EP6:2024年始動。レギュラーシーズン折り返し地点!【髙橋頌の欧州バレー挑戦記 SEASON3】

GOOPASS SPORTS MAGAZINEをご覧の皆さん、こんにちは!
ポーランド1部リーグ・Exact Systems Hemarpol Częstochowaに所属するバレーボール選手・髙橋頌(たかはししょう)です。

2023年度の最後の対戦相手は、3年前(2019-20シーズン)私が在籍していたルブリンとの対戦。
3-1で勝利し最高の形で年内を終えることができました。
クラブとしてもここまで良い雰囲気で来ているため、このまま2024年度の試合も勝利を重ねて良いスタートダッシュを決めたいところ。
そんな最中、実は1月4日にワルシャワで前日練習をしていた際に、肩を怪我してしまいました。

そこまで大きい怪我ではないので長期間離脱するということはないですが、すぐコートへ戻るため今できる事をしています。
残されたレギュラーシーズンの試合数は、2月以降10試合残っています。
もちろんレギュラーシーズン終了時に、16チーム中8位以内で終えることができたら、プレイオフ進出することができるため、まだまだ試合は長く続きます。
とにかく早く怪我を治してベストパフォーマンスを出せるよう日々進んでいき、さらにレベルアップするために今シーズンの試合のビデオから自分の動きを分析したりしています。
少し前置きが長くなってしまいましたが、怪我で出場していない試合についてはコート端から試合を見ていて「自分がもっとチームにどうやって貢献していけるのか」などについてまとめていこうと思います。
目次
2024年1月3日 vs Trefl Gdańsk ホームゲーム
Trefl Gdańsk(グダンスク)というクラブについて

昨シーズンの最終成績は、ポーランド1部リーグ(Plus liga)16チーム中6位。
今シーズンの順位は16チーム中5位となっています。(1月25日時点)
今シーズンの在籍メンバーには、ドイツ代表経験のあるセッターLukas Kampa、アルゼンチン代表のアウトサイドヒッターJan Martínez Franchi、フィンランド代表リベロのVoitto Köykkäがいます。
試合結果・自身のパフォーマンス

3-1(26-24,25-16,26-28,25-17) セットカウント3-1で勝利。
この試合では相手サーブに対してほぼ完璧に対策できていました。
というのもグダンスクはサーブの良い選手が多く、Plus ligaのサービスエースランキングの上位にアウトサイドヒッターのサヴィツキという選手がいます。
その他の選手のサーブについても、ミスを気にせずガンガン攻めてくる選手が多いため、相手の勢いに乗せてしまったらかなり厄介な相手です。
しかし、この日は個人的にはレセプションのミス(直接相手ポイントに繋がるレセプション)は一度もなく、相手の攻めてきたサーブに関して可能な限り(全体的なレセプションから見て隙ができないように)幅広く自分が取りに行き、味方のスパイカーが攻撃に参加しやすいようコート内での明確な役割分担の指示も積極的にできていたと感じます。
試合の流れからジャンプサーブで攻めてこない選手と判断できる状況では、なるべくアウトサイドヒッターが取りに行く範囲を限定させて、前衛のアウトサイドヒッターにはオーバーハンドでレセプションを取りに行ってもらい、私がその選手の後方(長いコース)に来たボールに関して自分が処理する。
これはリベロとして当たり前の動きだと思いますが、この役割分担がちゃんと明確化されていると、大事な場面でもスパイカーが攻撃参加へ意識を割けるので、こういったコミュニケーションがスムーズに上手くいった試合でもありました。
そして相手のサーブに対し、あえて前衛アウトサイドヒッターの後方が弱点と思わせるよう少し空間を空けておき、そこにサーブを打たせて自分が確実にレセプションをしそこを起点に攻撃を展開していく、そういった細かい駆け引きもできていました。
さらに相手スパイカーにも決定率の高い選手が多い中で、私たちも冷静に相手の得意コースを見極め、たとえ相手に気持ちよくスパイクを決められたとしても、落ち着いてレセプションからサイドアウトで得点を取り返していくことができていました。
今後の試合でも、レセプション時にリベロとして指示や声かけなど当たり前のことを徹底し、レセプションからのサイドアウトというポイントを私たちのクラブの強みにしていけるよう、追求していきます。
2024年1月5日 vs Projekt Warszawa アウェイゲーム
Projekt Warszawa(ワルシャワ)というクラブについて

昨シーズンの最終成績は、ポーランド1部リーグ(Plus liga)16チーム中5位。
今シーズンはクラブとしての成績もかなり好調で、現時点で16チーム中2位となっています。(1月25日時点)
今シーズンの在籍メンバーの中には、フランス代表のアウトサイドヒッターKévin Tillie、セルビア代表経験のあるミドルブロッカーSrećko Lisinac、アメリカ代表のミドルブロッカーTaylor Averillなどがいます。
その他のポーランド選手も代表経験のある選手などが多く、クラブ全体として攻守ともにとてもレベルが高いです。
試合結果・チームに貢献するためにできること

1-3(21-25,25-23,19-25,21-25)
セットカウント1-3でワルシャワの勝利。
この前日に私は怪我をしてしまったため、ベンチ外から観戦。
ワルシャワとは今シーズン初対戦でした。
この試合では相手サーブにかなり苦しめられた印象でした。
ポーランド1部リーグ『Plus liga』は世界でトップレベルのリーグの1つと呼ばれていますが、サーブのレベルの高さもトップクラスだと感じています。
実際に120キロぐらいの速いサーブはどのクラブも普通に打ってきますし、その速いサーブでライン際も狙ってきますし、さらに緩急つけたアタックライン前に落としてくるサーブや、どの選手もレベルが高いです。
特にこの試合ではフランス代表のアウトサイドヒッターKévin Tillie、そしてポーランド代表経験のあるArtur Szalpuk、この二人のサーブで崩される場面がありました。
相手オポジットはポーランド代表経験のあるBartłomiej Bołądźがフルで出場していて、スパイクの決定率もかなり高かったです。
自チームもこのBartłomiej Bołądźに気持ちよくスパイクを決めさせてしまっていました。
まだレギュラーシーズンでもう一度戦うので、その時はスタメンの両アウトサイドヒッターKévin Tillie、Artur Szalpukへのサーブ対策、そしてオポジットのBartłomiej Bołądźへのスパイクコース対策がさらに必要だと感じました。
その対策をしっかりした上で、自チームのサーブも相手前衛アウトサイドヒッターへダーゲットにし、少しでも乱れたところで、決定打のBartłomiej Bołądźにボールが集まって来た時に、いかに気持ちよく決めさせないよう得意コースを限定していけば、かなり試合を優勢に進められていけたと思います。
もちろんバレーボールはそんな単純なスポーツではないのですが、あくまで大まかな対策としてこうした点をさらに突き詰めていけば、勝利に近づけたと感じます。
余談ですが、フランス代表のアウトサイドヒッターKévin Tillieとの対戦をかなり楽しみにしていたのですが、試合前日に怪我をしてしまい対決はお預けになってしまいました。
ただ、私たちもワルシャワに勝てる可能性も大いにあると思っているので、次の試合では自分が怪我から完全に復帰しKévin Tillieにも気持ちよくプレーさせないで、勝ちにいきます。
試合後にKévinと話をして、やっぱり日本のラーメンと寿司はすごい美味いですよねっていうような世間話から、次対戦するときはめっちゃ楽しみにしてるからな!(そう簡単にいくと思うなよ)ってことを伝えました。笑
2024年1月12日 vs Ślepsk Malow Suwałki アウェイゲーム
Ślepsk Malow Suwałki(スヴァウキ)というクラブについて

昨シーズンの最終成績は、ポーランド 1部リーグ(Plus liga)16チーム中9位。
今シーズンの順位は、16チーム中11位となっています。(1月25日時点)
今シーズン、主な外国人枠の選手としてアルゼンチン代表セッターMatías Sánchez(サンチェス)とミドルブロッカー(Joaquín Gallego)ガレゴ、スロベニア代表
Žiga Štern(ジガ)が在籍しています。
全体的に攻守共に優れていて、スパイク、サーブ、ブロックが高さもありとても良く、アルゼンチン代表のサンチェスのトスワークから皆早い攻撃も展開していけるような、バランスの取れているクラブだと感じています。
ただどちらかと言えば、ポーランド1部リーグの中での強さ的には真ん中あたりに位置しているので、私たちはこのクラブには勝たなければプレイオフは見えて来ないと実感しています。
※ポーランド1部リーグ『Plus liga』は全体で16チーム。プレイオフに進めるのはレギュラーシーズンでの最終結果8位まで。(昨シーズンから変更がなければ今シーズンも8位までがプレイオフに進めます)
試合結果・チームに貢献するためにできること

0-3(21-25,18-25,23-25)
セットカウント0-3でスヴァウキの勝利です。
まだ怪我が完治していないため、今回もベンチ外から観戦。
このスヴァウキとの試合は、今後も命運を握ると言っても過言ではなかったです。
というのもこのスヴァウキと私たちのクラブは順位が近いため、なんとしてでも勝ちたい相手でした。
それが0-3のストレート負けだったため、相手はポイント3ポイント獲得し、順位に差がついてしまいました。
自チームのサーブミスが多く、入ってもただ入れに行くサーブだったため、相手の合計レセプション返球率も70パーセント近かったです。
自チームの特徴としてサーブ&ブロックで崩して、ブロックで引っ掛けたものをディグし、切り返しから点数を重ねていく、勝てる試合ではこの流れが当たり前のようにできています。
ただこの試合では、サーブミスが多かったを消極的になってしまい、”ただ”入れるサーブになってしまい、数字としては相手レセプションも合計返球率と、相手スパイクの決定率に現れたかと思っています。
もうレギュラーシーズンでこのスヴァウキとの試合は無いため、プレイオフに両方とも勝ち進んでいかない限り対戦はしません。
ただ、この試合から今後の他クラブとの試合に活かすために、こうした苦しい状況でサーブで波に乗れなかった時でも、私がレセプションやディグで、いい流れを引き寄せるためにチームを引っ張っていく必要があります。
それがプレーだけでなく、声かけや相手スパイカーに対してどう仕掛けていくか(どこをブロックで止めにいきコースを限定させて、ディグで拾いに行くかなど)、そうした細かい指示などもかなり重要になってきます。
この試合では相手の調子が良かった部分もありますし、まさにスヴァウキはサーブ&ブロックで私たちより優位に立っていました。
長く試合数の多いをシーズンで戦っていくには、負けを引きずらずに気持ちを切り替えて次の試合に集中することも大事だと思っています。
2024年1月21日 vs Aluron CMC Warta Zawiercie ホームゲーム
Aluron CMC Warta Zawiercie(ザビエルチェ)というクラブについて

昨シーズン最終成績は、ポーランド1部リーグ(Plus liga)16チーム中4位。
今シーズンの順位は、16チーム中3位。(1月25日時点)
昨年欧州チャンピオンズリーグ9位。
過去に古賀太一郎選手(現在東京グレートベアーズ在籍)がこのザビエルチェでプレー。
今シーズンはポーランド代表歴のあるオポジットKarol Butryn(ブトリン)、アウトサイドヒッターBartosz Kwolek(クヴォレク)、Mateusz Bieniek(ビエニエク)、外国人枠にはフランス代表のアウトサイドヒッターTrévor Clévenot(クレベノ)、オーストラリア代表のリベロLuke Perry(ペリー)など有名な選手が在籍しています。
試合結果・チームに貢献するためにできること

0-3(23-25,20-25,18-25)
セットカウント0-3でザビエルチェの勝利です。
まだ怪我が完治していないため、今回もベンチ外から観戦。
この試合の数日前にも石川祐希選手のいるイタリアのMilanoとの試合がありました。
かなりハードスケジュールの中での試合でしたが、やはり皆経験豊富な選手でミスが少なく、堅実にプレーしていました。
相手のオポジットButrynにも得意コースを防ぐもブロックを手を狙い吹き飛ばされたりと、ザビエルチェはパワーや高さだけではなく、ポーランドのどのクラブよりも頭を使いディフェンスを中心としたミスの少ない堅実な試合作りをしていると感じます。
それは監督のMichał Winiarskiが、現役時代ポーランド代表でプレーしていた時にパワーや高さで相手を圧倒する選手というより、守備を器用にこなし頭を使いスマートにプレーする選手だったからとのこと。(チームメイト情報)
レギュラーシーズンでザビエルチェと対戦することはもう無いですが、残りの他クラブとの試合でさらに改善していけることとしたら、味方スパイクが打つ時のブロックフォローのオフザボールに対する意識だと感じてます。
このブロックフォロー時のオフザボールというのは、ブロックの枚数の確認であったり、スパイカーが少し厳しい体勢の時にリバウンドしやすいような声かけなど、ボールを触れていない時にするべきことです。
ここぞ!という場面で自チームのスパイカーが少し乱れたセットなどの時に、リバウンドしやすいような環境を作るため声かけしたり安心感を作るのもリベロの役目だと思いますし、その声かけ一つでプレーの流れが変わったりすることもあります。
なので、このザビエルチェ戦をコート外から観戦していて、もっとプレー中にボールを触ってない選手(いわゆるオフザボール)もプレーしている(ボールに触れている)選手に対してもっとやるべきことを徹底していくことが、大事な時での一点を取り切れる要素になってくるのかなと思っています。
もちろんそれは当たり前のことですが、そういった当たり前のことを徹底していくクラブこと強いと考えています。
私もリベロとしてさらにオフザボールへの意識を強めていかなければ、と感じた試合でもありました。
2024年1月23日 vs Jastrzębski Węgiel アウェイゲーム
Jastrzębski Węgiel(ヤストシェンブスキ)というクラブについて

昨シーズン最終成績は、ポーランド1部リーグ(Plus liga)16チーム中1位。
今シーズンの順位は、16チーム中1位。(1月25日時点)
ポーランドではもちろん、ヨーロッパ内でもトップクラブ。
昨シーズンポーランド1部リーグ(Plus liga)優勝、欧州チャンピオンズリーグ2位(1位はポーランド1部リーグ所属のザクサ)。
ポーランド代表からアウトサイドヒッターのTomasz Fornal(フォルナル)、リベロのJakub Popiwczak(ポピフチャク)、ミドルブロッカーNorbert Huber(フーバー)、外国人枠のセッターにはフランス代表のBenjamin Toniutti(トニウッティー)、昨シーズン石川祐希選手とミラノで一緒にプレーしていたオポジットのJean Patry(パトリー)などたくさんの世界トップレベルの選手が集まっているクラブです。
私もヨーロッパでステップアップしていき、このようなビッククラブでプレーすることが今の目標でもあります。
試合結果・チームに貢献するためにできること

セットカウント0-3でヤストシェンブスキの勝利です。
まだ怪我が完治していないため、今回もベンチ外から観戦。
今回は完敗でした。
相手ながらのヤストシェンブスキのプレーを褒めざるを得ない試合でもあったと感じています。
なぜなら私たちのプレーも悪かったわけではなかったです。
相手はいつもの主戦力であるポーランド代表のアウトサイドヒッターTomasz Fornal(フォルナル)は試合には出さず控えの選手を出していました。
それでも相手は20点以降の集中力であったり、無駄なミスは一切なくそれぞれがやるべき役割をこなしただ淡々とプレーしていたように感じました。
さすがポーランドリーグで現在首位をキープしているだけあるな、と思いました。
一つ改善点を挙げるとすれば、少しアウトサイドヒッターのレセプションの範囲が広かったように思えます。
リベロがそのボールをカバーし、アウトサイドヒッターが攻撃に参加するよう後ろからバックアップすれば、展開も変わってきていたところがあると感じています。
まぁ全ては結果論ですし、コートサイドから見ていて感じていてなんとでも言うことはできてもなかなかそれをそのままコートで思い通りにいくわけでもないです。
ですが、いつもコートにいて見えなかった視点が見れたことでも自分にとってプラスですし、自分が感じたこととコートでも自分のプレーを擦り合わせて、目の前の試合に向けてベストパフォーマンスを出せるよう進んでいくのみです。
現在のチーム順位・個人ランキング

現在のクラブ順位は16チーム中13位。(1月25日時点)
レギュラーシーズン全チームと対戦してみて、私たちは8位以降のクラブに勝てるチャンスが多いにあると感じました。
2024年2月以降の試合ではその8位以降のクラブとの対戦が続いてあるので、なんとしてでも勝利を重ねていき一気にプレイオフ進出に近づけるよう突き進んでいきます。
私の怪我もまだ完治していませんが、これらの2月以降の大事な試合に向けて最高のパフォーマンスを出せるよう、最善の準備をしていきます。

見てもらったら分かる通り1〜10位の数字はほとんど変わりません。
ここからいくらでもランキング上位に食い込むことも可能です。
そして、たとえ世界のトップ選手であってもほとんどが返球率50パーセント以下で、いかにポーランドリーグの各選手のサーブのレベルが高いかを感じますね。
そして、日本リーグとのレセプション成功などの判断基準が少し違うのか、いわゆるAパスに寄りのBパス(アタックラインに近いがほぼレセプション成功になるはずのボール)がポーランド1部リーグだとネガティブ(レセプション成功とみなされない)になってしまうことが多々感じます。
さらにセッターへの返球が少しでも鋭角(たとえ完璧にミドルを使えるレセプションの質で成功になるはずのボール)になると、レセプション成功とみなされないこともあります。
もちろん数字だけにこだわるだけではなく、大事なのはレセプションの質です。
そして、このポーランリーグではスピードとパワーがある選手が多く、そうした強力なサーブに対していかにボールをコートに残し(相手コートに返球したりエースを取られることなく)、そこから攻撃展開に持っていけるかという点でもより一層レセプションの質を意識していきます。
チームメイト紹介

今回は遠征でいつもルームメイトのバイロンを紹介します。
バイロンはカナダ代表経験もあり、身長202cmの大型セッターです。
ブロックやサーブも得意とする攻撃型のセッターですね。
彼は、ドイツのベルリンでプレーしている築城智選手と2021-22シーズンUnited Volleyで一緒にプレーしていた過去があります。
今シーズンメインではなく、控えのセッターとして出場することが多いですが、試合中盤に2枚替えでサーブから出てきた時にサービスエースを取ることが多く、チームに流れを引き寄せてくる選手です。
番外編

クリスマスのチェンストホバはたくさんの人で賑わっていました。

たまたま年末にカトヴィツェ周辺に行く用事があったので、帰りにカトヴィツェ空港に寄ってきました。
夜の空港ってなんかワクワクしてきます。

クリスマス直後だったため空港内にはクリスマスツリーが放置されていました。

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