デジタル一眼カメラの撮影の楽しさはレンズにあります。カメラ本体と多様なレンズを組み合わせることであらゆる写真を撮影でき、自分のイメージした1枚を残すことが可能です。だからこそレンズは質も価格も、どちらも譲れません。
今回はレンズメーカーとして有名なSIGMA(シグマ)のレンズについてご紹介しています。中古購入の際にチェックしたいポイントやオススメのレンズについてもご紹介しているので、中古でシグマレンズの購入を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
SIGMA(シグマ)とは?
まずはSIGMA(シグマ)の特徴を解説します。
サードパーティーレンズの代表的なメーカーとして有名
シグマは一般的に交換レンズメーカーとして知られていますが、カメラの製造も行なう光学機器製造企業です。神奈川県に本社をもつ日本の企業で、中でも一眼レフカメラ用の交換レンズを主力商品としています。
Canon(キヤノン)やNikon(ニコン)・SONY(ソニー)などのカメラメーカーは基本的に自社のカメラに合った「純正レンズ」を発売しており、多くの方がこの純正レンズを使用しています。しかし、「この純正レンズは高くて手が出しにくい…。」という方も少なくありません。そんな時に選択肢のひとつとなるのがシグマのようなサードパーティー製レンズです。
シグマからは幅広いメーカーのカメラに対応するレンズが発売されており、純正レンズよりも安価で、純正レンズと同等の性能を持ち合わせているものが多くあります。他にはない個性的なレンズも豊富なため、熟練者の中にはあえてシグマレンズを選ぶ人もいるほど人気のあるレンズメーカーです。
シグマのレンズの特徴とは?
ここからはシグマのレンズの特徴を解説します。
Contemporary・Art・Sportsの3ライン
シグマから近年発売されたレンズは大きく3ラインに分かれています。初心者でも使いやすく、性能・サイズ・価格のバランスが取れた「Contemporary」ライン。解像力や描写力にこだわり、繊細でクオリティの高い1枚を求める方にオススメの「Art」ライン。スポーツ写真などの撮影に特化し、主に望遠レンズを揃えた「Sports」ラインがあります。
おおまかな特徴で分かるように、初心者の方なら使い勝手の良いContemporaryラインがオススメです。撮影したい被写体がはっきりしている場合には、Art・Sportsもよいでしょう。Artは熟練者やプロの愛用者も多く、使いこなすためにある程度の技術が必要な印象です。また、Sportsは鉄道写真の撮影などにも使用されます。
レンズは4種類
シグマのレンズは大きく分類すると「標準レンズ」「広角レンズ」「望遠レンズ」「マクロレンズ」の4種類があります。
- 標準レンズ 焦点距離約40〜60mm。人が目で見る景色に近い広さで自然な撮影ができます。
- 広角レンズ 焦点距離約40mm以下。(24mm未満は超広角レンズ)目で見るよりも広い範囲を撮影でき、風景写真などダイナミックな撮影に適しています。
- 望遠レンズ 焦点距離約70mm以上。焦点距離が大きくなるにつれて中望遠レンズ・望遠レンズ・超望遠レンズと呼ばれるようになります。距離がある被写体の撮影に適していて、鉄道写真や野生動物などの撮影にも使用されるレンズです。
- マクロレンズ 撮影倍率が等倍以上。花や虫などの小さな被写体を画面いっぱいに撮影し、人間の目でみるより精密な世界を映し出すことができます。
マイクロフォーサーズにも対応
交換レンズを使用する場合、カメラに搭載されるセンサーサイズと同じか、それに合ったレンズを選ばなくてはいけません。シグマではフルサイズ・APS-Cサイズ・マイクロフォーサーズに対応するレンズが発売されています。
中でもマイクロフォーサーズは比較的新しい規格で、搭載されているメーカーもそこまで多くありません。だからこそマイクロフォーサーズ規格でバリエーションのあるレンズを選べることはとても魅力的といえます。
また、シグマの交換レンズはひとつのモデルに対しマウントのバリエーションが用意されているため、自分のカメラに合ったレンズが見つかりやすい点も特徴です。
シグマレンズの長所とは?
ここからはシグマのレンズの長所について解説します。
長所①繊細でシャープな描写力
シグマのレンズが評価されている点はその描写力・解像力です。くっきりと繊細でシャープな描写が得意な反面、ボケ味はそこまで強くありません。
長所②メイドインジャパンの品質
純正レンズとシグマのようなサードパーティー製レンズは、品質面で比較されることが多くあります。その点シグマレンズは会津の自社工場で製造されており、品質面でも高い評価を得ています。交換レンズは全て高いレベルの測定器で検査を行なってから出荷されており、精度や耐久性に関してはもちろん、ピント不良やボディとの相性についても改良が続けられています。
かつてサードパーティ製レンズは純正レンズより質が劣るものの価格が安いので選ぶ、という評価だった時代がありました。しかし現在では品質も機能も向上し、純正レンズにはない特徴を持つレンズや純正レンズを超える評価のレンズも多く存在します。純正レンズと並ぶ新たな選択肢の一つとして扱われるようになりました。
長所③マウント交換サービス
シグマレンズには有料でマウント交換サービスに対応しているものがあります。購入後に交換レンズのマウントを変更でき、カメラを買い替えたり一眼レフからミラーレス一眼に変えた場合にも長くレンズを使い続けることができます。
お気に入りのレンズを使い続けたいという熟練者やプロにも人気のサービスで、レンズを「大切な資産」と位置付けるシグマならではのサービスと言えるのではないでしょうか。
中古のシグマレンズを選ぶときのポイント
ここからは中古のシグマレンズを選ぶ際に、注意したいポイントについてご紹介していきます。
前提として中古レンズにはリスクもある
そもそもカメラやレンズは精密な機器です。新品でシグマのレンズを購入したとしても初めからボディとの相性が100点であることは多くなく、微調整が必要になる場合もあります。
中古のレンズは前提として他の誰かが使用しているので、レンズのずれや汚れなどがある場合もあります。中古で購入する場合にはリスクがつきものですが、これからご紹介するチェックポイントを参考にして、できるだけトラブルの少ないレンズを探すよう意識したいところです。
チェックポイント①レンズのキズ・ホコリ
中古レンズは保存状態などによりレンズの内部にカビやホコリがついていることがあります。表面の汚れとは違い、内部の汚れはふき取っても簡単には取れない上、カビは内部で徐々に広がることも。きちんときれいにしようと思うとメーカーへクリーニングに出す必要があり、修理費用がかかることがあるので事前のチェックが重要です。
チェックポイント②レンズマウント・レンズコーティングの劣化
レンズを何度も交換していると当然マウント部分は摩耗していきます。これまで使用していたボディとは違うボディで使用することになるので、それにより不具合が生じることも。マウント部分の使用感は実際に目で見て確かめたいポイントです。
また、レンズのコーティングの劣化も併せてチェックしましょう。性能をより高めるため、レンズには表面にコーティングが施されており、こちらも劣化していると曇りの原因となります。
チェックポイント③ピントのチェック
中古レンズを購入する場合、ボディとの相性がよくなくズレの調整をしてもらうことは珍しくありません。新品のレンズでもオートフォーカスにズレがある場合があります。
片ボケもチェックしたいポイントです。片ボケとは、レンズ内にゆがみが発生し画面周辺の一部がボケたように映ってしまうことで、強い衝撃や組み立ての際に起こってしまう場合があります。片ボケは素人に直すことはできないため、メーカーに修理を依頼しましょう。
しかし、片ボケに関しては写真を拡大して初めて気が付く場合があり、購入前にチェックすることが難しいポイントです。
チェックポイント④オートフォーカスが正常に作動するか
オートフォーカスは実際にカメラにセットして試すことができれば、異常に気が付くことが出来る部分です。以前のユーザーの使用状況や内部のほこりなどで、うまく機能しない場合もあるため、できれば中古レンズは専門店で購入することがオススメです。
商品の状態が正しく判断でき、プロが相談に乗ってくれる点もビギナーには心強いのではないでしょうか。
中古シグマレンズのオススメ4選
ここからは中古でシグマレンズを購入しようと思っている方にオススメのレンズをご紹介していきます。メーカーの希望小売価格も記載しているので、中古レンズと比較する参考にしてください。
初心者にも使いやすい広角レンズ。 30mm F1.4 DC DN
ミラーレス一眼に装着できる設計で、バランスのよいContemporaryラインの広角レンズ。焦点距離30mm・開放F値は1.4です。最大径64.8mmの大口径レンズをミラーレスでも楽しめる点が魅力。広角レンズの特徴を活かした風景撮影や、ボケを活かしたポートレート撮影などにオススメです。
プロも使用するシグマのArtラインの技術も使用されており、シグマらしいシャープな画質を実現。デジタル補正を採用するなど最新技術を搭載しながらも約270g(キヤノンEF-Mマウントに装着する場合)という軽さがウリ。まさにContemporaryラインと思えるレンズです。
SIGMA 30mm F1.4 DC DN スペック | |
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製品ライン | Contemporaryライン |
対応マウント | キヤノンEF-Mマウント、ソニーEマウント、マイクロフォーサーズ、Lマウント |
対応センサーサイズ | APS-C |
最大径×全長 | 64.8×72.1 mm、64.8×73.3mm |
質量 | 260〜270g |
■購入する場合は、33,734円(2020/10/15現在 カカクコム調べ)となっているようです。
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動きのある撮影も得意な標準レンズ。 56mm F1.4 DC DN
重量はわずか100g・レンズ口径が50mmとコンパクトサイズでありながら高い望遠率を実現した、焦点距離56mmの標準レンズです。ミラーレス一眼に装着した場合でもコンパクトなので扱いやすい点が特徴。
動きのある被写体に対しての動画撮影でもAFロックを行なうことができ、最長20秒のロックが続きます。ピントを合わせたまま動きのある動画を撮ることもでき、臨場感ある動画撮影が可能。
絞りをF1.2まで開放できるので暗い場所での撮影もシャッタースピードをある程度早めることができ、手ブレを抑えるとこができる点も魅力です。
SIGMA 56mm F1.4 DC DN スペック | |
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製品ライン | Contemporaryライン |
対応マウント | キヤノンEF-Mマウント、ソニーEマウント、マイクロフォーサーズ、Lマウント |
対応センサーサイズ | APS-C |
最大径×全長 | 66.5×58.1mm、66.5×59.5mm |
質量 | 265〜280g |
■購入する場合は、42,299円(2020/10/15現在 カカクコム調べ)となっているようです。
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プロが使用する究極の望遠レンズ。 70-200mm F2.8 DG OS HSM
Sportsラインの中でもプロが選ぶ究極の望遠レンズです。軽量で高い機動性を保ちながら防塵防滴構造を採用し、レンズ最前面にも撥水防汚コートが施されています。過酷なシーンでの撮影を考慮した安心感のある設計です。
もちろん光学性能も抜群。手ブレ補正機構は、一般的な撮影に適している補正モード1、スポーツシーンの流し撮りなどに最適な補正モード2が選択できます。
撮影シーンが明確で、プロフェッショナルな1枚を撮影したい方にオススメです。
SIGMA 70-200mm F2.8 DG OS HSM スペック | |
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製品ライン | Sports |
対応マウント | シグマSAマウント、キヤノンEFマウント、ニコンFマウント |
対応センサーサイズ | フルサイズ・APS-C |
最大径×全長 | 94.2×202.9mm |
質量 | 1805g |
■購入する場合は、142,800円(2020/10/15現在 カカクコム調べ)となっているようです。
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超広角レンズのオススメ。 12-24mm F4 DG HSM
固定の解放F値を持つ超広角レンズで、12mm〜24mmの広角ズームの3代目となるレンズです。Artラインらしい使いやすさと描写力に力を入れており、高速で静かなフォーカシングも特徴。画面の周辺までしっかり写してくれる高い描写力が魅力です。
SIGMAの技術が組み込まれたFLDガラスをレンズに採用しており、色収差補正を実現。有償のマウント交換サービスにも対応したレンズで、風景からポートレート・動画撮影まで幅広く使用できるためプロにも愛用されています。
SIGMA 12-24mm F4 DG HSM スペック | |
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製品ライン | Artライン |
対応マウント | キヤノンEFマウント、ニコンFマウント |
対応センサーサイズ | フルサイズ |
最大径×全長 | 102×131.5mm |
質量 | 1150g |
■購入する場合は、161,516円(2020/10/15現在 カカクコム調べ)となっているようです。
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まとめ
シグマの交換レンズについて、特徴や中古を選ぶ際のポイントをご紹介してきました。交換レンズはカメラの楽しさを2倍にも3倍にもしてくれます。中古レンズを狙っている方はコスパも質もよい掘り出し物が見つかるよう、ぜひチェックポイントを参考にしてください。
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