SONY FE 14mm F1.8 GM 実写レビュー!星空撮影をしてみた

こんにちは。GOOPASS TRAVEL MAGAZINE編集部のchinoです。
「カメラよりもレンズが重要」といわれる星景撮影の界隈では、レンズ選びに悩んでいる方が大勢いるのではないでしょうか。
そこで今回は、選択肢のひとつとして、SONY(ソニー)のフルサイズ用レンズ「FE 14mm F1.8 GM SEL14F18GM」をご紹介します。
SONY最高峰の「G Master」シリーズに属する、単焦点の超広角レンズです。
14mmの画角、開放値F1.8の明るさから、星撮影のレンズ候補にしている方は多いかもしれません。
実際に撮影してみた使い勝手や描写性能をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
尚、今回カメラは「α7R III」を使用しました。
【同じくSONYのGMレンズをレビューした記事はこちら↓】
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==著者情報==
普段の撮影は風景や星景が中心で、主にα7RⅢとFE 24-70mm F2.8 GMを使用。星景撮影ではEOS 6DとSP 15-30mm F/2.8 Di VC USD・14mm F1.8 DG HSM | Artを愛用中。
「20mm F1.4 DG DN | Art」もまだ購入してないのに、14mmが発表され困っている。
目次
FE 14mm F1.8 GMの基本性能
2021年5月にSONYが発売した単焦点レンズ、「FE 14mm F1.8 GM」。
大口径レンズによるF1.8の明るさと、約460gの小型・軽量ボディ設計を両立した点が特徴です。
また、G Masterレンズの核となる超高度非球面XAレンズにより、絞り全域で高い解像性能が実感できます。
それでは基本スペックを見ていきましょう。
| 製品名 | FE 14mm F1.8 GM |
|---|---|
| 対応マウント | ソニーEマウント |
| 焦点距離 | 14mm |
| F値 | F1.8 |
| レンズ構成 | 11群14枚 |
| 絞り羽根 | 9枚円形絞り |
| 最短撮影距離 | 0.25m |
| 最大径×長さ | 83×99.8mm |
| 重量 | 460g |
FE 14mm F1.8 GMをレンタルしたい人はコチラ

FE 14mm F1.8 GM SEL14F18GM
FE 14mm F1.8 GMで撮影した作例
FE 14mm F1.8 GMで撮影した作例をご紹介します。
レンズ性能をより分かりやすくするため、撮って出しのデータも用意しました。作例下の【撮って出しデータ】よりご参照ください。

SS:15、f/1.8、ISO:4000
【撮って出しデータ】

SS:15、f/2、ISO:4000
【撮って出しデータ】

SS:15、f/1.8、ISO:6400、ソフトフィルター
【撮って出しデータ】

SS:15、f/2、ISO:6400、ソフトフィルター
【撮って出しデータ】

SS:15、f/1.8、ISO:6400
【撮って出しデータ】
FE 14mm F1.8 GMを星空撮影で使うメリット

軽くてコンパクト
FE 14mm F1.8 GMは、11群14枚の贅沢なレンズ構成と大口径レンズを採用しながら、460gと軽量。
大きさも片手に収まるほどで、最初に見たときは「こんなに小さいの!?」と驚きました。別のレンズが届いたかと思ったくらいです笑
別のメーカーではありますが、私が所持している14mmのレンズは、SIGMA(シグマ)の単焦点「14mm F1.8 DG HSM | Art | (Canon用)」です。
このレンズも14mmの画角で初めてF1.8の明るさを達成した一眼レフ用のレンズで、星景撮影で人気を集めていました。
しかし、1kgを超える重量級のボディは、持ち運びや三脚設置の際にやや負担になってしまいます。
一方のFE 14mm F1.8 GMは、片手で構えても楽に撮影できる重さです。
撮影の際、写真にバリエーションを持たせるためレンズは2~3種類ほど持っていきたいのですが、この重量・サイズであれば他レンズとの併用も簡単にできます。
また、登山など荷物を減らしたい方も使いやすいのではないでしょうか。
F1.8の明るさ
星空の撮影で重要となるのが開放F値、レンズの明るさです。
FE 14mm F1.8 GMの開放値はF1.8。唯一無二ではないものの、超広角(フルサイズ換算)でF1.8の明るさを担保できているレンズはまだ多くありません。
F2.8ズームと比べて1+1/3段明るく、このF値に慣れるとF2.8の単焦点やズームレンズが暗く感じてしまうほど……。
F2.8のレンズでは真っ暗になってしまう場所でも、FE 14mm F1.8 GMであれば、1枚撮りでもある程度の黒つぶれを防げました。
開放から使える解像度の良さ
FE 14mm F1.8 GMは、超高度非球面XAレンズ2枚と非球面レンズが採用されており、画面全域で高い解像性能を誇ります。
開放値が小さく明るいレンズでも、諸収差(とくにサジタルコマフレア)が目立ち、絞らないと使用できないレンズも少なくありません。
実際に、SIGMAの14mm F1.8 DG HSM | Art |は開放で撮影すると周辺部の星が肥大してしまい、絞るかトリミングをするのが現実的でした。

左:SONY FE 14mm F1.8 GM 右:SIGMA 14mm F1.8 DG HSM | Art |
※ 同時刻の撮影による比較ではありません
一方のFE 14mm F1.8 GMは、開放で撮影しても周辺部の歪みが目立ちません。
中心部に至っては、全開放値でシャープな解像感が得られました。

左右の周辺部と中央部の比較
せっかく14mmの超広角を使うのであれば、目一杯の広さで撮影をしたいもの。周辺まで星が点像になるのは大きなアドバンテージといえるでしょう。
とはいえ少し絞るとより精細さを実感できるので、赤道儀で追尾撮影をする場合は、F2.8~F4ほどの使用をおすすめします。

1枚撮りをしたいけれど撮影地が暗すぎる場合に、できるだけ星を流さず適正露出を保った撮影ができそうです。
絞りクリック搭載

レンズ本体でF値の調節ができる、絞りリングが搭載されています。
ダイヤルの場合、F値を変えようとしてうっかり別の値をいじってしまうミスがあるのですが、絞りクリックであれば間違えようがありません。
もちろん動画撮影をするユーザーも意識してあるので、音を消してスムーズに動かすことも可能です。
リアフィルターホルダー付き
FE 14mm F1.8 GMは大口径の超広角レンズなので、レンズ面がドーム状に膨らんだいわゆる出目金式を採用しています。
そのため、フロント側にフィルターが装着できません。
代わりにフィルターフォルダーがリア側についており、シートタイプのフィルターを装着できます。

他社では、SIGMAの「14mm F1.8 DG HSM」や、TAMRON(タムロン)の「SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2」などがリアフィルターホルダーに対応していました。
また、SONYでも「FE 12-24mm F2.8 GM」にホルダーがついているため、今後はスタンダードになっていくのかもしれません。
ただ、装着はピンセットを使用するなど神経を使いますし、暗い中での装着作業はできれば避けたいところ。もう少し簡単にできるようになればいいのですが……。
FE 14mm F1.8 GMの短所

欠点らしい欠点があまり思いあたらないレンズです。
強いて挙げるのであれば、ピントリング部分がやや緩く、微調整が難しいと感じました。
MFで星が最も小さくなる位置にピントを調節するのが意外と難しく、ちょっと動かしたつもりが大きくピントがずれてしまう、ということが何度かありました。
レンズによって個体差がある部分ではありますが、もう少し硬めでもよかったかな、というのが感想です。
また、出目金レンズでは仕方ありませんが、レンズが出っ張っているため保護フィルターが装着できません。
レンズが傷付きやすいので、移動や取り外しの際には注意しましょう。
レンズキャップは被せ式でストッパーがついており、バッグの中でいつの間にか外れてしまうような心配はなさそうです。
ライバルレンズとの比較
FE 14mm F1.8 GMのライバルとなりうるSONY Eマウント用のレンズについてまとめてみました。
- SONY FE 24mm F1.4 GM SEL24F14GM
- SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art |
- SIGMA 14mm F1.4 DG DN | Art |
| FE 14mm F1.8 GM | FE 24mm F1.4 GM | 20mm F1.4 DG DN | Art | | 14mm F1.4 DG DN | Art | | |
|---|---|---|---|---|
| メーカー | SONY | SONY | SIGMA | SIGMA |
| 焦点距離 | 14mm | 24mm | 20mm | 14mm |
| F値 | F1.8 | F1.4 | F1.4 | F1.4 |
| レンズ構成 | 11群14枚 | 10群13枚 | 15群17枚 | 15群19枚 |
| 絞り羽根 | 9枚円形絞り | 11枚円形絞り | 11枚円形絞り | 11枚円形絞り |
| 最短撮影距離 | 0.25m | 0.17m | 0.23m | 0.3m |
| フィルター径 | – | 67mm | 82mm | – |
| 最大径×長さ | 83×99.8mm | 75.4×92.4mm | 87.8×113.2mm | 101.4×151.9mm |
| 重量 | 460g | 445g | 630g | 1160g |
| その他 | 防塵防滴、フォーカスモードスイッチ、絞りリング、リアフィルターホルダー | 防塵防滴、フォーカスモードスイッチ、絞りリング | 防塵防滴、フォーカスモードスイッチ、絞りリング、MFLボタン、リアフィルターホルダー、レンズヒーターリテーナー | 防塵防滴、フォーカスモードスイッチ、絞りリング、MFLボタン、リアフィルターホルダー、レンズヒーターリテーナー |
FE 24mm F1.4 GMは同じくSONY製のレンズなので、MTF曲線を比較してみました。

FE 14mm F1.8 GMは開放でも中央部はもちろん、周辺に関しても60%の値を下回っていません。
あくまで数値上では、当レンズの方が高い解像性能がありそうです。
(とはいえFE 24mm F1.4 GMの開放値はF1.4なので、F1.8まで絞れば解像性能が上がるとは思いますが……)
まとめ

SONYのFE 14mm F1.8 GMを星空撮影の観点からレビューしました。
一言でまとめると、「欠点の少ない星空撮影向きのレンズ」です。
特に、シャープな解像性能と軽量コンパクトなボディを両立した点に関しては、随一だといえるほど。
「徒歩での移動を伴う撮影をする」「撮影機材をコンパクトにまとめたい」「気軽に撮影をしたい」。そんな方にイチオシの1本です。
とはいえ、GMレンズに属する高価なレンズなので、購入をためらっている方も多いかもしれません。
そんな方はぜひ1度レンタルをして、使い勝手や性能をご自身で確かめてみてはいかがでしょうか?

FE 14mm F1.8 GM SEL14F18GM
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GOOPASS TRAVEL MAGAZINE編集スタッフ Chino
こころに残る"トキ"のサブスク・GOOPASSのライター。自社Webメディア『GOOPASS MAGAZINE』などの、ディレクション・記事制作などを担当する。数年のブランクを経て、2014年にカメラを再開。 風景・星景をはじめとする自然物の撮影が中心で、季節感のある写真を好む。使用カメラはCanon EOS 6D。
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