カメラを愛する皆さん、ごきげんいかがでしょうか。
フルサイズミラーレスの歴史はSONYなくして語れないですよね。SONY α7 IIIはバッテリーの持ちなど含め性能もこなれてきた機種でありながら、最新型ではないので価格的にもこなれてきたポジションにあるところが魅力的です。カメラ・シーン第21回はこれでまいります。
作例写真はクリスマスの日にスナップとポートレート両方を撮影しながら歩いたので、そのまま時系列に沿って掲載させていただきます。
写真モデルはレースクイーンやモデルとして活躍する鎌田ありささんにお願いしました。
今回選んだカメラ:SONY α7 III(ILCE-7M3)

いろいろな意味で落ち着いたカメラという印象です。冒頭に述べたように新型でもなく、かと言ってそれほど旧型でもなく現在でも申し分ない性能を持っていること。そしてα7シリーズ定番のおとなしいデザインで、シャッター音を無音にすることも可能で実に静かに撮影することができます。世の中がなんとなく平穏な空気に包まれるクリスマスの季節をこのカメラとともに質素に静粛に過ごすことに決めました。
レンズはツァイスのプラナーの名を冠した単焦点SONY Planar T* FE 50mm F1.4 ZA(SEL50F14Z)と、20mmからのズームが嬉しいSONY FE 20-70mm F4 G(SEL2070G)を選びました。
今回はカメラを常に手に持つスタイルで撮影し、ストラップはほぼ使うつもりはなく極力軽くしたかったのでミルスペックのパラコードを自分で巻きました(オリジナルのストラップの使用は自己責任でお願いします)。
SONY α7 IIIとは

SONY α7 IIIは2018年春に発売されて以来、すでに約6年が経過するカメラですが、有効約2420万画素の35mmフルサイズ裏面照射型CMOSイメージセンサー「Exmor R」と画像処理エンジンBIONZ X(ビオンズ エックス)を搭載し画質面では定評があります。スタンダードシリーズの前モデルα7IIと比べて全面的にブラッシュアップされ、とくに人物撮影における肌色をはじめ色再現性をより高めてリリースされました。また、手ブレ補正も5.0段の補正効果を実現、さらにAFシステム「4Dフォーカス」に対応。693点の「像面位相差検出AFセンサー」、コントラストAFを425点に多分割化し検出精度が向上するなど、現在でも十分通用するスペックを備えています。動画も4K撮影が可能です。
SONY α7 IIIの魅力
安心できるスタンダードなシリーズ

フルサイズミラーレスの草分け的存在として性能面を充実させてきたα7シリーズ。このサイズ感できちんとファインダー撮影できるカメラらしさ、今となっては珍しいことではありませんがやはりカメラを持つ、カメラで撮る、といった実感を抱かせてくれます。

ボディのみ約565g(バッテリーとメモリカードを含めると約650g)と軽量コンパクトな中にハイアマチュア以上のユーザーを満足させるスペックが満載。液晶モニターは3.0型TFTでチルト式。やはりモニターが可動なのはアングルの自由性や、屋外の光の反射で見えにくい場合などに便利です。

バッテリーは大容量のNP-FZ100を採用。NP-FW50だったα7IIと比べると持ちもかなり良好に改善され、USB給電も可能なので、通常のスナップ撮影などでは予備を持ち歩く必要性は薄いでしょう。この日は14時から21時まで7時間で400枚ほど撮影し、時々モニター撮影や撮影画像の確認なども行いましたが、残量はまだ半分近く残っていました。

ハイアマチュアやプロにとっては必需のポイントともいえるダブルスロット(SDXC UHS-II×1、SDXC UHS-I×1)。撮影と同時にRAWデータとそのバックアップを記録するなど、シングルスロットだったα7IIと比べて大幅に利便性が向上しました。これを機にSONY機に乗り換えた、というユーザーも少なくないでしょう。

右手親指のあたりをご覧ください。ジョイスティック形状のマルチセレクターが搭載されました。AFポイントを直接的に移動できてとても便利です。ほぼほぼデザインに変化がないように見えるα7のベーシックなシリーズですが、実は地道な改良が積み重ねられて操作性はどんどん向上しています。
高画質レンズ群のラインナップ

フルサイズミラーレスとして他社と比べ一日の長があるSONY。当初からレンズのラインナップをハイスピードで充実させてきました。今回選んだツァイスブランドのレンズや「G」レンズなど、高画質なレンズ群はこのシステムの大きな魅力です。

今回大活躍してくれたのが「標準ズームの新たなスタンダード」としてメーカーが推すSONY FE 20-70mm F4 G(SEL2070G)。ひきのない状況でもある程度の大きさの建物や風景をおさめることができる超広角20mmからポートレートまで対応可能な70mmまでを1本で実現。ズームすることでレンズ全長は変化しますが、歪曲収差なども良好でとても頼りになるレンズでした。
SONY α7 III(スナップ&ポートレート)

F値:4.0 SS:1/160 ISO:100
ハイライトからシャドーまで、質感がそのまま写真に張り付くような描写性の高いレンズです。プラナーの名を冠した50mmレンズは多くありますが、その中でも出色の1本といえるでしょう。

F値:4.0 SS:1/60 ISO:100
モデルのありささんを待つ間、待ち合わせ場所でなにげにあちこちレンズを向けていたのですが、何を撮っても緻密で表現力のあるプラナーです。

F値:4.0 SS:1/250 ISO:100
ボディ背面のマルチセレクターで直感的にフォーカスポイントを移動させて撮影できるのは、スナップ撮影に本当に便利です。

F値:4.0 SS:1/160 ISO:100
クリスマスイブということで、長年懇意にしている神父様とゆかりある場所へありささんをお連れしました。20mm広角端で撮影。

F値:4.0 SS:1/50 ISO:160
ガラスや金属、クリスマスリースなど異なる質感が一枚に凝縮されたような写真もSONYのイメージセンサーとエンジン、そしてプラナーなら絶対の信頼を持って託せます。

F値:4.0 SS:1/250 ISO:100
広角端20mmはやはりダイナミックな写真が撮れます。逆光耐性も良好だし、シャドーと路面の質感描写も見事です。

F値:4.0 SS:1/400 ISO:100
望遠端70mmで撮影。白いものを撮ったとき、その場の光がどうかぶるかを私は見るのですが、このレンズは日が傾きかけた頃合いの色をほぼ忠実に再現している印象です。

F値:4.0 SS:1/1250 ISO:100
焦点距離38mmで撮影。昔のコンパクトカメラに割とよくあった焦点距離ですね。スナップとポートレートを普段分けて考えていない私のような人間には、このあたりの焦点距離は便利で多用してしまいます。

F値:4.0 SS:1/160 ISO:1600
クリスマスのミサに行くため、電車移動。広角端20mmでの撮影ですが、歪曲収差は良好に補正されています。解像力も申し分ない素晴らしいズームレンズです。

F値:8.0 SS:1/125 ISO:320
カトリック関口教会・東京カテドラル聖マリア大聖堂に到着しました。広角端20mmで建物を捉えます。建物に当たった夕陽の色など見事に描写してくれます。

F値:8.0 SS:1/125 ISO:12800
ミサの間は撮影できないので、ミサを待つ時間にシャッターを切りました。ISO12800と高感度の撮影になりましたが、SONY α7 IIIは高感度でも頑張ってくれます。

F値:8.0 SS:1/125 ISO:12800
落ち着いて静かに撮影したい、というのが今回の趣旨でもありましたが、SONY α7 IIIはシャッター音を無音にできるので教会のような静粛な場でとても便利でした。

F値:8.0 SS:1/125 ISO:10000
望遠端70mmで撮影。色とりどりのキャンドルポットをISO10000と高感度ながら鮮やかに描写してくれました。

F値:4.0 SS:1/80 ISO:6400
ISO6400ぐらいだと粒状性もあまり気になりません。クリスマスのミサが終わって、心あらわれた気持ちで聖堂を後にします。

F値:1.4 SS:1/25 ISO:2000
明るい大口径の単焦点プラナーにレンズ交換し、開放F1.4を活用。聖堂の外にある、聖母マリアを記念したルルドの洞窟を模した祈りの場所で静粛に撮影。

F値:1.4 SS:1/25 ISO:5000
ノイズはあるものの、その場の空気感を捉えた描写はさすがとしか言いようがありません。ツァイスブランド、人気があるわけです。

F値:1.6 SS:1/30 ISO:100
最後は売店に寄っていきました。十分な明るさのある場所でプラナーの描写を堪能。ピントの合った部分と合っていない部分のつながりがなだらかで自然です。

F値:2.8 SS:1/60 ISO:6400
写真モデルとして登場してくれたありささんのインスタはこちら!
ありささんの写真をご覧になりたい方は下記noteに続きがあります。
https://note.com/kojishiwa/n/n24a9289146bb
SONY α7 IIIと過ごして
肩ひじを張らずに自然体で撮影を楽しみたい、しかも高画質&高スペックで……と思っていたのですが、SONY α7 IIIはそれを叶えてくれました。写真を撮ることの楽しさをあらためて満喫させてくれるカメラだな、という印象を受けました。
今となってはこれといった突出した特徴のあるカメラではないのですが、日常にカメラをデザインして楽しむという目的なら、こういう大人しいカメラがいいのです。
目立つ写真を撮る必要はないし、みんながみんなよい写真を目指す必要もないのです。あなたがどんな人であっても、あなたにしか撮れない写真は必ずあります。自分と写真との関わりを楽しみましょう。カメラのある人生を楽しみましょう。
今回使用したカメラ・レンズ
SONYα7 III ILCE-7M3 ボディ

SONY Planar T* FE 50mm F1.4 ZA(SEL50F14Z)

SONY FE 20-70mm F4 G(SEL2070G)





