カメラ店さんや家電量販店などでデジタルカメラを選ぶ際に目にする、【フルサイズ】【APS-C】などの文字。

実はコレ、『センサーサイズ』という、デジタルカメラに内蔵されている『イメージセンサー』の種類や大きさを示したものなんです。

今回は「APS-C機より高額だし、フルサイズの方が良さそう…」と何となく理解しているカメラ初心者〜中級者に向けて、センサーサイズについて解説していきたいと思います。

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そもそも、センサーサイズとは?

そもそも、センサーサイズとは?

センサーサイズとは、デジタルカメラに内蔵されている、『光をキャッチして画像を作り出す、イメージセンサーの大きさ』のこと。

実は、GOOPASS MAGAZINE読者の皆さんがお持ちのiPhoneやAndroidなどのスマートフォンのカメラにも内蔵されているんです。後ほど解説しますが、このセンサーサイズが大きくなればなるほど画質は良くなり、それに比例して価格も高くなります。

センサーサイズとは?フルサイズとAPS-Cを比較します

フルサイズより大きな中判サイズや、マイクロフォーサーズより小さな1型(1インチ)、1型より小さなスマホ用のセンサーサイズ1/2.3型なども存在します。

センサーサイズの種類について

スマートフォン

約6.2mm×4.6mmのイメージセンサーです。

フルサイズ

約36.0mm×24.0mmのイメージセンサーです。

■フルサイズカメラ例
SONY(ソニー)の『α7・α9シリーズ』、Canon(キヤノン)の『EOS 5Dシリーズ』、Panasonic(パナソニック)の『LUMIX Sシリーズ』など

APS-C

約23.6mm×15.8mmのイメージセンサーです。

■APS-Cカメラ例
Canon(キヤノン)の『EOS 80D』『EOS 90D』、Nikon(ニコン)の『D7200』『D7500』など

マイクロフォーサーズ

約17.3mm×13.0mmのイメージセンサーです。コンデジ(=コンパクトデジタルカメラ)などにも内蔵されています。

■マイクロフォーサーズ例
OM SYSTEM(オーエムシステム)の『OM-D E-M1X』、Panasonic(パナソニック)の『LUMIX DC-GH6』など

センサーサイズが変わると、何が変わるの?

では、カメラのセンサーサイズが変わると、撮影する写真にどのような影響を与えるのでしょうか。またレンズ選択にも影響があるのでしょうか。

ここでは、一般的なデジタルカメラに搭載されているセンサー、【フルサイズ】【APS-C】【マイクロフォーサーズ】の違いについて紹介します。

フルサイズAPS-Cマイクロフォーサーズ
画角

広い⇔狭い
ボケの量

多い⇔少ない
階調

豊か⇔豊かでない
暗所性能

高い⇔低い
カメラの大きさ・重さ

大きい・重い⇔小さい・軽い
レンズの大きさ・重さ

大きい・重い⇔小さい・軽い
価格

高い⇔安い

センサーサイズで、画角が変わる。

【フルサイズ(約36.0mm×24.0mm)】は、【APS-C(約23.6mm×15.8mm)】に比べてイメージセンサーの面積が大きいため、より広い範囲が撮影可能です。

一方の【APS-C】は、【フルサイズ】に比べて撮影できる範囲が狭くなりますが、焦点距離を簡単に伸ばせる=被写体を大きく写すことができる、という特徴があります。マイクロフォーサーズはさらに画角が狭くなりますが、被写体を大きく写せます。

写真のことを調べていると、よく「35mm換算で〜」という言葉を目にしませんか?35mm判換算というのはフルサイズで換算した場合の焦点距離のことです。

たとえば同じ50mmの焦点距離でもフルサイズ機とAPS-C機では画角が異なります。APS-C機で50mmの単焦点レンズを装着した場合、35mm換算では焦点距離は1.5倍の75mmになります。

このようにセンサーサイズの選択によって簡単に焦点距離が伸ばせるため、遠くにある被写体を撮影しなければならない飛行機や野鳥、満月撮影などにAPS-Cやマイクロフォーサーズのカメラが多用されています。

センサーサイズで、ボケる量が変わる。

同じ範囲を撮影する場合、マイクロフォーサーズ、APS-C、フルサイズの順でボケ量が多くなる、という特徴があります。

被写体を可愛らしく見せたい女性ポートレートや子供の撮影、ペット撮影などでは、APS-Cではなくフルサイズのカメラを選ぶことで、イメージに合った写真に仕上がりやすくなります。

また、ボケの量が多いフルサイズでは、玉ボケ(電球やイルミネーションなどの光を大きくボカすことで、キラキラとした丸いボケになること)が大きく写ったり、被写体が浮き出てくるような写真を撮れたりするのが魅力です。

センサーサイズで、階調が変わる。

階調とは、色を含めた明暗のグラデーションのこと。イメージセンサーの大きいフルサイズの方が階調が豊かで、綺麗な写真を撮影できると覚えておけば良いでしょう。

その理由は1画素当たりのセンサーの受光面積が大きいから。1画素に対して、たくさんの光を取り込めるため、APS-Cやマイクロフォーサーズに比べて、白とびや黒つぶれを抑えられます。

また、空のグラデーションなどの表現も得意です。

ぱっと見では違いが分かりにくいことが多いですが、大きく拡大したり、明暗の差が激しいシーンで撮影したりすると違いが見えてきます。

例えば、夕焼け空など明暗の差が激しいシーンの場合、フルサイズの方が綺麗な写真に仕上がります。

ただし、近年はカメラの高画質化が進んでおり、APS-Cやマイクロフォーサーズでも階調が豊かになっています。そのうえ、写真の編集ソフトでもある程度補正ができるようになっています。

センサーサイズで、暗所性能が変わる。

暗所性能とは、暗い場所で撮影する際の性能を指します。フルサイズは、APS-Cやマイクロフォーサーズと比べてイメージセンサーが大きいため、より多くの光を取り込むことが可能です。

その結果、暗い場所でISO感度を高くして撮影した場合でも、ノイズと呼ばれる写真のざらつきを抑えた、ディティールの細かい綺麗な写真を撮影できます(ISO感度を上げすぎると画質が劣化する)。夜景撮影時にもピッタリです。

一般的にセンサーサイズが大きい方が暗い場所でも綺麗に撮影できますが、高感度耐性や画素数、ダイナミックレンジなど、カメラの性能のあらゆる要素が暗所性能に関わってきます。

前述の通り、近年はカメラの高画質化が進んでおり、APS-Cやマイクロフォーサーズでも暗所での画質の劣化が少なくなっています。そのうえ、写真の編集ソフトにノイズを減らす機能が搭載されるなど、撮影後にノイズを抑えることも可能です。

そのため、カメラを選ぶ際は、暗所性能より画角やボケ、この後紹介する本体サイズや重量を重視するのがおすすめです。

▼合わせて読みたい:ISO感度について

▼合わせて読みたい:F値について

センサーサイズで、カメラの大きさが変わる。

デジタルカメラは、センサーサイズの大きさに合わせて設計・製造されています。

つまり、フルサイズはイメージセンサーが大きいため、APS-Cに比べてカメラ本体が大きかったり、重かったりする場合が一般的です。

一方、APS-Cやマイクロフォーサーズはフルサイズに比べて軽量・コンパクトな仕上がりになっています。

例えば、気軽に街中を歩きながら写真を撮りたい、子供やペットと遊びながら写真を撮りたいといった場合はできるだけ軽量かつコンパクトなカメラが良いでしょう。

近年では軽量なミラーレス一眼カメラが主流になってきており、なかでもSONYのα7Cなど、軽量なのに高画質な『フルサイズミラーレス一眼カメラ』は好評です。気になる方は、下記リンクも併せてチェックしてみてください。

SONY

α7C ILCE-7C ボディ [ブラック]

SONY

α7C II ILCE-7CM2 ボディ[シルバー]

センサーサイズで、使用できるレンズが変わる。

APS-Cとフルサイズでは、それぞれ装着できるレンズが異なります。

カメラ本体同様、交換レンズもセンサーサイズの大きさに合わせて設計・製造されているため、APS-Cやマイクロフォーサーズ対応レンズより、フルサイズ対応レンズの方が大きく・重くなりがちです。

APS-Cカメラにフルサイズ対応レンズを装着して使うことはできますが、フルサイズカメラにAPS-C対応レンズを装着して使いたい場合は注意が必要(ケラレと呼ばれる画面四隅が暗くなってしまう現象が起こるので、APS-Cカメラにフルサイズ対応レンズを装着することは一般的には推奨されない)。

「カメラをAPS-Cからフルサイズに変更したことにより、これまで愛用していたレンズが使えない…」なんて事態が発生しないように注意しましょう。

まとめ

新型の発売で「型落ち」になったカメラを狙う

フルサイズ、APS-C、マイクロフォーサーズなど、センサーサイズによる画質や画角の違いと特徴について解説しました。

フルサイズはボケの量が多いため、女性のポートレートや子供の撮影に最適、遠くのものを大きく写したい飛行機や野鳥撮影ではマイクロフォーサーズやAPS-Cが有利など、撮りたい被写体やシーンによってセンサーサイズを選ぶようにしましょう。

また、単に画質が良いからフルサイズを選ぶのではなく、持ち出しやすいサイズや大きさなどをカメラを選ぶ決め手にするのも良いでしょう。