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月刊MARSH 2022年11月号【最近、沼ってるもの】

cover photo : 相澤義和

いつもMARSHをご愛読いただいている皆様、こんにちは。

MARSH編集部のまどかです。

最近、何かに沼ってますか?

私はここ10年ほど韓国に沼っており、先月ついに韓国へ移住しました(笑)

今回の記事では、MARSH連載クリエイターの方々に、【最近、沼ってるもの】について伺いました!

目次

月刊MARSHとは?

そもそも『月刊MARSH』って何ぞや、という方のために少々解説を……。

月刊MARSHは、今月から始まった(実験的な試みの)新企画。
月に1回MARSH編集部からテーマを出題して、MARSH連載クリエイターの方々から、そのテーマにマッチしたお写真とコメントをいただく、いわゆる雑誌の特集的な記事です。

月刊MARSH創刊号は、MARSHでフォトコラムを連載中の6名のクリエイターに寄稿いただきました。

2022年11月のテーマ:最近の沼っていること

前述の通り、記念すべき第1回のテーマは、「最近の沼っていること(≒ハマっていること)」。

『MARSH=沼』という本メディアの名前に合わせて、MARSH連載作家の皆さまに、最近のマイブームを聞いてみました!

それでは早速、ご覧ください!

相澤義和:源氏物語

私は言わずと知れた源氏物語です。

源氏物語の楽しみ方はいくらでもあると思いますが、そのひとつと言えば、およそ千年も前に描かれていた登場人物たちと現代を生きる我々との間に共通している「人の心」を読むことでしょうか。読み進めると「なにそれわかるわー」が連続で押し寄せます。「人間の根源に流れてるものってのは千年経とうがなんも変わんねーんだな」と妙に心地良い安心感に包まれ、日頃抱えているような大小さまざまな悩みなどが物語の進行と共に小さなチリとなって悠久の彼方へと流されていきます。この感覚がもうたまりません。これは自分の想像力が続く限り訪れます。

日頃の写真行為においても、あるひとりの女性と向き合っているときなどは、その女性と物語に登場する女君との内面性を重ねたりしながらしみじみとシャッターを押したりしています。

ちなみに私の推し女君は圧倒的に夕顔です。

相澤さん

相澤義和(あいざわ・よしかず)

1971年、東京都東久留米市生まれ。1996年、四谷スタジオ(現・スタジオD21)入社。2000年に相澤義和写真事務所を設立し、フリーランスとして独立。2019年に初写真集『愛情観察』を発行。2020年4月に2作目となる写真集『愛の輪郭』を、2022年4月には3作目となる写真集『愛情観察NEO』を発表している。

志和浩司:グアテマラ(コーヒー)

忙しいのにかまけてコーヒーといえばインスタントが当然になっていたここ十数年。

湘南でコーヒーを淹れるいづみんさんという素敵な人との出会いがきっかけとなって、食器棚の奥にしまいこんでいた道具を引っ張り出し近所のお店へ豆を買いに行きました。

最初は不慣れで失敗しましたが淹れるたび徐々にらしくなってくるのが楽しくてなりません。

しばらくは昔から好きで味を覚えているグアテマラで沼ろうと企んでいます。さていづみんさんとは彼女の写真を撮らせていただくためにお会いしたのですが、そんなふうにカメラがなければあり得なかったであろうご縁が、こうしてライフスタイルに影響を与えてくれる。

写真作品のために写真を撮りました……だけではないところにむしろ写真の素晴らしさを実感するのです。

志和浩司(しわ・こうじ)

1962年11月生まれ。東京写真専門学校(現:東京ビジュアルアーツ)中退。フリーランスのフォトグラファー兼編集者として、これまで『夕刊フジ』をはじめ数々のメディア制作に携わった経験を持つ。現在は撮影の仕事とともに、ヤフーをはじめメディアのニュース記事制作を手掛けている。

杉本優也:デニム

デニムにハマっている。

ぼくは元々デニムやブーツ、インディアンジュエリーなどが大好きだ。

しばらく興味を封印して仕事に没頭していたのだが、ついに最近、我慢の限界を超えてしまった。いろいろなものを調べてはいろいろなお店に足を運びを繰り返している。

写真に撮ったデニムはJERADOというお店のもので47年のデニムを研究し作られたものだ。研究の内容についてはHP等をみてほしいのだが、生地だけではなく織り機などにも拘っていて、かつてのデニムの姿を近代の技術を使い追いかける姿にドラマを感じるのである。モデルにしたデニムと自分のサイズが一致したのでこのデニムを購入した。

今回、まだ全く色落ちしていないファーストウォッシュの段階を写真に残した。

デニムを横に並べ、近い色への調整を続けた。

一生懸命色の再現に努めたが、きっと履き込んでいくうちにこの写真の色は嘘になるのだと思う。

杉本優也(すぎもと・ゆうや)

1988年東京生まれ。
#嫁グラフィーの創設者で、妻を被写体に日本中に旅行に出掛けて、思い出と景色を写真に残している。
活動がテレビやラジオで取り上げられ、以後フォトグラファーとして登壇や執筆、企業撮影、作例撮影やプリセット販売のディレクションなど様々な仕事を行う。
航空工学の出身。愛用機のLEICAM10PやCanonEOS5DMarkⅣなどの他、EPSON R-D1sやCanon IXYシリーズなど日本の物作りの拘りが感じられる機材に魅了され様々なカメラで写真を撮っている。

髙木美佑:アクリル絵の具

最近、アクリル絵具で絵を描きはじめました。

大学では写真専攻だった為、絵具を扱うのは高校の美術の授業以来。
今までデッサンなども含め、絵画は全くの初心者でした。

きっかけは新しい作品を作るためのテストとして購入し、美大卒業の友人にアドバイスをもらいながら恐る恐る筆を手に取りました。

しかし、そんな不安な気持ちとは裏腹に、作りたい色を作っていく繊細さや表現方法の奥深さに感動。

写真とはまた一味違う、ゼロから絵を作りあげていく楽しさにすっかり沼ってしまいました。

髙木美佑(たかき・みゆ)

1991年生まれ、東京都在住。 日本大学芸術学部写真学科卒業。セルフポートレートや 自己の体験を中心に作品制作を行う。2020年12月に初の作品集『きっと誰も好きじゃない。』を刊行。

花盛友里:陶器

最近沼っているものは 陶器 です。
海外の作家さんのものを少しづつ少しづつ買い集めて事務所のいろんなところに飾って楽しんでいます。
自宅だと子供がいたり犬がいたりと、可愛い陶器を楽しむのに障害がありすぎて、、、、
でも事務所は自分の城!!なんでも置けるので、自分な好きなものをこれでもかー!と詰め込んでいます。

花盛友里(はなもり・ゆり)

1983年、大阪府生まれ。中学時代から写真の楽しさに目覚め、2009年よりフリーランスとして活動開始。女性誌や音楽誌、広告などで主にポートレートの撮影を手がける。2014年に出産を経験し、現在は二児の母として仕事と家庭の両立に奮闘中。同年、自身初の写真集『寝起き女子』(宝島社刊)を発売。2016年2月には『脱いでみた。』で自身三度目の個展を開くなど、活躍の場を広げている。

別所隆弘:光と影を集めた街角の切り取りスナップのデータ

沼っているかどうかさえも自覚がないけど、見返してみるとただただ増えている、出すあてもない光と影を集めた街角の切り取りスナップのデータがそれかもしれない。風景も人物も撮らない日々の中、シャッターを押すというほとんど惰性のような習慣にこそ、自分の「沼」加減がよく表れているような気がする。現像もしないし、おそらくこの一枚以外、この日撮った数百枚のデータは2度と外の世界には出て行かない。最初からこの世界から消え去ることが運命付けられていた『百年の孤独』のマコンドーの住人のように、それらは見られる前に消えることが予定された写真たち。それでもシャッターを切る指が止まらないなら、それは多分僕が「沼の住人」だからだろう。

別所隆弘(べっしょ・たかひろ)

フォトグラファー、文学研究者、ライター。関西大学社会学部メディア専攻講師。毎日広告デザイン賞最高賞や、National Geographic社主催の世界最大級のフォトコンテストであるNature Photographer of the Year “Aerials” 2位など、国内外での表彰多数。写真と文学という2つの領域を横断しつつ、「その間」の表現を探究している。滋賀、京都を中心とした”Around The Lake”というテーマでの撮影がライフワーク。日経COMEMOで記事執筆中。フォトグラファーとしての知見を活かして、インバウンドや地方創生事業、SNS運用のコンサルタントなどにも関わる。

次号予告

いかがでしたか?今回はMARSH連載クリエイターの皆さんに、読書やアート、コーヒー…etc、様々な「沼っていること」をご紹介いただきました。

同じ「カメラ」「写真」を職業にしている皆さんですが、「沼っていること」はまさに十人十色!
写真やカメラ以外とは違う「沼」を見つけるも良し、カメラや写真にとことん沼ってみるも良し。
「沼っていること」は、きっと写真に良き影響を与えてくれるはずです。

実験的な試みでスタートした月刊MARSHですが、来月も続きます。
師走・12月のテーマは、「2022年の一枚」です!

それでは来月の「月刊MARSH」もお楽しみに。

編集部のあとがき

やはり皆さん豊かな生活をしているんだな〜、としみじみ。この豊かな時間の過ごし方が、豊かな表現力に繋がっているんでしょうか。物心ついた頃から漫画沼にズブズブしている僕は、夜な夜な漫画アプリ(LINEマンガ、サイコミ、ピッコマ、コミックDAYS、MangaONE など)に課金する生活を送っています。チャリンチャリン(編集長:フォックス)

冒頭で軽く触れた「韓国」ですが、これ以上沼るのが難しくなってしまうレベルまで到達してしまいました…。これから韓国以外の「沼」なものを探していきたいです。(編集スタッフ:まどか)

美術史に沼りかけています。絵画は知識0でも楽しめますが、時代背景や画家同士の関係性を知っていると何倍も楽しめるな~と実感しました。大人になってからの勉強は楽しいですね!(デザイナー:さかい)

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この記事を書いた人

『MARSH(マーシュ=沼)』。2021年末にサイトローンチした写真とカメラのWebメディア。カメラ・写真沼の住人を満足させるべく、人気写真家による連載フォトコラム、第一線で活躍するフォトグラファーによる機材レビュー記事などを鋭意更新中。

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