【実写レビュー】NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR Sを工場夜景写真家がレビューします

  • 2023.10.12
  • 2024.09.27
シェアする

こんにちは。寺生まれのSと申します。趣味で工場夜景を撮っています。

今回はNikonの超望遠ズームレンズ「NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S」(以下、Z100-400mm)についてお話しさせていただきます。

まず、正直申し上げますと、超望遠ズームレンズにはあまり良い印象を持っていませんでした。

というのも、かつて所持していた超望遠ズームは絞っても画像周辺部の描写が甘いことを不満に感じており、結局超望遠単焦点レンズ(KOWA PROMINAR 500mm F5.6 FL)の導入に行きついたという経緯があったからです。

そんな中、Z100-400mmが発売されることを知り「果たして最新設計のレンズではどうなっているのだろうか」と気になっていたところ、GOOPASS様より当該レンズをお借りする機会をいただいたので、どれだけの描写が得られるか試してみた次第です。

夜景撮影に特化したレビューではありますが、みなさまのご参考になれば幸いです。

素敵な旅先・おすすめスポットはいいカメラで写真を残したいですよね。
撮影機材は購入する以外にも、まずはレンタルして試してみるという方法もあります。

“カメラのレンタル・中古買取・中古販売” GOOPASS(グーパス)では、1泊2日からの短期でもレンタルすることが可能(ワンタイムプラン)ですが、長期で借りる際には月額のサブスクプランがお得。

たとえば、イベントや旅行の際には短期で借りて、お気に入りの機材は数ヶ月じっくり借りるといった使い方ができます。
GOOPASS公式サイトへリンクがある機材はすべてレンタル可能なので、あなたに合った1台を探してみてください。
機材選びで迷った際には、無料の機材相談も受け付けています。こちらからお申し込みください

1日100円〜!無料登録はたったの5秒!

Nikon

NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S

※営業状況・営業時間・料金・イベント情報などは異なる場合があります。各スポットへ訪れる際は、事前に公式ページなどで詳細をご確認ください。

※記事内容は2023年10月12日時点の情報に基づきます。

寺生まれのSさん 普段の使用機材

Nikon

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR

Nikon

AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G

Nikon

NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Nikon

NIKKOR Z 14-30mm F4S

NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S

Z100-400mmは2022年4月に発売された、NIKKOR Z 初の超望遠ズームレンズです。

公式ウェブサイトを確認する限り、以下の特性があるようです。

  • 画面全域で色収差を効果的に抑制し、クリアーな画像が得られる
  • 最短撮影距離が0.75mで、思い切って被写体に近づくことが可能
  • Z9のAF機能との組み合わせにより、遠方の動体をより確実に捉えることが可能
  • ズーミングによる重心移動を抑える「重心移動レス機構」を採用
  • ズームリング回転角が小さく、レンズを持ちなおさずにズーム操作が可能
  • 自重落下の抑制により、快適な持ち歩き、上向き撮影が可能

これらの特性を見る限り、鉄道やモータースポーツ、航空機等の動体撮影を意識したレンズであるように見受けられます。

画面の隅まで緻密な描写力が求められる工場夜景撮影において、どれだけ健闘してくれるかが気になるところです。

撮影に使用したカメラ:Nikon Z 7II

今回の撮影では、NikonのZ7IIを使用しました。

初代Z7との違いとして「メモリーカードのダブルスロット化」「動物対応瞳AF」「連写性能向上」がよく挙げられますが、こと夜景撮影においては「ライブビューにおけるダイナミックレンジの劇的改善」「画像データにおける暗部の縞ノイズの改善」といった、撮影効率やレタッチ耐性に直結する部分が大幅に改善されています。

初代Z7との(ピンポイントすぎる)比較については、別途記事を書かせていただきましたので、ぜひそちらをご覧いただけますと幸いです。

作例写真

100mm

Nikon Z 7II  NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S(100mm) F9.0 8.0秒 ISO100

中央に比べて周辺部は若干描写が甘い。

光源まわりにパープルフリンジも確認できますが、実用範囲といって差し支えないように思います。

135mm

Nikon Z 7II  NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S(135mm) F9.0 8.0秒 ISO100

100mmに比べ、周辺部の甘さが控えめになったような印象を受けますが、いかがでしょうか。

200mm

Nikon Z 7II  NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S(200mm)  F9.0 8.0秒 ISO100

135mm同様。中央に比べ甘さは感じますが、充分な描写力であると感じます。

300mm

Nikon Z 7II NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S(300mm)  F10 8.0秒 ISO80

周辺部に至るまで素晴らしい描写力。

暗部をかなり無理して補正していますが、破綻は見られません。さすがはZ7IIのレタッチ耐性というべきでしょう。

400mm

Nikon Z 7II NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S(400mm)  F10 8.0秒 ISO64

他のレビューサイトにもありますが、望遠端の画面周辺はたしかに甘めに感じます。

ただし、パンフォーカスを失敗している、高熱による蜃気楼でピントが合っていない可能性があることは申し添えておきます。

外観レビュー

超望遠ズームレンズの割には非常にコンパクトです。

サイズ感としては、70-200mmとほぼ同じイメージです。ただし、インナーズームではないのが大きな違いです。

小型軽量とはいっても、あくまで「超望遠ズームレンズにしては」の話。

500mlペットボトルと比べるとそのサイズ感がイメージしやすいのではないでしょうか。

NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR Sの良かった点

小型軽量

NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR Sは、全長222mm、質量約1,435g(三脚座含む)と、超望遠域としては比較的小型軽量です。

望遠ズームの定番「ナナニッパ」ことNIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sが全長220mm、質量約1440g(三脚座含む)と、ほぼ同じであることに驚きを隠せません。

逆光耐性

強い光源が画角内に入った場合でも、フレアやゴーストに悩まされることなく気持ちの良い撮影ができました。

ただし、至近距離で強力な光源が入るような極端なケースにおいて、どれだけ性能を保持できるかについては検証できませんでした。

フィルター径が77mm

超望遠レンズにもかかわらず、フィルター径は70-200mmと共通する77mmです。

82mm以上の大型フィルターは非常に高価で、気軽に購入しづらいことを考えると、77mmというフィルター径は非常に良心的な設計と言えるでしょう。

画面隅の描写性能が高い

以前所持していたAF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRは、望遠側において周辺解像度が低下することを不満に思っていました。

一方、NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR Sにおいては、F値を適切に設定すれば画面周辺においても優れた解像力を維持できるように感じました。

数あるレビューの中には「望遠側の解像力が低い」とするものもあり、なるほど確かに中央部に比べれば「甘い」と感じる面もあるのは事実です。

しかし、旧型レンズのように「使えないほど画が流れる」と感じるほどではなく、実用範囲には収まっているかなという印象です。

NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR Sの気になった点

非常に高価

非常に優れたレンズである分、価格も相当なものです。

中古でも美品を求めるなら30万円以上の出費を覚悟しなければならないでしょう(2023年10月時点)。

新作超望遠ズームが優秀すぎるという噂

2023年8月31日に発売されたばかりのNIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VRですが、MTF曲線を見る限り「Z100-400mmに匹敵するほどの描写性能を持つのではないか?」と感じさせられます。

描写性能に限って言えば、Z100-400mmよりも優れていると評するレビューも一部にはあるようです。

そんなレンズが20万円台と、Z100-400mmの約2/3の価格で手に入ってしまうわけですから、Z100-400mmを検討している方は何かしらの決定打がない限り、二の足を踏んでしまうのではないでしょうか。

NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR Sをおすすめできる人、おすすめできない人

おすすめできる人

動体撮影がメインの人

画面周辺に至るまで優れた描写性能を持つ本レンズですが、MFで行なう風景撮影だけでは、価格に見合うだけの恩恵を得られるとは言えないでしょう。

動体撮影で使って初めて、このレンズの性能を活かしきれるものと思われます。

動かない被写体をメインで撮影する方は、より安価なZ180-600mmと本レンズの描写力を比較検討したうえで、どちらを購入するか決めた方がよいかもしれません。私もそのつもりです。

おすすめできない人

風景撮影が専門の人

上述の理由が、そのまま風景撮影専門の人におすすめできない理由になります。

もっとも、後発のZ180-600mmにはない機能——例えば、各種反射防止コーティングや防塵防滴性能、何より小型軽量であること。

こうした機能が必須である場合は、本レンズを選択する強い理由になってくるでしょう。

撮影した場所

今回は、和歌山県有田市の「ENEOS和歌山製油所」を撮影してきました。

「ENEOS和歌山製油所」は山あいから見下ろす景色が非常に美しい工場であり、全国各地から工場夜景愛好家が集まる人気スポットです。

しかし、2023年10月に精製・製造等の機能が停止してしまうことが決まっています。

そこで、最後の雄姿を記録に残しておきたいと思いたち、Nikonの素晴らしいカメラとレンズをお借りし、遠征させていただいたという次第です。

あとがき

ご覧いただきありがとうございました。

画面周辺に至るまで優秀な描写力を持つ一方、風景のみで使うには価格的に勿体ない—―これが、Z100-400mmを使ってみての率直な感想でした。

超望遠域の撮影自体、その多くが鉄道・航空・鳥・スポーツ(報道)といった動体を被写体とするものである以上、高画質と高機能が同居し、結果として値段も相応のものとなってしまうのでしょう。

超高画質でAF性能はオマケ、むしろMFでもいい――なんてレンズもあるにはあるのですが、単焦点であったり、F値の設定範囲が2段分しかないという大きなデメリットを抱えるものであったりします。

静止風景専門の写真愛好家にとって、超望遠域はかなり選択肢の少ない世界です。

本レビューはそうした方へ「正解」をお届けできるものには仕上がりませんでしたが……レンズ選びの「参考情報」のひとつにでもなれたのであれば幸甚の至りです。

GOOPASSでカメラ機材をレンタルしよう!

GOOPASS(グーパス)とは、カメラ・レンズなど撮影機材のレンタルサービスです。

Canon、SONY、Nikon、FUJIFILM、RICOH、SIGMA、TAMRONなど人気メーカーの新製品をはじめ、初心者向けのエントリー機からプロ向けのハイスペック機まで、2,500〜種類の機材を取り扱っています。

会員登録は無料。機材をレンタルする際に利用料金が発生する仕組みです。レンタル期間は最短1泊2日からOK。コスパの良い月更新・サブスクリプション形式のプランもあります。

返却期限はなし。気に入った機材を、数ヶ月間じっくりと自分の物のように使い込むも良し。旅行やイベントに合わせて、数週間・月単位で機材を入れ替えても良し。

使い方・楽しみ方は自分次第。GOOPASSで、撮影を存分にお楽しみください。

シェアする

撮影機材のレンタルならGOOPASS
カメラ・レンズからiPhone・Macbookまで、ラインナップは2,500種類以上!

購入前に試せる、失敗しない機材選び。
1泊2日1,188円〜、じっくり試すなら月額2,970円〜。

会員登録

カテゴリから探す