競輪を撮影するコツとは?流し撮りにも挑戦!

バンクを疾走する選手の鍛え上げられた肉体、時速70kmに迫るスピード感、ゴール前の激しいデッドヒートは競輪の醍醐味です。「ネットや電話投票で車券を買って楽しむだけでなく、競輪場に行ってかっこいい写真を撮ってみたい!」と思うファンの方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざスマホや手持ちのカメラで撮影してみると「選手がブレてボケボケになる」「金網やフェンスにピントが合ってしまう」「暗いナイター開催でノイズだらけになる」といった壁にぶつかりがちです。
競輪はポイントとなる設定や機材選びをしっかり押さえれば、カメラ未経験者でもプロのような躍動感ある写真が撮れるようになります。今回は、競輪初心者に向けておすすめの基本設定、機材の選び方、スピード感を劇的に高める「流し撮り」のコツやマナーを詳しく解説します。
目次
競輪を撮影する際のおすすめ設定

競輪のレースは展開が早く、一瞬の判断がシャッターチャンスを左右します。まずはカメラをマニュアル(M)モードやシャッタースピード優先(Tv/S)モードに設定し、以下の基準値をベースに調整してみましょう。
シャッタースピード
動く選手をブレずにピタッと止めて鮮明に写すなら、1/1000秒〜1/2000秒の高速シャッタースピードに設定しましょう。
デイ開催の直線やコーナーで選手のフォームをしっかり止めたいときは、まず1/1000秒に設定します。
また、ゴール直前のハンドル投げや、タイヤのスポークまで極力ブラさずに捉えたいときは、1/2000秒に設定するのがおすすめです。
F値
F値(絞り)は、取り込む光の量と背景のボケ具合をコントロールする数値です。
競輪を撮影する際は、F2.8など開放に設定するのがおすすめ。
競輪場では観客席とバンクの間に安全用のフェンスや金網が設置されています。
F値を小さく(開放側に)設定して望遠で撮影すると、手前のフェンスが大きくボケて綺麗に消え、選手だけにクッキリとピントを合わせることが可能です。
ISO
シャッタースピードを高速にするほど、カメラ内部に入る光の量は減ってしまいます。
露出(明るさ)を確保するためにISO感度で調整します。
デイ開催
ISO 100〜800程度で十分な明るさを確保できます。
ナイター・ミッドナイト開催
照明下では暗くなるため、ISO 1600〜6400程度まで引き上げます。ノイズが気になる場合は、カメラの高感度耐性に合わせて無理のない範囲で調整しましょう。
AF(オートフォーカス)
動体撮影では、カメラが被写体を追い続ける設定が必須です。
フォーカスモード
シャッターボタンを半押ししている間、動く選手にピントを合わせ続けるコンティニュアスAF(AF-C / AIサーボAF)を選択します。
被写体認識・トラッキング
最新のミラーレス一眼に搭載されている「人物認識」や「トラッキングAF」を使えば、密集したラインの中から狙った選手に自動でピントを合わせ続けてくれるため、初心者でも失敗を防げます。
競輪撮影の機材を選ぶポイント

競輪のダイナミックな瞬間を捉えるには、用途に合った機材選びが欠かせません。
購入はもちろん、まずは週末のレース開催に合わせてレンタルサービスを利用して機材を揃えるのもおすすめです。
カメラ
対動体性能の高いモデルがおすすめです。
AF性能・連写性能は優れているか?手ブレ補正機能(機構)が搭載されているか?をポイントに機材を選びましょう。
GOOPASS SPORTS MAGAZINEがおすすめする競輪の撮影向けカメラは、下記の記事を参考にしてください。
レンズ
焦点距離の長いモデルがおすすめです。
焦点距離の望遠端が200mm以上か?手ブレ補正機能(機構)が搭載されているか?をポイントに機材を選びましょう。
GOOPASS SPORTS MAGAZINEがおすすめする競輪の撮影向けレンズは、下記の記事を参考にしてください。
その他アクセサリー
競輪場では多くのファンが観戦を楽しんでいます。
スタンド通路や一般観覧席での三脚の使用は、通行を妨げたり周囲の視界を遮るため原則禁止とされている場所がほとんどです。
原則として持ち込み・使用は控えましょう。
一脚は、一部施設・大会で利用が認められているケースもありますが、基本は手ブレ補正を活用した手持ち撮影が最も安全です。
長時間の撮影で腕の疲労を抑えたい場合は、使用可能エリアのルールを確認した上でスリムな一脚を検討しましょう。
流し撮りに挑戦してみよう!

流し撮りとは、カメラを選手の動くスピードに合わせて水平に振りながらシャッターを切るテクニックです。背景がスピード感たっぷりに流れ、選手だけがピシッと止まった躍動感あふれる写真を撮影できます。
流し撮りにおすすめの設定
流し撮りを成功させるには、通常の撮影とは異なる露出コントロールが必要です。
シャッタースピード
初心者はまず失敗の少ない1/125秒あたりからスタートし、慣れてきたら1/60秒、1/30秒と遅くしていくと、背景の流れがよりダイナミックになります。
F値
シャッタースピードを遅くすると光が多く入りすぎて画面が真っ白(露出オーバー)になるため、F値をF8〜F16に絞り込んで光量を抑えます。
ISO
日中の流し撮りでは、白飛びを防ぐためにISO感度を最低値(ISO 100や拡張低感度)に固定します。
AFモード(AF-C + ゾーン/トラッキング)
通常撮影と同様にAF-C(Canonの場合はAI SERVO)に設定し、選手がファインダーの特定の位置に入ったら、腰を軸にして滑らかにカメラをスイングさせながら連写します。
競輪を撮影する際の注意点

競輪場は公営競技の場であり、選手が命懸けでレースに挑む真剣勝負の舞台です。
トラブルを防ぎ気持ちよく楽しむために、各競輪場が定める実施要領やルール・マナーを必ず遵守しましょう。
フラッシュ・ストロボ撮影の禁止
レース中や発走前の選手に強い光を当てると、視界が奪われて落車などの大事故に繋がる極めて危険な行為です。
必ず撮影前に設定を確認してください。
特に一昔前のモデルは、内蔵ストロボが自動で発光されるタイプがあるため、注意が必要です。
撮影許可・手続きの確認
一部の競輪場では、スタンド内での一眼レフ・望遠レンズ撮影に事前申請や許可証の着用が必要です。
Webサイトや現地の総合案内所などで要項を確認しましょう。
一般観客や関係者のプライバシー配慮
顔が特定できるレベルで一般客の顔が写り込んでしまった場合は、SNS投稿時にトリミングやぼかしを入れる配慮が求められます。
三脚・脚立の使用制限
混雑時の三脚や脚立の使用は、通路を塞ぎ他のファンの観戦を妨げるため禁止されている場所がほとんどです。
手持ちまたは一脚(使用可エリアのみ)で撮影しましょう。
まとめ
スピードと迫力が交錯する競輪は、適切な設定と望遠機材を使うことで、初心者でも驚くほどドラマチックな1枚をカメラに収めることができます。
基本の高速シャッターで選手の真剣な表情を捉え、慣れてきたら流し撮りで風を切るようなスピード感を表現してみましょう。
普段は自宅で電話投票やライブ中継を楽しんでいる方も、ぜひカメラを手に最寄りの競輪場へ足を運んでみてください。
高価な望遠レンズや高性能カメラの購入を迷っているなら、まずは手頃な機材レンタルサービスを活用して週末のレースで使い心地を試してみるのもおすすめです。
ルールとマナーを守りながら、競輪撮影の奥深い世界を存分に楽しみましょう。

GOOPASS SPORTS MAGAZINE編集部フォックス
GOOPASS株式会社の編集ライター。自社Webメディア『GOOPASS MAGAZINE』『GOOPASS SPORTS MAGAZINE』の編集長として、企画・ディレクション・記事制作などを担当する一方で、フリーランスのフォトグラファーとしても活躍中。バスケットボール・ラッパー・プロバレーボール選手・フィットネストレーナーなど、スポーツ・ストリートシーンを中心に、スナップ・ポートレートなど幅広い撮影シーンを手がける。愛機はCanon EOS 5D MarkⅣと、FUJI FILM X100V。
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