髙橋頌の欧州バレー挑戦記 SEASON2【EP14:PLAYOFF開幕!PlusLiga(ポーランド1部)昇格への道】

  • 2023.04.30
  • 2023.05.01
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▲画像出典:KS Norwid Częstochowa公式Facebookページ

GOOPASS SPORTS MAGAZINEをご覧の皆さん、こんにちは!

ポーランドリーグ・KS Norwid Częstochowaに所属するバレーボール選手・髙橋頌(たかはししょう)です。

4月に入り、遂にPLAYOFFが開幕しました。

▲画像出典:MKS Będzin公式Facebookページ

後ほど説明しますが、上記がPLAYOFFの対戦カードです。

分かりやすい図を見つけたので、ご参考までに。

今回の記事では、PLAYOFF開幕前のレギュラーシーズン3試合の振り返り、そしてPLAYOFFの対戦相手についてまとめていこうと思います。

まずは、大詰めとなったレギュラーシーズンの結果から。

2023年4月1日 vs PSG KPS Siedlce (アウェー)

▲画像出典:KS Norwid Częstochowa公式Facebookページ

 

PSG KPS Siedlceについて

▲画像出典:KS Norwid Częstochowa公式Facebookページ

昨シーズンはポーランド2部リーグ5位で、今シーズンはポーランド2部11位に位置しています。

過去にPlus liga(世界最高峰のリーグの一つであるポーランド1部リーグ)でプレーしていた選手も数名います。

身長の高い選手も多く、今シーズンは格上相手にもフルセットで勝利している、下位チームだからといって、決して油断できないクラブです。

 

試合結果:3-0(25-21,25-20,31-29)

▲画像出典:KS Norwid Częstochowa公式Facebookページ

ストレートで勝利しました。

1、2セット目は危なげなく試合運びができていましたが、3セット目は少し苦戦した末、31-29で勝利。

3セット目が接戦になってしまった原因の1つが、相手スパイカーが上手くブロックを利用して点数を取る場面が多かったことです。

それに対して、こちらも臨機応変に対策していきましたが、それでも相手クラブ(Siedlce)が流れを切らさず、「相手にとって嫌なプレー」をできていた印象があります。

たとえば、サーブ。前衛アウトサイドヒッターの前を狙ってショートサーブ(アタックラインの前まで滑り込めないと取れないような角度を付けたジャンプサーブ)を打ってきていました。

厳しいコースへサーブを打たれると、自チームのアウトサイドヒッターへのトスの選択肢を無くされてしまい、相手ブロッカーに狙いを絞られてしまいます。

その結果、ブロックで点数を取られる場面が見られました。

それでも、自チームは終始落ち着いていた印象です。

厳しいボールを処理することにとって、3セット目も最終的にセットを取る事ができました。

 

2023年4月6日 vs Chemeko-System Gwardia Wrocław (アウェー)

画像出典:KS Norwid Częstochowa公式Facebookページ

Chemeko-System Gwardia Wrocławについて

▲画像出典:KS Norwid Częstochowa公式Facebookページ

Plus liga(ポーランド1部)への昇格を争うライバルの1つです。

昨シーズンはポーランド2部5位、今シーズンはレギュラーシーズン終了時点で3位に位置していて、PLAYOFFにも進出しています。

今シーズンは、外国人枠のセッターで、ドイツ代表でプレーしていたLeon Dervisajが在籍。

Leon Dervisajは、過去に川口太一君(元ウルフドッグス名古屋、2019/20  TV Rottenburg)や、井出智(元東レアローズ→2020/21〜2021/22 United Volleys)さんとも共にプレーしています。

このクラブはパワーや高さでねじ伏せてくるタイプでは無く、ミスを出来る限り少なくして、堅実に戦ってくる印象です。

試合毎にしっかりと戦術を練って、相手を乱しミスを誘って来るような戦いを仕掛けてきます。

 

試合結果:1-3(20-25,25-23,23-25,17-25)

▲画像出典:KS Norwid Częstochowa公式Facebookページ

セットカウント1-3で敗北。

ただ、この試合で勝っても負けても私たちはレギュラーシーズン2位での通過が決まっていて、PLAYOFFで対戦する相手も変わらなかったため、事実上の消化試合でした。

私たちは3月まで首位をキープしていましたが、先月まで2位に付けていたMKS Będzinとは僅か数ポイント差。

しかも、試合数も他に比べて1試合少ないという状況でした。

最終的に、MKS Będzinは25勝5敗。私たちNorwid Częstochowaは24勝6敗で、5ポイント差で私たちは2位に繰り下がりました。

とはいえ、私たちの目標は、PLAYOFFで勝ち進み「Plus ligaへ昇格する」こと。

この試合で負けた事を気にすること無く、すぐに切り替えてPLAYOFFに向けての準備を進めていっていました。

負けてしまった原因としては、自分達のサーブミスが連続で多く出てしまったこと、そして相手のサーブに乱されてしまった印象です。

相手サーブに乱された事もあり、レセプションが乱れて相手ブロッカーに掴まってしまう場面がありました。

接戦のセットもありましたが、終盤は相手が常に落ち着いて堅実にプレーしていたため、なかなか崩し切れかったのが本音です。

 

4月15日 vs Legia Warszawa (アウェー)

▲画像出典:KS Norwid Częstochowa公式Facebookページ

Legia Warszawaについて

▲画像出典:KS Norwid Częstochowa公式Facebookページ

昨シーズンはポーランド2部7位、今シーズンは2部15位でレギュラーシーズンを終了したクラブです。

20歳前後から30歳半ばまで、幅広い年齢の選手が在籍しています。

クラブの歴史は古く、現ポーランド代表のミドルブロッカーのKarol Kłosも在籍していたことも。

Plus liga(世界最高峰リーグの一つと言われているポーランド1部リーグ)にも、同じ都市をフランチャイズするProjekt Warszawaという名門クラブが在籍していながら、このポーランド2部リーグにもLegia Warszawaという古豪クラブが存在しています。

日本ではあまり考えられないですが、例えば東京にバレーボールのトップクラブがありながら、東京にもう一つプロのクラブがある(選手は皆プロ選手)といった感じでしょうか。

いかにポーランドのバレーボールの市場が発展しているかが分かりますね。

 

試合結果:3-1(19-25,25-14,25-22,25-21)

▲画像出典:KS Norwid Częstochowa公式Facebookページ

セットカウント3-1で勝利しました。

本音で話すと、体育館はかなり狭いし天井もかなり低いし、陽の光が直接入ってきてレセプションとディグの時はボールが全く見えないし……。

決して良い環境とは言えませんでした。

(小さな小学校の体育館で試合が行なわれ、カーテン全開で光でかなり眩しい状況を想像してください)

MVPを獲得しましたが、前節で順位が確定していたので、レギュラーシーズン最終戦となったこの試合も、いわゆる消化試合です。

とはいえ、対戦相手のLegia Warszawaへのリスペクトを忘れずに、最後まで戦い抜けたことは良かったと思います。

この数日後からPLAYOFFが始まるので、そこに向けて調整をしていかなければいけなかったのですが、レギュラーシーズン最終戦でMVPを獲得して、怪我もなく終えた事は何よりです。

試合内容としては、1セット目は完全に自分達の油断からセットを失いました。

勝っても負けても何も無いような試合でしたが、気の抜けたままPLAYOFFに向かうことは、クラブ全体の精神面としても良くないので、チーム皆気を引き締めて最後まで戦いました。

 

現在の成績

レギュラーシーズン終了時のクラブ順位

▲出典:リーグ公式サイト

最終的にレギュラーシーズンでは2位に位置し、これからPLAYOFF進出となります。

PLAYOFFはどんな対戦相手かは後でまとめてありますので、そちらを見ていただけたらと思います。

 

個人ランキング(4/26時点)

▲出典:リーグ公式サイト

58.32%で2位となっています。

1位の選手は試合に出場する機会があまり無いので、数字は変わっていません。

レギュラーシーズン中盤の数試合のみ出場し、その後はたまに交代で出るといった感じです。

怪我しているわけでも無いですが、PLAYOFFに向けて温存しているのでしょうか(真相は分かりません)?

PLAYOFFの対戦相手について

▲画像出典:MKS Będzin公式Facebookページ

BędzinのPLAYOFF表が分かりやすかったので、こちらを参考にさせていただきます。

レギュラーシーズン最終順位の1位×8位、2位(自チーム)×7位、3位×6位、4位×5位、と対戦していきます。

準々決勝は最大で3試合(ホーム&アウェー方式)行ない、2試合勝てば準決勝進出。

準決勝も最大で3試合行ない、2試合勝てば決勝進出。

決勝では最大で5試合行ない、3試合勝てばリーグ優勝、そしてPlus liga(世界最高峰リーグの1つといわれているポーランド1部リーグ)へ自動昇格となります。

以前までは、ポーランド1部の下位2チームとポーランド2部リーグ上位2チームが入れ替え戦を行なうと聞いていたのですが、今シーズンはポーランド1部リーグ最下位が自動降格、ポーランド2部リーグ1位が自動昇格となるそうです。

決勝で負けて2位となった場合には、Plus ligaへの昇格も無く、入れ替え戦もありませんし、Norwid Częstochowaは来シーズンもそのまま2部リーグでプレーする事になります。

Plus ligaへ昇格するためにはこの2部リーグで優勝しなければいけません。

準々決勝 vs Avia Świdnik

▲画像出典:KS Norwid Częstochowa公式Facebookページ

私たちの初戦はAvia Świdnikとの対戦です。

このクラブはレギュラーシーズン中盤くらいまでは上位(2位前後を行ったり来たり)でしたが、終盤になるにつれて順位が落ちていき、7位となっていました。

ただレギュラーシーズンで順位を落としたとしても、PLAYOFFで勝てば問題ありません。

間違いなく、ŚwidnikはPLAYOFFに標準を合わせてくるはずです。

レギュラーシーズンの対戦結果は、ホームゲームで3-0で勝利、アウェーゲームで3-2で勝利、と2回とも勝利しています。

ただ、1番要注意なのがアウェーゲームです。

Świdnikのファンは、今までのバレーボール人生の中で1番と言っていいほど過激な応援をします。

私たちがコートの中でチームメイトと会話する時も、かなり近づいて話さないと聞こえないレベルです。

私たちのサーブの時にはブーイングとブブゼラ?のような笛でかなり響いていますし、主審が判定を間違えて私たちの点数になってしまった時には、野次(というか暴言)が飛び交います。

これはポーランドならではの空気感で、自分としては正直この雰囲気が好きです。

こういったブーイングなどがあると逆に燃えてくるタイプなので。笑

 

準決勝の対戦相手:Chemeko-System Gwardia Wrocław またはAZS AGH Kraków

▲こちらがChemeko-System Gwardia Wrocław(画像出典:Gwardia Wrocław公式Facebookページ)

 

▲こちらがAZS AGH Kraków(画像出典:Gwardia Wrocław公式Facebookページ)

 

正直なところWrocławもKrakówもそこまで差がありません。

今までこの2チームと戦ってきて感じる事として、Krakówは若い選手がたくさんいて勢いがあるけど、良い時と悪い時の波があるイメージ。

Wrocławには、Plus ligaでのプレー経験も持つ選手や、ドイツ代表経験もあるセッターもいたりと、バレーボールを知っている選手が多いので堅実にゲーム運びをしてくる印象です。

ただ、Wrocławは「1度崩れてしまうと、誰かが突出して点数をもぎ取ってくることはない。手札が少ない」というイメージがあります。

なので、こちらが試合序盤で相手を圧倒してしまえば、その後は流れを渡すことなく、優位に試合を運べると考えています。

どちらのクラブも良い部分がありますが、私たちとしてはどちらが来ても勝ち越せるよう準備をしていくのみです。

 

決勝の対戦相手:(MKS Będzin・Lechia Tomaszów Mazowiecki・BKS Visła Proline Bydgoszcz・Mickiewicz Kluczborkの勝者)

白ユニフォームがBKS Visła Proline Bydgoszcz(画像出典:KS Norwid Częstochowa公式Facebookページ)

正直なところ、このクラブの中ではMKS BędzinかBKS Visła Proline Bydgoszczのどちらかになると予想します。

 

MKS Będzinについて

MKS Będzinはレギュラーシーズンを1位通過していて、安定した強さを誇ります。

今シーズンはチーム全体としての完成度が高く、2部リーグの他のクラブと比べても頭一つ抜けている印象です。

今までの対戦結果としては、ホームゲームで3-2で勝利、アウェーゲームで0-3で敗北(自チーム内で怪我人数名いた状況)、とアウェーゲームでストレートで敗北した事もありましたが、私たちはこのMKS Będzinに勝ち越せるチーム力もあると思います。

対戦相手のLechia Tomaszówは、レギュラーシーズン8位通過でクラブとしての完成度は低い印象です。

 

BKS Visła Proline Bydgoszczについて

もう一方のBKS Visła Proline Bydgoszczには、レギュラーシーズン5位通過ですが、選手層が30歳前後で過去にPlus ligaでプレーしていた選手も数名在籍していて、落ち着きがあるプレースタイルが特徴です。

対戦相手はMickiewicz Kluczborkは、レギュラーシーズンこそ4位通過したものの、レギュラーシーズン終盤あたりから不調が続いているチーム。

ミスも多く、たとえ接戦になったとしても、力の差はあると考えています。

 

MKS BędzinとBKS Visła Proline Bydgoszcz、どちらかと言えば、BKS Visła Proline Bydgoszczの方が戦いやすく、対策しやすい相手の印象です。

というのもかBKS Visła Proline Bydgoszczはアウトサイドヒッターをサーブで狙ったり、戦術で仕掛けていけばオポジットにボールが集まり、そのスパイクをディグしそこから展開できるからです。

言ってしまえば攻撃がパターン化されている印象で、あまり例外がなくこのクラブの弱点をつきやすいと感じています。

私としてもBKS Visła Proline Bydgoszczの方がやりやすいですし、勝ち越せる可能性は一気に上がるはず。

どのクラブにしてもただ自分達のベストを尽くし目の前の試合に集中していく、それに尽きます。

ただ今までの相手データや弱点などを分析してみると、自分達との相性が良いのか悪いのかなども見えてくるので、そこを突き詰めてこのPLAYOFFを戦い切ります!

番外編:チェンストホバの春

たまに寒い日がありますが、チャンストホバも春がもうすぐやってきます。

チェンストホバ市街に咲いている花

この街で驚いたこととして街に桜がたくさんあるんです。

自宅近くには桜が無かったのですが、練習へ向かう途中の道に桜の木が並んであって、日本にいるかのような感覚になって嬉しかったです。

チェンストホバ市街

最近は雨の日も少なくなってきて、この前は半袖短パンでも暑いくらいの日もありました。

チェンストホバ市街のバス電光掲示板

ヨーロッパならではのバスの案内板です。

ベルギーなどでもよくこのような電光掲示板を見かけますが、シンプルな感じがヨーロッパの街並みにあっていて、お洒落に見えます。

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髙橋頌

埼玉県さいたま市出身の28歳。欧州を中心に活動しているプロバレーボール選手。ポジションはリベロ。春日部共栄高校、大東文化大学を経て埼玉アザレア(V2リーグ)でプレーする。その後、2019-2020シーズンからプロバレーボール選手として海外挑戦をスタートさせた。モンゴル、ブルガリア、ポーランド、フィンランドと日本を含めて5ヶ国を経験。 今年2023-24シーズンは、世界最高峰リーグの一つポーランド1部リーグ『Plus liga』で奮闘中。欧州バレー挑戦記にて海外挑戦の日々を綴っていきます。

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