タイムラプス撮影におすすめのカメラ(動画の制作方法も解説します!)

タイムラプス撮影におすすめのカメラ(動画の作成方法も解説します!)

複数の静止画から滑らかな動画を作る、タイムラプス。雲の動きや人の往来、花の開花など、日常の風景を早送りした倍速映像のように見せる面白さがあります。近年ではiPhoneをはじめとするスマートフォンでもタイムラプスができるようになりました。「タイムラプスに興味があるけど、なんだか難しそうで手を出しづらい…」という人も多いはず。一見複雑に思えますが、実はやり方を覚えてしまえば難しくありません。そこで本記事では、タイムラプス動画の制作方法と、撮影におすすめの機材をご紹介します。タイムラプス撮影にチャレンジしてみたい方はぜひチェックしてみてください。

タイムラプスとは

タイムラプスとは、『時間(time=タイム)』と『経過・推移(lapse=ラプス)』を掛け合わせた言葉で、静止画を繋ぎ合わせてコマ送り動画を作る技法のこと。『低速度撮影』『微速度撮影』とも呼ばれます。パラパラ漫画を想像すると、イメージが掴みやすいのではないでしょうか。タイムラプスは1枚1枚が高画質な写真であるため、一般的な動画の早送りよりも鮮明な映像が作れます。また、以前は同じ場所から固定撮影をする『定点撮影』が一般的でしたが、最近では歩きながらの撮影など、タイムラプスに動きをつけた『ハイパータイムラプス』も人気が出てきました。よりダイナミックな表現ができるため、プロの映像クリエイターも取り入れている撮影方法です。

タイムラプスの被写体

動きがあれば、どのようなものでも被写体になり得るでしょう。中でも以下のような被写体がタイムラプスでよく撮影されます。

夕焼け・朝焼け

太陽の動きによって、1時間ほどかけてゆっくりと空の色が変化していく夕焼け・朝焼け。オレンジに輝くマジックアワーからブルーアワーに染まる空まですべてを記録できる、人気の被写体です。時間経過とともに空が暗く(明るく)なり、始めと終わりの明暗差が大きいので、露出設定には注意しましょう。

 

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夜景

1回のシャッタースピードを長くすることで(超秒時露光)、車のヘッドランプやテールランプをビームのように軌跡で表現することが可能です。交通量の多い場所ほど、見ごたえのある作品に仕上がります。

星空

目で見ているとわかりづらいものの、ゆっくりと移動している星々。北極星を中心に円を描く姿や、ダイナミックな夏の天の川が昇っていく動画が人気です。

街並み

街並みは、昼間でも撮影できるため、比較的難易度は低め。人の動き、行き交う車……。普段見慣れた何気ない光景も、タイムラプスで撮ると、違って見えるから不思議です。

 

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花の開花

天候に左右されない、花・植物の撮影。数十時間かけて開花する様子も、タイムラプスであれば僅か数分の作品に仕上げることが可能です。

身近な光景を、いつもと違う作品に昇華させるタイムラプス。その他、雲の流れやアート作品の制作過程など、さまざまなシーンをタイムラプス動画で楽しめます。思いついたらぜひ撮影にチャレンジしてみてください。

タイムラプス動画の作り方(撮影編)

タイムラプス動画の制作は、主に2つの工程に分かれます。

  1. 撮影をして素材(写真)を得る…撮影編
  2. 写真を繋げて動画を作る…編集編

ムービーとして完成させるには、インターバルで写真を撮影して素材を得るパート①と、それらを繋げて1つの動画にするパート②があります。具体的な流れは以下の通り。今回は定点撮影(同じ視点からの撮影)での撮影方法を説明します。

アングル決め&三脚固定

撮りたい構図(アングル)が決まったら、三脚にカメラをセットします。タイムラプスの撮影は数十分~数時間と長時間に及ぶため、手持ち撮影は困難。また、手ぶれを起こすと見づらい動画になってしまので、三脚での固定撮影が基本です

カメラの基本設定

撮影モード

撮影モードは、絞り優先オートかマニュアル露出を使用します。昼間・夜間の撮影など、撮影時間内の明るさに変化が少ない場合は、マニュアルモードで撮影しましょう。一方で、夕焼けや朝焼けのように時間内で明暗差が出てしまうシーンは、途中から露出にムラが発生するのでマニュアルモードをおすすめできません。多くのカメラはインターバル撮影中に露出変更ができないため、絞り優先モードにして明るさを一定に保ちましょう。また、夕焼けや朝焼けの撮影では、全体の露出をやや暗め(マイナス補正)に設定した方が、空の濃淡を表現しながらドラマチックな雰囲気を演出できます。

手ぶれ補正・AFはOFF

三脚使用時に手ぶれ補正を効かせると、カメラ自体が余計な振動を起こしてブレを発生させることがあります。タイムラプスに限らず、三脚を使う際は手ぶれ補正機能をOFFにしましょう。AF(オートフォーカス)に関しても、フォーカス対象が勝手に変わってしまっては困ります。ピント合わせを行なったら、MFに切り替えてからシャッターを切りましょう。

画面縦横比率を16:9にする

静止画の画面縦横比率(アスペクト比)は4:3、動画は16:9が用いられています。動画にする際にトリミングをしても構いませんが「比率を変えたらイメージと違った!」という場合も少なくありません。あらかじめ比率を16:9に合わせておくことをおすすめします。

インターバル撮影を行なう

カメラの基本設定が終わったら、インターバル撮影モードで撮影を行ないます。インターバル撮影とは、一定間隔でカメラが自動的にシャッターを切ってくれる機能のこと。発売日が新しいモデルには比較的搭載されている機能です。これにより、手動でシャッターを切り続けなくても数百枚の写真を簡単に撮影できます。インターバル撮影モードがない場合は、一定時間ごとにシャッターが切れる機能を持ったレリーズを用意しましょう。

インターバル撮影ができるレリーズの例

インターバル機能(またはレリーズ)では、主に下記の3つを設定します。

インターバル撮影画面(SONY α7Ⅲ)

  1. 撮影開始時刻…撮影をはじめる時刻
  2. 撮影間隔…シャッターを切る間隔
  3. 撮影枚数 (コマ数)…撮影する写真枚数

特に重要なのは②と③です。撮影間隔が短いほど滑らかな映像が作れますが、そのぶん使用する写真枚数も増えます。そのため、メモリーカード残量に注意が必要です。反対に、インターバルが長いほど1枚ごとの差がはっきりと現れ、変化の大きな動画が作れます。

写真枚数と動画時間

1つの動画を作るのに何枚の写真が必要か、何時間撮影をすればよいのか……。2点を考えながら、インターバル撮影の枚数と間隔を設定します。たとえば、30fps※で作品を作る場合、1秒の動画に約30枚の写真が必要です。

fps(フレームレート)とは?

1秒間の動画が何枚の画像で構成されているかを示す単位のこと。フレームレートの数値が大きいほど滑らかでキレイな動画が作れる。デメリットは、記録データ量が増える点。テレビ放送の映像は『30fps』を起用しているため、それにならい当記事でも30fpsと仮定する。

YouTubeやInstagramなどでは、1シーンが20~30秒で構成された動画が多く投稿されています。写真枚数にすると、およそ600~900枚の写真が必要になる計算です。

インターバル間隔と撮影時間

動画に必要な写真枚数を考慮したうえで、インターバル間隔を決めましょう。被写体によってもインターバル時間は変わります。夜景や街並みなどは、およそ1~3秒間隔。日没・日の出、雲の動きなどは5秒~10秒、星撮影では10秒~15秒に設定するのがおすすめです。5秒~10秒の間に収めておけば、どのような被写体にも対応できます

例:インターバルを5秒に設定して、20秒間の動画を作る場合の撮影時間

 

  • 1撮影がシャッタースピード1秒だった場合 6秒×600枚=3600秒 …1時間
  • 1撮影がシャッタースピード20秒だった場合 25秒×600枚=15000秒 …2時間10分

上記の計算方法で、おおよそ必要となる撮影時間がわかります。必要時間に合わせて、撮影の開始時刻を決めましょう。たとえば、日没のタイムラプスが撮りたいのに、日没5分前から撮影を始めては、動画ではあっという間に太陽が沈んでしまいます。見ごたえのある映像を作るには、撮影開始時間も無視できません。

また、インターバル撮影中はカメラに触らず待機します。予期せぬトラブルや盗難のリスクを避けるため、できれば機材の側にいる方が安心です。バッテリー残量やメモリーカードの容量にも注意しましょう。

タイムラプス動画の作り方(編集編)

インターバル撮影が終わったら、写真を繋ぎ合わせて動画を作ります。動画の作り方は主に2種類。

  1. カメラ内で写真を合わせて動画を作る
  2. 写真をPCに取り込んで動画を作る

最近では、撮影した写真をカメラ内で動画(4K、HDなど)にしてくれるモデルが発売されています。メーカーのカタログなどで『タイムラプス機能付き』などの記載がある場合は、カメラ内での画像合わせが可能です。『インターバル撮影』のみ可能なモデルは、インターバル撮影はできてもカメラ内での動画書き出しはできません。初めてタイムラプスを作る方やPC作業が苦手な方、旅先ですぐに映像をSNSなどにあげたい方は、タイムラプス機能付きの機材を選んでも良いでしょう。

カメラ内で動画を作れない場合は、写真をPCに取り込んで専用のソフトウェアで繋ぎ合わせる必要があります。RAW画像で記録しておけば、一括で色調の調節や明るさの補正なども可能。動画にテロップや音楽もつけられるため、本格的に取り組みたい方はPCでの処理をおすすめします。

PCでタイムラプス動画が作れるソフトの例

  • Imaging Edge (SONY機のみ)
  • Olympus Workspace (Olympus機のみ)
  • Premiere Pro,Photoshop(Adobe・有料)
  • Panolapse(フリーソフト)
  • SiriusComp(フリーソフト)

処理ソフトは無料・有料問わずさまざまな種類がありますが、画像を繋ぎ合わせて動画にする機能に変わりはありません。自分が使いやすい方法で制作しましょう。

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