『サヨナラでいざ決勝!起こせ"マイアミの奇跡"!』 【WBC2023 準決勝:日本 vs メキシコ レポート】

大の野球好きとして知られるお笑い芸人・バードフミヤa.k.a.ヤムチャさんによる、WBCを楽しむための短期集中連載『バードフミヤa.k.a.ヤムチャのWBCに繰気弾!』。
DBC(ドラゴンボール・キャラクター)のヤムチャが、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)を独断と偏見で徹底解説!
第6回は、3月21日(火・祝)に行なわれた日本-メキシコ戦のレポートをお届けします!
よう、俺はこのGOOPASS SPORTS MAGAZINEさんを根城にするハイエナ、ヤムチャってもんだ。
野球の世界大会「WBC」についての短期集中連載の6回目だ。
日本戦の後に更新されるこのコラム、ありがたい事に日本が勝ち続けてくれているからまた書ける事になってるぜ…。
それにしてもここまで負け無しの5連勝で迎えた準決勝。天下一武道会で毎回一回戦負けの俺は見たことない景色だ。
どんな戦いを見せてくれるのか楽しみだ。
あの23回天下一武道会の悟空vs天津飯を彷彿とさせる熱い試合となっただろうか。
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目次
3月21日(火・祝)日本-メキシコ戦のレポート
さて、準決勝 日本対メキシコだ。
当然負けたら終わり、敗者復活なんてない。
ひとつのミス、ひとつの油断が命取りとなる。
先発を任されたのは若き日本の宝、佐々木朗希。
前回登板したチェコ戦では見事な奪三振ショーを見せてくれたが、今回はさらにひと味もふた味も違う強さのメキシコが相手だ。
特に1番打者のアロサレーナは一昨年のメジャー新人王。
パワーとスピードを兼ね備え、かつムードメーカーでもあるゴテンクスのような奴で、佐々木朗希がどう対処していくか注目だ。
立ち上がりからエンジン全開で飛ばす佐々木はいきなり160キロ台のストレートを連発。
最速は163キロを計測し、鋭く落ちるフォークボールとのコンビネーションで3回まで無失点。
セルゲームの時に最初から全開で飛ばしてた悟空を思わせるピッチングだ。
しかしメキシコの先発、サンドバルはそれを上回るピッチングを披露する。
佐々木のようないわゆる"綺麗なストレート"あまり投げず、150キロ前後の微妙に動くツーシームを軸に140キロのスライダー、130キロのチェンジアップ、120キロのカーブと緩急自在の球をコントロールよくポンポン投げ込んでくる。
大谷翔平と同じエンゼルスのエースとして共に戦うこの男は3回までを9人で料理してみせた。大谷にしてみたら、敵に回すとここまで厄介か…と魔人ベジータの様な印象持ったに違いない。
佐々木朗希まさかの被弾!3ランでメキシコが先制。
両投手の好投で3回まではサクサクと試合が進んだが、先にその好投に応えたのはメキシコだった。
4回、ヒットでランナーを2人溜めて迎えた6番ウリアスの打席。それまでしっかりと低めにコントロールされていたフォークが真ん中にいってしまった、その一球の失投を逃さずにレフトスタンドまで運ぶ3ランホームランでメキシコが先制。
ロースコアのゲームも予想されたが、いきなり3点を失い追いかける展開となった。
侍JAPANはその後、少しずつその刀の切っ先が相手に届き始めるが、斬りきることが出来ない。4回は二死1,3塁、5回6回には二死満塁までチャンスを拡大させるが、ホームを陥れる事が出来ない。
特に光ったのがアロサレーナの守備で、5回の岡本の放った大飛球は完全にホームランの軌道だったがフェンスより上でキャッチしアウトに。そのスピードも去ることながら「何故そこにいる」というポジショニングの読みも冴え、日本のチャンスを潰されていった。
リリーフ・山本由伸が流れを断ち切り、4番・吉田が起死回生の同点3ラン。
焦りや不穏な空気が漂い始める中、佐々木朗希の後に5回からマウンドに上がったのが"NPB最強投手"山本由伸だ。
先制され、さらに日本がチャンスを逃し続け、流れが完全にメキシコに傾いてもおかしくない中、淡々とアウトを重ねていった。
「流れも点差も関係ない、やることは同じ」と言わんばかりに抑えていくその姿勢に、野手たちは勇気を貰ったに違いない。
迎えた7回裏。簡単にツーアウトとなったあと、近藤のヒットに大谷が四球で繋ぎツーアウト1,2塁で4番吉田正尚。
2-2からの5球目、見逃せばボールだったかもしれない難しいコースの球を拾い上げ、最後は片手でフルスイングするとライトポール際ギリギリに飛び込む3ランホームランとなった。
これで今大会13打点。頼りになるなんてレベルじゃない。
未来のブルマが悟空のことを「どんなにとんでもないことが起きても必ずなんとかしてくれそうな…そんな不思議な気持ちにさせてくれる人」だと言っていたが、今大会の吉田はまさにそんな気持ちになるくらいの頼れる男だ。
劣勢を跳ね返す力。今の日本にはそれがあるというのを証明してみせた攻撃だった。
再度勝ち越しを許すも、9回裏にドラマが待っていた。
7回まで戦い、試合は振り出しに戻り、そしてもうひとつのドラマが始まる。
佐々木も掴まった4イニング目の投球。山本由伸もその魔の手に掴まる。
8回表、2本のツーベースヒットであっという間に勝ち越しを許し、なおもピンチを招き山本は降板。変わった湯浅も安打を許し失点。
再びメキシコに勝ち越しを許し、スコアは4-6となった。
しかし、ここで打の男・吉田が守備で魅せる。
レフト前タイムリーを好返球、2人目のランナーは返させずアウトに。
メキシコのアロサレーナ同様、レフトの守備がチームを救う展開となった。
8回裏に代打山川の犠牲フライで1点返し、1点ビハインドで舞台は9回裏の日本攻撃に。
先頭打者の大谷が初球を叩き、いきなりツーベースヒット。
それも走りながらヘルメットを飛ばし、2塁上で大声を出し味方ベンチを鼓舞するパフォーマンスを見せる。
チームで1番のスターのこれほどまでの熱意に燃えないわけがない。
ベンチのムードも、画面を通して応援してる俺たちの気持ちも、一気に加熱させる。
「ここを抑えられたら負ける」ではなく「2点とったら逆転サヨナラ勝ちだ」というマインドに切り替わる。ひと振りでそれをやってのける、それが大谷翔平の大谷翔平たる所以だろう。
続く「なんとかしてくれる男」吉田は四球。勝負を避けられた格好だ。
それもそのはず、次の打者村上宗隆はまだ不調を抜けれてなく、この日も3三振にファールフライとまさにいい所なし。
敵も吉田ではなく村上と勝負した方が勝てると踏んだんだ。
カウント1-1で迎えた3球目。
村上が放った打球は…センターの頭を大きく越え、フェンスに直撃する値千金のタイムリーヒット。
吉田に変わり代走で入っていた周東が、バータレベルのとんでもないスピードで一塁から一気にホームを陥れ逆転のホームを踏みサヨナラ勝ち。
苦しんで落ち込んで申し訳なくて、それでも自分を見つめ奮い立たせバットを振り抜いた男が最後の最後にヒーローになった。
会場はフロリダ州マイアミにあるローンデポ・パーク。
ここにはかつて、オレンジボウルという競技場があった。
2008年に取り壊されたその会場は、1996年のアトランタオリンピックのサッカーで使用され、「マイアミの奇跡」と呼ばれるジャイアントキリングを日本が起こした場所だった。
どうやらこの地は日本のスポーツ界にとって縁起のいい場所のようだ。
明日も勝って優勝して、令和のマイアミの奇跡を起こそうじゃないか。
バードフミヤa.k.a.ヤムチャの総評
ひとつハッキリ言えるのは「面白い試合」だった。
序盤の投手戦から両軍ホームランが飛び出し、互いに点取り合って最後にサヨナラ勝ち。
こんな漫画みたいな展開、なかなかお目にかかれないし、苦しんだ村上が最後に決めるなんていうのもドラマがある。
平日の朝8時からと大変な時間帯だったが、見れた人はラッキーだったな!
幼少期のラディッツ風に言えば「ラッキーだったっすねぇ〜!」
そんな試合の中でいくつか勝負の分け目となった場面がある。
5回裏:アロザレーナが、岡本の本塁打性打球をキャッチ。
まず俺が一番ヤバイなと思ったのは、3点を先制された次の回に岡本のホームラン級の大飛球を大ファインプレーでアウトにされた時だ。
悟飯が体育の時間に舞空術使ってホームランを取っちゃった時を思い出したよ。
3点も取られ、ファインプレーに大盛り上がり。これは流れがもう完全に向こうだ…ヤバいな…そう思った。
5回裏:メキシコ先発・サンドバルの降板。
しかし、そこから気落ちすることなく、続く山田哲人のヒット、源田の四球でチャンスを作り代打・牧!…の場面で早くもメキシコは先発のサンドバルを下ろした。
球数制限まではまだ30球ほど余裕があったが、早めの継投となった。
結果この回は無得点に終わったけど、俺はむしろ1~2点取れたとしてもサンドバル続投でもう1、2イニングの方が嫌だったと思うな。まぁこの辺はメジャー球団の事情もあるし、結果論もあるけどな。
ただ実際ここからチャンスを何度も作って7・8・9回と終盤に得点を重ねられたからね。
それと得点の場面で言えば、4回のメキシコの得点、7回の日本の得点は共にツーアウトから生まれている。
ツーアウトの時は、ランナーが何人いようとバッターさえ抑えれば終わりになる。
そこに落とし穴があるんだなと今日の試合で感じたぜ。
8回裏:源田の送りバント→山川の犠牲フライ。
最後に8回の日本の攻撃。無死1・2塁から源田の送りバント、代打山川の犠牲フライで1点を追加した場面。
もちろん8回表のメキシコの攻撃のように、みんながヒットを打てればそれがいいんだけど、いつもいつもそう上手くはいかないだろう。
そんな中で源田と山川の打席は、最低限これだけはやってくれたら…という内容で、それで1点をもぎ取り最終回のサヨナラへ繋いだ。これは日本らしい攻撃だったと言えるだろう。
踏まえ総評だが、劇的な展開の中に決勝に向けて注意すべき点がよく見えた試合だったと思う。
ちなみに、投手交代の采配はバツグンに良い。これは今日もというか、今大会ずっと良い。
先発・第2先発は3~5イニングを投げてもらうつもりだが、途中で崩れた場合イニング途中から登板するのは必ずリリーフ投手といった様に、役割がしっかりしていてブレてない。
ツーアウトからでも得点は大きく動く事に気をつけながら日本の投手力の高さを見せて欲しい。
そして、最低限のプレーで少ない点をもぎ取る場面も出てくるだろう。
日本人の緻密な野球が武器になるはずだ。
そして何より、大谷とヌートバーが先陣を切ってそうしてくれているように、試合を楽しんで欲しい。
戦いが大好きなサイヤ人のように。
バードフミヤが選ぶMVP:吉田正尚(ボストン・レッドソックス/MLB)、村上宗隆(東京ヤクルトスワローズ)
候補が何人かいて困ってしまうな…嬉しい悲鳴だがな。
2安打1四球で得点に絡み、大きなアクションでチームを鼓舞し続ける大谷も居るし、起死回生の3ランホームラン含む3安打、普通なら間違いなくヒーローの吉田正尚。
でも美味しい所を持っていったのは村上宗隆だろうな。
ベジータが言っていた「フィニッシュを決めるのはこの俺だ」じゃないけど、結局最終的にキメた奴がヒーローなんだよな。
本当に泣きそうになったし、実際泣いてた人もいたんじゃないかな。
俺も負け続けてしまっているが、最後には勝てるようにしないとな!
おっと、と言ってもまだ決勝があるぜ。
ここでも打ってもらって、2009年WBCのイチローみたく「ほぼイキかけました」って言ってもらおう。
さぁ、決勝でも 「#そろそろ打てや村上」
3月22日(水)決勝(vsアメリカ)の見どころ
決勝の相手はアメリカだ。
「メジャーリーガーが何人いる」とかそんなレベルの話ではない。
全員がメジャーリーガーで、その中でもトップクラスが集まった攻撃陣はオールスター級の顔ぶれで、「銀河系軍団」の呼び声も高い。
「ドラゴンボール超」の力の大会のメンバーみたいなもんだ。
そんな最強の攻撃力を誇るアメリカに日本の投手がどう立ち向かっていくか。
先発は日本のみ、今永が予告されている。
今大会調子のいい今永がどれほど抑えられるかも楽しみだが、
「準備してる説」と「所属球団との契約で出れない説」とあり、投げるかが不透明なダルビッシュと大谷がリリーフで登板もあるのか、気になるところだ。
しかしアメリカは今大会、意外と失点の多いチームで、
1次リーグのメキシコ戦では11失点、準々決勝のベネズエラ戦では7失点を喫している。
準決勝のキューバ戦を大勝した事で投手を温存でき、万全の状態ではあるかもしれないが、
日本の攻撃にも充分期待ができる。
今日の試合で終盤3イニングだけで6点取ったし、6試合中3試合を逆転勝ちしているメンタルの強さ、諦めない気持ちが日本にはある。
打ち勝つんじゃないかと俺は思ってるよ。
さぁ、決戦は明日の朝8時からだ。
魔人ブウのように寝坊するなよ!
アメリカってどんなチーム?
前述の通り、とんでもないメンバーが揃っている。
投手の肩や肘は消耗品だという考え方のあるアメリカは球団が投手を代表に送り出すことを渋りがちだが、その分野手は豪華だ。
ひとつの目安となる年俸に目を向けてみると、
- トラウト…48億円
- アレナド…47億円
- リアルミュート…32億円
他にも2~30億クラスがゴロゴロと居て、見てるだけで目が$マークになりそうだぜ。
(いや、待てよ…天下一武道会の優勝賞金が50万ゼニーだぞ…稼ぎすぎじゃないかコイツら…)
まぁ年俸が全てではないが、実力があるから稼げてるわけで、それだけの実績を備えた奴らが相手って事だ。
まぁ、悟空やピッコロは別に稼がないけど強いけどな!!
アメリカの注目選手:マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンゼルス/MLB)
やはり、マイク・トラウト。
彼の名前は普段メジャーリーグを見ない人でも、聞いた事があるのではないだろうか。
大谷と同じエンゼルスのスター選手で、打点王や盗塁王を取るなど走攻守に優れたプレイヤーで、シーズンMVPも3度獲得している。
まだ31歳とベジータが地球に襲来した時くらいの年齢であり、脂にのっている。
間違いなく日本との試合でも大きな仕事をやってくる。注意が必要だ。
ちなみに趣味は気象情報をチェックすることらしい。
どういうことだ!
日本の注目選手:今永 昇太(横浜DeNAベイスターズ)
先発の今永の出来にはかなり期待している。
俺個人的には、アメリカは今永のようなタイプは苦手なんじゃ無いかなとは思っている。
ちょっと願望も入っているけど。
野手では吉田正尚に期待だ。
アメリカ中に知れ渡っている大谷とは勝負を避ける場面もありそうだが、その時にキメるのは吉田しかいないだろう。
村上も今日のサヨナラ打で吹っ切れてくれたら、かなり得点の期待できる打線になりそうだな。
侍JAPANにエール

ついに決勝まで来たな。
2009年大会以来の決勝の舞台だ。
また世界一になる準備は整ったと言えるだろう。
最高の勝ち方、最高の雰囲気で迎える決戦をまずは楽しんで欲しい。選手も観客も視聴者も。
そしてその先に優勝がある事を願って。
令和のマイアミの奇跡はもうすぐそこだ。
ほんの少しずつでいい、元気を送ろう!
きっと大きな力となって選手を後押しできるはずだ!
あと最後に一つだけ。
もし、負けることがあったとしても、誰が戦犯だとか、選手のSNSを荒らすとか、そういうかっこ悪い事だけは絶対にするなよ!
俺たちの代表だ。

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