写真家・井上浩輝さん解説!野生動物の撮り方Vol.5「レンズ」の選び方とおすすめ機材

(編集:GOOPASS ANIMAL MAGAZINE編集部)
これから野生動物を撮影してみたい方の中には、「どんな機材を使えばいいの?」「どうやって撮っていいか分からない…」という方も多いのでは?
そこで、米誌「National Geographic」のフォトコンテスト『TRAVEL PHOTOGRAPHER OF THE YEAR 2016』ネイチャー部門で日本人初の1位に輝いた写真家・井上浩輝さんに野生動物の撮影方法について、うかがいました。
今回は、【テーマ:野生動物の撮影におすすめのレンズ】について、詳しく解説いただいています。また、井上さんの記事では、毎回撮影テーマに沿った撮影のコツや愛用機材を解説いただきます。
また、記事下部には井上さんに直接質問できる【Q&Aコーナー『井上さんに直接質問しちゃおう!』】を開設しています。ぜひお気軽にご質問ください。

純正レンズを選ぶべき?
純正レンズを選ぶべきか、サードパーティー製のレンズを選ぶべきか迷われる方もいるかと思います。
皆さんが持っているカメラの性能を最大限に引き出してくれるのはやはり‟純正レンズ”。
まずは、70-200mmや100-400mmを持って、フィールドに出てみる。その時には、できるだけ純正レンズを使った方が良いと思います。
ただし、自分の撮りたいものとの関係で、純正レンズのAFの速さや正確さが必要かは考えるべきです。
例えば、エゾシカを撮りたい場合はそこまでのレンズは必要ありません。一方、キタキツネやエゾリスを撮りたい場合は話が変わってきます。


キタキツネやエゾリスを撮るとなると、それなりのレンズが必要です。エゾリスの場合、キタキツネよりもっと高性能なレンズが必要になってきます。
エゾリスは、止まっている瞬間もほんの一瞬。やはり、カメラの限界を引き出せるような純正の望遠レンズを持った方が良いと思います。
動物だけを撮るなら100-400mm、風景も撮るなら70-200mm

「新しい望遠レンズを買おう!」と思った時に、何を購入すれば良いか悩むのではないでしょうか。
例えばSONYなら、FE 70-200mm F2.8 GM OSS IIにすべきか、FE 100-400mm F4.5-5.6 GMにすべきなのか。
100-400mmを購入して、長い焦点距離を手に入れるのか、70-200mmという汎用なレンズを手に入れて、風景も撮影するのか。
これは悩んだ方が良いでしょう。
選び方としては、完全に動物しか撮影しないのなら、100-400mmがおすすめです。
一方で、風景も撮りたいなら、70-200mmが◎。70-200mmを購入する場合、より高画素なカメラを使ってトリミングをするのも一つの手です。
カメラの高画素画化が進んでいるため、トリミングがかなりできるようになっています。そのため、今まで400mmで撮っていたものを200mmで撮ることもできます。
例えば、今まで2400万画素で撮影していたものが6100万画素になると、長辺6000pxが約1.5倍の9504pxに!
つまり、単純に2/3程度までトリミングしても同じということ。
高画素なカメラを使えば、200mmを使ってトリミングしても大丈夫な時代になってきています。もっと言えば、400mmがあれば600mmは必要ないかもしれません。
100-400mmの特徴
100-400mmはF値が大きいため、雪でまぶしい冬はいいのですが、森が暗くなる夏だとやや暗いことがあるかもしれません。

AFを十分に効かせるにはある程度の明るさが必要なため、ISOを今まで以上に上げる必要があり、ノイズが気になるかもしれません。
とはいえ、高次元のノイズ除去アプリが一般化してきた現在、あまり気にするところではないのかもしれません。
この意味では、数年前に比べると、100-400mmはむしろ実用的になってきたレンズということもできそうです。
カメラの性能と現像のソフトウェアの進化によって、このレンズは見直されるべきものなのではないかと思っています。
井上浩輝さん下の写真は、LightroomのAIノイズ除去をかけたものです!

70-200mmの魅力
SONYには最新モデルの「FE 70-200mm F2.8 GM OSS II」と旧モデルの「FE 70-200mm F2.8 GM OSS」があります。

「FE 70-200mm F2.8 GM OSS II」の方が、旧モデルに比べて圧倒的に軽いのが特徴です。500グラム弱、ペットボトル約1本分も軽くなっています。
ものすごく軽いので、振るのも楽です。動物を撮る人なら、断然「FE 70-200mm F2.8 GM OSS II」がおすすめ。
一度借りてでも、その軽さを実感した方が良いと思います。


井上浩輝さん1.4倍テレコンを装着しても、かなり綺麗!
また、70-200mmの魅力は、このボケ感。動物に近づくことができるのなら、とても良いレンズです。

上の写真のような、薄暗くなってきて、動物たちの活動が盛んになってきた時でもまだ撮れるのも、70-200mmF2.8の良さです。
「FE 70-200mm F2.8 GM OSS Ⅱ」の唯一の弱点は、納期が5ヶ月~半年(2023年4月現在)もかかる点。すぐに使いたくても、買えません…。
しかしながら、すぐにでも試すべきで、すぐにでも購入の列に並ぶべきレンズです。それくらい、非の打ち所のないレンズといえます。
借りてこそ使ってみてほしいのが135mm

借りてこそ使ってみてほしいのが、135mmF1.8です。135mmは、野生動物を撮る場合、購入して使うにはちょっと出番が少なめ…。
しかし、他の人が撮らないような絵を撮りたいなら、おすすめです。
モモンガを撮影する際、多くの人たちはモモンガをとにかく大きく写そうとしたがります。穴から出ているところや、飛んでいるところなど、アップで写しがちです。
反対に、モモンガの木がある場所を綺麗な光とともに切り取るとこのような、おもしろい写真が撮れます。これが135mmの魅力です。

上の写真も135mmF1.8で撮影しています。ちなみにISOは20000です。
400mmF2.8の魅力
北海道で4つ足の動物を撮るなら、400mmは抜群の焦点距離。

キツネやリスとの距離がちょうど良く、極上のボケ感や高速のAFが魅力です。見たことのない絵がそこに出てくるはず。

やはり購入には覚悟が必要だと思うので、ぜひ一度レンタルしてみてください。「車はいつも乗らないからレンタカーで良い」という選択と同じです。
井上浩輝さんレンタルしているのは北海道へ動物を撮りに行っている時だけでいいわけです!
| モデル/車種 | SONY α1 FE 400mm F2.8 GM | コンパクトSUV |
|---|---|---|
![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() | |
| 料金 | 1Weekトライアル利用※1で 88,760円(税込) ※内訳:44,380円(Lv.7PASS)×2 | 大手レンタカー会社で1週間レンタルした場合 約92,000円 |
| レンタカーを借りるのとほぼ同じ料金で最高の機材が体験できる |
※1 1Weekトライアルとは…7日間に限って、下位Lvのお手頃なPASSで機材が借りられるシステム
1週間レンタカーを借りることができれば、現行の最高の機材「SONYα1」と「FE400mmF2.8GM」を借りられます。実はレンタカー代とそう変わらないんです。
さらに、友達3人ぐらいでレンタカーをシェアして、3人で旅をすれば、レンタカー代がぐっと安くなり、その分極上の機材を借りて出かけられます。


動物撮影のカメラ&レンズセットの一例
野生動物撮影セット - 極上


α1 ILCE-1 ボディ

FE 400mm F2.8 GM OSS

FE 70-200mm F2.8 GM OSS II SEL70200GM2
走りまわる子ぎつねから、夏の薄暗い森のなかでまばたきをするエゾフクロウのヒナ、落ち葉の絨毯を飛ぶように走るエゾリス、そして雪の中を舞うシマエナガまで…。
高画素機であるにもかかわらず、超高速かつ正確なAFや30コマ/秒の怒涛の連写できるカメラである「SONYα1」。
α1の性能を活かせる、明るい望遠レンズのSEL400F28GM・SEL70200GM2の組み合わせは、多くのシーンで極上の写真を期待できるセットです。
【野生動物撮影セット - 特上】


α9 II ILCE-9M2 ボディ

FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS SEL100400GM
超高速かつ正確なAFや20コマ/秒の高速連写性能が搭載された「SONYα9Ⅱ」。2400万画素という取り回しの良いデータサイズも魅力的です。
SEL100400GMは、使いやすい焦点域をカバーしているだけでなく、全焦点域でAFも早く、写りもしっかりでうれしいレンズ。素晴らしい野生動物撮影の体験をもたらしてくれるセットです。
【野生動物撮影セット - 快適】


α7R V ILCE-7RM5 ボディ

FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS SEL100400GM
「SONY α7RⅤ」なら、まったく新しい動物認識AFが動物の体と頭と瞳をビシバシと認識し、撮影が楽ちんに!
使いやすい焦点域のSEL100400GMと合わせて快適な野生動物撮影が期待できるセットです。
【野生動物撮影セット - 入門】


α7 IV ILCE-7M4 ボディ

α9 ILCE-9 ボディ

FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS SEL100400GM

FE 70-200mm F4 G OSS SEL70200G
クセのないベーシックなセットで入門機として◎。また、α9のAFと連写性能を体験するのも楽しい組み合わせです。
これらのレンズは、明るい時間の撮影に向いています。夏場の草木が多くなる時期の森の中や、朝夕の薄暗い時間はやや苦手です。

Q&Aコーナー
『井上さんに直接質問しちゃおう!』

Q&Aコーナー
『井上さんに直接質問しちゃおう!』
Q.(例)カメラ機材はどのように使い分けられているんでしょうか?
「こういう撮影にはこれを持って行っている!」といった機材選択のポイントがあれば教えてください。
画素数が欲しい時、例えばフクロウやぽつんと構図、トリミングをしたいなと思いそうなときはRシリーズを使っています。
エゾリスなど、速さが必要な撮影の時はα1。α1ならある程度オールラウンドにできます。
α9シリーズとα7R Ⅳで撮影していたときは顕著に使い分けしていました。
サイバーショットシリーズはポケットに入れて常に持ち歩いています。
次回のテーマは『●●』
5月下旬公開予定

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