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カメラ・シーン~Scenes through camera lenses~【13】洗練されたデザインと安心感SONY α9 IIで葉山を歩く

カメラを愛する皆さん、ごきげんいかがでしょうか。
今月は手術が決まっていたのでその前に撮影を終わらせる必要があり、どこへ行くか迷ったのですが、私の身を案じた良子(カミさんです)がどうしても同行したいと言うので、2人の思い出深い葉山にしました。そしてカメラは軽量なミラーレスで、何があってもスペック的には十分過ぎるSONY α9 IIを選びました。オーバースペックでもいいから頼りがいのあるカメラと行きたかったんです。それにαはデザインが洗練されているから、おしゃれなリゾートのイメージが色濃い葉山に似合いそうです。
後半のポートレートはアイドルグループ・CALL MY NAMEの椿あい子さんに写真モデルをお願いし、新橋へ出かけました。

目次

今回選んだカメラ:SONY α9 II(ILCE-9M2)

α9 IIはソニーがスポーツや報道のプロ市場をねらって2017年に投入したα9の改良機で、2019年11月にデビューしました。レンズはタムロンの 17-28mm F/2.8 Di III RXD(Model A046)35-150mm F/2-2.8 Di III VXD(Model A058)。超広角から望遠まで、この2本があれば撮れないものはほとんどないだろう、という組み合わせです。

SONY α9 IIとは

ソニーの公式サイトで「プロフェッショナルの要望に応え、大幅なワークフロー改善と操作性向上を実現したフルサイズミラーレス一眼カメラ」と謳われている通り、プロ市場向けに投入された前モデルα9をあらゆる面で見直していねいに改良したのがα9 IIと言えます。

有効画素数は前モデルと変わらない約2420万画素ですが、解像度と取り回しの良さが両立しているのはこの辺かな、という感覚を持っています。画像処理エンジンも前モデル同様BIONZ Xですが、AF速度と精度、EVFの反応、動体追従性能などがブラッシュアップされています。

プロユースのモデルとしてα9が登場した当時は無音・無振動の電子シャッターによるブラックアウトフリーの連続撮影秒間20コマが話題になりましたが、α9 IIではメカシャッター時の連写速度が9の秒間5コマに対し10コマと2倍になっています。他にも動画の30分制限がない、動画撮影中もリアルタイム瞳AFが使える、USB-Cに対応しマイクロUSBとどちらにするかを選べる、手ブレ補正が5段分から5.5段分になったなど、α9を細かい部分でていねいに改良してきた機種といったイメージです。

また、実際のプロの報道現場ではデータ転送について従来の2.4GHzだけではなく、新たに5GHzにも対応したことは心強い限りでしょう。
これだけのハイスペックが約128.9(幅)×96.4(高さ)×67.3(奥行き)mm(グリップからモニターまで)の筐体に収まっているのは嬉しいことです。

SONY α9 IIの魅力

上面に設置されたダイヤルの風格

好みは分かれるかもしれませんが、α7シリーズではフラットで何もなかったボディ上面、カメラを構え左側にAFモードダイヤルとドライブモードダイヤルが新設されたのがα9登場時に私が嬉しく感じた点です。風格を感じると同時に、それまでファンクションメニューの中で切り替えていたものを直接操作できるようになったのは現場での利便性を追求した結果でしょう。2021年発売のα1(ILCE-1)もここにダイヤルがあります。
なおボディ前面のエンブレムはα9 IIであっても「α9」ですが、上面のダイヤルの基部付近に「α9 II」の文字が金色に光っています。

地道な改良で操作感が向上

3インチ144万ドットのティルト式モニターはα9同様ですが、ボタン類などの操作系は地味ながら形状や感触に改良が加えられて全体の操作感は向上しています。

α9同様に搭載されたプロ機に欠かせないダブルスロットですが、α9 IIではスロット1、2ともにSDカードのUHS-IIに対応しました(α9はスロット2がUHS-I対応)。この改良で同時書き込みの際の書き込み時間が短縮できました。

α9 IIは新たにUSB-Cに対応しました。また、LAN端子もα9の100BASE-TXから1000BASE-Tとなり、FTPサーバーに画像を転送する際のスピードが向上しました。こうした点にも公式サイトに謳われる「大幅なワークフロー改善」の一環が見られます。

グリップも深くなり、大きめのレンズを装着した際の安定感が向上したのも嬉しい点です。撮影エリアのほぼ全域をカバーする693点のAF機能と相まって、快適に撮影することが出来ます。


今回選んだバッグは定番中の定番ドンケのF-2。何回か買い替えていますが、一番新しいのがこれで10年ほど使っています。ストラップもドンケでコーディネート。ミラーレスの携帯性とドンケの使いやすさが相まって、楽しく効率的に撮影できました。

SONY α9 II 作例写真(ストリートスナップ)

TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD F値:2.8 SS:1/160 ISO:160


広角端17mmで撮影しましたが、ごく近距離にピントを合わせているため超広角でもきれいにボケています。この日はのんびり、バスと徒歩で移動しました。

TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD F値:2.8 SS:1/160 ISO:250

手術を受ける身体なのにと、心配してついて来てくれた良子。この連載ができているのはご覧くださっている皆さま、編集部とGOOPASSの皆さま、そして良子のおかげです。

TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD F値:5.0 SS:1/160 ISO:100

良子自身も足が悪く通院している状況なのです。超広角のためデフォルメされていますが、体調的にアングルを下げることができなかったのでアイレベルでそのまま撮りました。

TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD F値:7.1 SS:1/320 ISO:100

空は澄み切っていました。

TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD F値:4.0 SS:1/320 ISO:100

28mmで撮影。ズームレンズでも適当に画角におさめるのではなくて、いま何ミリで撮っているかを常に考えることが大事ではないかな、と思っています。何を撮りたいのか、どう撮りたいのか、という意図を大事にするという意味では。

TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD F値:8.0 SS:1/640 ISO:100

子どもの頃、夏休みになると湘南の親戚宅に合宿のように泊まり込みました。20代になってからは一時、辻堂で写真を撮っていた時期もありました。でも、逗子や葉山方面には来なかったので馴染みはなかったんです。

TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD F値:2.8 SS:1/250 ISO:2500

馴染みのなかった葉山にくるようになったのは、このお店を知ってからです。画面内に輝度差のある場合もハイスペックなフルサイズミラーレスなら安心感がありますね。

TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD F値:4.0 SS:1/30 ISO:1250


良子を連れてたびたびこのお店を訪れるようになりました。今は良子も足が悪いので無理ですが、以前はここでカフェを楽しんでから秋谷にあるレストランまで134を歩いたりもしたものです。

TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD F値:7.1 SS:1/200 ISO:100

花の種類に疎いのですが、お店の庭で太陽の光を受けて黄色い花が輝いていたので撮りました。28mm側で、できるだけ寄っています。

TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD F値:8.0 SS:1/30 ISO:125

21mm付近で撮りました。超広角レンズは難しいレンズではありますが、なんとなく行き詰まったときに視点を変えてみるのにも良いかと思います。

TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD F値:10 SS:1/80 ISO:100

森戸海岸はたいてい静かなので好きな浜の一つです。18mm付近で撮りました。超広角はデフォルメされるのを承知で大胆にフレーミングする楽しさがあります。

 TAMRON 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD F値:7.1 SS:1/1000 ISO:100

ポートレートズームとして名高いレンズですが、海辺で使うのにも便利です。浜の風景から、ちょっと遠くのウインドサーファーまでご覧の通り撮影できます。望遠端150mmで撮りました。

TAMRON 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD F値:8.0 SS:1/2000 ISO:100

海の景色を眺めながら、日が落ちる時間を待ちます。

TAMRON 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD F値:8.0 SS:1/500 ISO:100

ウインドサーファーのセイルが重ならない瞬間を待って、撮りました。693点の像面位相差検出AFセンサーは、撮影領域のほぼ全面をカバーします。

TAMRON 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD F値:8.0 SS:1/500 ISO:125

4月と9月はダイヤモンド富士を見ることができるチャンスです。富士山頂から太陽が昇る瞬間、または夕日が沈む瞬間です。この日はダイヤモンドのような光芒は撮ることができませんでしたが、山頂に日が沈む瞬間を捉えることができました。

SONY α9 IIの作例写真(ポートレート)

TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD F値:2.8 SS:1/160 ISO:100

28mm側で撮影。広角レンズのポートレートでモデルの顔をできるだけ歪めないためには、ある程度距離を離して顔をできるだけ端に位置させない工夫が必要ですが、この時は撮りたい写真がたまたまそんなパターンにハマったのでした。

TAMRON 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD F値:2.8 SS:1/500 ISO:100

64mm近辺で撮影。このズームはポートレート向けに設計されただけあって使いやすいですね。ボケ味も自然だし、やわらかくてやさしい描写です。

28mmで撮影。本人の可愛さが不自然にならない程度に強調されているデフォルメならアリかな?と思います。写真モデルをお願いしたのはアイドルグループ・CALL MY NAMEの椿あい子さん。@Aiko_CMN
椿さんの写真をご覧になりたい方は下記noteに続きがあります。
https://note.com/kojishiwa/n/ndce8a50515d5

SONY α9 IIと過ごして


先月は撮影を済ませ原稿をほぼ仕上げた頃に緊急入院となってしまいましたが、今月は手術日程が決まってから逆算して撮影と原稿作成を行いました。人生いつ何が起きるかわかりません。そして今回もこじつけがましいかもしれませんが、まさにその「いつ何が起きるかわからない」ような状況にSONY α9 IIは完璧に応えてくれるだけのスペックを備えた頼もしいフルサイズミラーレスです。

今月あたりは思い切り趣味性に振ったカメラで撮ろうかなんて最初は考えていたんです。ところが手術を受けなくてはいけないことがわかり、もうそのために仕事のスケジュールを調整するので手いっぱい。撮影日もあまり選べないし、その日天気が良かろうがどうだろうが撮らなくちゃいけなくなる。そんなこんな、いろんなことを考える余裕がまったくない中、ハイエンドモデルを選んでおけば何がどうなってもまず間違いはない、というところに落ち着きました。今回の撮影でブラックアウトフリー連写を使ったわけでもなく、データ転送機能を活用したわけでもないのですが、オーバースペックでもいいんです、大は小を兼ねるんです。安心感。これ大きいです。

今回使用したカメラ・レンズ

SONY α9 II ILCE-9M2

製品名SONY α9 II ILCE-9M2
有効画素数約2420万画素
レンズマウントソニーEマウントレンズ
ISO感度静止画
メカシャッター時:ISO100-51200 (拡張:下限ISO50、上限ISO204800)、AUTO (ISO100-12800、上限/下限設定可能)
電子シャッター時:ISO100-25600 (拡張:下限ISO50)、AUTO (ISO100-12800、上限/下限設定可能)

動画
ISO100-51200相当(拡張:上限ISO102400)、AUTO (ISO100-12800相当、上限/下限設定可能)
手ぶれ補正イメージセンサーシフト方式5軸補正(補正方式はレンズ仕様による)
5.5段
サイズ約128.9×96.4×77.5mm
質量約678g

■購入する場合は、482,800円(税込 、※2023/8/10現在 カカクコム調べ)となっているようです。
■GOOPASSなら月額33,880円(税込)でレンタル可能です。

TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD (Model A046)

製品名17-28mm F/2.8 Di III RXD (Model A046)
焦点距離17-28mm
開放F値F2.8
手ぶれ補正なし
最大径×長さ73×99mm
フィルターサイズ67mm
質量420g

■購入する場合は、92,517円(税込 ※2023/8/10現在 カカクコム調べ)となっているようです。
■GOOPASSなら月額11,980円(税込)でレンタル可能です。

TAMRON 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD (Model A058)

製品名35-150mm F/2-2.8 Di III VXD (Model A058)
焦点距離35-150mm
開放F値F2-2.8
手ぶれ補正なし
最大径×長さ89.2×159mm
フィルターサイズ82mm
質量1165g

■購入する場合は、16,8743円(税込 ※2023/8/10現在 カカクコム調べ)となっているようです。
■GOOPASSなら月額21,080円(税込)でレンタル可能です。

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この記事を書いた人

1962年11月生まれ。東京写真専門学校(現:東京ビジュアルアーツ)中退。フリーランスのフォトグラファー兼編集者として、これまで『夕刊フジ』をはじめ数々のメディア制作に携わった経験を持つ。現在は撮影の仕事とともに、ヤフーをはじめメディアのニュース記事制作を手掛けている。

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