと描写されていて、本当に買って良かった1台ですね。
| Nikon D850 | |
|---|---|
| センサーサイズ | フルサイズ |
| 対応マウント | Fマウント |
| 有効画素数 | 4575万画素 |
| ISO感度(通常) | 64~25600 |
| シャッタースピード |
1/8000~30秒 |
■購入する場合は、297,800円(税込 2022/09/13現在 カカクコム調べ)となっているようです。
Nikon Z7

Fマウントはどうしても広角に弱いんですよね…。それがZ7を使う理由です。
工場夜景は基本的に70-200mmF2.8のレンズか、それ以上の超望遠で撮影することがほとんどなんですが、たまに14mmとかじゃないと撮れない構図があって…。
Z7は、ほぼそのときの広角での撮影用で持っているというような形ですね。
| Nikon Z7 | |
|---|---|
| センサーサイズ | フルサイズ |
| 対応マウント | ニコンZマウント |
| 有効画素数 | 4575万画素 |
| ISO感度(通常) | 64~25600 |
| シャッタースピード | 1/8000~30秒 |
■購入する場合は、259,034円(税込 2022/09/13現在 カカクコム調べ)となっているようです。
レンズ
NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z7のキットレンズなんですが、とても優秀な1台です。広角も望遠も解像が甘くならずに、バランスが良いと思います。
| NIKKOR Z 24-70mm f/4 S | |
|---|---|
| 対応マウント | ニコンZマウント |
| レンズ構成 | 11群14枚 |
| 絞り羽根枚数 | 7枚 |
| 最短撮影距離 | 0.3m |
| 最大撮影倍率 | 0.3倍 |
■購入する場合は、99,800円(税込 2022/09/13現在 カカクコム調べ)となっているようです。
Nikon AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR

基本的に、工場夜景撮影で必ず使う1台です。はじめて行く場所はもちろん、特に撮影する写真を決めていないときは、だいたいこのレンズがあれば、どうにかなります。
| Nikon AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR | |
|---|---|
| 対応マウント | ニコンFマウント |
| レンズ構成 | 18群22枚 |
| 絞り羽根枚数 | 9枚 |
| 最短撮影距離 | 1.1m |
| 最大撮影倍率 | 0.21倍 |
■購入する場合は、281,800円(税込 2022/09/13現在 カカクコム調べ)となっているようです。
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G

こちらは、ピンポイントでこの写真が撮りたいというスポットがありまして、そのために買ったレンズです。
初めて行くスポットではあまり使わないんですが、何度か通って、「ここ58mmで撮ったら良さそう」と思った時にだけ使います。
これで工場夜景撮る時は、F8付近だと隅が甘くなるので、全体をしっかり解像させるにはF10くらいが必要です。
そうして撮影したときは、個人的に70-200mmよりもリアリティーが高いかもしれません。
| AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G | |
|---|---|
| 対応マウント | ニコンFマウント |
| レンズ構成 | 6群9枚 |
| 絞り羽根枚数 | 9枚 |
| 最短撮影距離 | 0.58m |
| 最大撮影倍率 | 0.12倍 |
■購入する場合は、171,780円(税込 2022/09/13現在 カカクコム調べ)となっているようです。
Nikon(ニコン) NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S

中望遠100mmから望遠400mmのズームレンズです。
単焦点レンズと比べると解像力は落ちるものの、いわゆる便利ズームでありがちな絶対に許せないような写りはしません。むしろ画質もしっかりした優等生的なレンズだと思います。
何よりズームできて、F値も柔軟に決められる点が便利です。
| NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S | |
|---|---|
| 対応マウント | ニコンZマウント |
| レンズ構成 | 20群25枚 |
| 絞り羽根枚数 | 9枚 |
| 最短撮影距離 | 0.75m(焦点距離100mm) 0.98m(焦点距離400mm) |
| 最大撮影倍率 | 0.38倍 |
■購入する場合は、314,820円(税込 2022/10/17現在 カカクコム調べ)となっているようです。
GITZO 三脚 システマティック 4型 カーボン 5段 脚のみ ジャイアント GT4552GTS
カーボン製のため、スペックの割には軽いと思います。が、持ち運びには苦労するので、持ち出す際は基本的に車です。工場夜景を始めて、千鳥町や浮島などフェンスのある場所で、フェンスを越えて撮りたいと思い購入しました。
| GITZO 三脚 システマティック 4型 カーボン 5段 脚のみ ジャイアント GT4552GTS | |
|---|---|
| 最大高 | 240 センチメートル |
| 最低身長 | 10.7 センチメートル |
| 重量制限 | 25 キログラム |
| 商品重量 | 2.72 キログラム |
あとがき
富士市の工場夜景(後編)はいかがでしたでしょうか。2回の記事で6か所のスポットをご紹介してきましたが、まだまだ氷山の一角に過ぎません。これだけではとても物足りない!という方は、ぜひ富士市の公式ホームページにアクセスしてみてください。
20か所を超える撮影スポットを盛り込んだ『富士市工場夜景マップ』が閲覧できるようになっており、撮影にあたり、きっと大きな戦力となってくれることでしょう。
企業秘密の多い工場設備を撮影し、写真としてwebにアップする私たち撮影者は、企業や自治体にとっては本来、厄介者以外の何者でもありません。
そんな厄介者にも大きく門戸をひらき、歓迎してくれる富士市の方々に感謝をしつつ、撮影を楽しんでみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人

工場夜景写真家.寺生まれのS
Instagram:S_TELLAR (寺生まれのS)/Twitter:寺生まれのS (for photo)
1988年生まれ。千葉県出身。事務職たまに僧侶。Instagramで不定期に工場夜景の写真を投稿。
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