「写真が明るすぎたり暗くなりすぎたりしてしまう」「被写体がブレた写真になる」。

一眼レフカメラを買ったものの、そんな悩みを抱いている方は多いのではないでしょうか?

実はこれらの悩みは、適切なカメラ設定により解消できます。

一眼レフで覚える設定は主に「ISO感度」「絞り値」「シャッタースピード」の3つ。そこに「ホワイトバランス」を加えると、思い通りの撮影が可能です。

そこで今回は、一眼レフカメラの設定方法を詳しく解説します。

押さえるポイントを理解すれば初心者でも様々なシチュエーションに対応できるので、本記事を参考に一眼レフの設定をマスターしてください!

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一眼レフカメラの設定項目

写真の明るさ

一眼レフを手にしたばかりの方は、たくさんのボタンやダイヤル類に戸惑ったはず。

撮影をするうえで重要な項目は、下記の4点です。

  • F値:光量を調節する羽根の開き具合。明るさとボケ量を決める
  • シャッタースピード:シャッターを開いている時間
  • ISO感度:センサーが感じ取る光の感度の値
  • ホワイトバラインス:白色を白く写すための色調補正

このうち「F値」「シャッタースピード」「ISO感度」は、写真の明るさを決定する値。

そこに写真の色味を決める「ホワイトバランス」を加えることで、撮りたい写真のイメージが完成します。

写真の設定項目

F値(絞り値)

F値の設定で重要な点は下記2つ。

  1. 写真の明るさが変えられる
  2. 写真のボケの量が変えられる

一眼カメラのレンズには「絞り羽根」と呼ばれる、光の量を調整する羽根がついています。

この絞り羽根の開き具合を数値化したのが、F値です。

F1.4、F2、F2.8、F4、F5.6、F8……と表示される数値(=F値)は、低いほど絞りが開かれて光の通る穴が大きくなる性質があります。

F値を小さくすると、たくさんの光が取り込めるため、明るい写真を撮影可能です。反対にF値を高くすると穴は小さくなり、写真は暗くなります。

このように、カメラに届く光量を調整する役割を持つのがF値(絞り値)です。

また、F値にはピントの合って見える範囲「被写界深度」を変化させる機能がある点も重要なポイント。ボケの量が変わると覚えておけばよいでしょう。

一般的にF値が低いほど大きくボケます。

ふんわりとしたボケを作りたい場合はF値を低く、反対にパンフォーカス写真(全体にピントが合ったように見える)で撮りたいときは、F値を高くします。

▼F値(絞り値)について詳しく知りたい方はコチラの記事がおすすめ

シャッタースピード

シャッタースピード

F値と合わせて明るさを決める設定が、シャッタースピード。シャッタースピードは、次の2点を決定します。

  1. 写真の明るさが変えられる
  2. 写真の被写体の動きを変えられる

シャッタースピードとは、シャッターが開いている時間のこと。

1、1/2、1/4、1/8、1/15、1/30、1/60……のように、自然数と分数で表示されます。

シャッタースピードが速いほど光を取り込む量は少なく、写真は暗くなります

しかし、シャッターが開いている時間が短いため、一瞬の動作が切り取れる点がメリット。

動体の被写体でもブレずに撮影可能です。たとえばスポーツや走り回るペットなどは、シャッタースピードを速くすると被写体を止めて撮影できます。

一方、シャッタースピードが遅いほどたくさんの光を取り込み、写真は明るくなります。同時にブレも生じやすいため、動く被写体を止めて撮影するのには不向きです。

とはいえ、滝の流れを白線として描写したり、車のテールランプを軌跡状にしたり、ブレを活かした表現方法もあります。

ブレの表現

シャッタースピードを長くするデメリットは、被写体ブレだけでなく手ブレが生じやすい点です。

一般的に手ブレが防げる最低限のシャッタースピードは「1/レンズの焦点距離秒」といわれているので、シャッタースピードを調節して手ブレを避けましょう。

▼シャッタースピードについて詳しく知りたい方はコチラの記事がおすすめ

ISO感度

ISO

ISO感度によって、次の2点が変化します。

  1. 写真の明るさが変えられる
  2. 写真の画質が変えられる

写真の露光量は基本的にF値とシャッタースピードで調整しますが、撮影環境によって2つの値だけでは十分な光量を得られない場合があります。

そのようなときに使用するのが「ISO感度」。

ISO感度とはカメラが光を捉える感度を数値化したもので、ISOが高いほどセンサーの光に対する感度が増幅し、少しの光でも明るい撮影が可能です。

しかし、感度を増幅する過程で画面がザラザラするノイズが発生して、画質が劣化する欠点があります

ノイズのない写真
ノイズのある写真

写真はイメージです

ISO感度は低いほうが解像感が良いため、十分な光が得られるのであれば上げる必要はありません。

F値やシャッタースピードの調整で明るさが得られないときに使う、補助設定と覚えておきましょう。

▼ISO感度について詳しく知りたい方はコチラの記事がおすすめ

ホワイトバランス(WB)

ホワイトバランス

最後に調整したいのが、ホワイトバランス(White Balance=WB)。

撮影環境の光に合わせて色味を調整し、白いものを白として写す機能です

カメラは撮影時の光源に影響を受け、実際の色とは異なる偏った色味で描写することがあります。

ホワイトバランス

その色味の違いを調節するのが、ホワイトバランスの役割。光源に合わせて適切に設定することで、肉眼で見たときと同じような色に写真を仕上げられます

多くのモデルで、日陰、太陽、電球などのアイコンにより選択可能です。それぞれのアイコンの環境下で、適切な色(実際の見え方)に写してくれます。

色温度とホワイトバランスの関係

色温度が高い光では画像を暖色に補正し、色温度が低い光では寒色に補正する点がカメラの特徴です。この自動補正により、色温度と画像の色味は反転します。

また、ホワイトバランスはF値・シャッタースピード・ISOと異なり、あとからレタッチで調整可能な設定です。色味を後から変えたい場合は、画質を劣化させない「RAW」で撮影しましょう。

▼ホワイトバランスについて詳しく知りたい方はコチラの記事がおすすめ

一眼レフの撮影モード

カメラには、自動で設定(露出)を決めてくれるオート以外に、さまざまな撮影モードが搭載されています。

思い描いている写真を実現させる近道は、露出をコント―ロルできるようになること。そのために、必要に応じてモードを使いこなせるようになりましょう。

ここではコンデジやレンズ交換式のカメラに搭載されている、代表的な5つのモードの解説をします。

  • AUTO(オートモード)
  • M(マニュアルモード)
  • P(プログラムオート)
  • Tv(シャッタースピード優先モード)
  • Av(絞り優先モード)

※写真・名称はCanonのものです

AUTO(オートモード)

オート
F値シャッタースピードISO
カメラ

「A+」「AUTO」と表記されるモードです。

F値やシャッタースピード、ISO感度、ホワイトバランスなど、すべての設定をカメラが自動で行なってくれます。

初めてカメラを扱う人は、まずこのモードで撮影そのものに慣れるのがよいでしょう。

完全オート

初心者向けモードとは言われるものの、スナップ撮影などテンポを重視する際にプロでも使用する場合があるほど。

自分で設定するものが無く楽ではありますが、満足のいく仕上がりにならない場面がしばしば出てきてしまうのがデメリットです。

また、ストロボ(瞬間光を出す発光装置のこと)内蔵のカメラでは、設定と状況によってストロボが発光されるため注意しましょう。

M(マニュアルモード)

M
F値シャッタースピードISO
自分

M(マニュアル)モードはオートとは正反対で、F値やシャッタースピード、ISO感度、色温度などすべての設定を自分でカスタマイズできるモードです。

マニュアルモード

カメラ任せにせず、自分ですべてをコントロールして撮影したい人が使います。

基本的な露出の知識が必須なモードですが、逆にいえば「どの設定にすればどのような写真になるのか」確認しやすく、露出について能動的に学べるモードです。

P(プログラムオート)

プログラムオート
F値シャッタースピードISO
カメラ自分

ISO感度と被写体の明るさに合わせて、F値とシャッタースピードをカメラが自動で設定するのがPモードです。

Pモード

Pモードは、まだ露出を自分で決定するのが難しいけれど、カメラ設定に少しずつ慣れたい方におすすめ。

ただし、ボケのコントロールができない点や、動きの速い被写体がブレてしまうなど対応できないシーンがある点は短所です。

尚、プログラムオートにおけるF値とシャッタースピードの決定方法はメーカやカメラによって異なるため、同じISOで同じ被写体を撮っても設定が変わる場合があります。

Tv(シャッタースピード優先モード)

Tモード
F値シャッタースピードISO
カメラ自分

シャッタースピード優先と呼ばれる「S」「Tv」は、シャッタースピードとISO感度、ホワイトバランスを撮影者が設定でき、F値を自動で決めてくれるモードです。

シャッタースピード優先モード

運動会やスポーツの試合、動物や乗り物など動く被写体を撮影したい場合は、高速シャッターで被写体ブレを防ぐ必要があります。

逆に低速シャッターで滝を糸のように表現するときなど、シャッタースピードを調節して撮影するシーンでシャッタースピード優先モードが便利です。

ただし、暗すぎる(または明るすぎる)など状況によっては設定したシャッタースピードではF値が対応しきれず、シャッターが切れない、指定露出にならない場合もあります。

Av(絞り優先モード)

Aモード
F値シャッタースピードISO
自分カメラ自分

A・Avモードはシャッタースピード以外を自分で指定できるモードで、F値・ISO感度・ホワイトバランスなどを好みの設定にできます。

絞り優先モード

前述のボケ味を活かした写真を撮影するなら、このモードがおすすめ。

ポートレートやスナップ、風景写真などさまざまな場面で使用頻度の高いモードです。

ただし、シャッタースピードは自動なので環境によっては手ブレが発生するシャッタースピードになっている場合があります。

適宜シャッタースピードも意識しながら、手ブレしないギリギリの数値を探りましょう。

撮影モードまとめ

最後に、各撮影モードの設定できる項目と自動設定の項目をまとめました。

F値シャッタースピードISO感度
オート(AUTO)カメラカメラカメラ
マニュアル(M)自分自分自分
プログラムオート(P)カメラカメラ自分
シャッタースピード優先(Tv,S)カメラ自分自分
絞り優先(Av,A)自分カメラ自分

▼さらに詳しい解説は下記の記事をチェック!

一眼レフでマニュアルモードを使いこなす!

Nikonの一眼レフカメラの特徴

大半の撮影はプログラムオート、絞り優先、シャッタースピード優先のモードで撮影可能です。

しかし、環境や被写体によってはマニュアル撮影でないと難しい場合もあります。

そんなときは設定のすべてを自分で調整する「マニュアルモード」で対応しましょう。この項では設定の手順を解説します。

  • ホワイトバランスとを設定する
  • ISO感度を設定する
  • F値を設定する
  • シャッタースピードを設定する

ホワイトバランスを設定する

まずは光の種類と写真のイメージに合わせて、ホワイトバランスを設定しましょう。

RAW撮影をしてレタッチで色味を変更する場合は、飛ばして構いません。

ホワイトバランスには太陽や雲、電球などのアイコンがありますが、晴れた日には太陽モードを選択しなくてはいけない、というわけではありません。

あくまで、アイコンの状況下で実際の見た目に近づける役割があるだけです。

実際の色とはあえて異なる色合いで雰囲気を出す場合もあります。

ホワイトバランスオート
ホワイトバランス晴天

上記の写真では、オート撮影だと本来の色に近い表現ですが、晴天撮影だとバーらしい温かみがあり好みだと思う方もいるかもしれません。

写真の色表現に正解はないため、好みやイメージに合わせたものを選んでみてください。

F値(絞り値)を設定する

F値

次にF値(絞り値)を設定して、明るさとボケ感を調整していきましょう。

F値は撮りたい写真のイメージに合わせて設定します。

ポートレート写真や料理の写真など、背景をぼかしてメインの被写体を際立たせたいときは、F1.4~5.6ほどの低いF値がおすすめです。

反対に風景写真や集合写真など、全体的にクッキリ写したいときは、F値をF8~F11ほどに設定します。

「極端に照度が低い」「大きなボケを作りたい」などの意図がない場合は、開放値から1~3段階ほど絞った範囲がおすすめ。

レンズにもよりますが、基本的にピントが合いやすく、もっともシャープな画質が得られます。

③シャッタースピードを変更する

シャッタースピード

シャッタースピードで露光を調節します。

十分な光量が得られている環境下では、手ブレのしないシャッタースピードに設定しても適正露出になるはずです。

逆に、低照度下や超望遠レンズを使う場合は露光不足で写真が暗くなってしまう可能性があります。

その場合はF値を見直し、F値の変更ができない場合はISO感度を上げて再度調節します。

ISO感度を設定する

ISO感度

F値でもシャッタースピードでも露光を調節できない場合、ISO感度で対応します。

しかし、ノイズの少ない写真にするため、できるだけISO感度は低くするのがポイント。撮影環境の光量に応じて、以下の目安を参考にして設定しましょう。

  • 明るい屋外:ISO100~200
  • 曇りの屋外や日陰:ISO200~400
  • 雨の日:ISO400~800
  • 室内:ISO400~800
  • 薄暗い室内:ISO800~1600
  • 暗い室内・夜の街:ISO1600~ISO3200
  • 光源が極めて少ない屋外:ISO3200以上

デジタルカメラではISO感度は1枚ごとに変更できます。

F値、シャッタースピードを固定したあとに試し撮りをして、露光が足りなければISO感度を上げる、十分な明るさが得られていればISO感度を下げてみるなどの調整をしてください。

露出不足のとき

尚、基本的にはF値→シャッタースピードの設定で問題ありませんが、被写体が動体である場合は被写体ブレを起こさないようシャッタースピードから設定します

被写体がブレないシャッタースピードに設定したあとF値で露出を決め、過不足分をISO感度で再度微調整をするとよいでしょう。

一眼レフの設定まとめ

一眼レフの撮影モードと設定方法について詳しくご紹介しました。

調節する数値が多く、最初は戸惑うかもしれません。

しかし、実際にやっていることは絞りを開閉して明るさやピントの合う面を調節したり、シャッターが開いている時間を変えたりすること。

慣れてしまえば、シーンに合わせて設定できるようになります。

とはいえ、その少ない設定の組み合わせにより同じ景色でも大きく変わってくるのが写真の面白さ。

自分のイメージ通りの写真を撮影できるように、色々試しながら少しずつ設定を覚えていきましょう。

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