秋の風物詩といえば、お月見や紅葉狩り。とくに紅葉は、春のお花見と同じくらい全国の名所が賑わいます。

そしてカメラを持っている方なら、1度は撮影したいと思う代表的な被写体です。

しかし、いざ紅葉を写真におさめてみると「鮮やかな色にならない」「いまいちパッとしない……」と悩んだ経験がある方もいるのではないでしょうか。

紅葉撮影はなんとなく撮るだけだと、色があせてしまったり、ごちゃごちゃとした写真になってしまったりと、意外と難しいもの。

そこで今回は、紅葉を美しく撮るためのコツ・意識したい点を解説します。

ちょっとしたポイントを押さえるだけで、初心者でも見たままの美しさを残すことが可能です。紅葉撮影に適したカメラやレンズもご紹介するので、併せて参考にしてみてください。

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紅葉写真の豆知識

紅葉撮影のテクニックを学ぶ前に、紅葉や紅葉撮影についての豆知識を知っておきましょう。撮影や撮影計画を立てる際に役立つはずです。

紅葉シーズンは9月〜11月

紅葉シーズンは、秋が深まるのが早い北国から先にやってきます。早い場所では9月のシルバーウィークの頃から紅葉が始まり、本州は10月、西になるにつれて遅くなり、11月に差し掛かる地域が増えてきます。同じスポットでも、標高差のある山では山頂と麓で紅葉時期が異なる場合も。

年ごとに紅葉の時期もズレますので、インターネットで紅葉情報を調べたり、ライブカメラをチェックしたりして、紅葉の様子を見極めながら撮影に挑みましょう

紅葉写真は「晴れ」で撮るのがおすすめ!天気予報をしっかりチェック

ズバり、紅葉の写真は晴れた日に撮影するのがおすすめです。理由は、晴れた日の方が紅葉の赤や黄色のコントラストが高く写るから。また、空が入る構図になった場合、曇り空だと真っ白になってしまいますが、晴れていれば青空になって写真に魅力が増します。

夕暮れどき、太陽が沈んで数分間の「マジックアワー」に撮影できるのも、晴れた日の醍醐味です。紅葉の季節は限られているのでシビアではありますが、天気予報をチェックして、晴れている日や場所を選んで撮影することをおすすめします。

とはいえ予定が合わず、晴れている日に撮影できない場合もあるでしょう。曇りの日であれば空を写さず木をクローズアップさせる、足元に注目する。雨の日であれば雫の滴る葉を写すなど、天候に合った撮影を試みてください。

ライトアップされた紅葉なら会社帰りにも撮れる

紅葉の具合や天気などを考慮していると、たまのお休みではタイミングが合わないこともあるかもしれません。そうなると、だんだんと撮影のハードルが上がってしまいます。

そんなときにおすすめなのが、夜間のライトアップです。紅葉の美しい時期を狙ってライトアップ期間を設けている場所は、都心部でも少なくありません。

夜間ライトアップがされた紅葉はとても幻想的。暗いので昼間の撮影より難易度が上がるものの、高感度撮影に強いカメラや手ブレ補正のあるモデル、明るいレンズなどを準備してライトアップ撮影も行なってみましょう。

紅葉を美しく撮るには?

紅葉を撮影する際のテクニックをまとめました。このポイントを意識すれば、名所でない近所の公園などでも、印象的な写真が撮れるでしょう。

PLフィルターを使うと色味がよりはっきりする

紅葉の美しい色合いをしっかり表現したければ、PLフィルターの使用がおすすめです。PLフィルターとは「偏光フィルター」とも呼ばれ、被写体に当たる反射光をコントロールすることができます

太陽の光で葉っぱがギラついて見えたり、白くテカってしまったり……。上品でない写真が出来上がってしまう場合があります。そんな現象を防いでくれるのが、PLフィルターです。強い反射光を抑えて、紅葉本来の鮮やかな色が得られます

また、PLフィルターをつけると青空をより濃い色にできるので、日中の撮影では積極的に使っていきましょう。

さらに、水面が反射して白くなるのを抑えるのも、PLフィルターの特性のひとつ。湖や川などが写る撮影に効果的です。

ポスターのような「湖・紅葉した山々・青空」という組み合わせを美しいコントラストで撮影するには、欠かせないアイテムといえるでしょう。

逆光・順光…光の当たり方を意識して撮影しよう

紅葉撮影でぜひ意識してほしいのが「光の当たり方」です。

撮影者の背中側に太陽があって、撮りたい景色に正面から光が当たっている状態を「順光」。被写体の向こう側から日が差している状態を「逆光」といいます。紅葉撮影ではどちらの撮影も一長一短、表現や条件によって使い分けるのが大切です。

順光は色味がくっきりとして青空とのコントラストが美しい撮り方ですが、どこかのっぺりとした退屈な表現になってしまうかもしれません。紅葉自体が美しい、目を見張るような風景が広がっている、という場合は効果的なものの、撮影地も重要視されるでしょう。

一方、うまく使いこなせれば印象的な写真に仕上がるのが逆光です。紅葉越しに透けて見える光を「透過光」と呼び、透過光で撮影した写真はクリアで鮮やかに見えます。しかし、場合によっては空が白飛びしてしまったり、明暗差で黒つぶれしてしまうことも…。露出補正をしながら、逆光を利用してみてください。

また、横から光が差している「サイド光」もおすすめ。順光と逆光のいいとこどりをしたような光の当て方で、立体感のある1枚が撮りやすいのが特徴です。

太陽の位置を意識して撮影する時間を決めよう

上記の通り光の当たり方を考えた場合、時間帯によって太陽の角度も変わってきます。狙いたい表現により最適の時間も異なるので、あらかじめ撮りたい写真をイメージしてから訪れる時間を決めてみましょう。

日の出直後や午前中は、空気も澄んでおり太陽の位置が低い時間帯。斜めから差し込む光で、幻想的な写真が撮りやすいといわれています。有名スポットでも空いている時間なので、快適に撮影ができるはずです。

正午前後から日中は真上に太陽があって全体的に明るくなるものの、反射でテカりが出やすく明暗差の大きな時間帯です。PLフィルターや透過光を利用しつつ、鮮やかな写真を撮ってみましょう。

そして、ドラマチックな撮影にもっとも向いているのが夕方帯。低い位置の西日が紅葉を赤く染め上げ、より暖色の強い写真が撮影できます。さらに日が沈む前後のマジックアワーの時間帯は、グラデーションがかった空との共演も見どころ。明るさが足りないため紅葉の色は表現が難しくなってきますが、シルエット撮影が楽しめます。

ライトアップが行なわれる場所では、薄明るい時間帯の方が自然で上品な色合いの写真に仕上がります。日が沈み切らない時間帯を狙っていきましょう。

紅葉の撮影に適したカメラとレンズとは?

紅葉した木々や山々を写真におさめる場合、どのようなカメラ・レンズが向いているのでしょうか?

表現の幅が広がる一眼レフかミラーレス一眼がおすすめ

紅葉撮影は、スマートフォンやコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)でも問題なくできます。

しかし、紅葉した山々の繊細さや、逆光を利用してつくる透明感、背景の玉ボケなど、+αの情緒を表現するには、レンズ交換のできるデジタル一眼レフやミラーレス一眼がおすすめです。緻密さや豊かな色調を写すには、センサーサイズの大きさは欠かせません。一眼レフやミラーレス一眼はマイクロフォーサーズ以上の大型センサーを搭載しているため、スマートフォンやコンデジでは難しい表現も可能にします。

また、センサーサイズが大きいと、ダイナミックレンジが広くなる傾向にあり、黒つぶれや白飛びを防げます。「紅葉した山々と青空」という構図の写真で、空が白く飛んでしまわないようにするために、この性能が重要です。

初めての紅葉撮影ならキットレンズで十分

紅葉の写真と一口に言っても、広角レンズで景色を広く撮る方法もあれば、望遠レンズで遠近感を薄めて背景をボカして撮るなど、方法はさまざま。何をどう見せるかにより、使うレンズも変わってきます。

初めての紅葉撮影なら、35mm判換算で28〜100mmほどの「標準・中望遠」レンズがおすすめ。カバー範囲の広い高倍率ズームレンズがあれば、風景撮影から一枚の葉にフォーカスする接写まで、レンズ交換をせずに行なえます。いろいろな画角で撮ってみて、自分の好きな写真・構図でよく使う焦点距離を知っていくとよいでしょう。

カメラを購入した際に付属するキットレンズは、「標準ズーム」であることがほとんどです。はじめのうちは、キットレンズで十分です。もしキットレンズでは難しい表現がしたくなったら、撮りたい写真に合わせて追加のレンズを購入しましょう。

望遠域をカバーできるレンズなら、スマホでは撮れない写真になる

スマートフォンでは撮影しにくいのが望遠域。望遠レンズは、遠近感がなくなり遠くのものが近くにあるように感じる「圧縮効果」が特徴的で、並木道などではより密度の高い撮影が可能です。

また、広角や標準レンズと比べボケやすい性質もあるので、葉っぱにピントを合わせて背景をボカした風情ある定番写真などは、お手のもの。このような写真を撮る場合は、35mm判換算で100〜300mm程度をカバーするズームレンズを選びましょう。

背景のボケ具合は焦点距離だけでなく、どれだけの光をイメージセンサーに取り込めるかを示すレンズの「F値(しぼり値)」も重要な指標です。具体的には、F値が小さいほど背景のボケは大きくなり、絞るほど小さくなる傾向にあります。そのため、ボケた背景を作りたい方はF値がF4以下のレンズがおすすめです。

紅葉の撮影に適したおすすめカメラ

ここではGOOPASS編集部がおすすめする、“カメラのレンタル・中古買取・中古販売” GOOPASSで借りることが可能な紅葉の撮影に適した一眼カメラをご紹介します。

EOS 90D EF-S18-135 IS USM レンズキット

PENTAX K-1

有効約3250万画素のCMOSセンサーと映像エンジン「DIGIC 8」を搭載。

Canon(キヤノン)の「EOS 90D」は、APS-Cサイズのセンサーを持つモデルとしては最上位に位置する一眼レフです。約3250万画素のセンサーは、フルサイズ機にも匹敵する画素数。モミジ一枚一枚まで描写する高精細な写真が得られます。

また、画像処理エンジン「DIGIC 8」により、APS-C機ながら常用ISO感度25600を達成。高感度にも強いカメラといえるでしょう。早朝の撮影からライトアップまで、光量の少ない時間帯であっても気にせず、一日中撮影を楽しめる1台です。

■購入する場合は、191,270円(税込)(2022/6/14現在 カカクコム調べ)となっているようです。

レビュー:GOOPASSスタッフが実際に使ってみました!

・使用機材:Canon EOS 90D

・使用方法:テーマパークで撮影しました。

・描写性能:低感度域ではフルサイズにも見劣りしないほど美しい写真が撮れます。

・オートフォーカス性能:動画には不向きですが、静止画はそこまで速くない被写体ならば問題ありませんでした。

・手ブレ補正機能:本体にはついていません。

・使いやすさ:カメラ初心者向きです。EOS Kissシリーズからのレベルアップにはよいと思います。

・持ち運びやすさ:他と比べると思ったより軽かったです。

Canon

EOS 90D EF-S18-135 IS USM レンズキット

準備ができたら紅葉を撮りに行こう!

紅葉撮影で押さえたいポイントや、おすすめの機材を紹介しました。紅葉撮影では、鮮やかな色を出すために、天気や光の当たる方向が重要です。順光、逆光、サイド光それぞれにメリット・デメリットがあるので、表現したい方法によって「どのような光の当て方が適切か」考えてみましょう。

美しい光景ですが、あっという間に見頃が過ぎ去ってしまう紅葉。満足のいく写真が撮れるよう、事前の準備や綿密な撮影計画が大切です。ぜひこの記事を参考に、カメラをはじめたばかりの方も紅葉撮影にチャレンジしてみてください!

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