SONY FE 50mm F1.2 GM SEL50F12GM 実写レビュー!星空撮影をしてみた

  • 2023.07.05
  • 2024.09.25
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こんにちは。GOOPASS TRAVEL MAGAZINE編集部のchinoです。

星景撮影をしていると自然と広角レンズを選びがちですが、「いつも同じような写真になってしまう」「画角に変化が欲しい」と思うことはないでしょうか。

そこで今回は、SONY(ソニー)のフルサイズ用レンズ「EF 50mm F1.2 GM」で星空撮影をした感想をご紹介します。

SONY最高峰の「G Master」シリーズに属する、単焦点の標準レンズです。

F1.2の明るさを誇るため、「星空撮影に使えるのだろうか?」と疑問に思っている方もいるかもしれません。

実際に撮影してみるとメリットや面白い面だけでなく難しい点もあったので、「EF 50mm F1.2 GM」が気になっている方はぜひ参考にしてみてください。

尚、今回カメラは「α7R III」「α7 IV」を使用しました。

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【同じくSONYのGMレンズをレビューした記事はこちら↓】

SONY FE 14mm F1.8 GM 実写レビュー!星空撮影をしてみた
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こんにちは。GOOPASS TRAVEL MAGAZINE編集部のchinoです。 「カメラよりもレンズが重要」といわれる星景撮影の界隈では、レンズ選びに悩んでいる方が大勢いるのではないで...

GOOPASS TRAVEL MAGAZINE

==著者情報==
普段の撮影は風景や星景が中心で、主にα7RⅢとFE 24-70mm F2.8 GMを使用。星景撮影ではEOS 6DとSP 15-30mm F/2.8 Di VC USD・14mm F1.8 DG HSM | Artを愛用中。
「20mm F1.4 DG DN | Art」もまだ購入してないのに、14mmが発表され困っている。

FE 50mm F1.2 GMの基本性能

2021年4月にSONYが発売した単焦点レンズ、「FE 50mm F1.2 GM」。

G Masterレンズでは初となる、F1.2の開放値を実現しました。

大口径レンズを使用しながらも、3枚の超高度非球面XA(extreme aspherical)を適切に配置して約778gのボディに抑えています。

超高度非球面XAにより、画面全域で高い解像性能が実感できるのも本レンズの特徴。

静止画だけでなく動画もこなせ、スナップやポートレート、風景など星以外の被写体もメリハリのある表現が可能です。

それでは基本スペックを見ていきましょう。

製品名FE 50mm F1.2 GM
対応マウントソニーEマウント
焦点距離50mm
開放F値F1.2
レンズ構成10群14枚
絞り羽根11枚
最短撮影距離0.4m
手ブレ補正
フィルター径72mm
最大径×長さ87×108mm
重量778g

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SONY

FE 50mm F1.2 GM SEL50F12GM

FE 50mm F1.2 GMで撮影した作例

FE 50mm F1.2 GMで撮影した作例をご紹介します。

レンズ性能をより分かりやすくするため、撮って出しのデータも用意しました。作例下の【撮って出しデータ】よりご参照ください。

FE 50mm F1.2 GM作例
カメラ:α7R III
SS:10、f/1.2、ISO:6400
【撮って出しデータ】
FE 50mm F1.2 GM作例
カメラ:α7R III
SS:15、f/1.2、ISO:4000
【撮って出しデータ】
α7Ⅳ作例
カメラ:α7 IV
SS:6、f/1.2、ISO:4000
【撮って出しデータ】
FE 50mm F1.2 GM作例
カメラ:α7R III
SS:10、f/1.2、ISO:6400
【撮って出しデータ】
FE 50mm F1.2 GM作例
カメラ:α7 IV
SS:15、f/1.2、ISO:4000
【撮って出しデータ】
FE 50mm F1.2 GM作例
カメラ:α7 IV
SS:120、f/4、ISO:3200
(赤道儀にて追尾、10枚をスタック)
【撮って出しデータ】

FE 50mm F1.2 GMの特徴・星空撮影で使うメリット

FE 50mm F1.2 GM

新鮮味のある50mmの画角

「星景の標準域は20~24mm(フルサイズ換算)」という人もいるほど、星景撮影では広角レンズがメインで使われます。

そのため、広角レンズでないと星空は撮れないと思う方もいるかもしれませんが、そうとも限りません。

もちろん天の川の全体像や広大な風景を写す撮影はできませんが、50mmだからこその表現があります。

具体的には、天の川のいて座付近(もっとも明るい周辺)と合わせた構図です。

宇宙が近くなったような、よりファンタジックで迫力のある写真は超広角や広角レンズではなかなか撮れません。

また、広角レンズと比べて星空をアウトフォーカスした際のボケが大きくなります。

そのため、花やオブジェをメインにして星で玉ボケを作る表現も、被写体に近接せず簡単にできるのです。

「星空は広角レンズ」が基本ではありますが、いつもとは違う表現をしたい時に50mmの画角に挑戦してみるのもよいでしょう。

F1.2の明るさ

上記では50mmのレンズを星空撮影で使う魅力に触れましたが、焦点距離の長いレンズは撮影の難易度も上がります。

最大の理由は、固定撮影にすると焦点距離が長いレンズは露光時間を伸ばせないためです。

一般的に、星空では以下の式を目安にシャッタースピードを決定します。

「200~500÷レンズの焦点距離(mm)」
※人によって基準は異なります

14mmのレンズであれば、およそ14秒~35秒、24mmのレンズであれば8秒~20秒。

しかし50mmの場合は、わずか4秒~10秒です。

これだけ短いシャッタースピードでは露出不足になってしまう可能性が高く、50mmでの撮影は赤道儀を使った追尾や、別撮り※が現実的といえます。

とはいえどちらの方法も手間がかかり、気軽な撮影には向いていません。

そんな中、FE 50mm F1.2 GMはF1.2と明るいレンズのため、固定撮影の1枚撮りが可能なのではないかと考えました。

実際に撮影したところ、比較的明るい場所では6秒のシャッタースピードで撮影ができました。

一方で場所によっては10~15秒の露出が必要で、シャッタースピードを延ばして撮影しています(10秒を超えるとやはり星の流れが気になります)。

F1.4やF1.8のレンズと比べると多少明るさが得られるので、より短いシャッタースピードでも露出不足になりにくい点はアドバンテージと言えそうです。

※星空と風景を同構図・別設定で撮影して合成する手法

クリック式の絞りリングと2つのフォーカスホールドボタン

外観に軽く触れておきます。

50mmの単焦点レンズという点では、決して軽量コンパクトではありません。

しかし持ち運びにくいサイズでもないため、車移動が中心となる星空撮影で負担になることはないでしょう。

レンズ本体でF値の調節ができる、絞りリングが採用されました。

暗所であっても間違えず、直感的にF値の調節が可能です。

もちろん音を消してシームレスに動かせる切り替えスイッチも搭載。

また、任意の値を設定できるフォーカスホールドボタンが2つ設置されていました。

フードはロックがついた円筒型の物が付属します。

FE 50mm F1.2 GM

着脱もしやすく、フード部分にレンズヒーターが巻きやすい形なのでうれしいですね。

周辺減光・収差の比較

次に、撮影してみてわかった周辺減光や収差を比較しました。

周辺減光の比較

FE 50mm F1.2 GM比較

星空は無限遠で開放気味に撮ることが多く、周辺減光が発生しやすい被写体です。

実際に、開放撮影では四隅の減光が目立ちました(上画像)。F2.5まで絞ると緩和されますが、やや残るようです。

こちらは昼間の撮影ですが、無限遠でなくとも開放にすると光量落ちが目に見えてわかります。

FE 50mm F1.2 GM作例

とはいえ補正をかけると気にならないレベルまでフラットになるので、大きな問題にはならないでしょう。

収差の比較

続いては星空の撮影で重要視されるコマ収差(サジタルコマフレア)です。

サジタルコマフレアとは、フレーム周辺で点像が歪んで円にならない収差のこと。

星が星らしく見えないうえに後から修正ができず、レンズの光学性能に頼るしかない部分です。

コマ収差はMTF曲線からある程度の予想が可能で、実線と破線が離れていないほど、収差が少ないレンズであると言われています。

FE 50mm F1.2 GM MTF曲線

FE 50mm F1.2 GMのチャートでは周辺部にいくにつれて実線と破線の差が大きく開いているため、開放でのコマ収差はそれなりにあるのではないかと推測できます。

これは開放F値が1.2と小さいことから、仕方ない点かもしれません。

実際に開放のF1.2から1段ずつ絞って、画面周辺部と中央部分を比較してみました。

FE 50mm F1.2 GM比較

中央部に関しては大きな違いはありませんが、周辺部はF1.2の星が少し肥大して見えるのではないでしょうか。

拡大してみると、F1.2ではやや星が横に伸ばされたような形になっています。

しかし、この写真はピント合わせを中央部分で行なったものであり、周辺部の星でピントを合わせればより点像に近づくことがわかりました(以下の写真)。

FE 50mm F1.2 GM比較

拡大しなければそこまで目立たないものの、できれば1段ほど絞って使用したいところです。

ただ絞ってしまうとF1.2の優位性が損なわれてしまうため、悩ましいですね……。

ちなみに、上記で星をぼかした表現ができると記載しましたが、開放で撮影をすると周辺部の口径食が目立ちます。

FE 50mm F1.2 GM作例

一方で玉ボケの中に線やにじみが出ておらず、綺麗なボケだと感じました。

ライバルレンズとの比較

FE 50mm F1.2 GM

50mmの焦点距離は珍しいものではないため、いくつかのレンズが存在しています。

今回は、ソニーEマウント用レンズで中でもFE 50mm F1.2 GMのライバルとなりそうな「SONY FE 50mm F1.4 GM」「SIGMA 50mm F1.4 DG DN」と比較してみました。

製品名 SONY FE 50mm F1.2 GM SONY FE 50mm F1.4 GM SIGMA 50mm F1.4 DG DN | Art
対応マウント ソニーEマウント ソニーEマウント ソニーEマウント用
焦点距離 50mm 50mm 50mm
開放F値 F1.2 F1.4 F1.4
レンズ構成 10群14枚 11枚14群 11群14枚
絞り羽根 11枚 11枚 11枚
最短撮影距離 0.4m 0.41 (AF時)
0.38 (MF時)
0.45m
手ブレ補正
フィルター径 72mm 67mm 72mm
最大径×長さ 87×108mm 80.6×96mm 78.2mm ×111.5mm
重量 778g 516g 660g

携帯性を重視するのであれば、もっとも軽量コンパクトなFE 50mm F1.4 GMがベストといえるでしょう。

とにかく明るいレンズがよいのであればFE 50mm F1.2 GMです。

50mm F1.4 DG DNは高い光学性能があるといわれながらも購入価格・レンタル価格が安く、ほか2本と比べるとリーズナブルに入手できる点が魅力でもあります。

スペック表から見る基本性能に大きな差はないので、気になる方はぜひ実際に試してみてください。

まとめ

FE 50mm F1.2 GM

FE 50mm F1.2 GMで星空撮影をしてみたレビューでした。

当レンズに限った話ではありませんが、星景撮影において50mmはやや飛び道具的といいますか、扱いが難しいというのが正直な感想です。

理由としては、主に以下の2点です。

  • 構図が限られる(特に横構図)
    作例でほとんど横構図がないように、周辺に高い山がある場合や星座が昇りきってしまったあとは、基本的に縦構図でないと撮影が難しいと感じました
  • 露光時間が短い
    開放値がF1.2でも、10秒以下のシャッタースピードでは露出不足気味になってしまいます

一方で、宇宙が目の前に迫ったようなダイナミックな天の川の描写は広角レンズではなかなか得られません。

また、オブジェや花などを前景にして星空をボカした表現がしやすいレンズです。

場所や時間の制限が大きいレンズともいえますが、次の方におすすめです。

  • 出来るだけ気軽に50mmの焦点距離で1枚撮りをしたい
  • 赤道儀を使って星空を撮影したい
  • 星だけを写した星景写真を撮りたい
  • 星で玉ボケを作りたい

気軽な撮影も本格的な撮影もこなせる1本だと感じました。

撮影地によっては構図決めが難しいので、あらかじめ撮影イメージを掴んだ状態での使用がおすすめです。

スタメン選手というよりは、たまに使用して新しい構図や撮り方にチャレンジしてみるレンズという感じでしょうか。

そういうわけで、本レンズは購入よりレンタルの方が良いかもしれません。

「50mm画角で星空を撮ってみたい」「F1.2の明るさが気になる」という方は、まずレンタルで使い勝手を試してみてはいかがでしょうか?

SONY

FE 50mm F1.2 GM SEL50F12GM

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GOOPASS TRAVEL MAGAZINE編集スタッフ Chino

こころに残る"トキ"のサブスク・GOOPASSのライター。自社Webメディア『GOOPASS MAGAZINE』などの、ディレクション・記事制作などを担当する。数年のブランクを経て、2014年にカメラを再開。 風景・星景をはじめとする自然物の撮影が中心で、季節感のある写真を好む。使用カメラはCanon EOS 6D。

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