実写レビュー!Canon(キヤノン)EOS 90Dで猫を撮影してみた

EOS 80Dの後続機として2019年9月に発売されたCanon EOS 90D。ハイアマチュアユーザーをターゲットに、高速連写と高画質を両立させたAPS-Cサイズのデジタル一眼レフカメラです。
カメラを始めたい方の中には、自宅の飼い猫や地域猫といった猫撮影に向いているのか、気になる人もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事ではEOS 90Dを使って飼い猫および猫カフェの撮影にチャレンジしたレビューをお伝えします。


目次
EOS 90Dで実際に猫を撮影してみてよかった点

バリアングル液晶モニターが便利
猫は低い位置にも高い位置にもいるので、覗いて撮影するファインダー撮影では、厳しいシーンがたびたびあります。
そんな時に活躍するのがバリアングル液晶モニター。これを使えば、地面すれすれのローアングルでも、頭より高いハイアングルでも無理なく撮れます。
構図づくりの自由度が広がるのはもちろん、猫の目線と同じ位置から撮影できるので猫が可愛く撮影できます。猫撮影では必須の機能といえるでしょう。


45点の測距点でピント合わせしやすい

EOS 90DのAFセンサー測距点はオールクロス45点。猫が画面の端にいてもカメラの位置を動かすことなくピントが合わせられます。
測距エリアをスポット1点・1点・ゾーン・ラージゾーン・自動選択から選べるのも便利。
猫撮影では主に1点を使って目にピントを合わせますが、より小さいスポット1点にも対応しているので猫が激しく動くシーンでもピントが外れにくいでしょう。
ライブビュー撮影時に使える機能がいろいろ
以前使っていたEOS 70Dではあまりライブビュー撮影(ファインダーではなくモニターを見ながら撮影すること)することがありませんでした。
しかし90Dでは、ライブビュー撮影を頻繁に活用しています。それは、ライブビュー撮影時でも使える機能が増えたから。
70Dの時は使えなかった被写体追従ができるので、画面をタッチして猫にピントを合わせると、その後は動く猫をしっかり追って撮影が可能。液晶モニターで構図のバランスを考えながら撮れるのがよいと感じました。
ライブビュー撮影時なら、暗闇に近い状態でもピント合わせができますよ。
視野率100%で見たままに撮れる
EOS 90Dの視野率(ファインダー内から見える画像の範囲実際に写真として写る範囲と比較してどのくらい表示できるか)は約100%。上位機種では当たり前の機能ですが、ミドルクラスでこれが備わっているのは意外に嬉しいポイントでした。
以前使用していたEOS 70Dの視野率は約98%。十分高いように思えますが、この2%の差が意外と大きいもの。
ファインダー外のものが少し写り込んだだけで、実際の写真に影響することがあるからです。もちろん、大抵はトリミングすれば済む話ですが、その手間が不要なのはよい点です。
マルチコントローラーが使いやすい

EOS 90Dは、上位機種には以前から搭載されていたマルチコントローラーを備えています。

「これ便利なの?」と疑問に感じるかもしれませんが、使いだすと非常にラク。ファインダーをのぞきながら指でササっとAFポイントを移動できるので、素早く動く猫のシャッターチャンスを逃すことが少なくなりました。
ファインダー撮影時もライブビュー撮影時も利用でき、カスタマイズも可能です。
バッテリーの持ちが良い
実際に時間や撮影枚数を測ったわけではありませんが、バッテリーの持ちが80Dよりよくなったことを体感しています。1日中外で撮影してもほぼ不安はありません。
公式サイトによるとフル充電の場合、ファインダーで約1860枚、ライブビューで約510枚の撮影が可能だそうです。
EOS 90Dで猫を撮影してみて気になった点
動物瞳AFは非搭載
EOS R6などに採用されている動物瞳AF(動物の瞳に自動的にピントを合わせる機能)は、EOS 90Dには非搭載です。瞳AFはあるので猫にも使えないか試してみましたが、やはり猫の目には無反応でした。
R6の動物瞳AFは非常に精度が高いと聞いているので、より簡単に猫にピントを合わせたい人はR6などを検討したほうがよいでしょう。
データが大きい
画質が上がっている分、仕方ないといえますが、1枚当たりのデータ量が増えました。同じ容量のSDカードでも以前よりすぐにいっぱいになってしまいます。
また、コンピュータ上の処理にも、前に比べてやや時間がかかる印象です。
ただし、RAWで撮影する場合、データの軽いC-RAWの選択が可能なのは利点。これを選べばカードの容量やディスクスペースを節約できます。
飼い猫だけの撮影ならオーバースペックな部分もある

EOS 90Dのウリの一つは、約10コマ/秒の高速連写機能です。しかし、飼い猫だけを撮影したいなら、ここまでの連写性能はさほど必要ではありません。
ジャンプしたり素早く走り回ったりする猫を撮影したい場合には有効ですが、我が家の飼い猫はのんきに寝たり、座ってくつろいでいたりすることが多く、ワンショットでも十分きれいに撮れるケースがほとんどです。
90DはAPS-C機のため、フルサイズに比べて焦点距離が長くなります(フルサイズで100mmのレンズを使用する場合、90Dだと160mm)
その点でも近くに寄れる飼い猫の場合、性能を十分発揮できないように感じました。
おまけ EOS 90Dで走る犬・離れた場所にいる鳥を撮影

走る犬には高速連写・AIサーボAFが有効
普段、飼い猫を撮影しているだけでは使いきれない機能を試すべく、ドッグランで走る犬を撮影してみました。
広大なドッグランを走り回る大型犬は追いかけるのが大変。しかしAIサーボAFで追従し、高速連写したところ、ピントが外れることなく生き生きした犬の姿を捉えることができました。
EOS 90Dは動く被写体の撮影に向いていると思います。
望遠レンズで遠くの鳥も美しく撮れる

次にバードサンクチュアリに出かけ、焦点距離300mmの望遠レンズで少し離れた場所にいる鳥を金網越しに狙ってみました。
この日は曇りでかなり薄暗かったのですが、そうとは思えないほど明るく綺麗に写っています。ISO感度を上げてもざらつきがさほど目立たず、鮮やかな鳥の羽の質感まで再現できました。
Canon EOS 90Dは猫撮影・動物撮影以外にも、風景・ポートレイト・夜景などさまざまな場面でオールマイティーに使える性能を備えています。
猫をメインに、ほかの用途でも活用したい人におすすめできるハイエンドなAPS-C一眼レフカメラといえるでしょう。
まとめ

結論としては、EOS 90Dは、猫撮影にも重宝する優秀な一眼レフカメラでした。
ライブビュー撮影が快適で、ミラーレスの使い勝手のよさが欲しいけれど、光学ファインダーにはこだわりたい人にぴったりだと思います。
飼い猫の撮影には十分な3250万画素の高画質で、猫の毛並みまでしっかり再現。フルサイズにも引けを取りません。
APS-Cサイズの利点であるコンパクト感もメリット。ミラーレスほど軽くはありませんが、フルサイズだと重すぎるという人にはもってこいでしょう。
ボディ価格はキヤノンオンラインショップで168,300円(税込/2022年11月24日現在)と、高性能の割には手頃感があります。とはいえ安い買い物ではないので、購入前に一度レンタルで試してみるのはいかがでしょうか。
GOOPASS ANIMAL MAGAZINE 編集スタッフ Chino
こころに残る"トキ"のサブスク・GOOPASSを展開するGOOPASS株式会社のライター。自社Webメディア『GOOPASS MAGAZINE』などの、ディレクション・記事制作などを担当する。数年のブランクを経て、2014年にカメラを再開。 風景・星景をはじめとする自然物の撮影が中心で、季節感のある写真を好む。使用カメラはCanon EOS 6D、SONY α7RⅢ。
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