Canon RF15-35mm F2.8 L IS USM実写レビュー!EOR R6と星空撮影をしてみた

  • 2023.01.05
  • 2024.09.27
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こんにちは。GOOPASS TRAVEL MAGAZINE編集部のchinoです。

Canon(キヤノン)がミラーレス市場に参入して約4年。RFマウントのレンズは増えてきたものの、まだ選択肢が少ないように感じます。

特に星空撮影に使える、「大口径」の「広角レンズ」はほとんどありません。

そんな中、今回はCanonの純正レンズ「RF15-35mm F2.8 L IS USM」を星景撮影の観点からレビューしました。

Canon最高峰ともいえる超広角ズームレンズ・EF16-35mm F2.8L III USMの、ミラーレス版の立ち位置となるレンズです。

しかし、広角端が1mm広くなり、手ブレ補正がつくなど、単にフランジバックを短くしただけではなさそうな様子。

実際に使用してみたところ、現状で星空撮影にもっとも適したRFマウントレンズだと思えたので、本レンズの魅力をお伝えしていきます。

EOS Rシリーズを使用している方、これからEOS Rシリーズデビューをしたい方の参考になれば幸いです。

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==著者情報==
普段の撮影は風景や星景が中心で、主にα7RⅢFE 24-70mm F2.8 GMを使用。星景撮影ではEOS 6DSP 15-30mm F/2.8 Di VC USD14mm F1.8 DG HSM | Artを愛用中。SONY機に乗り換えたが星の描写はCanon機の方が好き。

Canon RF15-35mm F2.8 L IS USMについて

RF15-35mm F2.8 L IS USM

2019年に発売された超広角のズームレンズで、RFマウントの超広角レンズでは初めて全域F2.8の大口径を実現しました。

Canonレンズの中でも、特に優れた光学性や描写性を誇る「L(Luxury)」の名前を冠した1本で、赤いラインが特徴的。

最大5段分の手ブレ補正がつくなど、従来モデル(EFレンズ)からの進化がうかがえます。

2022年現在、三代目までリニューアルを重ねたEF16-35mm F2.8L III USMのミラーレス版です。

尚、今回の撮影でカメラはEOS R6を使用しました。画素数は抑えめなものの高感度耐性が高く、星空の撮影と相性のよい機材だと思います。

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Canon

RF15-35mm F2.8 L IS USM

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Canon RF15-35mm F2.8 L IS USMの魅力

焦点距離:15mm、SS:15、f2.8、ISO:8000

広角端が15mm

従来モデルといえるEF16-35mm F2.8L III USMは、広角端が16mmでした。一方のRF15-35mm F2.8 L IS USMは15mmと、1mm伸びています。

諸収差の出やすい超広角レンズで広角端側を伸ばすのは難しいとは思いますが、技術の進歩がその点を成功させたのかもしれません。

わずかな差ではあるものの、星景撮影において広角側の1mmは大きく感じます。

星空は自分が動いたところで写る星が変わるわけでもなく、画作りが焦点距離に大きく左右されてしまいます。

特に広い画角が欲しいのは冬のダイヤモンドを撮影するときで、低い位置にある星々と風景を一緒に収められる焦点距離の限界は、おそらく17mm。

ギリギリ画角におさめたとしてもメインの星が隅にあると歪みやすく、全体的に窮屈な感じも否めません。

14~15mmほどであれば余白を設けたり、いざとなればトリミングもできたりと、余裕のある写真が撮れます。

風景も多く入れられるので、広角端が1mmでも広くなった点は大きく評価できるポイントです。

焦点距離:35mm、SS:10、f2.8、ISO:10000

望遠端35mmは構図選びが難しいのですが、星座と絡めるにはよいかもしれません。

ソフトフィルターと合わせると星がより目立ちます。

高い解像性能・収差も少ない

開放から高い解像性能を実感できました。中央部は開放でも絞っても大差ないほど、鮮明な画が得られます。

開放F2.8の写真と、朝になりF9で撮影したものを拡大比較(どちらもソフトフィルター装着)。

設定も撮影時間帯もバラバラなので純粋な比較にはなりませんが、開放でも輪郭がハッキリしているとわかります。

サジタルコマフレアに関しては、開放のときに四隅の大きめな星が少し矢じりのような形にはなるものの、大幅に拡大しなければわかりません。

焦点距離:15mm、SS:15、f2.8、ISO:6400(左:中央部 右:周辺部)

中央部と周辺部を切り取って比較したもの。F4まで絞ると円形になります。

焦点距離:15mm、SS:15、f4、ISO:8000

超広角域でも周辺の歪みが少なく、建築物では不明なものの、少なくとも風景撮影をするうえではまったく違和感がありませんでした。

コントロールリングが搭載

RF15-35mm F2.8 L IS USM

RFマウントからは、先端にコントロールリングが搭載されるようになりました。 任意の設定を割り振れる機能で、露出設定やISO感度設定などが調節できます。

EFレンズには非搭載で、コントロールリング付きのマウントアダプターを使用しないと使えない機能です。

暗い中での撮影ではボタン位置を間違えてしまうときがありますが、独立しているコントロールリングであれば間違いようがありません。

また、ズームリングやピントリングとの誤操作を防ぐため、網掛け模様になっています(どちらかといえばズームリングとピントリングに違いをだしてほしいのですが……)。

回すと適度なクリック感があり、直感的に値が変わっているのがわかります。

星景撮影では調節する機会の多いISO感度を充てておくのがよいのかな、と思いました。

とはいえ、ベルトタイプのレンズヒーターはリングを覆ってしまうので、コードタイプのヒーターを使用するなどの工夫が必要そうです。

その他

焦点距離:17mm、SS:10、f2.8、ISO:6400

大口径の超広角レンズですが、出目金レンズではなくフィルターが装着可能です。

EF16-35mm F2.8L III USMもフィルターが付けられるレンズなので、その点においては特別な変化はありません。

フィルター径も82mmから変化がないため、レンズを乗り換えた際もフィルターは使いまわしができますね。

ちなみに私はSONYのFE 16-35mmF2.8 GM(フィルター径82mm)と一緒に撮影し、1枚のソフトフィルターを使いまわしていました。

星空の撮影では使用しませんが、RF15-35mm F2.8 L IS USMには手ブレ補正機構(IS)が搭載したのでオマケで触れておきます。

EFレンズでは、F2.8の超広角~広角レンズは手ブレ補正がついていません。そのため、EF16-35mm F2.8L III USMにも手ブレ補正がありませんでした。

一方RF15-35mm F2.8 L IS USMでは、最大5段分、カメラ(EOS R6の場合)と連動して、最大7段分の補正効果が得られます。

三脚を使う星空撮影だけでなく、朝夕の手持ち撮影や夜景スナップなど、幅広い撮影が楽しめそうです。

Canon RF15-35mm F2.8 L IS USMのデメリット

使用してみて気になった点をまとめました。

重くて大きい

写真ではスマートに見えたのですが、実際に持ってみるとずっしりとした重さを感じました。

それもそのはずで、質量は約840g(サイズは88.5mm×126.8mm)。

一眼レフ用の「EF16-35mm F2.8L III USM」が約790g(88.5×127.5mm)なので、ミラーレス設計になったものの小型・軽量化されているわけでありません。むしろやや大型化しています。

SIGMAやTAMRONが開発したSONY用のミラーレスレンズは小型・軽量化していたので、Canonも軽量化しているものかと勝手に思い込んでいたばかりに驚きました。

画質と携帯性を天秤にかけた結果、軽量・コンパクトにはできなかったのだと思います。

昨今は小型で高画質を謳うレンズが多いものの、真に描写性を追究するとやはり重くなるようですね。

1000gを切っているので、まあいい方かな、という感じでその点は諦めます。

ピントリングとズームリングが紛らわしい

2日に分けて作例を撮りましたが、初日に撮った写真が大幅にピンボケしていました……。

どうやら途中でカメラに触れた際ピントリングにも触ってしまったようで、ピントがずれていたのです。

確認不足のせいではありますが、使用していてピントリングの緩さが気になりました。

RF15-35mm F2.8 L IS USM

また、ズームリングとピントリングの間に隙間がありません。昼間の撮影であればあまり気にならないものの、夜間でいじると境界がわからず高確率で間違えます。

ピントを合わせたいのにズームを動かしてしまう、というミスが多々ありました。

多くのRFレンズが同様の設計になっていますが、個人的にはEFレンズの方がその点に関しては使いやすさを感じます。

周辺減光がやや強め

広角端の開放撮影では特に周辺減光が強くなる印象です。プロファイル補正でほとんど修正可能。

焦点距離:15mm、SS:15、f2.8、ISO:6400(左:プロファイル補正なし、右:プロファイル補正あり)

私は星空の写真では隅が多少減光しても雰囲気があると思いますが、気になる方は気になるのではないかという減光具合でした。

今回は試していませんが、パノラマ合成をする際などには色ムラが出てしまうかもしれません。

Canon RF15-35mm F2.8 L IS USMの外観・スペック

RF15-35mm F2.8 L IS USM

製品名 RF15-35mm F2.8 L IS USM
対応マウント キヤノンRFマウント
焦点距離 15~35mm
F値 F2.8
レンズ構成 12群16枚
絞り羽根 9枚
最短撮影距離 0.28m
手ブレ補正
最大径×長さ 88.5×126.8mm
重量 840g

ライバル機材との比較

「大口径の広角RFマウントレンズ」の点で見ると、現時点ではRF15-35mm F2.8 L IS USMの独壇場といっていいでしょう。

ズームレンズに限定すれば、ほかに選択肢がありません。

そのため、今のところはマウントアダプターを介して使うEFマウントのレンズがライバルになりそうです。

F2.8通しで、焦点距離が近いレンズをまとめてみました。

  RF15-35mm F2.8 L IS USM EF16-35mm F2.8L III USM 14-24mm F2.8 DG HSM SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A041)
メーカー Canon Canon SIGMA TAMRON
対応マウント キヤノンRFマウント キヤノンEFマウント キヤノンEFマウント キヤノンEFマウント
焦点距離 15〜35mm 16〜35mm 14〜24mm 15〜30mm
F値 F2.8 F2.8 F2.8 F2.8
レンズ構成 12群16枚 11群16枚 11群17枚 13群18枚
最短撮影距離 0.28m 0.28m 0.26m 0.28m
手ブレ補正
最大径×長さ 88.5×126.8mm 88.5×127.5mm 96.4×135.1mm 98.4×145mm
重量 約840g 約790g 約1150g 約1110g

価格(カカクコム最安値)

293,000円 255,180円 140,637円 83,200円(中古)
その他ポイント  

比較的負担にならない重さとサイズ。このラインナップでは広角端がもっとも狭い

14mmの画角をカバーしているので、より超広角を楽しみたい方におすすめ。一方で重量級かつ出目金レンズなので扱いが大変

手ブレ補正も付いており普段の撮影もできるが重い。出目金レンズのため逆光耐性が低く、月明りがあるとゴーストが出やすい

EFマウント系のレンズは、実際の撮影ではここにマウントアダプター(純正・コントロールリング付の場合130g)がプラスされます。

SIGMAやTAMRONのレンズは超望遠レンズ並みの重さになるので、携帯性を求めるのであれば乗り換えるのも手かもしれません。

一方、EF16-35mm F2.8L III USMはサイズや重さが大差ないため、1mmの画角や手ブレ補正のために買い替えるのは、さすがに金額的な負担が大きすぎる気がします。

描写性自体はEF16-35mm F2.8L III USMでも十分、という話も聞きますし、いつか比較してみたいですね。

まとめ・RF15-35mm F2.8 L IS USMをレンタルする

焦点距離:34mm、SS:0.5、f9、ISO:200

現状もっとも星空撮影に適したRFレンズといえる、RF15-35mm F2.8 L IS USM

ミラーレス用にしては重量級の超広角レンズなものの、それだけ設計にこだわっており、星の像は点に写り繊細な色表現も楽しめます。

個人的な感覚にはなってしまいますが、Canonのカメラとレンズの組み合わせは優しい色使いになる感じがして好きですね。

今後、サードパーティー製レンズがRFマウントに参入してくる可能性は高く、そのときRF15-35mm F2.8 L IS USMとどのような棲み分けがされるか楽しみです。

また、RF15-35mm F2.8 L IS USMは市場価格もまだまだ高いため、「気になるけど買えない」という方は多いはず。

ぜひレンタルして、実際にRF15-35mm F2.8 L IS USMの描写力を味わってみてください。

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GOOPASS TRAVEL MAGAZINE編集スタッフ Chino

こころに残る"トキ"のサブスク・GOOPASSのライター。自社Webメディア『GOOPASS MAGAZINE』などの、ディレクション・記事制作などを担当する。数年のブランクを経て、2014年にカメラを再開。 風景・星景をはじめとする自然物の撮影が中心で、季節感のある写真を好む。使用カメラはCanon EOS 6D。

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